2013年9月8日日曜日

Vol.1156 百日紅 -6-67



「へぇー 分かった じゃさ 書類を作るからさ 一緒に販売店にいこうよ」
「いいの 甘えて?」
「ははは いいよ こうなったら5台でも6台でも」
「へぇー 5台も頼んできたの 凄いわね」
二人は神山の車で先ほどのVW販売店に向った
店に入ると先ほどの女性担当員が怪訝そうな顔で神山に
「どうかされましたか?」
「ははは 安心して もう一台追加です」
「えっ もう一台追加ですか?」
「うん なんで?」
「あのぉー 法人様でしたら また色々とありますが」
「ははは 個人ですよ 安くしてくれるならありがたいがね」
洋子と神山はカウンターで簡単な手続きをし310万円支払うと
納車が2週間ほど掛かるといわれた
「では 明日にでも書類を揃えて伺いますね ありがとう」
「はい ありがとうございました」
店を出ると 神山は洋子に
「じゃ このアルピナも買う?」
「だめだめ いいわVWさえあれば ふふふ」
「しかし 驚きだね OKが出るなんてさ」
「そうね 私も一瞬耳を疑ったわ でもあくまで生活の中で使うから
ゴルフとか遊びは駄目ね ふふふ」
「まあ いいじゃないか 無いより」
「そうね」

次長室に戻ると今夜宿泊する伊豆山ホテルに確認をした
「はい お待ちしております 明日は伊豆山カンツリークラブでプレーと
伺っていますが よろしいですか」
「ええ お願いします それで庄司と引田は早く行くかもしれません」
「はい分かりました それでは気を付けてお越しください」
神山は由紀枝に電話をした
「わぁー 神山さんどうしたの 行かれないの?」
「おいおい そうじゃなくてさ ホテルには何時に着くの」
「ええ 3時か4時には着いちゃうな 温泉入ってゆっくりよ ふふふ」
「そうしたらさ 神山ですって話してくれるかな」
「ええ 大丈夫よ そうか少し遅くなるんだ」
「うん ほらバラバラだからさ お願いね」
「了解です ふふふ」
電話を切ると泰子に電話をした
「はい 泰子です」
「何時に出ますか」
「うーん ここを早く出て 家で着替えてから行きます」
「だったら4時頃スタートできる?」
「ええ 大丈夫よ 3時にあがるつもりなの そうしたら4時前に
鈴やさんに伺いましょうか」
「うん そうしてくれるかな 近くなったら電話をください」
電話を切ると洋子に
「そうしたら4時ごろ出ますね お願いします」

神山は冬季オリンピック記念限定グラスの販売計画をしていると
お昼になり洋子や杉田 奈々子を連れて近くの串揚げ屋にはいった
「どうだね 翔 冬季は進んでいる?」
「ええ それで考えたんですが 15競技全部作ろうと思います」
「うん 僕もそう考えているんだ 15だから3プラン作れて プラス
大会マスコットと大会イメージを入れた1客で 6客1セットが出来るし
バラで16種類販売すれば結構な数になるよ」
「そうですね 各1万とするとセットで18万 バラで16万で34万客
出来ますね ただ2002年の2月ですよ 大丈夫かな」
「ははは 心配するなよ マシンを5台くらい入れるよ きっと」
「そうすると 1時間6客で15台だと90客 8時間稼動で720客」
杉田は電卓で計算すると
「472日で出来ますね よかった」
「まあ最初の2ヶ月くらいは12時間か15時間稼動してもらい 翌年には
次の2004年の製作をしていかないと間に合わないよ」
「ええ それで大森さんも話していたんですが 他のデパートから引合いが
きた時はどうしようかと言われていました」
「ああ オリンピック以外の話ね」
「ええ そうです 言葉が足りなくて済みません」
「うーん うちと独占販売と話していたが契約を結ぶか その方が安心して
仕事が出来るしね オリンピックで貸しを作れたから嫌とは言わないよ
それに先方の言い値で仕入れるからね 大丈夫だよ」
「では その件は先輩から話していただけますか その方が間違いないし」
「ははは そうだね 経緯もあるしね 分かったよ」
4人はランチのほかにお好みの串揚げも食べ 洋子が精算して戻った