2013年7月26日金曜日

Vol.1112 百日紅 -4-65



「うん まあ 由紀枝が以前勤めていたホテルが母体で 伊豆山にホテルと
ゴルフ場 テニス場を造るんだっていうより出来ているんだよ
それだけではなくて 隣の伊豆山 スキエ ホテルと業務提携してね
顧客の流通をするんだ 例えば昨日のゴルフ場がキープ出来なかった時は
隣でプレーが出来るとか メリットが大きいんだ」
「へぇー 凄いわね いいなぁー」
「ねえ 洋子 メンバーにならないか?」
「えっ だって高いでしょ」
「うん 1次募集で3000万円だよ どう」
「ふふふ だめ 高すぎるわ 憧れね」
神山は銀行に電話をして部屋にある5億円の大口入金を依頼し 銀行で
手続きを行いゴルフ会員権の1億8千万円の送金も済ませた
「さあ 洋子 お昼は済ませたのかな」
「えっ まだですよ ゆっくり出勤だし」
「じゃ どこにいこうか」

二人は鈴やレストラン街のうなぎやにいった
仲居が奥座敷を案内してくれて 
「いつもと同じでよろしいですか」
「ははは お願いします」
洋子に
「ははは 上原と同じだ ははは」
「ねえねえ ところでゴルフはどうだった おしえて」
「そうだね 恥ずかしいよ 泰子に負けた ほんと もう
でもね今回も68で廻ったんだ 泰子が67なんだよ 参ったぁー」
「へぇー 凄いわね あなたも泰子さんも」
「うーん 芝が高麗芝で芽が海に向かっているんだよ だからフック傾斜でも
ボールは真っ直ぐに行くとかさ 芝生に悩まされた そうそう 前日の雨で
午前中はその影響が少なかったんだ ただね 日が当たっているところは
影響していたよ 日陰のところは遅くて思ったほど曲がらないって ほんと
一日中芝で悩まされた 泰子はね午前中はミスショットで2つ 午後は
パットで2つ落としたからって悔しがっていた」
「へぇー スコアがいいのに そんな事があるんだ」
「うん それで洋子 先ほどの会員権 僕からの気持ちだ メンバー申請書が
送られてくるから 返信しておきなさい」
「えっ そんなぁー」
「じゃ いいよ 他の人にプレゼントするよ」
「わぁー 嫌ぁー 私に頂戴ぃー」
「そうだよ まったく 素直になりなさい ははは」
「でも そんなお金 よくあるわね 凄いわ」
「ははは 亜矢子も驚いていた そうそう久しぶりに熱海の駅で宝くじを
二人でスクラッチを買ったんだよ どうだったと思う」
「うーん 勝ったのは当たり前でしょ うーん分からないわ」
「亜矢子がね 確か1千円で30万円 僕が5百円で15万円 驚きさ」
「えっー そんなー 凄い確立ね 今度どこかで買いましょうね
金額の大小じゃなくて 当たるときのドキドキってあるでしょ あれよ」
「ははは じゃ 当たらなくてもいいじゃん ドキドキだったら」
「まぁー いやらしい もう 知らない」
洋子は口を尖らせ わざと横を向いたが笑っていた

次長室に戻ると洋子が
「ねぇー 怒らないで聞いてね」
「うん どうしたの?」
「ほら代々木の賃貸あそこへ昨日行ったの この頃全然行っていないでしょ」
「おぉー そうだね それで」
「うん お部屋が変な臭いしていたのでお掃除をしたの そうしたら
換気をしていないから 浴室にカビが生えてきて、、、ごめんなさい」
「いやいや 洋子の責任じゃないよ そうか それで何か言われた?」
「ううん だからお掃除を頼みたいの どうしよう、、、」
「そうだね うーん ねえ 洋子 あそこに住まないか」
「うん 考えたよ でもね母がまだある程度元気でしょ 悩んでいるのよ
あまりにも近いし 言われるに決まっているし、、、」
「そうか ごめんごめん しかし参ったなー このごろご無沙汰だし
あそこの賃貸借契約はアルタの法人契約のはずなんだ うーん」
神山は色々と考えたが手放したくない隠れ家だった
「うん ちょっと待ってね」
神山は祐子に電話をすると
「ええ お掃除や メンテなど全部出来ますよ」
「そうか実はね 洋子との棲家があってね そこをこの頃利用していないので
昨日 洋子がお掃除に行ってくれたんだ そこで発見したのが なんと
浴室のカビだったんだよ 大丈夫かな」
「まあ 羨ましいお話ですね ふふふ 大丈夫ですよ そうね 洋子さんが
そのお部屋に行かれる頻度って少ないんでしょ だったら定期的にお部屋の
空気を入れ替えたり お掃除もメイドクラブで出来ますよ そうそう