「ええ 色々と考えた結果だって」
「良かったじゃないか」
「だけど 彼女産むみたいなの」
「分らないな、、、」
由香里と話をしていると玄関を叩く音がしたので
「由香里ごめん まだ電話が来るので明日にしてくれ」
「ごめんなさい では明日連絡を待っていますね」
神山は電話を切ると玄関を開けた
「どうしたの 心配だから来ちゃった」
「ごめんごめん 仕事の電話が入っていたから手配していた」
「もう済んだ? だったら早く私の部屋に行きましょう」
「ごめんね」
ナポレオンを持って祥子の部屋に戻った
祥子はブランデーグラスを用意して ナポレオンを注いだ
「ねえ 私やっぱり名古屋に帰るのよそうかな」
「どうして あんなに楽しみにしていたのに」
「だって あなたと離れるの辛いもの」
「何言っているのだ こちらも出張で居ないのだよ」
(なにか気が付いたのかな?)
「だけど 寂しいものは寂しいわよ」
「分るけど 自分だって友子ちゃんが待っているだろ」
「ええ そうね」
「明日は9時に現場だから早く寝ようか」
「そうね 何時もより少し早く仕度しないといけないし」
「名古屋での2泊3日を満喫してきてください」
「そんな」
「だって 2週間ぶりだろ 友子ちゃんとゆっくり逢うのも」
神山は祥子と一緒の時間を寂しいと思いながらも
由香里との御殿場の視察旅行も楽しみにしていた
「呑みすぎると明日に響くから そろそろシャワーにしようか」
「そうね 私 用意してくるわね」
「うん ここを片付けておく」
祥子はバスルームに入り バスタブに湯を張った
神山も広げられている図面に疑問点をメモをし片付けながら
この調子で進めば早い時期に完成すると思っていた
アルタの引渡し時期設定はもともと神山のような
人材が仲介しない予定表だったのでニーナ・ニーナとの
打ち合わせがこのように順調に進めば引渡しが早まる事になる
通常引き渡し時期を設定するときには
相手のスケジュールなどを考慮するものだが今回は神山が
途中から参加した為 アルタにとっては嬉しい誤算になった
この事については祥子自身は感じていないが
ニーナ・ニーナの筒井は準備が早まる事について喜んでいた
神山自身も気が付いていたがこれほど
両者のパイプ役が上手に進められている事に誇りを感じていた
どのような業務についていても自分の職を間違わずに
行っていれば ほとんど混乱無く業務を遂行する事ができる
「仕度が出来ましたよ はいろ」
「うん はいろ」
二人はバスルームに入り 戯れた
今夜の祥子は今まで以上に積極的で
何かに呪われたように 快楽を満喫していた
4月10日 金曜日 快晴
神山は朝日の眩しさで目を覚ました
昨夜はバスルームで戯れた後 ベッドでも祥子が
何時にも無く求めてきたので 躰が鉛のように重たかった
けだるい躰を半身お越し キッチンにいる祥子に
「おはよう 何時もながら早いね」
「おはよう あなた」
「今朝は どうしたの 早いよね」
神山はベッドサイドの時計を見ながら言った
「だって 名古屋の仕度もしなければいけないでしょ」
「そうか」
「分ったら 協力をしてくださいね」
神山は全裸のまま祥子に近づき 抱き寄せ軽くキスをし
服の上から豊かなバストを愛撫し始めたが
「何やっているの 早くシャワーを浴びてきなさい」
「だって こんなに元気だぞ」
「ば~か 空元気でしょ 時間が無いのよ 早くして」
「分ったよ シャワーに行ってきます」
普段より早い時間から動いている祥子に敬服した
神山は熱いシャワーを浴び躰をシャキとさせ
バスルームを出るといつもの純和風朝食が待っていた
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