2010年9月6日月曜日

Vol.58 芽吹き -1-5



「ええ アルタの考ちゃんもそのように言ってくれました
ただ オープンはいつですか 時間が無いと思いますよ」
「一応5月の半ばか6月初旬を考えているんだ」
神山は昨日電話で確認した事を 佐藤が居る前で再び確認した
3人が上原の話をしていると ドアフォンがなり見ると
作業服の男が二人立っていた
「はい 神山ですが」
「アルタさんから依頼された 机をお持ちしました」
「はーい 今開けますね」
神山は自動扉を開けると 玄関も開け放して作業員を待った
「夏はこうしたいけれど 風が抜けないですね」
「そうだな この造りだと 隣の部屋も開けないといけないしね
それに 扉がこんなにずれていると 風が迷子になるよ」
3人は大笑いした
暫くすると作業員が 机を持ってきて
「お邪魔します 神山様ですか」
「はい 待っていました 大きいですね」
「ええ 重たいんですよ 普通一人なんですが これは2人でないと」
そういって部屋に入れると 神山の指示したところに置かれた
「あと これが椅子です」
椅子もなかなかしゃれていて リクライニングでき クッションも
最高によかった
「では失礼します あっそうだった ここにサインをお願いします」
神山は配達伝票にサインをすると 配達員は部屋から出て行った

早速椅子に座り デスクのところで 手を置くとちょうど良かった
机に手を置いた時 肘が90度から100度くらいがいいと
人間工学的に言われている
「佐藤さん 最高にいいですね 使いやすそうだし」
「ありがとう 褒めてもらって嬉しいですよ」
「でも椅子は別として この机って オリジナルでしょ」
「さすが山ちゃんだね そうこれは横浜に納める分なんだがね」
「もう 大丈夫なんですか ははは」
「向こうは まだ時間があるし ちょうど出来上がったところでね
それで ここに搬入させて貰ったんですよ」
「うーん ほんとちょうどいい高さですよ この広さなら
ノートパソコンが一台置けますね」
「そうしたら 準備しようか?」
「お願いできますか こちらの大きいほうと使い分けますよ」
「分かりました 早速手配します 少し待ってくださいね」
「ええ 急ぎませんよ お願いします」
神山はセンターテーブルに戻り話をしているとドアフォンがなった
モニターを覗いてみると 酒屋だった
自動ドアを開け 玄関も開け放して待っていると
「神山様 こちらビールをお届けしました」
「はい ありがとう」
神山はその量に驚いた 瓶ビールが3ケースと缶ビールが3ケース
早速瓶ビールは冷蔵庫にいれたが 自分で笑ってしまった
「どうしたの 山ちゃん」
「ははは これじゃあ 折角の冷蔵庫がビールケースです ははは」
筒井と佐藤も大笑いした
「でも 現場の人間が ちょくちょく来たら直ぐになくなるよ」
「そうですね まあ1週間持てばいいかな」
「そうだ ビール券を渡しておくよ まだ残っているから」
佐藤は ここに来る前 酒屋によって配達を依頼したという
その時つかったビール券の残りがあるからと神山に渡した
「足りなくなったら また持ってきますよ 言ってくださいね」
「はい ありがとうございます」

神山たち3人が楽しく話していると又 ドアフォンがなった
「今日は多いな 誰だろ?」
佐藤と筒井は時計を見 顔を見合わせ 微笑んだ
「はーい どちらさま、、、あっ課長」
神山は筒井と佐藤に奥村課長が来たことを伝えると
「ごめんね 驚かせて ははは」
自動ドアと玄関を開けていると 暫くして奥村と倉元 由香里が来た
「おう 山ちゃん 事務所開設おめでとう ははは いいところだな」
「山ちゃん 驚かせて ごめんな」
「もう 驚きですよ さっき言ってくれればいいじゃないですか」
「まあまあ じゃあ失礼するよ」
神山は倉元が大きな荷物を持っているので聞いてみると
「ゴミ箱 食器洗いの洗剤 コップやお皿 日用品の高級品だ」
「えっ そんな ありがとうございます」
由香里は早速キッチンでコップを洗いテーブルに置いてくれた





.