2013年7月2日火曜日

Vol.1088 百日紅 -3-64



神山達は乾杯をしておつまみを食べ始めた
ゲソのから揚げが運ばれてくると 直ぐに食べたが
「うん 居酒屋より全然美味しいよ ねえ祐子」
「ええ 新鮮だからすごく美味しいわ ふふふ 病み付きになるわね」
「少し ニンニクが効いていて美味しいわ」
新しいメニューの評判は上々で女将も喜んでいた
3人は新しいメニューを食べると 巻物や握りをお好みで食べた
帰りに泰子のマンションにより 泰子を下ろしスタジオに戻った

7月16日 木曜日 快晴
早くに出勤すると洋子はまだ出勤していなかった
銀行に行くと 北陸食品に先日約束をした1億5千万円を振り込み 
杉田の部長席に行くと奈々子が部屋の掃除をしていた
「常務 おはようございます」
「やあ 奈々子ちゃん おはよう 早いね」
「ええ 最初なのでやる事が一杯あって それで早めに来たんですよ」
「どうだい 係長は」
「はい 驚いています アルタでも係長なんですよ びっくりです」
「うん 頑張ってくださいね それから軍資金は足りているかな」
「ええ 昨日各理事からご祝儀を頂きました アルタさんでも頂きました」
「うん 足りなくなったらいいなさい」
「はーい でも殆ど使わないですよ 先日のパーティーだって 常務が
高橋さんに渡していたでしょ ふふふ」
「うん まあね では失礼します そうそう 車はいつ納車されるの?」
「ええ 今日のお昼にパーキングに納車です」
「何を買ってもらったの?」
「ふふふ 常務と同じ白いフェアレディーZで4人乗りです」
「へぇー でどちらが運転するの?」
「ええ 多分杉田部長です 楽しみです」
「うん 気を付けて運転しなさい いいね」
「はーい 了解でーす」
神山はGプロの部屋に行くと高橋と挨拶をして
「どう 考ちゃん 照明は」
「うん 大丈夫だよ それでARXブースだけに付けるの」
「うーん 後は鈴や食品のブースかな 予算でしょ」
「うん 防塵防水加工をしてると結構な金額になるんだ それで広い面積を
ちょこちょこ付けるより 的を絞って重点的に付けた方が安上がりです」
「そうだね それで何処までデザインが進んでいるの」
高橋はデザインスケッチを神山に見せると
「3枚の中で 一番はこのARXブースに付けるのがいいかな」
「うん 僕もそう思うよ それで今 お金を出しています」
「うん 了解 出たら教えてね」
「はい そうします」

神山は次長室に戻ると洋子が出勤してきて
「やあ おはよう」
「まあ 早いのね」
「うん 北陸だけど 先ほど振り込んできたよ」
「そうね 彼女 喜ぶわよ」
「そうだね 旦那も一安心だろう よかったよ」
神山は次長席に座ると泰子に電話をした
「はい 泰子です おはようございます」
「もう 会社にいるのかな」
「ええ 事務所でお掃除をしていますよ」
「泰子 これから車を買いに行くよ」
「はーい お待ちしています」
「そうだな 5分後にビルの1Fで待っていてくれるかな」
「はーい 印鑑とマンションの賃貸借契約や免許証でいいのかな」
「うん とりあえずそれでOKだよ」
神山は電話を切ると洋子に外出と伝え次長室を出た

繊維協会の入っているビルに着くと泰子が待っていた
「やあ 遅くなりました」
神山は泰子を真紅のポルシェに乗せると日産の販売店に向った
「この車も乗りやすいですね」
「うん 高速でもぶれないし運転しやすいよ 気持ちがいいよ」
「へぇー でもマーチでいいや」
「いいよ 欲しい車があったらそれを買うよ なあに」
「ほんと そうしたらフォルクスワーゲンのゴルフが欲しいわ」
「そうか そうしたらうちの傍に販売店があるから そこに行こう」
神山は赤坂のVW販売店に行くと 笑顔が似合う女性に迎えられた
「いらっしゃいませ どうぞごゆっくりご覧ください」
神山と泰子は数台飾られているゴルフを実際に座ったりしていると泰子が
「ねえ 神山さん このVR6がいいな V型6気筒で2700ccって