「ええ 杉田君からですが 今月中にはバラが各500客できます
それで輸出入の件ですが アレックスの輸送専用便があるので 輸出しても
1週間以内には輸入できると回答です」
「そうか それしか手は無いな 分かりました ありがとう」
神山は杉田に電話をして都合を聞くと動けるとの返事だった
「そうしたら これからアレックスに行く 車でいくよ」
「はい 奈々子も連れて行きます」
「うん では10分後にパーキングだ いいね」
神山は電話を切るとARXJPに電話をした
「Jr 神山です 30分後にグラスの件でそちらに伺います」
「はい 了解です お待ちしています」
神山は洋子に契約書を書ける用意を指示し出かける支度をした
鈴やパーキングに行くと杉田と奈々子が待っていた
神山の車が近づくと直ぐに気が付き 後を追いかけ走ってきた
アレックスビルに入ると受付が神山を見て 丁寧にお辞儀をした
エレベーターで社長室があるフロアに着くとJrが待っていて
「やあ いらっしゃい」
「うん 久しぶりです」
直ぐに社長室にはいると 8人は会議テーブルについた
神山がシドニーオリンピック記念グラスの販売計画の確認とはなし
「現在 私が把握している輸送ルートで行けば必ず売り切れになります
そこで シリアルナンバーを打たないグラスを製作してはどうか
これは先日洋酒輸入企業の顧問になったときの話ですが 景品で渡すと
公取に引っかかります しかし販売となれば話は別で 先方も
充分販売できると確信していました どうだろう?」
「うーん 気持ちは分かりますが そうするとシリアルナンバーの意味が
なくなります それだったら最初から無い方がいいかな」
「うーん そこだね わかった では各7777個 及び組のみに
限定して販売をする それでいいねJr」
「ええ お願いします うちもそのつもりで宣伝を考えていますし
アルタの高橋さんとも話を進めています」
「わかった そこでお願いがあります GOLを先行して どうかな
バラで各1000客を僕に譲ってもらえないかな」
「理由はなんですか」
「うん 先ほど話をした 輸送ルートを利用し日本の隅々までこの事を
宣伝したいんだ 村の外れにある酒屋さんまでだ どうだろう」
「うーん 分かりました でもGOLの時に何も無いのも困ります」
「うん GOLではセットを重視していこうと考えている 僕はバラを
国内にばら撒きたいんだ」
「うん 了解です いいですよ」
「それで先ほど計算したんだが この8月と9月で36000客できる
そのうちの各1000組 合計31000客を先にほしいんだ」
「うん 大丈夫だよ それで納品先はどうするの?」
「うん まだはっきり決まっていないが 5社くらいになる 1社当たり
だいたい2億から3億の出費だが 先を考えれば安いものさ」
「わかった 神山さんの言う事に従います」
「僕の考えだが クリスタル大森にお金が入ればマシンを増やすと思うよ」
「えっ そうですか」
「だって リスクが少ない商売だもの 当たり前だよ 例えこれで
外れても 今後は凄い数の注文でもこなせるでしょ」
「なるほど そうですね」
「なので 心配は無用です その基盤をGOLより先に作るのさ」
「はい よく分かります 杉田さん この案でいいですね」
「はい 分かりました 大丈夫です」
「では神山さん 早速直ぐに動けるようスタッフを人選します」
「うん 大森では1日に900客出来ると言っています なので
最初は1人を専属につけて箱詰め作業 配送時にはもっと多めに準備」
「そうですね そうしたら 明日からでも行かせて 手伝いから行います」
「うん 翔 化粧箱はどうなっている?」
「ええ 来週月曜日に納品になっています」
「うん Jrそういう事です 翔 金曜日にならないか バラだよ」
「はい 今電話をします」
杉田はGプロの高橋孝一に電話をして納品を木曜日にするよう指示した
「でも 数が少ないですよ いいんですか」
「うん 第一便で最低でも2000箱は必要だ お願いします」
「はい できる限り5000箱納品できるようします」
杉田が電話を切ると神山に
「先輩 第1便で2000箱納品できます その後も追いかけます」
「うん 頼んだよ 最初はバラで各1000箱 合計3万1千箱だよ」
「はい 大丈夫です」
「それで箱のシリアルナンバーはどうなっている?」
「ええ シールを貼ります グラスの底にある番号を確認し貼るよう