再投票し下位3つのウインドーが消える
最後に3つのウインドーに対し85ポイントがどう動くか
いつも注目されている所だ
今回鈴やのウインドーコンテストには神山だけ参加するか否か
議論が有ったが最終的には倉元の参加も決定した
参加費用も1件に付き20万円なので
倉元と神山の6位の入賞は果たしたかった
昨日の午前中から事前に提出された規定の書類や写真を審査し
実行委員会の投票が行われた
市民参加分のポイントでは倉元が1位 神山は5位だった
そこから各委員の投票で倉元が1位 神山は3位になった
再投票で倉元が1位だが過半数97ポイントを獲得出来ず
僅差で2位になった神山と再投票で
神山が97ポイントを獲得して目出度く1位になった
「しかし 何が良かったのかなぁー」
「それは 山ちゃんの腕でしょ」
「おう ニーナ・ニーナの商品が輝いていたぞ それだな
デコレーターは多少感性の違いはあるが みな同じ腕だ
山ちゃんの最終ジャッジと商品構成がばっちりだったんだ」
「倉さんのメインウインドーが良く目立つので
これは商品構成で やるっきゃないと思いましたよ」
「おう 筒井ちゃんも大喜びだっただろ」
「ええ いつもよりトーンが上がっていました」
みんなが大笑いしていると 早速デコレーション会社
スーパーデコの細川社長から電話が入った 由香里がでて
「課長 スーパーデコの細川社長からです」
「ああ ふとかわさんね わかった」
みんなが一斉にしーっと合図した 奥村も頭をかいて
「はい 奥村です」
「細川です おめでとうございます」
「ありがとうございます いつも力になって頂き はい」
「それで今回は 倉さんではなくて 山ちゃんだそうですね」
「ええ 本人もそれなりに頑張った様子です」
「また 祝賀会するんでしょ」
「はい 案内状が出来たら直ぐに FAXします はい」
「ええ 楽しみにしているわ お願いね」
「はい ありがとうございます はい」
奥村は電話を置くと ほっとした様子で席に戻った
「課長 まずいですよ ふとかわって
普段思っているから 出てしまうんですよ 聞こえたかも」
「そうですよ 男性ならまだしも 女性ですよ 失礼な」
スーパーデコ社長 細川恵子は独身で50歳
そのグラマスさは有名で『ふとかわさん』で通っている
肌着のサイズは国産では間に合わないで 外国製を使っていると
言われているくらい 凄いサイズの持ち主だ
以前 祝賀会で逃げる奥村が強引にキスをされてからは
絶対に「細川」と呼ばず『ふとかわ』と呼んでいる
「分かったよ みんな白い目で見るなよ 考えてくれよ
あのボディーでキスをされたんだぞ 人の気持ちも考えないで
そうだ あの「ふとかわ」さんが いいと思うのは手を挙げて」
奥村以外 全員手を挙げて由香里は
「あんなに優しい女性は居ないわよ なによ大きいからって」
「そうか でもな俺は どうしても駄目なんだよ」
「はいはい じゃ今回は隣に座ってもらいましょうね」
「由香里さん なんで いいじゃない 店長の隣で」
「市川さん 聞いた 隣でOKだからね 上座の席次は決定よ」
「はい 分かりました そのようにFAXします
絶対に細川社長喜びますよ 課長の大ファンですからね」
「ふーん 分かった ってことで はい解散」
奥村が課長席に戻ると直通電話が鳴った
ニーナ・ニーナの筒井からの電話で 9日10時会議の
出席依頼と会議概要を伝えられたが
「山ちゃんだけでも よろしいですか 僕の方は店長対応が
あったり 立ち上がりの日ですから」
筒井は事情を考慮して 神山一人の出席を了承した
「山ちゃん 筒井さんから 正式に出席要請があって
僕は出られないので 山ちゃん一人という事で 了承して貰った」
「はい ありがとうございます では木曜日は向こうに
直接行きますので こちらはお願いします」
「うん 分かった」
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