2013年9月2日月曜日

Vol.1150 百日紅 -6-67



玄関脇まで引き込み ゲストルームのところで各部屋に振り分けます」
「はい わかりました それと 南側のガラスですが開閉可能ですか?」
「ええ 全面ではありません 床からh2300を開閉できるようにします
それとガラスですが2重構造にして冷暖房対策をします」
「うん 2重構造で随分と温度が違うと聞いています お願いします」
「神山様も凄いですね 情報が入っていますよ」
「えっ なにが?」
「うちは株式会社ヤマト資材さんや株式会社宮里建材さんと 取引があって
今回 顧問になられたと 情報が入ってきています」
「ははは 早いですね たまたまですよ」
「なので満足していただけるよう 建てますよ」
「ええ そうですね 会社に不利益が生じると私も困ります ははは」
「ええ ヤマトさんや宮里さんにも協力してもらいます」
「じゃ あとはスケジュールですね 棟上はいつですか」
「はい 1ヶ月ほど後になります くい打ちを充分しますから はい」
「お願いしますね 震度7でも倒れないように」
「はい あそこの土ですが7mしたが凄く固いんです 多分
岩だと思うのですが その下まで杭を打ちます 安心してください」
「へぇー 凄い工事ですね お願いしますね」
「はい スケジュールが出来ましたらご連絡します それと内装関係の
パースを書きます あと家具の色調は伺っていますからそのほかの
調度品などカタログを提示させて頂きます」
「そうですね 造りつけ家具のリストはこの見積書で拾えますね」
「ええ 大丈夫です 変更も利きますからご安心ください」
神山が頷くと勝又が
「それでは 私どもは帰らせていただきます ありがとうございます」
「うん ありがとう お願いしますね」
「それで神山さま このお部屋でお食事は如何されますか」
「うーん 今日はここで頂いていきます」
「はい 分かりました ではごゆっくりとお寛ぎください」
勝又と勝間田 部下達は神山と亜矢子にお辞儀をして部屋を出て行った

二人きりになると亜矢子が神山にキスをした
直ぐに女将がおつまみと生ビールを運んできて
「神山さん ゆっくりしていってね 美味しいのを持ってくるよ」
「はい ありがとう」
女将が下がると亜矢子が
「でも 助かるわ ありがとう ふふふ 一人じゃ判らないもの」
「そうだね しかしでかい家が出来るよ 掃除を頼まないといけないね」
「ええ ホテルにきているおばさんに聞いたら 個人も出来るみたい」
「うん それがいいよ 地元って融通が利くし」
「でもね ほら プライベートな部分が知れ渡るでしょ そこがちょっと」
「そうか それも分かるな まあ明日の事じゃないから考えようよ
僕の方でも調べてみるよ ねっ」
二人はおつまみや生ビールを呑み家のことで話した
日本酒を頼み握りも食べ終わると神山はいつものように30分寝た

神山が目を覚ますと亜矢子も傍でうたた寝をしていた
時計を見ると30分ではなく1時間寝た事になった
「おい 亜矢子 起きてください おーい」
「あら ごめんなさい 寝てしまったわ」
「うん それでこれからどうするの?予定は」
「ええ 母の所にいきます ごめんなさい ふふふ」
「うん じゃタクシーで帰るか ねっ」
「ええ 駅で拾います あーあ 久しぶりにうたた寝をしました」
「ここの部屋は別天地だね 外と違って暑くないし かといって
涼しすぎないし いい部屋だ」
「ふふふ お仕事には向いていないかもね 直ぐに寝ちゃだめね」
神山は女将にお礼をいい御殿場駅でタクシーを拾うと亜矢子を見送った

15時過ぎに銀座の次長室に入ると洋子が
「お疲れ様でした どうでしたか?」
「うん 広々としたいい家が出来ると思うよ」
「あのぉー、、、」
「うん なに?」
「ええ アルタでのその後の事ですが いいですか?」
「うん」
「あなたが帰られた後 次の冬季オリンピックの話が出ました それで
杉田君は既に考えていて デザインを進めているそうです
2004年のオリンピックには限定1万客にしたいと内藤さんが話して
杉田君は設備投資が必要だとはっきり言っていました
結局 冬季オリンピックの限定グラスは各7777客で落ち着きそうです」
「そうか しかし冬季オリンピックは競技種目が少ないからどうかな
うん 分かりました 詰めます そのほかは?」