2013年7月12日金曜日

Vol.1098 百日紅 -4-65



「ええ ではどうぞカウンターで」
神山はマーチの下取りを条件に話を進め270万円支払った
「神山様 納車ですが10日ほどかかります 申し訳ございません」
「はい いいよね祐子」
「ええ それまでマーチを壊さないようにするわ ふふふ」
神山たちは手続きを終えると他の車もみてスタジオに戻った
「ゴルフって座った瞬間に他の車と違って 運転する体勢が楽ですね」
「うん VWでは人間工学を随所に取り入れているからね 実は僕も
欲しいんだけど 何しろ3台もあると色々と大変だからね」
「ふふふ いいわよ 乗りたいときに乗ってください」
「うん ではそうさせて貰うよ」

7月18日 土曜日 小雨
昨夜は時間がたっぷりあり祐子とベッドで3回も交わり寝てしまった
早い時間に起きるとテラスに出たが あいにくの雨でタバコをすえず
スタジオに下りてソファーで寛いだ
ビールを飲みながら庭を見ていると 百日紅の木に可愛いピンクの花が
咲いていて 神山はデジカメを持つと傘をさし撮影した
スタジオに戻ると祐子が起きていて朝食の準備をしていた
「おはよう」
「おはようございます ふふふ なにを撮影されたんですか」
「うん 百日紅だよ 可愛いね 雨に濡れている時も可愛いよ」
神山は大きなモニターで再生すると やはりボケが上手に表現できず
失敗をしていた デジカメを弄っていると祐子が
「ねえ 神山さん マクロモードってあるでしょ それで撮影すると
後ろの花や手前の花も綺麗にボケますよ」
「へぇー そうか どれどれ あっ なるほど このボタンで出来たよ」
神山は早速 傘をさし撮影するとモニターで確認した
「おぉー 凄いね 分かったよ うん綺麗だ」
「わぁー 素敵ですね 後ろのボケ具合や 手前の花びらがうっすらと
綺麗な形でボケて透けていますね」
「へぇー こんな事が出来るんだ 宝の持ち腐れだね ははは」
「そうですよ もっと取り説を読んでくださいね ふふふ」
「だね でも こんなに厚いと読む気がなくなるよ 正直いって」
神山は独り言をいいながら事務所にいきデジカメの取り説を覗いた
「祐子 書いてあったよ マクロモードの事が でも後ろが綺麗にボケる
とは書いてないなぁー 要は虫眼鏡って感じだよ まあいいか」
暫くすると朝食になり 済ませるとソファーに横になった

今日は繊維協会の会社面談なので11時に協会に行くよう寛ぎ準備をした
久しぶりにフェアレディーZに乗り 銀座の繊維協会ビルにいった
「やあ おはよう」
「おはようございます あのぉー理事 顧問希望会社が1社増えました」
「うーん 分かりました しかし悪用されないよう気をつけなければね」
「ねえ そうしたら私 提案があるんですけれど」
泰子は神山に提案書を渡した
「おぉー 本人が承諾していない事項を機関紙などに載せた場合は 告訴か
凄いね うーん」
「如何でしょうか それで顧問契約を結ぶ時にその契約書を取り交わすって」
「いいね 今まで口頭だったから 文章があるほうがはっきりするしね
うん ありがとう」
「ふふふ それで実は たたき台を作ってあるんです」
泰子は顧問契約に関する契約書を渡した 神山は熟読すると
「よし これでいこう 泰子 そうしたらこれを食品と建築協会に渡し
大至急 契約を結ぶよう手配してくれるかな」
「ふふふ だと思いまして 手配しています 後は理事の押印だけです」
「へぇー ありがとう 助かるよ そうだ 今日は香織や真由美は来ている」
「ええ お昼をご一緒って ふふふ 来ていますよ」
神山は香織に電話をして
「やあ こんにちわ」
「わぁー 理事から電話なんて嬉しいわ ふふふ」
「ところでさ ほら顧問を引き受けている会社に 顧問に関する契約書を
郵送するでしょ」
「ええ 泰子ちゃんから相談を受けて みんなで決定した文章ですね」
「うん ありがとう その文章と一緒に お給料や手当て 賞与支払日を
統一したいんだ なので次のように文章を製作して同封してくれるかな」
「はーい わかりました」
神山は給与と手当ての銀行振り込み日を毎月18日にする事 土日祝日の
場合は前営業日に振込み 金額は1千万円とする これは現在他の会社で
顧問を引き受けたところと一律にする為 賞与は6か月分 毎年7月14日
と12月14日とし土日祝日の場合は前営業日とする 振込み先口座は
スイス銀行とする
「はーい 了解です 復唱しますね」
香織は香織に言われた事を復唱すると