神山たちはキャディーにお礼を言うと キャディーマスター室で
北コースのスタート時間を聞いた
「神山様 北コーススタートですが 12時15分です どうされますか
最後に東コースを廻られますか」
「うーん 次回にとって置きます」
「はい 畏まりました では12時15分に北1番にお願いします」
レストランに行くと まずは生ビールを注文し乾杯した
洋子がおつまみを注文するとスコアカードをだし確認した
「しかし 難しかった パターがめちゃくちゃだよ ほんと」
「ここって結構刈り込んでいるから 難しいですよ」
夏場のベントグリーンは毎朝グリーンキーパーが刈り込む事になっている
泰子の話しだと普段は5mmのところ今日は多分4.5mmか4mmの
刈込ではないかと言っていた
ただ刈り高だけで速さは決まらないと言う グリーン均一に刈り込まないと
いくら3.5mmの刈り高でも遅い仕上がりになるといわれている
「でも御殿場コースと違って フェアウェイの微妙なアンジュレーションや
海が見えるホールがあったりで 楽しいわね」
「そうか 洋子が気に入ってくれて嬉しいよ」
「まあ 私もお気に入りよ 失礼ね もう 洋子 洋子って」
「おいおい由紀枝 僻まないでよ 良かったよ でも東も回りたいけれど
もう少し早い時間だと余裕があるけれど 今日はちょっと難しい時間だね」
「そうね 前がコンペでしょ 時間が掛かるもの 次回にしましょう」
4人はコースお勧めの伊豆山弁当を注文した
3段の重箱になっていて 色々な料理を少しずつ楽しめる なんとも
美味しそうで頼んでしまった
ビールのおつまみにも食べられ みな綺麗に食べた
コーヒーを飲み終わると12時になっていて パッティング練習場で
グリーンの速さを確認していた
そろそろ時間になると神山はペットボトルの清涼飲料水を6人分買い求め
みなに渡した
「神山様 ご馳走様です ありがとうございます」
「いえいえ この時間から暑さが増してくるでしょ そんな時飲んで下さい」
「はい ありがとうございます」
「ところで メンバーになったんですが メンバーだと 一人でもスタート
出来ますか?」
「ええ 大丈夫ですよ ただ土日祝日は難しいですね」
「ありがとうございます」
「では神山様 スタートしましょうか」
神山と泰子 洋子と由紀枝は北1番ホールからスタートした
北1番 BT404yFT338y P4
緩やかな打ち下ろしのミドルホールコースは広めだが
先へ行くほど落としどころが絞り込まれシビアなショットが要求される
グリーン右サイドの池だけは避けたい
残り125y付近のフェアウェイがもっとも広くなっていて そこから
左にすぼまる感じのフェアウェイ 残り105yから右側に池があり
ちょうどくの字の先端にグリーンがある グリーン手前はフェアウェイで
くの字の下からは池とバンカーを越えるショットが必要になる
200y付近左側に細長いバンカーが口を開けてまっている
「わぁー ここから見ると 右に池で 左にバンカーだ」
「大丈夫ですよ 結構距離はありますから 神山様でしたら バンカーの
右側を狙ってください グリーンが狙いやすいところまでいきますよ」
神山はキャディーのアドバイスどおり打つと 低い弾道で飛び出し
バンカー方向に飛んでいった
「わぁー バンカーだよ」
「大丈夫ですよ」
ボールはフェアウェイを転がり 残り70yのところまで飛んだ
「ナイスショット 素晴らしいわね ふふふ」
泰子は池の真ん中を狙い打つと 綺麗なドローボールでフェアウェイに
戻ってきた 左のバンカーを越えていて残り120yの所にころがった
「わぁー ナイスショット うん 凄いね 池にすーっといって 段々と
左に戻ってくると バンカーに入らないでって感じだね」
「そうよね レイアウトを見ていると大丈夫って思うけれど 錯覚ね」
FTで洋子が素振りをしていた
ここからだと 右の池より左のバンカーが気になる 真正面にバンカーが
ありドライバーの飛距離からすると問題なく越えられたが精神的に
嫌なホールだった
洋子はバンカーの真ん中を狙い打つと 真っ直ぐにバンカー方向に飛び
残り75yの所まで飛んだ
由紀枝もバンカー狙いで打つが少し右に出て池方向に飛んでいった
「ぎゃぁー入らないで 駄目よはいちゃ 一人で行水はしないで お願い」
由紀枝の願いは通じたが キャディーやみなで大笑いをした
ボールはフェアウェイギリギリの右サイドで止まり残り85yとした
由紀枝の位置からだと 池を越えバンカーを越えるという難しいルートが
残ってしまった
「あーあ 良かった FTだからといっても 難しいわ ほんと」
「ははは 行水は良かったね」
「もう 午後一で池ポチャなんて嫌よ ねぇー洋子さん」
「そうね 嫌だわ」
泰子はセカンドでグリーンに乗せ ピン7mにつけた
由紀枝はグリーンに乗せたがピンまで20y以上あった
洋子は慎重にピッチングウエッジを振ったが ピンまで10y以上あった
神山も2オンに成功したが6y残してしまった
最初に由紀枝が打ち のぼってスライスするラインだったが見事に1mに
つけてパーセーブした
洋子も2パットのパーであがった
泰子は由紀枝のラインが参考になったが 僅かにカップにけられパー
神山は洋子のラインが参考になり 慎重に打つとバーディーであがった