いっぺんに出て行くようで マンションに着いた時は
エントランスルームのその涼しさで 生き返った気分になった
「わぁー 蒸し暑かったわ」
「ほんと もうびちょびちょよ どうしようかしら」
「お泊りしたいけれど 突然だとそれも出来ないし」
神山は空気を入れ替えるとクーラーの目盛りを最大にして涼んだが
それでも汗は止まらなかった
香織が気を利かせて 浴槽に水を溜めると神山に
「神山さん 水風呂でどうですか ふふふ 一緒にはいろうよ」
神山は香織の勧めで 直ぐに裸になると水風呂に浸かった
「おーい 気持ちが良いよ 早くおいで」
香織と真由美が返事をして 浴室に入ってくると 石鹸が無い事に気が付き
顔を見合わせて 大事な所をシャワーで洗い流し神山の隣に座った
真由美はタンポンの紐を上手に隠したつもりだったが
「あれっ 真由美 あそこから紐が泳いでいるよ」
そういわれると 真由美は顔を赤くして浴槽からでていってしまった
「こら 神山さん 可哀相でしょ もう」
そういうと香織も出て行って 真由美を慰め再び入浴した
「ゴメンゴメン でも 全然悪気はないよ ごめんね」
真由美が俯いているので 顔を上げるとキスをした
「もう 神山さん 私だってキスを我慢しているのに もう」
真由美とのキスを終えると 香織には舌を使ったキスをした
少し喘ぎだしたので みずから立ち上がり 浴室からでた
「あーあ 涼しくて気持ちが良いなぁー」
しかし 冷蔵庫の中には何も無くて 水を飲むだけだった
浴室から出てきた香織と真由美も涼しくて気持ちが良いと言った
「じゃ 悪いけれど 30分寝かしてくれるかな お願い」
そういうと裸のままベッドに行くと直ぐに寝入ってしまった
30分すると起こされ 帰り支度をした
香織と真由美はリビングのソファーで寛ぎ神山に
「ねえ 神山さん ここにお泊りしてもらいたいけれど 着替えは
置いておく事が出来ないのよ ほら2人とも母親が見にきたりとかで」
「そうだよな だったら着替えを持参だね ははは」
「うん 浴室が乾燥室になっているから肌着や靴下は大丈夫よ」
「うん ありがとう では帰ろうか」
タクシーを呼ぶとエントランスルームで涼んでいた
2台一緒に来たので 香織と真由美を見送り神山は自分の車で帰った
8月4日 火曜日 快晴
神山は次長室に行く前に傍にあるVWの販売店に寄った
「いらっしゃいませ 神山様」
「やあ おはよう」
「お車に何かございましたか?」
「ううん もう5台欲しいんだ」
「えっ もう5台ですか」
「うん そうなんだよ それで4台分については6日の朝手続きに来ます
後一台は どうしよう 書類関係は後日で お金は支払いするので
注文しておいて貰えませんか」
「ええ 別に構いませんが 5台ですよね」
「うん なにか?」
「ええ そうすると 多少お時間が掛かるかもしれません」
「うん?」
「ええ 最短で1週間ですが2週間ほどお時間を頂きたいのです」
「ああ いいよ それで色は今まで購入した白色でお願いします」
神山はそういうとカウンターで仮入金をし手続きをした
現金で1550万円を支払い 受取書をしまうと
「そうそう 下取りがあるんですよ ごめんなさい忘れていた」
「ええ では下取りはその時にお支払いします ご安心ください」
「はい ありがとう ではお願いしますね」
次長室に入ると洋子が先に来ていて
「おはようございます ふふふ」
「なんだよ やけに嬉しそうだね」
「ええ 車を買ってもいいって ふふふ」
「おいおい ほんとうかよ なんで」
「ええ 先日ね はす向かいのおばさんが倒れたの それで救急車を
呼ぶより娘さんの車でかかり付けの病院にいかれたんです それで
そのおばさんは持病を持っていて 下手に救急病院で手当てをすると
危なかったんですって それで車が欲しいって そういう訳です」
「でも それだけだったら タクシーでも充分だろ」
「だって 母だって運転できるわよ まだまだ現役よ かわいそうー」
「おいおい へぇー 運転するんだ 凄いね」
「それで ポルシェとかスポーツカーは無理としても VR6だったらOK」