香織と真由美は神山に手を振って車を発進させた
「さあ 我々も帰るとしましょうか あのぉー おトイレは済ませてね」
それを聞いた桃子や泰子はキャーキャー言いながらおトイレに向った
「じゃ 洋子の車に 祐子 カトリアーナ 由貴でしょ 先に出ていいよ
直ぐに追いつくから そうそう由貴 渋谷駅でいいのかな」
「ええ 直ぐ傍だから桃子ちゃんとタクシーで帰るわ」
「うん 了解 洋子 ガスは大丈夫だよね」
「ええ まだ余裕です では 先に出ますね」
洋子は3人を乗せると 車を発進させた
神山は泰子と桃子が戻ってくると車を発進させた
御殿場ICで東名に乗っても洋子の車に追いつけず 暫くスピードを上げて
右側を走っていると洋子が運転している真紅のポルシェに追いついた
神山は洋子の後ろにピタリと付くと 洋子はスピードを上げ走り渋谷ICに
直ぐに着いた 渋谷駅まで来ると神山は桃子に1万円渡し
「これで由貴とタクシーで帰りなさい お疲れ様」
「ありがとうございます そうそう もしかしたら代々木のお寿司屋に
行くかもしれません」
「うん 分かりました では」
「はーい お疲れ様でした」
由貴も神山にお辞儀をしていた
神山が出ると洋子も後ろについてきてスタジオに戻った
今回も洋子は直ぐに帰るというので 車で自宅まで送った
「ねえ 今回っていくら使ったの」
「うーん 現金は賞金だけで2千万円かな ギフトカードは賞金2千万円と
ホテルが約130万円 ゴルフ場で36万円 だからたいした事ないよ」
「へぇー 賞金が凄いわね」
「うん でも自分で500万円ずつ貰ったからね」
「ふふふ そうね」
「そうだ 洋子 明日朝一で北陸に振り込みする 覚えておいて」
「はーい 了解です あっ そこの角でいいわ ありがとう」
神山は洋子を降ろすとスタジオに戻った
「さあ みんなお疲れ様でした」
「神山さんこそ お疲れ様でした どうぞゆっくりとお風呂に入って」
神山は祐子や泰子の勧めで お風呂に入ると缶ビールを呑みながら
暫くの間寛いだ
バスローブを羽織りスタジオに戻るとカトリアーナが
「神山さん 明日早く伊豆山に戻る事になったから 今夜は失礼するわ
まだ資料を集めが残っているのよ ごめんね」
「うん 大変だな じゃ お疲れ様」
「うん ではバイバイ」
カトリアーナを見送ると泰子を見て
「泰子 車を買いに行こうか」
「ええ でも印鑑とか書類を持っていないし 次の機会でいいですよ」
「うん そうしたらさ 揃えておいてね 時間があったら連絡するから」
「はーい 分かりました」
「泰子と祐子 今夜は何を食べようか」
二人は顔を見合わせると泰子が
「私はお寿司でいいわ 祐子さんは何を食べたいの?」
「うーん 私もお寿司でいいわ」
「じゃ 決まりだ そうしたら上原に行こうか 桃子と由貴は代々木の
お寿司やに行くかもしれないって言っていたな どうしようか?」
「いいじゃない 上原で あそこでてんぷらも食べたいし 揚げ物を
食べたいし」
「祐子 タクシーを呼んでくれるかな お願いします」
暫くするとタクシーが来て代々木上原の駅前寿司にいった
暖簾をくぐると女将が奥の座敷を案内し 生ビールと鮮魚のつまみを
運んでくると
「神山さん こんどね パン粉を使った揚げ物もできるよ しかし材料は
ここにあるものだけどね」
「へぇー すごいね どうしたの」
「ほら お客さんでフライヤーを製造している所の人がいてさ それでね
特別に作ってくれたんだよ ほら置く場所が無いから大変なんだよ」
「へぇー だって てんぷらが出来るじゃない」
「でもさ 油の汚れが違うんだよ だからゲソのから揚げも出来るしね」
「へー そうしたらゲソのから揚げも貰おうかな あと白身魚をフライって
出来るのかな」
「出来るよ 何人前」
「ええ 3人前でお願いします」
「そうするとメニューの書き換えだね」
「うーん しないよ 常連さんだけのサービスだよ じゃないと居酒屋さ」
「ははは そうだね」