斉藤由香里は 奥村と話をした後 神山の席に行き
「はい ご祝儀よ 課長に相談してあるから 大丈夫」
「えっ ご祝儀、、、課長 頂いていいんですか?」
「うん 頂きなさい」
「ねえ 由香里さん この場合 お返しは?」
「ご祝儀だからなしよ 今までも無かったから」
「はーい ありがとうございまーす」
「部長様 しっかりしてくださいね」
由香里は神山の目を見ながら笑顔で伝えた
「おう 山ちゃん 近いうちにご馳走様 ははは」
「ええ 近いうちに いいですよ」
「せんぱーい ごちでーす」
「翔 お仕事優先 分かる ねだるのはまだ早いの」
「そうよ 翔君 貴方も早く偉くなって ご馳走してね いい」
「ありゃー なんでこっちにくるの もう」
「おう 翔 早く偉くなって 酒でもごちさせてくれ」
「はい 分かりました がんばります」
「その調子で頑張れよ 頼んだぞ それではそろそろ
上原に行きます なにかあったら 携帯にください」
「おう 頑張ってな 明日のニーナ・ニーナのステージは大丈夫だよな」
「ええ 店長の林さんと先ほども確認をしています 大丈夫です」
「わかった 上原の後は上原だよな、、、」
「もう 倉さん 呼んでくださればいつでも来ますよ」
「うん 頼んだぞ」
「はい では」
神山は翔の肩をたたき 倉元に会釈をし
「じゃあ 課長 お願いします」
「うん 頑張ってな」
神山はようやくと催事課の部屋を出ると 帰りもタクシーを利用し
銀座と上原の時間を計ることにした
乗車し運転手に行き先を告げたときに携帯電話が鳴った
「アルタの高橋です おめでとうございます」
「孝ちゃんありがと」
「今どこですか」
「タクシーで上原に向かっているところです」
「そうしたら昨日の寿司屋は如何ですか」
「そうしたらそこで あと20分位で着きます」
「僕らは13時前に着く予定ですよお待ちしています」
「では」
玄関を入ると高橋達が座っている座敷から拍手が来た
「山ちゃん こっちです」
「はずかしいよ まったく」
ちょうど昼飯時だったので満員の店内はびっくりしていた
「神山部長おめでとうございます」
「やめてくれよおしりがカユイよ」
高橋のほか 内野 田中が祝辞をいい
「それでは乾杯しましょう」
4人は神山の昇進祝いと今後の繁栄を誓い乾杯した
皆がビールを一呑みし終えた後
「孝ちゃん今朝ね社長から電話があって 驚いているんだ」
「本当は内緒だけど 筒井さんから電話があったって」
「そうなんだ それに取引先のお偉方が来ていて驚いた」
「凄いね 多分倉さんが指示しているのでしょう」
「そうか倉さんか そうだね考えられないもんな」
「人事発表は盛大でしたね」
「うん 催事課の部屋って結構広いけど身動きが取れない位だった」
「凄かったね ところで何を食べますか」
「鮮魚の盛り合わせでいいでしょ」
「そうだろうと思って 注文しておいた」
「そうしたら あと酢の物が欲しいな」
「それも 頼んであるよ」
「なんだお見通しか」
「だって山ちゃんは 上野の時からほとんど一緒だもんね」
二人は顔を見合わせ笑った
あらかじめ注文しておいたので盛り合わせはすぐに出てきた
ビールがすぐに無くなったので追加注文をした
神山は祥子に場所の変更を知らせようと携帯電話を出した
「山ちゃん どこに電話するの」
「うん ニーナ・ニーナの久保さんに場所の変更でさ」
「大丈夫ですよ もう筒井さんに連絡してあります」
「なんだ 早いね」
「勿論 後で怒られますよ 食べ物は後で怖いですからね」
.