2013年7月31日水曜日

Vol.1117 百日紅 -5-66



7月21日 火曜日 快晴
神山は今朝も早く起きてゴルフクラブの素振りをしているとアルタの
高橋幸一から電話が入った
「山ちゃん 早くてごめんね」
「どうしたの 久しぶりの早電話だね」
「うん 実はさ 昨夜っていうか 徹夜をして仕上げました」
「おぉー ありがとうございます って言うと各企業に見せられるね」
「ええ よかった なんとか今月中って思っていたんだ」
「ご苦労様 それでは早めに行きます」
「はい 待っています 誠二は寝ていますよ ははは」
「いやぁー ありがとう では」
神山は電話を切ると 祐子を起こし 早く出ることを伝えた
「はい 分かりました」
神山は洋子に電話をすると
「おはようございます 早いですね」
GOLのデザインのことを掻い摘んで話をすると
「はい ではすぐに出られるようします おめでとうございます」
神山は朝食を食べないで 次長室に入るとすぐにGプロの部屋にいった
「やあ 考ちゃん ありがとう 見せてもらうよ」
神山はGOLの全体デザインなど修正版を確認した
「ははは 最高だよ それで見積もりは進んでいるんでしょ」
「うん 大丈夫だよ」
「そうしたら これをつかって各社に説明します ありがとう」
神山は次長室に戻ると洋子が出勤していて
「やあ おはよう 早くてごめんね」
神山はアレックスジャパン 東都食品 ニーナ.ニーナに連絡をし
午前中に来てもらうよう指示をした
「そうそう 時田さんにも話さないといけないな お願いね」

10時を過ぎると各社が次長室に訪れてきた
神山は各社に御殿場プロジェクトに提出したデザインや最終デザインを
説明していった
一番大変だったのは ランニング経費を一番使うARXJPだった
それでも社長のJrは神山のことを信じデザインを褒めた
「それでJr アウトレットの契約書がもうすぐ送られてきます それで
確認をして 返信をしてください お願いしますね」
「了解です でも 内容はどのようになっているの」
神山は基本的なところで 契約金のことが書かれていると話をすると
「そうするとアルタの他ににも支払いがある訳ですか?」
「うん それは仕方がないことだよ お願いしますね」
アレックスJrは涼子にメモを指示して部屋を出て行った
「やあ 山ちゃん きたよ」
「すみません ご足労いただいて」
神山は鈴や食品社長の時田に最終デザインを見せ説明した
「うん 分かった ありがとう 山ちゃん」
「いえいえ ほんと成功させないと クビですからね」
「ははは そうだね じゃ頼んだよ ところで洋子 どうだね」
突然振られた洋子は
「はい 何がですか?」
「ほら そのぉー」
「まぁー 変化なしですよ ねぇー 神山常務」
「おいおい 僕じゃなくて 洋子でしょ もう お仕事お仕事」
神山はソファーを立ち上がると時田に礼をし次長席に座った
全会社の説明を終えると 仕事に集中したかったが 理事を務める
各協会からの面談などの電話で 仕事が手につかなかった
「あなた 東都の田宮社長です」
神山はデザイン説明会にこられなかった田宮からの電話をとった
「神山さん こんにちわ すみません 出席できなくて」
「いえいえ」
「それで 今日も北陸さんの会社にお邪魔しているんですよ」
「ああ はい どうですか 進捗状況は」
「ええ 腹を割ればいい方ですよ それで業務提携が決まりましたので
報告をさせて頂きます」
「はい ありがとうございます」
「まず 魚介類は全て北陸さんのOEMで販売決定です 当社としても
相当利益が見込まれます あと農畜関係の缶詰はOEMで北陸さん販売で
契約を結びました ありがとうございます」
「はぁー 凄いことになりますね 他の缶詰業者は驚くでしょ」
「まあ それはそれとして そうしないと生き残れませんからね」
「はい 分かりました でサラダ缶詰は、、、」
「ええ そちらもパテント取得後OEMで提供させて頂きます」
「はぁー 良かったですね」
「ええ 村上常務も大変喜んでいらっしゃいました」
「そうですか 良かったです」







2013年7月30日火曜日

Vol.1116 百日紅 -4-65



「ふふふ お尻の踊りをしましょうよ」
洋子が神山の手を取り センターでツイストを踊りだすと
祐子や由紀枝も一緒に踊り始めた
「わぁー 神山さんって 上手ですね」
「うん 洋子に教えられた ははは」
洋子が時々お尻を突き出すと 神山は上手にお尻で答えていると
周りが 二人の踊りに見とれて踊らずに見る方に回った
こうなると 神山の独壇場で スペースを上手に使い踊り始めた
曲の最後になると 洋子の体を抱き上げ投げると 1回転させた
洋子がきちんとポーズをとると 周りから拍手や指笛がなった
「わぁー 素敵でした 凄くよかった」
「私も見とれてしまいました いつ見ても凄いですね二人とも いいなぁー」
「ははは そうしたら次は祐子の番だ いいね」
神山は祐子とステップを合わせながら踊り 時々お尻で挨拶すると
祐子もニコニコして挨拶をしてくれた
このときも 神山の周りには誰も居なかったので 
洋子のときと同じように 上に投げ上手に受け止めると
祐子はきちんとポーズをして ピースサインを出した
周りからは先ほどと同じように 拍手や指笛が鳴り止まなかった

「はぁ 少し休憩 1曲だけ休憩させてね」
「あら 私まだなのに」
「うん 次に一緒に踊ろうね 待っていてね」
神山はビールを呑みほすと みんなに次の呑みものをきいた
祐子と由紀枝は洋子に合わせて トマトベースのカクテルで 神山は
ドライマテニィを注文した
ビートの効いた曲が終わると バラードに変わった
センターではチークを踊りだすカップルが多く 神山は由紀枝に
「次に踊ろうね 待っていてね」
「はーい 待っていまーす」
その間にカクテルが来ると みんなで乾杯をした
「由紀枝 アレックスと最初に合ったのが この場所さ 記念の場所」
「そうですね それで先ほどのように お尻で挨拶して ふふふ」
「へぇー 凄いですね こんなところで会ったんだぁー」
話していると曲が終わり 神山は由紀枝の手を引いてチークを踊りだした
由紀枝は最初から両手を神山の首に巻き いつでも踊れる状態だった
曲が流れ 神山が上手にステップをすると
由紀枝もしっかりとついて来て 次第にぴったりと息が合った
神山は由紀枝の腰に両手を回し リードしていると由紀枝がキスをしてきた
慌てずにしっかりとキスのお返しをすると 由紀枝は微笑んだ
曲も終わりに近づくと 神山は周りを見て由紀枝を投げると1回転して
ポーズを決めた このときも拍手や指笛が鳴り止まなかった
「わぁー 由紀枝さん 凄いわね 綺麗だったわ」
「そう 見ていても素敵だったわ」
「わぁー ありがとう 祐子さんの時も クルッと廻って綺麗だったわ」
二人は楽しいのか良くしゃべった
洋子と神山は若い力を微笑ましく見ていた

「さあ それでは出ようか」
「そうね そうしたら私 ここで失礼するわ」
神山は頷くと洋子にタクシー代1万円を渡した
洋子のタクシーを3人で見送ると神山たちもタクシーで帰った
「祐子さん この指輪凄く素敵ね ホテルにも飾ってあり 欲しかったの」
「へぇー そうなの」
「うん ほら3Fにショッピングモールがあるでしょ 休憩時間のときに
ウインドーショッピングするんだ もう 欲しいものが一杯よ ふふふ」
「そうか 周りがそのような環境だと 大変ね 欲しいものが増えて」
「ええ そうなのよ でもね 自分で買えない事は知っているから
何が流行っているとかさ そんな程度の参考にしているわ」
「へぇー 私はプールに行った時は余りウインドーショッピングしないし」
「へぇー そうなの」
「うん 由紀枝ちゃんと同じで 買えない事分かっているからさ それより
ゴルフの練習をしたほうが楽しいもん」
「うん そうだね でどう 練習している?」
「うん でも基本をちゃんと学びたいわ 泰子さんに」
「そうね」
その話を聞いた神山が
「ははは 昨日も泰子に負けたよ ショックだよ」
「へぇー また負けたんですか ふふふ」
「うん 高麗芝に負けた 自分に負けた あーあ」
「ぎゃはぁー 悟っているわね ふふふ」
ゴルフの話をしているとスタジオに着いた

ソファーで寛いでいるときに神山は伊豆山カンツリークラブ会員権の話を
掻い摘んで祐子に伝えた
「全然 気にしていないわよ だって言われるように自分ひとりでゴルフを
しようと思っても時間がないもの それだったら神山さんと一緒じゃないと
だから気にしないでください ふふふ」
「うん ありがとう 行くときはなるべく誘うよ」
「ふふふ 大丈夫ですよ それよりもっと上手になることが先決かな」
暫く寛いだ後 3人でシャワーを浴び 浴室で交わったり ベッドでも
交わり 疲れ果て寝てしまった





2013年7月29日月曜日

Vol.1115 百日紅 -4-65



「ねえ 神山さん なんでVR6か分かる?」
「ううん 教えてください」
「うん ネットとかで評判がいいのよ ほら素人が好むって事じゃなくてさ
うーん 何台か買い換えた人の意見がいい評価していたの」
「へぇー 知らなかったよ そうなんだ」
「うん だから 祐子さんも調べたらそうだったって ねぇー祐子さん」
「うん 由紀枝さんが言うとおりで それで私も欲しくなったの 多分
泰子さんも同じサイトを見ていたんじゃないかな ふふふ」
4人は 車の話しをしながら 中華料理を食べると神山が
「じゃ 最後にラーメンでも食べようか ほら半々でどう?」
「はーい」
祐子がウエイトレスを呼ぶとラーメンを注文した
「洋子 久しぶりに踊りに行こうか?」
「ええ 表参道でしょ いいわよ」
4人はラーメンを食べ終わるとお店を出た

地下のショッピングプロムナードを歩いているとモテリコにはいった
祐子と由紀枝は自分が持っているコートなどみて話していたが洋子が
「ねぇー この指輪が欲しいなぁー」
神山が洋子の選んだ指輪を見てみると カジュアルでシンプルなデザイン
それでプチダイヤが散りばめれていたので 洋子に似合うと思った
「うん いいよ」
神山は値札を見ると 2700万円したのに驚いた
「神山様 こちらのリングですが 30%OffでOKです」
そう言われると 引けなくなりバッグから1890万円分のギフトカードを
出して清算すると洋子が
「わぁー 素敵な輝きだわ ありがとう ふふふ」
そういうと神山のほほに軽くキスをした
由紀枝と祐子はひそひそと話をして神山に
「ねぇー 神山さん 私たちもお年玉をくださいね このリングがいいわ」
「うん 私も お年玉にこのリングが欲しいわ ねぇー由紀枝さん」
神山は由紀枝と祐子に見られないよう買い物をするべきだと反省した
「わかった じゃクリスマスとお年玉を合わせて 今買うよ どう?」
二人は顔を見合わせ ニコニコして笑顔で答えた
神山は指のサイズを測ってもらい祐子と由紀枝にもリングを買った
3780万円分のギフトカードを店長に渡すとカウンターで数え
「神山様 確かに3780万円ございます ありがとうございます」
祐子と由紀枝はひそひそと話 皮小物を見ていた
神山が近寄るとその商品を後ろに隠し
「へへへ いいでしょ ねぇー祐子さん」
「うん 私たち お小遣いで買えまーす ねぇー由紀枝さん」
神山は気になったので由紀枝に聞くと
「だって 10万円以上は買ってもらうわ でも小額のものは そこまで
神山さんに迷惑をかけたくないし それにお小遣いもあるし 祐子さん」
「そうね 大丈夫よ神山さん」
そう言うと 二人は後ろ向きになりスパッツを下げると
「ほら 赤いTバックのお陰よ ふふふ ねぇー祐子さん」
「私たち 二人で赤いTバックを買って 渋谷で運試しをしたのね由紀枝さん
それで 二人とも30万円よ たった1千円で ふふふ」
神山と洋子はお尻を出したまま話している二人に呆れ
「おいおい 店長が笑っているよ もう」
由紀枝と祐子は店長がいるカウンターへいくとなにやら話し
現金で清算すると神山に
「やったぁー 35%Off ふふふ ねぇー祐子さん」
「ところで何を買ったの?」
「知りたい?」
「うん」
「じゃ 教えてあげる これよ ふふふ」
祐子と由紀枝が見せてくれたのはシープ皮で作られた携帯電話ケースだった
「へぇー こんなのがあるんだ」
「もう 知らないんだぁー いやだぁー ねぇー祐子さん」
「そうよ 今は これが流行っているの 特にモテリコのはね」
「へぇー いくらするの?」
「うん 通常2万8千円よ だけど35%Offでーす ふふふ」
「じゃ 僕も買おうかな」
「だめだめ 駄目よ 女の子のフャッションよ 変に見られるわよ」
「そうそう 男が買うものじゃないわよ ねぇー祐子さん」
神山はショックを受け 店長を見ると笑っていた

4人はタクシーで表参道のアメリカンポップスに行った
店内に入ると 以前のようにビートが効いた曲が流れていた
神山はビールを注文すると 簡単なおつまみも貰った
曲が変わり懐かしいポップスが流れると センターで踊り始めた
洋子が






2013年7月28日日曜日

Vol.1114 百日紅 -4-65



「洋子 さあ帰ろう 今夜は大丈夫でしょ」
「ええ でもお泊りできないからお食事だけね ごめんなさい」
「ははは いいよ」
二人は神山の運転で赤坂のスタジオにいった
玄関に祐子と由紀枝が出迎えていて
「ふふふ 早くきちゃった」
「じゃ このまま行こうか 大丈夫?」
「はーい ちょっと待っていてね 書類とかを持ってくるわ」
由紀枝の準備が出来ると4人でVW販売店にいった
「わぁー 写真より全然格好いいわ」
「由紀枝 運転席に座ってみたらどう」
由紀枝はVR6の運転席に座ると ハンドルやシフトレーバーの位置が
ピタッとフィットしていることに凄く感動した
「うん さすが人間工学を取り入れているわね 疲れないと思うわ」
「じゃ 色はどうするの?」
「ええ この白が素敵だわ シルバーだと営業車みたいだもの」
神山はカウンターで由紀枝の購入手続きを手伝った
マーチの引取りを条件に話を進めると 祐子よ同じ金額になった
270万円を支払うと係員が
「神山様 納車ですが御殿場に納車されますか?それとも靑山様と同じ
神山様のお宅でよろしいでしょうか?こちらですと27日に2台一緒に
納車をさせて頂きますが」
「由紀枝 27日ってどう?」
「ええ 大丈夫よ 来れるわよ」
「では 27日の午前中に納車をさせて頂きます ありがとうございます」
手続きを終えると神山が由紀枝に
「何を食べるのかな?」
「うーん おいしい中華を食べたいな」
「それだったら シブヤ ハイアット ホテルの中華にしようか」

神山たち4人はタクシーで渋谷に着くと神山が
「洋子 先日由紀枝がこの駅で宝くじを当てているんだ そうだよね」
「ええ スクラッチだけどね ふふふ」
「そこで スクラッチを当てようよ いいだろ洋子」
「まぁー ふふふ ドキドキしたいわ」
神山は由紀枝が当てたという宝くじ売り場に行った
「じゃ 由紀枝から お願いします」
由紀枝は神山の手を握ると目を瞑り1枚のスクラッチを引いた
削ってみると 最初から5万円を獲得した
次は祐子が同じように目を瞑りスクラッチを引き削ると2万円を獲得
「さあ 洋子だよ」
洋子は神山の手を握るが目を瞑らず スクラッチを引き削った 
「わぁー 10万円ですって 凄いわぁー」
「きゃぁー 10万円だって 祐子さん凄いわね」
最後に神山が引いて削ると5万円だった
「おいおい 800円で22万円だよ 凄いね」
「ねぇー 赤いTバックを穿いているの」
「うん 勿論さ さあそれでは 本ちゃんだよ 何番にする?」
3人は色々と考え話をしていたが纏まらず神山に
「ねえぇー 私のバスト 祐子さんのウエスト 由紀枝さんのヒップて
どうかしら ただ殆ど同じなのよね」
「バストは90として19 それからウエストは53cmヒップ92で
そうすると195392になるね どうかな」
「大丈夫よ ねぇー祐子さん」
「うんうん それでいいわよ あと組番だけどどうしようかしら」
「そうしたらさ 洋子が来月40歳になるから 40組ってどうかな?」
「まあ ここで私の年齢なのね もう」
「うん それって面白いわ そうしましょうよ ふふふ じゃ買いましょ」
神山は3000円出して連番の宝くじを購入した

シブヤ ハイアット ホテルの中華料理店に入るとウエイトレスが席を案内し
神山たちはメニューをみて注文をした
由紀枝と祐子はよくおしゃべりをして楽しんでいた 洋子が神山に
「ほんと いいわね 若いとなんでも楽しいのね」
「おいおい 自分だって まだまだ若いよ」
「まぁー お上手ねぇー いいのよ でもね 40になればそれなりに
色々と経験の中からお話が出来ると思うわ」
「まあ どうしたんだよ 40にそんなこだわって」
「だって 宝くじを買うときに 言われたでしょ もう」
「そうか ごめんごめん でもちゃんと誕生日を覚えていたでしょ」
洋子は誕生日を覚えていてくれたことに嬉しかったが
「でもね それって年をとっていることでしょ 辛いわね」
神山は洋子が何を言いたいのか少し分かるが この場で議論する
事ではないと思い その話題から逃げたかった ちょうど由紀枝が






2013年7月27日土曜日

Vol.1113 百日紅 -4-65



定期的な契約だと結構 お得でした」
「そうか 大体だけど10万円位かな」
「まさか その半分もしないですよ ただ今回は少し割高になります
ほら 通常の清掃業務と違うでしょ でも1万円くらいよ」
「ねえ 空気の入れ替えって言ってたけど 月に何回くらいなの」
「ええ 2週間に1回が基本なんですよ ほらここスタジオのお掃除と一緒で
だから 2週間に1回 お掃除をするって感じですよ」
「わかった そうしたら どうすればいい」
「うーん 住所とあとお部屋の鍵を貸して頂くことになります ただし
ご本人がいるときは別ですよ」
「うん わかった そうしたら 住所をFAXするから 依頼してくれる」
「了解です ふふふ」
「で いつになるかな」
「うーん 聞かないと 分からないよ」
「うん じゃ 早急ってことでお願いします」
「はーい 折り返し電話しますね」
神山は電話を切ると洋子に
「大丈夫だよ 祐子のメイドクラブが全部してくれるそうだ 安心して」
「ごめんなさい」
「ははは いいよ 僕もご無沙汰しているから ねっ 気にしないで」
「それでね 賞味期限が切れた食べ物は処分しました」
「うん そうだね うーん でも良く気がついてくれた 助かったよ」
「たまたまなのよ 母と出かけた帰りにふっと思い出したの ふふふ」
「おいおい」
「数ヶ月前はあそこで一杯抱いてもらったって ふふふ」
「うん ごめんごめん 洋子が嫌いになった訳じゃないよ 時間がないのさ
ほんと 参ったなぁー」
「私 あそこに引越しをしようかなぁー ねぇーあなた」
「おぉー いいよ だから言っているじゃん」
「あなたと一緒よ いいの」
神山は返す言葉がなく完全にノックアウトされ 仕事に集中した
(まったく 突然何を言い出すんだ もう 驚くだろ)

神山は由紀枝に会員権の結果を話をしていない事に気がつき
「何度もごめんね それで入金はしてきた それで由紀枝は僕の紹介で
ってことでプレミアム会員です 先方から申込書が届いたら 送ります」
「わぁー ありがとう 嬉しいわ ねぇーもう一つお願い 新しい車が
ほしいなぁー VWの車なんだけれど」
「ははは VR6でしょ いいよ」
「えっ なんで知っているの」
「えっ 泰子から聞いたんじゃないの」
「えっ 知らないよ そんなぁー ふふふ 自分で調べたんだ」
「そうか 分かった で御殿場にあるのかな」
「ううん 販売店は静岡なのね だから東京の方が近いしサービスもいいよ」
「わかった そうしたら スタジオのすぐ傍にVW販売店があるから
そこで手続きをしようよ いつこれるの?」
「もう 今日は上がったから これから行けるしお泊りできるよ」
「おぉー 待っているよ 何時?」
「うーん 5時でどう」
「わかった じゃ5時にスタジオで会おうね そうそう 賃貸借契約書や
免許証だろマーチの書類一式 あと印鑑かな」
「ふふふ 了解でーす ねえ 今夜は何を食べるの?」
「うーん 考えていないよ 任せるよ 祐子に電話をしておきます」
「はーい お願いね ふふふ」

「あーあ 参った」
「どうしたの?」
「由紀枝がVWだってさ だから泰子から聞いたんだろって言ったら
違うよ 自分で調べたって あーあ」
「ふふふ 仕方ないわね あーあ 私も車がほしいわ」
「ねえ ちゃんとお母さんに話しなよ」
「うーん でもねぇー 多分気絶するし 血圧高くなるし ふふふ
でも由紀枝さん なんで自分で調べて VR6なの 聞いた?」
「えっ 何も言っていなかったよ そうだね なぜ?」
「もう あなたは本当に そこら辺がしっかりしていないのよね あーあ」
「おいおい なんだよ もう それよりさ 由紀枝が今夜泊まるんだって
あっ 祐子に電話だ いけない忘れていた」
神山は祐子に電話をして由紀枝がくることを伝えた
「夕食はどうされるんですか?」
「うん 由紀枝が何か考えているようだよ お任せだ」
「まぁー 分かりました 5時ですね」
「うん お願いします」
電話を切ると神山は次長席で仕事に集中するとすぐに4時半になった






2013年7月26日金曜日

Vol.1112 百日紅 -4-65



「うん まあ 由紀枝が以前勤めていたホテルが母体で 伊豆山にホテルと
ゴルフ場 テニス場を造るんだっていうより出来ているんだよ
それだけではなくて 隣の伊豆山 スキエ ホテルと業務提携してね
顧客の流通をするんだ 例えば昨日のゴルフ場がキープ出来なかった時は
隣でプレーが出来るとか メリットが大きいんだ」
「へぇー 凄いわね いいなぁー」
「ねえ 洋子 メンバーにならないか?」
「えっ だって高いでしょ」
「うん 1次募集で3000万円だよ どう」
「ふふふ だめ 高すぎるわ 憧れね」
神山は銀行に電話をして部屋にある5億円の大口入金を依頼し 銀行で
手続きを行いゴルフ会員権の1億8千万円の送金も済ませた
「さあ 洋子 お昼は済ませたのかな」
「えっ まだですよ ゆっくり出勤だし」
「じゃ どこにいこうか」

二人は鈴やレストラン街のうなぎやにいった
仲居が奥座敷を案内してくれて 
「いつもと同じでよろしいですか」
「ははは お願いします」
洋子に
「ははは 上原と同じだ ははは」
「ねえねえ ところでゴルフはどうだった おしえて」
「そうだね 恥ずかしいよ 泰子に負けた ほんと もう
でもね今回も68で廻ったんだ 泰子が67なんだよ 参ったぁー」
「へぇー 凄いわね あなたも泰子さんも」
「うーん 芝が高麗芝で芽が海に向かっているんだよ だからフック傾斜でも
ボールは真っ直ぐに行くとかさ 芝生に悩まされた そうそう 前日の雨で
午前中はその影響が少なかったんだ ただね 日が当たっているところは
影響していたよ 日陰のところは遅くて思ったほど曲がらないって ほんと
一日中芝で悩まされた 泰子はね午前中はミスショットで2つ 午後は
パットで2つ落としたからって悔しがっていた」
「へぇー スコアがいいのに そんな事があるんだ」
「うん それで洋子 先ほどの会員権 僕からの気持ちだ メンバー申請書が
送られてくるから 返信しておきなさい」
「えっ そんなぁー」
「じゃ いいよ 他の人にプレゼントするよ」
「わぁー 嫌ぁー 私に頂戴ぃー」
「そうだよ まったく 素直になりなさい ははは」
「でも そんなお金 よくあるわね 凄いわ」
「ははは 亜矢子も驚いていた そうそう久しぶりに熱海の駅で宝くじを
二人でスクラッチを買ったんだよ どうだったと思う」
「うーん 勝ったのは当たり前でしょ うーん分からないわ」
「亜矢子がね 確か1千円で30万円 僕が5百円で15万円 驚きさ」
「えっー そんなー 凄い確立ね 今度どこかで買いましょうね
金額の大小じゃなくて 当たるときのドキドキってあるでしょ あれよ」
「ははは じゃ 当たらなくてもいいじゃん ドキドキだったら」
「まぁー いやらしい もう 知らない」
洋子は口を尖らせ わざと横を向いたが笑っていた

次長室に戻ると洋子が
「ねぇー 怒らないで聞いてね」
「うん どうしたの?」
「ほら代々木の賃貸あそこへ昨日行ったの この頃全然行っていないでしょ」
「おぉー そうだね それで」
「うん お部屋が変な臭いしていたのでお掃除をしたの そうしたら
換気をしていないから 浴室にカビが生えてきて、、、ごめんなさい」
「いやいや 洋子の責任じゃないよ そうか それで何か言われた?」
「ううん だからお掃除を頼みたいの どうしよう、、、」
「そうだね うーん ねえ 洋子 あそこに住まないか」
「うん 考えたよ でもね母がまだある程度元気でしょ 悩んでいるのよ
あまりにも近いし 言われるに決まっているし、、、」
「そうか ごめんごめん しかし参ったなー このごろご無沙汰だし
あそこの賃貸借契約はアルタの法人契約のはずなんだ うーん」
神山は色々と考えたが手放したくない隠れ家だった
「うん ちょっと待ってね」
神山は祐子に電話をすると
「ええ お掃除や メンテなど全部出来ますよ」
「そうか実はね 洋子との棲家があってね そこをこの頃利用していないので
昨日 洋子がお掃除に行ってくれたんだ そこで発見したのが なんと
浴室のカビだったんだよ 大丈夫かな」
「まあ 羨ましいお話ですね ふふふ 大丈夫ですよ そうね 洋子さんが
そのお部屋に行かれる頻度って少ないんでしょ だったら定期的にお部屋の
空気を入れ替えたり お掃除もメイドクラブで出来ますよ そうそう







2013年7月25日木曜日

Vol.1111 百日紅 -4-65



「分かった いいよ それで連絡先とか 詳細を知りたいんだ」
「うん いいよ FAXで資料を流します 番号を教えて」
神山は次長室のFAXを教えると
「それで聞きたいんだけど 亜矢子が話していたプレミアム会員ってなに」
「ええ その通りで最高級メンバーってことです その下がレギュラー
その下が平日会員です プレミアムとレギュラーの違いは 会員権の金額も
違うのね それ以上にスタートが最優先されるというシステムなの それと
プレー後のマッサージやボディーケアが無料なの」
「へぇー それは聞いていなかった」
「あっ そうそう 亜矢子さんのは2週間ほど前の資料よ 最新版では
載っているわ それから会員権の金額も2500万円に登録料が500万円
そうなっているのよ」
「なんだ 全部で2500万円じゃないんだ でも安いな」
「ええ コースは全てが9ホール3600yに揃えられています それで
もっと凄いのはコースレートが36なのよ だから難しいわね でもね
景観はいいし 戦略性に富んでいるし 楽しめるコースみたいよ」
「そうか わかった ではFAXをお願いします」

神山は由紀枝から送られてきたFAXをみると確かに会員権が2500万円
登録料500万円と書いてあった よく言われている預託金はどこにも
書いてないのでシンプルな経営と感じ取った 更に目を引いたのは
募集会員の人数だった プレミアムが150名 レギュラーが350名の
500人だった 平日会員は500名と書いてあった
通常 このクラスだとあと500名入れても問題ない数字だが そこは
余裕を持ってプレーをして貰いたいと願う企業姿勢と感じた
神山は早速 記されている電話番号のところに電話をすると 丁寧な応対で
話を聞くことができた
「それで私はTJの会員なんですが ホテル利用を無料でゴルフも無料って
そんな都合のいい事が出来るんですか?」
「あっ TJの会員様でいらっしゃいますか はい全然問題はございません
かえって TJさまにはどんどん利用して頂きたく思っている所存です」
「わかりました ありがとうございます それで あと枠は何名ですか」
「はい あと18名法人様でございます 如何されますか 法人様でも
全然構いませんが」
「ははは 僕は個人なので 個人会員ですよ」
「えっ 個人会員ですか?」
「なにか?」
「あっ 申し訳ございません 殆どの方が法人会員様でしたものですから
大変失礼を申し上げました」
「へぇー そうですか」
「ええ 現在1次募集は2500万円ですが2次募集は4000万円です
しかしプレミアムメンバーの2次募集はなくなると思います レギュラーの
1次募集が2000万円2次が3500万円なんです ですから企業の方は
殆どプレミアムメンバーを買われています ただし個人の方の場合 審査が
ございますが TJ会員の方は無審査です」
「あのぉー 友人が購入したいと言っているんですが」
「その場合は神山様のご友人と言う事でやはり無審査です しかし無審査枠
神山様のご紹介枠は3名様までです ご容赦ください」
「分かりました では どうすればいいですか 会員になるのに」
「ありがとうございます それでしたら ご住所を教えてください
そちらに会員申込書や規約書など送らせて頂きます それで 今までの
お話を伺っていますので 無審査で会員になれますが 2500万円と
会員登録料金500万円合計3000万円をご入金ください」
「それでしたら すぐにでも送りますよ 口座を教えてください」
「えっ でも 申込書が届いてからでいいですよ」
「でも 早く済ませたいものですから お願いします」
担当の係員は上司と相談しているのか 暫くすると
「畏まりました 神山様のTJも確認できました お振込先をご案内します」
神山はメモをとると
「そうすると 1億2千万円振り込めば4名分のプレミアムメンバーを
確保していただける訳ですね」
「はい 勿論でございます」
「我侭を言って申し訳ございませんが あと2名追加は出来ませんか
その2名は株式会社鈴や社長と副社長ですが」
「あっ 少しお待ちくださいませ」
係員はまた電話を保留にし暫くして
「神山様 了解しました それでは1億8千万円をご入金ください
それで入会申込書を神山様のところへ6名様分お送りいたします その中に
㈱鈴や権田様 時田様の返信用封筒を同封させていただきます あとは
神山様から一括でも結構ですし個別でも構いません 神山様と他の方分の
返信用封筒を同封させて頂きます」
「やあ ありがとう では早速 送金手続きをさせて頂きます」

「まあ ゴルフ会員権を買うんですか?」







2013年7月24日水曜日

Vol.1110 百日紅 -4-65



そのように出来ますか」
「ええ 勿論考えたんですが 構造上弱くなってしまうんですよ」
「そうか 分かりました」

「神山様 こちらがガレージの横引き型パイプシャッターの現物です」
神山は資料と小さく切断してきたパイプシャッターを手にとって見た
「亜矢子さん なかなかしゃれているね いいじゃない」
「ええ そうね 素敵だわ」
「この滑車はなんですか」
「ええ 天井部分にレールを設けそこに引っ掛けるんです」
「あーあ なるほど っていうと床部分はなにもないんですか」
「ええ 無いものと溝を設けるものとあります お勧めは溝を作った方が
レールや滑車に余計な力が働かないと思います」
「そうですね 風の時にはぶらぶらしますからね」
「ええ 滑車の取り付け部分が進行方向の力には全然問題ないのですが
横に力が働き曲がってしまうと シャッターごと取替えなんです 勿論
その部分のスパンだけですみますがね」
「なるほど わかりました 亜矢子さんなにかある?」
「いいえ 大丈夫です それで防水ってどうなんですか」
「ええ 天井や外壁にはシーラーといって防水処理を2層設けます」
「じゃ 雨漏りの事などは考えなくて大丈夫ですね」
「ええ 全然大丈夫です 通常は1層ですが 念のためもう1層設けます」
「はい お願いします」
神山はバッグから現金を出し 勝又に
「これは手付け金です どうぞいいものを造ってください」
「えっ 神山様 工事に入ってからで良いですよ そんな それに正式な
お見積もりも出ていない状態ですから」
「まあ それはそれとして 受け取ってください」
勝又は暫く考えたが
「分かりました ありがたく頂いておきます で領収書の宛名は」
「ええ 桜川亜矢子でお願いしますね」
神山はメモを出して 借り領収書を製作しサインを貰った
「では 次回のスケールモデルをお見せできる時に正式なお見積もり書と
今回の領収書 それと設計図などをお持ちいたします」
「はい そうですね お願いします まず大枠を決めていかないと
話が前に進みませんからね ははは」
「そうですね でも りっぱな素敵な家が出来そうです」
「そうそう シェルターはどうする 亜矢子さん」
「うーん どうかしら 私は要らないような気がするけれど」
「そうしたらさ 僕が住んでいるところのように 音楽を聴けるような
そうした部屋にすればどうかな あれも一応シェルターなんだ」
「そうね うーん 分かりました 造っていただこうかしら」
「神山様が言われたようにリスニングルームには適していますよ
コンクリも厚く造りますから 大丈夫ですよ」
神山と亜矢子がお辞儀をすると勝又と勝間田もお辞儀をした

「桜川様 神山様 お昼を準備させて頂きますので どうぞごゆっくりと
していってくださいね」
「あのぉー 私 今日は早く帰りたいんです ごめんなさい」
「そうか そうしたら僕もこれで帰らせてもらいます」
勝又が残念そうに
「はい 突然で申し訳ございませんでした」
「いえいえ それから 車はこちらで手配しますから大丈夫ですよ」
「はい 分かりました では次回 早めにご連絡します」
「ええ お願いしますね」
神山と亜矢子が先に離れを出て 駐車場で待っていると勝間田兄弟が
丁寧にお辞儀をして挨拶をした
「では 桜川様 神山様 失礼します」
二人は3台の車を見送ると 亜矢子を駅のタクシー乗り場に連れて行き
「じゃ お疲れ様でした」
「ううん あなたこそお疲れ様でした でも嬉しいわ ふふふ」
神山は亜矢子にタクシー代を1万円渡し見送り自分も銀座に戻った

次長室に戻ると洋子が
「あら 早いですね」
「うん 洋子一人だと寂しいだろ だから早く帰ってきた」
「まあ ありがとうございます どうでしたか」
「うん 順調だよ いい家ができるよ 採光も良く考えられている」
「へぇー 出来上がったら 是非お祝いに伺いたいわね」
「うん びっくりするよ ホテルみたいだよ 僕も驚いている」
神山は次長席に座ると由紀枝に電話をした
「やあ 元気?」
「ええ さては亜矢子さんから聞いたでしょ ふふふ」
「うん それで 2500万円だろ 今だと」
「ええ そうよ ねえ 私も入りたい どうかしら ふふふ」






2013年7月23日火曜日

Vol.1109 百日紅 -4-65



「たまにはTJでお帰りくださいよ ふふふ」
「そうですか でも、、、」
「ほら 手前どもでもTJ会員さまの実績が欲しいのです ふふふ」
「そうですか わかりました お言葉に甘えさせて頂きます」
神山は電話を切ると亜矢子と玄関に向った
若女将や仲居が丁寧にお辞儀をして見送ってくれた
「今日は会計しなかったの」
「うん TJ会員利用の実績が欲しいんだって だから協力したよ」
「うん 分かるわ ホテル機関紙にちゃんと記載されるのよ」
「へぇー そんな事まで載るんだ」
「だって それって凄く大切な事で 利用が多ければそれだけ人気指数に
反映されるでしょ そこなのよね だけど一般紙ではそこまで
取り上げていないけれど 土日の特集とかで取り上げているわね」
「へぇー そうなっているんだ」
「まあ 全てじゃないわよ でも基本的な所はTJ会員利用頻度かなぁー」
「なるほど 勉強になりました ははは」

東名高速を御殿場ICで下りると駅前寿司屋の駐車場に車を止めた
約束の10時には15分ほど早く着いたが 先方の車が止まっていた
神山と亜矢子が車から降りると不動産屋の車からも勝間田社長がおりて
二人に対しお辞儀をして近寄ってきた
「桜川様 神山様 おはようございます さあお部屋にいきましょう」
勝間田の先導で寿司屋の離れに上がると 弟で建築屋社長の勝又が
「桜川様 ご連絡が遅くなって申し訳ございません 神山様 ご希望に
沿うようプラン直しスケールモデルを製作しました さあどうぞ」
勝又の後ろに若い制服姿の部下3名が丁寧にお辞儀をして迎えてくれた
神山と亜矢子が着席すると部下がお茶をいれ神山と亜矢子に渡した
「神山様早速ですが 色々と検討させて頂き このようにスケールモデルを
製作してきました」
今回のスケールモデルは土地の傾斜も考慮して構築物だけではなく
土地のスケールモデルの上に構築物が乗っていた
「今回は本格的なモデルですね へぇーガラスも付いているし」
「ええ わかり易いと思いまして はい」
「しかし 大きいですね」
「ええ 20分の1スケールです はい 建物の幅が約30mですから
このように大きくなりました」
「そうすると この土地の傾斜なども測量されたんですか」
「ええ 傾斜角度など当然建築の時に必要ですから はい」
神山は隅々まで見ていると なるほど細かい所まで良く再現したと思った
希望したコアになる10mx14mの大きな部屋はそのままで 寝室や
クローゼット バストイレなどを上手に配置をしてあった
凹型の出っ張った2箇所が亜矢子と母親の部屋になりへこんでいる反対側が
玄関になり へこんでいる部分がダイニングとリビングになっている
突き出た先端が南 玄関が北方向になっていて
出っ張っている部屋の外側は先端までコンクリートの壁で出来ていた
反対に内側の壁と南面は殆どがガラス張りで採光に最適な造りだった

「へぇー 玄関を入って 部屋に行くのに庭が見えて ほんとホテルの様な
造りですね」
「ええ 庭も南側先端部分まで 建物とフラットにします そうすれば
お母様のお庭弄りでも安心できますからね」
「そうですね うーん 亜矢子さんどうですか?」
「ええ ほんとホテルのようね お部屋に入って 続きのお部屋でしょ
その南側が全面ガラスだなんて 凄いわ」
「しかし 部屋の大きさが少し異なるようですね」
「ええ これは桜川様の将来を考え お母様の方は1.5人の生活空間と考え
桜川様のお部屋は2人の生活空間と位置付けをしています なので桜川様の
お部屋のほうが広くなっています」
「うーん なるほど それで子供部屋は考えているのですか」
「ええ ご本人様のお部屋の外に後付けでお部屋を造る事が可能です」
「そうか それだったら最初から造っておいて まあ 空き部屋でもいいし
その方が経済的でしょ 工期だってそんなに変わらないでしょ」
「ええ そうですね 分かりました その方向で このモデルを基本にして
作ります」
「うん そうそう この外壁を上手に外せば 使えるでしょ」
「ええ 大丈夫です」
「それから 屋根はどうなっていますか」
勝又は部下に屋根を指示すると 大きな箱から丁寧に出した
スケールモデルの上に乗せるとぴったりと合い 正確に作られていた
「勝又さん流石ですね 僕もこの南側は天井をガラスにしようと思いました」
「ええ それで斜めにする事で 雪を滑らせる事が出来ますからね
まあ そこまでの積雪は無いと思いますが それとこのガラスは 車に
使われているような熱線ヒーターを付けようと思っているんです」
「なるほど いいですね それとリビングダイニングですが ここも







2013年7月22日月曜日

Vol.1108 百日紅 -4-65



スーパーなどで見かけますけれどね」
若女将が焼いてくれたアジの一夜干しを突きながらビールを呑み
「美味しいね このアジは」
「ええ たたきも美味しいですよ どうぞ召し上がってください」
若女将に勧められアジのたたきも食べたが こちらも新鮮で美味しかった

「ねえ あなた聞いた由紀枝さんから」
「ううん なにも」
「実はね ほら由紀枝さんが以前いたホテルが今度 熱海に進出するの
それでゴルフ場も一緒に造るんですって」
「へぇー 凄いね でも何処に造るのホテルは」
「ええ 伊豆山の伊豆山 ホテル スキエと目と鼻の先よ」
「へぇー 昨日行って来たよ ゴルフをしに」
「まぁー それでゴルフ場だけど 1次正会員の募集をしていてその情報が
由紀枝さんのところに流れてきたんです」
「へぇー まだ出来ていないのに正会員の募集なんだ」
「ううん ゴルフ場もホテルももうすぐに出来上がるわよ」
「うーん そうすると 伊豆山 ホテル スキエの少し後ろの高台の所かな
なにかホテルのような建物が見えたよ」
「多分そうよ それで宿泊者は半額でプレーが出来るのね あなたはTJを
つかって宿泊できるでしょ プレーフィーは半額になるわけなの ただし
正会員になるとプレーフィーやキャディーフィーなど全て無料よ
それにレストランも半額以下で利用できるわ どう?」
「へぇー でもさ4人の場合は」
「同伴で3人までプレミアムメンバーと一緒で無料よ それでコンペの時
そのほかのプレーヤーの料金だけど レストランを除いて一人5千円で
プレーが出来るの レストランはプレミアムメンバー同伴だと 半額以下で
利用できるのよ」
「へぇー 凄いね まあ はっきり言ってお金がどうのこうのより 前日に
電話をしてプレーが出来るかどうかだね 僕の場合は」
「ええ 大丈夫よ 27ホールあって 18ホールが一般用で9ホールは
メンバー専用って書いてあったわ」
「へぇー メンバー専用が9ホールあるんだ」
「それでね スタート時間が1時間に4組なのね それで混み合う時などは
6組にしたり8組にしたりするそうよ そうそう それから隣の
伊豆山ゴルフ倶楽部とも業務提携をして 例えばスタートが取れない時は
隣のゴルフ場で出来るようにするとも書いてあったわ」
「へぇー 凄い事を考えているね」
「ええ だからあなたがさっき言った スタートも楽に取れるわよ」
「そうか 伊豆山ゴルフ倶楽部も27ホールあったよ へぇー楽しいね」
「でしょ ゴルフ場は伊豆山カンツリークラブだったわ ホテルは
伊豆山ホテルって名称よ」
「で 1次会員の募集金額っていくらなの?」
「ええ 登録料500万円 プレミアム会員権が2千万円よ それで2次
募集になると 登録料は変わらないけれど 会員権が3千万円って
書いてあったわ そうそう年会費が10万円かな そして オープン
すると 名義変更手数料500万円追加になるわ」
「って言うと今なら2500万円でいい訳か なるほど安いね」
「でしょ だって宿泊はTJで無料だし ゴルフだって無料なら 凄いわよ」
「ねえ ゲストだとどうなの」
「メンバー紹介でしょ 確か込みこみで4万2千円よ それを考えたら
全然 お得だし そう思わない」
「そうだね 昨日もゲストで1万円以上だし 御殿場も1万円以上だしね
うん ありがとう 帰ったら由紀枝に電話をしてみます」
「ええ 確か今月末までの募集よ 来月はプレオープンで2次募集が
始まるわ もう今でもプレーが出来るって書いてあったわよ」
「うん ありがとう 電話をしてみるね 楽しみが増えたな ははは」
「ホテルは赤沢よりグレードを上げている様子よ 写真だけどね」
「へぇー 凄いね」
「それでスキエさんにはプールがあるでしょ」
「うん」
「伊豆山ではテニスコートを造ってお互いのお客様に利用してもらえる
システムにするんだって」
「なるほど そうすればプールで遊んだり テニスが出来たりできるんだ」
「そうね だからどちらかのホテルに宿泊すれば両ホテルの施設が
利用できるって事でしょ あと空き地にパターゴルフ場も造るって
造成中の写真が載っていましたよ」
「なるほどね お年寄りにも楽しんで貰えるものね」
ゴルフ会員権の話をし 楽しく朝食を終え30分朝寝をした

「さあ それでは御殿場に行きましょうか」
神山は若女将に電話をして会計を頼むと
「あら 神山様 本日も会計をされるんですか?」
「ええ」






2013年7月21日日曜日

Vol.1107 百日紅 -4-65



それで後5千万は亜矢子の口座に振り込むよ いいだろ って言うより
そうさせて貰いたいんだ 僕からの気持ちだよ」
亜矢子は神山の気持ちが嬉しく こみ上げて来るものがあり
「でも なぜ? なぜそこまでしてくれるの?」
「だって 僕の亜矢子だろ 当然だよ でねホテルを辞め 再婚しても
僕の心の中にはずーっと存在するからさ」
亜矢子は今後を考えている事を図星で探られると
「本当に いいの だって再婚したら逢えなくなるのよ それでもいいの」
「ははは だってまだ再婚相手が決まったわけじゃないでしょ そんな
もう今すぐにでも 逢えない様な事態ではないと思うけれど」
「そうね」
「うん だから第2のスタートに参加させてもらうよ いいだろ」
亜矢子は泣き崩れると座卓に伏せてしまった
この時亜矢子は神山と一緒になれないことを突きつけられた思いと
神山の優しさに心を打たれ 複雑な思いが交叉し頭の中が混乱した

夕食の片づけが終わり若女将が神山に
「神山様 今の時間ですと 下の家族風呂が空いていますが如何されますか」
「うん では利用させてもらいます ありがとう」
若女将は丁寧にお辞儀をすると部屋を出て行った
「ほら 亜矢子 元気を出してくれよ いこうよ ねっ」
亜矢子は神山との生活を僅かな希と思っていたが 今夜の話でその光が
消えたことにショックを受けていた もともと無理と分かっていた事だが
しかし一縷の望みでも亜矢子にとっては心の支えとなっていた
亜矢子は冷蔵庫から日本酒を取り出すと神山に
「ふふふ 行きましょうか これ持っていってもいいでしょ」
「うん」
家族風呂にいくと亜矢子は珍しく湯船の中でお酒を呑んでいた
群青の夜空に眩しく輝く星を眺めながら考えている様子だった
「ねえ 私 再婚しないわ ふふふ」
突然言われた神山は亜矢子の顔を見ると笑顔が戻っていた
亜矢子を抱き寄せるとキスをすると亜矢子も腕を絡ませてきた
「ねえ だから ずーっと逢えるでしょ ふふふ」
そう言うと 遠くに輝く星を眺めながら日本酒を呑み始めた
「あなたが誰かと結婚をするという事は お友達が普通のお友達関係に
なる事でしょ って言う事はあなたは結婚できないわね ふふふ
って言う事は 私とずーっと逢えるって事でしょ ふふふ」
神山は結婚を意識していなかったが 言われればその通りと思い
「ははは じゃ僕と亜矢子はジジババになってもずーっとSEX出来るよ」
「まぁー ふふふ 嫌ねぇー ジジババでSEXだなんて そうだな
その頃には日本各地を訪ねて 美味しいものを食べていたいなぁー」
「ははは そうか それも楽しみだね」
少し元気ななった亜矢子に安心した神山だった
その夜の亜矢子は積極的に神山を求め 何回も果ててしまった
神山も亜矢子の積極的な行動に驚きながら応じていると 何回も果て
最後は麻痺してしまい そのまま寝入ってしまった

7月20日 月曜日 快晴
海鳥の泣き声と波の音で目を覚まし 露天風呂で寛いでいると亜矢子が
「あら 早いですね ふふふ」
「やあ おはよう 亜矢子だって早いじゃないか」
「でも この時間だと遅い方よ ゆっくりと寝てしまったわ」
二人が露天風呂で寛いでいると襖の向こうから若女将の声がした
「神山様 おはようございます これから朝食の支度をさせて頂きます」
「はーい お願いします」
若女将と仲居が支度を済ませると 衝立の向こうにいる神山に
「お食事の時に火を入れますので ベルでお知らせくださいませ」
「はーい ありがとう その時に良く冷えたビール2本お願いしますね」
「はい 畏まりました それでは失礼いたします」
若女将は誰もいない座卓に向ってお辞儀をすると襖をしめた
露天風呂で寛いだ亜矢子は先に上がり浴衣を着た
「わぁー 美味しそうよ 早く出てください」
神山はタオルで簡単に体を拭くと 亜矢子がバスタオルで丁寧に拭いた
「ふふふ 今朝は元気ないわね 昨夜はお疲れ様」
そう言うとおちんちんにキスをすると襖の傍にあるベルを押した
神山が座卓に着くと若女将がビールを持って来て 魚を焼いてくれた
「美味しそうだね そのイカ」
「ええ アオリイカで昨日上がったものを一夜干ししたものです
アオリイカは今が旬で大変喜ばれていますよ」
「へぇー イカにも旬があるんですか」
「ええ コウイカやヤリイカなどは冬から春が旬ですね」
「へぇー」
「モンゴウイカは秋口から冬が旬なんですよ もっともヨーロッパ近海や
地中海 アフリカ大西洋岸などで獲れたものが冷凍で輸入され 良く






2013年7月20日土曜日

Vol.1106 百日紅 -4-65



「うん 波の音で癒されるね」
崖の数メートル下はごつごつとした岩場で波がその岩に当たり
ザッブーン ザッブーンと自然のサウンドを聞かせてくれた
夕日が沈みかけると亜矢子の顔が綺麗なピンクになり神山は
「亜矢子 デジカメで撮影をしよう ちょっと待っていて」
神山は裸で部屋に戻るとバッグからデジカメを取り出し
「ねえ 亜矢子 そこに立ってくれるかな そう そこでいいよ」
神山は構えるとシャッターを何回か押し モニターで確認し
「ほら 亜矢子 綺麗に写っているよ どう」
「わぁー 素敵 私じゃないみたいね ふふふ」
神山は更に亜矢子にポーズを注文し 撮影すると
「ねえ 少し嫌らしいポーズよ もう」
「えっ そんなぁー」
「ねぇ じゃ いっそうの事 こんなのはどうかしら ふふふ」
亜矢子は露天風呂の縁に座ると両足を広げ投げ出し 両手は後ろで
体を支えるようにいて カメラを食い入るような目つきでポーズした
神山はシャッターを何回も押し 縦構図で撮影したり横構図で撮影した
「わぁー 素敵 いいわぁー 私 この写真がいいなぁー」
「うん 凄く自然に取れているよ おけ毛も嫌らしくないしね」
「もう すぐにそっちの発想なんだから いやねぇー」
そんな話をしていると 若女将が夕食の支度を始めてくれた
若女将が気を利かせてくれたのか
「神山さま よかったらお二人の写真を撮りましょうか」
「ははは 若女将 男は不味いでしょ ねぇー亜矢子」
「いいじゃない 記念に撮ってもらいましょうよ お願いします」
若女将は二人がいる露天風呂まで来ると 神山からデジカメをかり
「神山様 大事な所を両手で隠されるとそれなりの写真が取れますよ」
神山は言われたようにすると なるほどと思いながらポーズを作った
2枚目を撮られる時には片手でおちんちんを隠し 空いた手で亜矢子の
肩に廻した所を撮影してもらった
神山は若女将からデジカメを受け取るとモニターで確認をした
「へぇー 結構 さまになっているね でも若女将上手ですね」
「ええ 以前からこの瞬間しかない色で撮影される方がいらっしゃいまして
それで勉強させて頂きました」
「そうか そうだよね 僕たちより早く気が付いている人がいるものね」

若女将は支度を終えると神山に
「お食事の時にはこのベルを押してください 直ぐに伺わせて頂きます」
「はい 直ぐに出ますから そうそう ビールを2本 冷たいのお願い」
「はい 畏まりました そうしましたら 10分後くらいでよろしいですか」
「ええ お願いします」
若女将が部屋を出ると二人は露天風呂をあがり浴衣姿で食卓に着いた
暫くすると若女将が良く冷えた瓶ビールをもち部屋に入ってきた
焼き魚や火を使う食材を調理すると神山に
「御用がございましたら このベルでお知らせください」
「はい そうそう そうしたら 冷酒を2本持って来ていただこうかな」
「はい 畏まりました」
若女将は丁寧にお辞儀をして襖を閉めて行った
二人の話題は亜矢子の家の造りで 亜矢子が
「そうしたら ガレージをもう少し大きくしても大丈夫なの?」
「うん 結局 外壁の門扉から玄関までの奥行きを設けるとすれば
家を南側の方に だから斜面のほうに突き出す感じにすれば 大丈夫さ」
「そうすると 北側の空いている場所にも庭が作れるわね」
「うん そういう事になるね どうだろうか もっと思い切って出すと
斜面の所に地下というかそのようなフロアも設けることが出来るよ」
「うーん でもね そこまでしなくても 今でも充分な広さでしょ」
「うん 充分な空間だと思うよ 後は天井を少し高くすると 採光も良いし
なんといっても圧迫感が無いから 開放的だと思うよ」
「うーん そうね 天井が高いって 気持ちが良いわよね」
「そうだ 亜矢子 南の廊下部分があるでしょ 幅を広げて そう奥行きを
とって天井部分はガラスにしたらどうだろう 前面がガラスで天井もガラス
それと 凹んでいるリビングの部分も天井をガラスにしたらどうかな」
「わぁー 素敵ね 美術館のような感じになるわね」
「うん 太陽の光が燦々と降り注ぐ場所でゆっくりと寛げるよ」
「そうね でも 建築費が膨れるでしょ」
「うーん 僕はね思っていたんだけど 亜矢子の第2の人生スタートと
位置づけているんだよ なので少しでも参加させてもらうよ だから
金額については心配しなくても大丈夫だよ うん」
「ふふふ あなたに甘えていいのかな ありがとう 気持ちで充分よ」
「ううん」
神山は寝室に置いてあるバッグを持ってくると 中から5千万円をだし
「これはね 明日勝又さんに渡すんだよ 手付けとして」
「えっ そんなぁー」
「そうすれば こちらの誠意が伝わるし いい物を造って貰えるよ








2013年7月19日金曜日

Vol.1105 百日紅 -4-65



「はーい 1時間ぐらいで行かれるわ」
「うん じゃ」
神山は洋子に電話をして明日の午前中は亜矢子と打ち合わせと伝えた
「はーい 了解です そうすると戻りは3時頃になるの?」
「いや もっと早く帰るようにします お願いしますね」
「はーい 気を付けてね」
神山は電話を切ると祐子に電話をした
「って事で 今夜は帰れないので戸締りをお願いしますね」
「はーい 了解です 気をつけて下さいね」
神山は電話を切ると 今夜の宿を何処にするか考え 網代かなと思い
電話をすると若女将が離れを用意してくれた

神山が熱海の駅に着くと亜矢子は既に来ていて
「やあ ごめん 遅くなりました」
「ううん たまたま電車があったのでそれで早く来たのよ」
「ねえ 亜矢子 久しぶりに宝くじでも買おうよ」
「ふふふ そうね お願いしますね」
二人はよく当る宝くじ売場にいくとスクラッチから始めた
亜矢子は1000円の投資で37万円も当った
神山は500円の投資で15万円当たり
「よし 運があるよ 亜矢子 今日は何番にしようか」
亜矢子は暫く考えると
「ねえ 先日のゴルフのスコアって 私 45 45だったでしょ
貴方は確か 28 37だったでしょ それで組み合わせましょうよ」
「だったら45組の192837ってどうかな 簡単すぎかな?」
「いいじゃない」
神山は宝くじを販売しているおばさんに聞くと
「うん 45組じゃなくて54組ならあるよ どうする?」
「うん それを連番でお願いします」
神山は3千円払い宝くじを亜矢子に渡した
蒼いBMWに乗ると網代の清碧旅館に向った
「しかし いいところだね 羨ましいよ」
「ふふふ でも宝くじで10億も当らなければ この計画も夢だったわ」
「そうだね そうか10億も宝くじで稼いだんだ 凄いね」
「まぁー だってあなたが進めたのよ もう ふふふ でもそのお陰で
心に余裕が出来て 生活が楽しいわ ありがとう」
「そうだよね 実際に使わなくても あるって事だけで 随分と気持ちの
余裕が違ってくるよね うん 分かるよ」
「貴方だって 相当な金額を稼いでいるでしょ この車だって高いし」
「うん まあ たまたまだよ 自分ではそんなにお金に執着してないし
なんて言うかな あっても使わないから 貯まる一方だよ」
「へぇー そうね でどの位貯めたの?」
「うーん はっきりしていないけれど 大体100億かな」
「えっ 100億 へぇー 凄いわね だってこの4月からでしょ」
「うん だからたまたまだよ ほんと 運があるのかな 分からないけれど
ほら 代議士にお金を貸して見返りに利権を貰うわけさ それが凄い」
「へぇー」
「ほら 先日会った泰子の繊維協会だけれど顧問契約した会社が10社以上
毎月1千万円の給料 手当てを含んでね そんな事があってさ」
「へぇー 10社って言うと毎月1億円かぁー 凄いわね」
「うん だから たまたまなんだよね その時に資金が無ければ
今の協会理事をしていないだろうし」
「へぇー そうね ふふふ たまたまね それを銀行に預けているんでしょ」
「うん 洋子の勧めでスイス銀行に入れている 潰れない代わりに利子は
無いけれどね しかし絶対の秘密厳守で調べても表面に出てこないんだ」
「へぇー 普通は法的な手段で調べれば全て出てくるでしょ へぇー」
「うん だからある部分安心しているよ」
神山と亜矢子が話していると網代の清碧旅館に着いた

玄関で若女将の出迎えを受け カウンターで手続きを済ませると
若女将の案内で離れに着いた
「神山さま 先に露天風呂にでも浸かってお寛ぎくださいね
その間に お食事のご用意をさせて頂きます」
「うん いつもありがとう」
二人は若女将が部屋を出て行くと抱き合いキスをした
「なんか 久しぶりだわ ふふふ 今月の2日でしょ確か」
「そうかな うーん」
「次回はもっと時間が取れるようにしたいわ」
「うん さあ お風呂に入ろうよ 丁度 夕日の沈むところだよ」
神山は先に露天風呂に入ると亜矢子は神山の脱いだものを丁寧に畳み
自分も麻のジャケットを脱ぎ 露天風呂にはいる支度をした
「ふふふ 失礼します」
亜矢子はクビから腕など汗を流すと 股間も丁寧に洗い神山の横に座った
「ほんと ココの眺めはいつ見ても素晴らしいわ 静かで心が癒されるわ」







2013年7月18日木曜日

Vol.1104 百日紅 -4-65



繰り返しているうちに漸く本来の球筋になり 神山もひと安心した
午後のインコースでは 15番で神山と泰子は同スコアになった
10番で泰子が4アンダーにすると神山は11番で追いつき4アンダー
そのまま15番まで来た グリーンも全体が完全に乾いてきたので
海への方向を見極めラインを読むことが重要になってきた
一方 香織と真由美だがこちらも15番で共に14オーバーで並んだ
香織が乾いたグリーンに手こずり 午前中の貯金を吐き出してしまったのに
対し真由美はスライスラインやフックラインを読み長いパットを入れていた
残り3ホールの勝負となった神山と泰子 香織と真由美
休憩所で神山が缶ビールを呑むと泰子等も一緒に呑んだ
「さあ 神山さん 残り3ホールですよ」
「うん そうだね 今回は先日のように余り緊張をしていないんだ」
「へぇー それって良い事じゃないですか」
「うん まあ 先日よりスコアが悪いから気が楽なのかな ははは」
「それがあるかもしれないわね ある部分冷めたと言うか」
「ははは そうだね でも真剣に取り組んでいますよ それと香織と真由美
二人も同スコアでしょ 香織 頑張ってね」
「ええ 神山さんも頑張ってね ふふふ」
真由美と泰子は顔を見合わせてクスクス笑っていた
16番で神山が1打リードしたが17番で2打プラスして泰子の4アンダー
神山の3アンダーになった 一方香織と真由美は17番まで同スコアで
決着は18番ホールに持ち越された
最終18番で神山がバーディーであがると泰子もバーディーであがった
神山4アンダー68 泰子5アンダー67で泰子が1打差で勝った
香織と真由美は共に17オーバー89であがり引き分けにした
キャディーにお礼を言い フロントで精算を申し出ると係員が
「神山様 内藤様にご請求となっておりますが」
「ええ 私がお支払いいたしますよ」
係員は上司と相談し神山に合計金額を提示した
「あのー ギフトカードでもお支払いできますか」
「ええ 大丈夫ですよ ご安心ください」
神山はプレー費と食事代を足した9万7千円をギフトカードで精算すると
「泰子 そうしたら ホテルでゆっくりしようよ いいでしょ」
「ええ そうしましょう」

ホテルに戻ると部屋を案内され シャワーを浴び寛いでいると
注文した料理が運ばれ 乾杯をした
「しかし 泰子 凄いね 67だって」
「うーん 午前中にミスが2つあるでしょ 午後もパットで2つあったわ
だからもっといいスコア出せたのに 残念だわ」
「へぇー 凄いね 驚きだよ」
「ココはパットが上手くいくともっと良いスコアが出るわよ 今日のピンは
比較的易しかったでしょ」
「うーん 素人の僕にはそうでも無かったよ」
「うんうん 易しくなかったわ ねぇー香織」
「うん なにしろ上っているのに早かったり 下っているのに遅いし
芝生に慣れるまで 時間が掛かるわね」
「そうね 完全なスライス傾斜なのに真っ直ぐ行ったりね ふふふ」
「うん ほんとあのグリーンには手こずったな ははは」
今日の結果を楽しく話しているうちに料理が無くなった
「泰子 追加をしますか?」
「うーん 中途半端な時間ね 私は遠慮するわ 香織さんや真由美さんは」
「ええ 私も遠慮します ふふふ」
「分かりました そうしたら30分寝かしてください お願いね」
そう言いベッドに入ると直ぐに寝入ってしまった

帰りは首都高を渋谷で下りて香織と真由美を降ろし
泰子をマンションまで送り赤坂のスタジオに戻った
祐子はゴルフの練習かプールに行っていて不在だった
神山は昨日の顧問謝礼金を数えると3億2千万円で車に積むと銀座の
次長室へ運んだ
FAXや留守電を確認し時計を覗くとまだ17時になったばかりだった
さて如何したものかと考えていた時に亜矢子から電話が入った
「神山です」
「こんばんわ あの 例の家の件なんだけど」
「うん」
「さっきね 連絡があって あすの午前中に打ち合わせをしたいって
そう電話があったのよ それで連絡したの」
「そうか 大丈夫だよ ただゆっくりは出来ないけれどね」
「わぁー よかったわ 私 明日お休みで 不動産屋が
合わせてくれたみたいなの ふふふ」
「そうか よかったじゃないか そうしたらこれから行こうか どう?」
「ええ 私のほうは大丈夫よ 何処で待ち合わせをしますか」
「そうしたら 熱海の駅でお願いします」






2013年7月17日水曜日

Vol.1103 百日紅 -4-65



4人はゴルフバッグやバッグを持ちシャトルバスに乗ると直ぐに
伊豆山ゴルフ倶楽部に着き フロントでスタート手続きをした
ロッカーで着替えると神山は3人の女性を集め
「あのぉー クラブのマークって大丈夫だよね 確認してくれる」
泰子が香織と真由美を連れキャディーマスター室にいきクラブを確認すると
少し分かりづらくなっているクラブがあり マークを付け直した
3人がパター練習場に戻ってくると泰子が
「神山さん 今日のハンデはどうしますか」
「ははは 前回同様でいいんじゃないかな 僕と泰子はスクラッチ 香織と
真由美は14で大丈夫でしょ」
「そうね 香織さんと真由美さん どうかしら」
「ええ いいわよ それ以上頂いても同じだと思うわ ふふふ」
「じゃ 決まった」
神山はパットの練習をしていると なぜか海の方に転がる事を発見した
「泰子 ここってやはり海方向に転がるんだね」
「ええ 高麗芝だから芽が強いと思うわ 私も感じたわ ふふふ さすがね」

アウト1番からスタートして 前半神山は33のスコアだった
泰子も同じく33で香織がグロス43 真由美はグロス45であがった
お昼のレストランで香織と真由美が神山に
「凄いですね 先日の再来かしら 驚きですよ ふふふ」
「おいおい まあ 後半に崩れるよ 安心してよ それより泰子でしょ
凄いじゃないか 泰子 33で廻るって」
「ふふふ 神山さんと同じです 後半に崩れそうです」
「そんなぁー ねぇー香織」
「そうそう 今日も頑張っていいスコアを出して なんかさぁー
友人っていうか後輩が凄いスコアって 私も気分いいもん」
「うん 分かるよ そうだね 泰子 頑張ってね 応援するよ」
前回4人でプレーをした時 泰子は38 34の72でイーブンパーで
あがり15日の時は34 32の66であがっていた
一方神山は4人の時が37 36の73であがり先日が28 37の65で
あがっていた
簡単に比較は出来ないが 神山と泰子の実力と運は接近していた
「ねえねえ 神山さん 前回は72で泰子ちゃんが1打差で勝って 先日は
神山さんが1打差で勝っているんでしょ 凄い面白い勝負ね」
「そうね そうしたら香織 今日はどちらが勝つか賭けようか」
「ふふふ 真由美ったら いいわよ そうね 私は神山さんかな」
「決まった 私は泰子ちゃんよ 頑張ってね」
香織と真由美は互いに1万円を賭ける事に同意した
神山は他人の勝負に賭ける事は嫌いだったが これも楽しくプレーをすると
その範疇で収めていた
「よし 泰子 そうしたらさ 香織と真由美も前回は同スコアだろ そして
先日が1打差で真由美が勝っているでしょ こちらは香織と真由美の
勝負に賭けてみないか どう?」
「ええ 良いわよ 全然 平気よ 神山さんは香織さんかしら」
「うーん 香織に賭ける」
「やっぱり 私は真由美さんに賭けるわ楽しいわね 頑張ってね真由美さん」
香織と真由美は顔を見合わせて笑った

今日の神山はショットは先日同様素晴らしいショットでキャディーも
拍手をしたり褒めていたが グリーンが昨日の雨で少し重く 乾いている
場所は海の方に流され パットのスコアが良くなかった
泰子もグリーンに手間取っていたが それよりショットが不安定で
ラフに打ち込む場面が神山より多かった
「泰子 今日はラフに打ち込むね どうしたの?」
「うーん 重心の移動が上手く行かないのよ」
泰子は言うと顔をピンクに染めた
「なんで?」
「ええ、、、」
「分からないよ 教えてよ 後学のためにもさ」
泰子は真由美と香織の顔を見ながら小さい声で
「ほら 膣の中で左や右におちんちんを感じるって言ったでしょ」
「うんうん」
「それが出来ないのよ 貴方のせいよ もう」
「なっ なんで もう 僕のせいなの」
「だって 感じようとすると ムズムズしてくるのよ もう いやっ」
「あぁー なるほど 分かりました そうか うんうん」
「なにが うんうんなのよ ねぇー香織さん」
「ふふふ 羨ましいわねぇー 私は感じないわ」
「だから バックスイングを始める時に無心にするんだけど あそこが別な
生き物みたいで もう 嫌っ」
そう言うと泰子は顔を真っ赤にして俯いてしまった

泰子はレストランを出て打ちっぱなしの練習場にいくと 何回も重心移動を






2013年7月16日火曜日

Vol.1102 百日紅 -4-65



「あっ あっ はいってるぅー うぅー いいわぁー」
神山はピストンを早くしていくと泰子は上体を反らし 頭を左右に振り
髪の毛が額や顔にまとわり付き 腰の動きも早くなると 香織や真由美の
ヴァギナに入っている指の運動も早くなった
香織と真由美も泰子の愛撫で気持ちよくなり 頂点を迎えたかった
泰子の膣の中がキューンっと狭まると亀頭がよけいに充血し硬さを強め
ピストンすると泰子は硬い 当っているといいながら果てた
泰子が果てると進んで真由美が仰向けに寝ると神山は同じように愛撫し
真由美も泰子と同じように二人のヴァギナに指を挿入し愛撫をした
泰子は1回果てているのにも拘らず 再び気持ちよくなり果ててしまった
真由美も神山のピストンで果てると香織の番になった
香織も下準備が出来ているので 数回のピストンで果ててしまった
再び泰子を寝かせると 神山は後ろ向きにさせ挿入すると 新鮮なのか
自分から腰を前後に動かし始め 最後は神山と一緒に果てると
うつ伏せになりそのまま痙攣を起こしてしまった
「泰子 大丈夫か おい」
「ええ 大丈夫 ただ まだ感じているのよ あぁー いいわぁー」
神山は肉棒を抜こうとしたが泰子が
「あっ だめっ 抜かないで お願い 気持ちいいんだから あぁー」
神山は自然に任せ暫くすると おちんちんに戻り泰子から抜けた
香織や真由美 泰子も秘所をさらけ出す格好でベッドに横たわり
そのままの格好で 寝入ってしまった

7月19日 日曜日 快晴
神山は昨夜早く寝たので6時半に目が覚め3人の女性を見ると
夜中に目が覚めたのか浴衣を着て寝ていた
どの顔を見ても女学生のような愛らしいく可愛い寝顔だった
神山は浴衣が肌蹴ている泰子の秘所を触ると 少し足を動かしたが
おちんちんを大きくしてヴァギナに挿入すると 直ぐに目を覚まし
「駄目ぇー ねぇー ほんと 駄目ぇー 壊れるぅー お願い」
神山の顔をまじまじと見つめながら訴えると 香織と真由美が目を覚まし
「わぁー 元気が良いのねえぇー でも私のあそこも壊れるから駄目よ」
「私も 壊れそう 駄目です ふふふ」
そう言われ泰子のヴァギナから肉棒を抜くと 泰子は口で愛撫した
それを見ていた香織と真由美が直ぐに一緒に愛撫すると神山は
「そんなぁー 3人だと直ぐに出ちゃうよぉー」
その言葉を聞いた3人は指を使ったり唇で愛撫したり 蟻の門渡りを
刺激したりと 色々と神山をいじめ快楽へ導いた
暫くすると亀頭を硬く大きくすると
「出るぅー」
そう言うと泰子が口を大きく開け神山の精液を受け入れ飲み込んだ
泰子は冷蔵庫から缶ビールを取り出し みんなのグラスに注ぐと
「はい どうぞ」
といい 神山にグラスを渡すと ビールを呑み神山にキスをした
シャワーを浴び体をシャッキとさせると3人に
「さあ 食事に行こうか 少し早いけれどゆっくりと食べようよ」
4人はレストランのテーブルに着くと外の景色に見とれてしまった
和定食が揃えられた料理をみて神山はウエイトレスに
「あのぉー 豆腐とか焼き魚って御代りは大丈夫ですか?」
ウエイトレスはにこにことして神山に
「はい 御代りの時は仰ってください 大丈夫ですよ」
そう言われると生ビールを注文した
女性たちは生ビール1杯でご飯にしたが 神山はビールの御代りをし
話しながら呑んでいると泰子が
「神山さん 早く食べてくださいよ 時間が勿体無いですよ もう」
そう言われると 生ビールを呑みながらご飯のおかずを食べると泰子が
「お味噌汁をちゃんと頂いてくださいね お願いします」
それを聞いていた香織と真由美は
「まぁー 若奥様って感じね いいわねぇー 私も言いたいわ」
「おいおい ちゃんと頂きますよ はいはい」
神山は食事を終えると部屋で30分の睡眠タイムをベッドでとった

フロントで出発の手続きをしていると係員が
「神山様 本日は伊豆山ゴルフ倶楽部をご利用と伺っています そこで
15分毎に出るシャトルバスをご利用になられますよ それから ゴルフの
後ですが 18時までお部屋でお寛ぎできるシステムです」
「あっ そうなの ありがとう そうしたら18時までではないが
そのシステムを利用させてください ありがとう」
「はい 畏まりました ただし ご夕食は付いていないんですが、、、」
「ええ 構いませんよ」
「それと お部屋は 最上階ではなくて その下のお部屋になります」
「はい ありがとう ではお願いします」
「貴重品はここでもお預かりしますが 如何致しましょうか」
「うーん 大丈夫だよ ありがとう」






2013年7月15日月曜日

Vol.1101 百日紅 -4-65



「うん それで今日はそちらに寄らないで帰ります 洋子も帰ってください
それから明日はゴルフなので お願いします」
「はーい 分かりました お休みをして 久しぶりに親孝行をします」
「うん お願いしますね では」
「はーい 失礼します」

神山は電話を切ると 赤坂のスタジオに戻りご祝儀を事務所に運んだり
ゴルフの支度をした
「じゃ 祐子 行ってきます 戸締りだけは気を付けてね」
「はーい 了解です 明日は晴れみたいですね よかったわ いいスコアが
出るように応援していますね」
「ははは 怪我をしないようにプレーを楽しんできます では」
神山は蒼いBMWに乗り直ぐ傍にある赤坂スカイ ハイ ホテルに付くと
泰子が3Fで待っている香織と真由美を連れてきた
「神山さん 早いですね」
「うん 最後は苦情処理になり 早めに帰ってもらったよ」
「そうね 普段でも苦情の対応で ストレスが溜まりますよ」
「ははは それでは ゴルフで発散してください じゃいきますね」
神山はホテルから車を出すとガソリンスタンドで給油して首都高速に乗った
東名高速を大井松田ICで下り一般道を小田原方面に南下し 熱海駅手前で
伊豆山に向かい高度を稼ぎ高台に着くと目の前にホテルがあった
フロントでTJカードを示し宿泊手続きをすると最上階のスィートルームに
案内された
テラスに出ると眼下にはプール 丘の向こうに見事な眺望の相模湾が見えた
「神山さん 素敵なお部屋ですね」
「うん さあ シャワーを浴びて レストランでお食事」
「はーい しかし 凄いシャワールームね ガラスだから丸見えね ふふふ」
「うん 早く入ろう」
神山はそう言うと自分から先に浴室に入り 湯船に浸かった
3人の女性は直ぐに入ってくると神山に
「よかったですね 明日は快晴ですって」
「そうか みんなの行いが良いからだよ 明日も頑張ろうね」
3人の女性は神山の周りに座り真由美が神山の正面でおちんちんを触った
「おいおい 大きくなったら責任とってね」
「まぁー じゃ止めたっと 夜までお預けね ふふふ」
そんな話をして 神山の体を3人がかりで洗うと香織がおちんちんを
しごき始め 少しずつ大きく硬くしていった
神山は耐える事が出来ず 香織を後ろ向きにすると肉棒をヴァギナに挿入し
ピストン運動をすると直ぐに喘ぎ声を発して果ててしまった
神山はその後真由美と交わり 果てさせると泰子の中に発射しお互い果てた
3人の女性は1回入って貰ったので ニコニコしていた

レストランは洋風料理中心だが日本料理も丁寧に洋風にアレンジされ
「初めての味です 美味しいわ」
「うん 私も始めてよ へぇー 凄いわね ここのコック長って」
そんな話をしながら生ビールを呑み赤ワインを味わった
「素敵ね こうやって夜の海を見ながらお食事って」
泰子が言うとおり 窓際のテーブルは群青の夜空を眺め 紺碧の海を
眺めながら食することが出来 贅沢な空間を独り占めできた
眼下には室内のドームが照明で浮きあがり 屋外プールではまだ遊んでいる
カップルや家族連れが何組か見ることが出来た
神山はカトリアーナとの出会いを掻い摘んで話をすると
「へぇー 飛込みをしてショーツが壊れるって 初めて聞いたわ」
「そうね 私も始めてよ 今夜は居ないの?」
「ははは すれ違いです まあ 卒業だから大変だね」
「そうか うん 資料を集めたり 纏めたり大変だったわ 思い出すなぁー」
「ははは そうだね」
ステーキやガーリックライスを食べ終わると3人は満腹だといったが
デザートのフルーツが出てくると 綺麗に食べてしまった

部屋に戻ると神山が3人に提案した
「3人でじゃんけんして負けた人は仰向けに寝る ってどう?」
香織や真由美 泰子は直ぐにじゃんけんをすると泰子が負けた
泰子はベッドに仰向けに寝ると 左手を香織 右手を真由美が押さえ
神山は泰子の両足をV字型に上に向けて広げると 秘所を愛撫した
自由に動けない泰子は喘ぎ声を出しながら腰を振ってくると神山は
ヴァギナに舌を尖らせ突っつくよう愛撫すると更に腰を動かした
香織と真由美は股間に泰子の手を導き お互い乳房を愛撫したりキスをし
開いている手で泰子の乳首や乳房を愛撫した
泰子は上と下の愛撫でもう少しで快楽の頂点に登りつめるが なかなか
頂点にたどり着く事が出来ないで神山に
「ねぇー お願い 入って もう 早く入って」
そう言うと 腰の動きを早くし催促した
神山は肉棒を泰子のヴァギナに挿入すると






2013年7月14日日曜日

Vol.1100 百日紅 -4-65



「はい 神山様 確認が取れました ありがとうございます」
「それで 大体7時ごろに着きます 明日はゴルフです お願いします」
「はい 畏まりました お待ち申し上げています」

神山は伊豆山 ホテル スキエでアルバイトをしているカトリアーナに
電話をすると 今夜 赤坂に戻り明日は資料集めだと言われた
「ふふふ ごめんなさい 折角のお誘いですが 卒業しないとね」
「うん もう就職先が決まっているしね 卒業してね」
「はーい 分かりました ふふふ では 失礼します」
神山が少し考えていると泰子が
「ふふふ 洋子さんと祐子さんの事 考えているんでしょ」
「うん まあ」
「いいじゃない 今回は だっていつだって行く機会はあるんだし」
「まあ それもそうだね」
「そうよ 洋子さんと祐子さんに電話するんだったら 由紀枝さんや
亜矢子さん 由貴さんなどにも電話をしないと悪いわよ」
「うん それもそうだね わかった 今回はこの4人でいこう」
神山は祐子に電話をして今夜は泊まりになる事を伝えた
「さあ そうしたら 早めに切り上げて行ける様にしよう そうだ香織と
真由美はスタジオに来てもらって 待っていてもらおうか」
「ええ 大丈夫ですよ でも祐子さんに悪いような気がするな」
「うーん そうか そうしたら 赤坂 スカイ ハイ ホテルの3Fにある
ティーラウンジに6時待ち合わせってどうかな?」
「はーい 分かりました でも6時まで面談でしょ」
「うん 早く終わらせるよ でも手抜きはしないよ」
「ふふふ じゃ お昼を食べたら そのまま帰ります」
「うん そうしよう 泰子はどうする?」
「ええ 帰りに自宅に寄ってください 10分もあれば充分に支度できます」
「うん わかった そうしたら5時半にしよう いいね香織」
「はーい 了解です ふふふ もう少し早めに行っていますよ」
じゃぶしゃぶ屋をでると香織と真由美はJR有楽町駅で別れた
「でも 良く日曜日に取れましたね」
「うん 前回もそうだけど キャンセルがあったと思うよ でなければ
そんなに人気のコースなんて取れないでしょ」
「そうね ねぇー神山さん まだ2時まで時間があるから 私このまま
自宅に戻って 支度をしてきますね」
「大丈夫かな?」
「ええ 直ぐに戻ってきますよ」
神山は昼寝をするので2時少し前に携帯で起こしてもらう事を話し
タクシー代を渡すと 協会事務所に戻った
次長室にいる洋子に電話をして 明日は休みにしなさいと指示をした
ソファーに横になると直ぐに寝入ってしまった

2時少し前に泰子に起こされると
「やあ ありがとう 早かったね 準備できた」
「ええ 大丈夫ですよ」
神山は泰子がくれた缶コーヒーを飲むと
「うん これでスッキリした ありがとう」
泰子は外で待っている会社を理事室に案内をして面談が始まった
顧問依頼会社が4社あり 共に神山の条件をのみ顧問を引き受けた
会社名は㈱関東レーヨン ㈱東海レーヨン ㈱マエダ繊維 ㈱シナスミ
㈱装飾縫製 ㈱タキジャパン ㈱シガヒ縫飾と 7社で 給与と顧問手当て
で月1000万円 毎月18日 スイス銀行振り込み 当日が土日祝の
場合は前営業日 賞与6000千万円 7月14日と12月14日の年2回
と決めたが今回は賞与に関して 7月20日に3か月分の振込みを伝え
各会社とも了承した 顧問契約に関する契約書も双方で押印し保管した
泰子も7社の専属秘書として手当てや給料 賞与ももらえるようにした
「さあ 早く終わって良かったね」
「そうね 嬉しいわ それに雨もあがったみたいだし ふふふ」
「うん 明日は晴れだよ よかった」
「理事 凄いですね」
「何が?」
「だって 顧問費だけで毎月3億ですよ 驚きです」
「ははは たまたまですよ さあ いこうか」
「ええ そうそう私の秘書の件 ありがとうございます」
「うん なので先方から連絡があったら 泰子がチェックしてくださいね」
「はい 分かりました」
「それから 顧問費については絶対に公表しないこと いいね」
「はい 畏まりました」
神山は今日来た顧問希望会社から貰ったご祝儀を台車で車まで運んだ
「じゃ スタジオに行きましょう」
神山は車を発進させる前に次長室にいる洋子に連絡をした
「やあ お疲れ様 何かあった?」
「いいえ もう 終わったんですか」






.

2013年7月13日土曜日

Vol.1099 百日紅 -4-65



「うん お願いします それでお昼の時 契約書に押印します」
「はーい 分かりました ねえ そうしたらどうでしょうか 泰子さんに
製作していただいて お昼にコピーを頂くのは」
「ああ そうだね そうしよう 協会を差し替えれば使えるね」
「ええ お願いします その方がフォーマットが同じだし 管理しやすいと
思います」
「うん ありがとう ではお昼にはこちらに来てください 一緒にいこう」
「はーい 分かりました では失礼します」

神山は電話を切り泰子に香織との話しを伝えると 早速文書を製作し
「出来ました これでよろしいですか」
神山は熟読するとOKさいんを出した
「それから この振込みに関しては8月分からとするって付け加えてくれる」
「ふふふ そうですね 了解です」
「えーっと食品関係は 株式会社梅や 株式会社川上屋 株式会社イタイケ
株式会社トーイスの4社で 建築関係は 株式会社都市開発社
株式会社ベンボ 株式会社熊田組 株式会社鈴木工務店 株式会社かんけん
の5社かな もう一度調べるよう伝えてくださいね」
「はい そうしたらその分もココで作りますよ 社名を変えるだけですから」
「うん そうしてください」
泰子は早速 香織や真由美と連絡を取りながら通達文書の製作に取りかかり
出来上がると神山のOKを貰った
「泰子 この顧問希望会社だが 大手4社を除くとみな地方だね 大丈夫?」
「ええ 堅実な営業成績で地方では有名ですよ 大丈夫です」
神山は各会社の資料に目を通しているとお昼になった
香織と真由美が部屋に入ってきて泰子と話をすると
「理事 ありがとうございます 早速 この文章で各会社に送ります」
「ははは 泰子のお陰だ いやいや みんなのお陰です はい」
「まぁー 泰子 泰子って いいわね 泰子ちゃん」
泰子は少し照れて顔をピンクに染めた
「ひょっとして ここでしたの?」
「まさか 私一人だと壊されます ふふふ」
泰子はますます顔を赤くして俯いてしまった
「こらっ 真由美 するわけないだろ もう お仕事だよ 可哀相に」
「まぁー いいわねぇー ねえ香織っ」
「ほんと 羨ましいなぁー」
「ゴルフの時にちゃんとしたじゃないか もう」
「でも その後 目を瞑って待っていたんですよ なのに ねぇー」
「わかった よし 今日は何を食べようか?」
「うーん 香織とも話したんだ ほらお店の近くにしゃぶしゃぶが
あるでしょ そこに行きたいなぁー」
「うん じゃ タクシーを拾っていこうか」

神山たち4人が入ったしゃぶしゃぶ屋は家族連れやカップルで混み合い
賑やかな店内だった 普段はサラリーマンたちがランチサービスを食べに
来るので満員だが いつもと違う光景に少し驚いた
「へぇー ランチじゃないと高いのによく食べるわね」
「ほんと あの子供なんて 3皿も食べているわ へぇー 親は大変ね」
「おいおい 人のことはそのくらいにして 注文をしようよ」
泰子はニコニコしながら店員に生ビールとコースを注文したが
「あのぉー きしめんは少し後でお願いします」
店員が頷き厨房に戻ると 直ぐに生ビールが運ばれた
「じゃ 乾杯」
しゃぶしゃぶと食べながらゴルフの話になると
「じゃ 明日いこうか 予定はどうかな」
泰子や真由美 香織はクビを横に振り
「神山さん以外には何も予定はありませんよー」
神山は早速 アルタの内藤社長に電話をすると
「山ちゃん また急ですね 少し待ってください 直ぐに電話をします」
5分後に内藤から連絡が入り
「山ちゃん ごめんね 御殿場が取れなかったけれど 伊豆山が取れて
それで 明日8時30分スタートです」
「はい 分かりました」
「あそこのコースも 御殿場と同じで 風が無ければ非常に優しいです
どちらかといえば女性に人気があります 距離も短いしフラットで楽ですよ」
「はい ありがとうございます」
伊豆山ゴルフ倶楽部はJR熱海駅から東京方面に少し戻る高台にあり
この周辺では珍しくフラットなゴルフ場だった
伊豆山 ホテル スキエが母体で 宿泊者は半額でプレーが出来た
このゴルフ場は女性に人気があり 2ヶ月前のスタート予約開始でも
直ぐに埋まってしまうほどの支持を受けていた
「わぁー あそこが取れたんですか 凄いわ」
「ほんと なかなか取れない所なんですよ ふふふ 嬉しいわ」
神山は伊豆山 ホテル スキエに電話をしTJ会員で予約をした






2013年7月12日金曜日

Vol.1098 百日紅 -4-65



「ええ ではどうぞカウンターで」
神山はマーチの下取りを条件に話を進め270万円支払った
「神山様 納車ですが10日ほどかかります 申し訳ございません」
「はい いいよね祐子」
「ええ それまでマーチを壊さないようにするわ ふふふ」
神山たちは手続きを終えると他の車もみてスタジオに戻った
「ゴルフって座った瞬間に他の車と違って 運転する体勢が楽ですね」
「うん VWでは人間工学を随所に取り入れているからね 実は僕も
欲しいんだけど 何しろ3台もあると色々と大変だからね」
「ふふふ いいわよ 乗りたいときに乗ってください」
「うん ではそうさせて貰うよ」

7月18日 土曜日 小雨
昨夜は時間がたっぷりあり祐子とベッドで3回も交わり寝てしまった
早い時間に起きるとテラスに出たが あいにくの雨でタバコをすえず
スタジオに下りてソファーで寛いだ
ビールを飲みながら庭を見ていると 百日紅の木に可愛いピンクの花が
咲いていて 神山はデジカメを持つと傘をさし撮影した
スタジオに戻ると祐子が起きていて朝食の準備をしていた
「おはよう」
「おはようございます ふふふ なにを撮影されたんですか」
「うん 百日紅だよ 可愛いね 雨に濡れている時も可愛いよ」
神山は大きなモニターで再生すると やはりボケが上手に表現できず
失敗をしていた デジカメを弄っていると祐子が
「ねえ 神山さん マクロモードってあるでしょ それで撮影すると
後ろの花や手前の花も綺麗にボケますよ」
「へぇー そうか どれどれ あっ なるほど このボタンで出来たよ」
神山は早速 傘をさし撮影するとモニターで確認した
「おぉー 凄いね 分かったよ うん綺麗だ」
「わぁー 素敵ですね 後ろのボケ具合や 手前の花びらがうっすらと
綺麗な形でボケて透けていますね」
「へぇー こんな事が出来るんだ 宝の持ち腐れだね ははは」
「そうですよ もっと取り説を読んでくださいね ふふふ」
「だね でも こんなに厚いと読む気がなくなるよ 正直いって」
神山は独り言をいいながら事務所にいきデジカメの取り説を覗いた
「祐子 書いてあったよ マクロモードの事が でも後ろが綺麗にボケる
とは書いてないなぁー 要は虫眼鏡って感じだよ まあいいか」
暫くすると朝食になり 済ませるとソファーに横になった

今日は繊維協会の会社面談なので11時に協会に行くよう寛ぎ準備をした
久しぶりにフェアレディーZに乗り 銀座の繊維協会ビルにいった
「やあ おはよう」
「おはようございます あのぉー理事 顧問希望会社が1社増えました」
「うーん 分かりました しかし悪用されないよう気をつけなければね」
「ねえ そうしたら私 提案があるんですけれど」
泰子は神山に提案書を渡した
「おぉー 本人が承諾していない事項を機関紙などに載せた場合は 告訴か
凄いね うーん」
「如何でしょうか それで顧問契約を結ぶ時にその契約書を取り交わすって」
「いいね 今まで口頭だったから 文章があるほうがはっきりするしね
うん ありがとう」
「ふふふ それで実は たたき台を作ってあるんです」
泰子は顧問契約に関する契約書を渡した 神山は熟読すると
「よし これでいこう 泰子 そうしたらこれを食品と建築協会に渡し
大至急 契約を結ぶよう手配してくれるかな」
「ふふふ だと思いまして 手配しています 後は理事の押印だけです」
「へぇー ありがとう 助かるよ そうだ 今日は香織や真由美は来ている」
「ええ お昼をご一緒って ふふふ 来ていますよ」
神山は香織に電話をして
「やあ こんにちわ」
「わぁー 理事から電話なんて嬉しいわ ふふふ」
「ところでさ ほら顧問を引き受けている会社に 顧問に関する契約書を
郵送するでしょ」
「ええ 泰子ちゃんから相談を受けて みんなで決定した文章ですね」
「うん ありがとう その文章と一緒に お給料や手当て 賞与支払日を
統一したいんだ なので次のように文章を製作して同封してくれるかな」
「はーい わかりました」
神山は給与と手当ての銀行振り込み日を毎月18日にする事 土日祝日の
場合は前営業日に振込み 金額は1千万円とする これは現在他の会社で
顧問を引き受けたところと一律にする為 賞与は6か月分 毎年7月14日
と12月14日とし土日祝日の場合は前営業日とする 振込み先口座は
スイス銀行とする
「はーい 了解です 復唱しますね」
香織は香織に言われた事を復唱すると






2013年7月11日木曜日

Vol.1097 百日紅 -4-65



神山は3本目のワインを出してくると 洋子が
「ねえ そろそろお肉のお時間ですよ」
「おー そうだね そろそろ準備しますね」
神山は慣れた手つきで 塩と胡椒で牛肉の下準備をした
「でも 自分で何回も作っていると本当に美味しく出来るわね 感心するわ」
「ははは まあね」
神山は牛肉が常温になると焼き始め 裏返すと美味しい肉汁が出てきた
ところで取り皿においていった
「さあ 出来たよ 食べてね」
「ねえ 神山さん 今日のお肉って美味しいわね」
「ほんと ありがと」
「ねえ あなたも食べて」
神山は焼くのを終えるとステーキを食べ始めた
「ねえ 香織 協会って後どの位あるの」
「うーんと 林野庁関係でしょ 水産庁関係などまだまだ沢山あるわ」
「へぇー そんなにあるんだ」
「なんで?」
「うん この頃 話が無いからさ ははは」
「うん 多分 お金が廻っているから話が来ないのよ ほら結局は代議士の
選挙活動や緊急でお金を廻す時 あとは自分の事務所を使えない時や まあ
色々な状況の時に神山さんのように お金を持っている人に一時的に借用し
その担保として利権を手放すわけでしょ だからそれが無いって事は お金
が廻っている証拠だと思いますよ」
「そうすると 返済されると取り上げられるのかな」
「ううん それは無いわよ だって代議士が理事を辞めさせる事って
出来ない事ですもの」
「ふーん そうか よかった ははは」
「もっともね 自分で辞めていく人はいるわよ」
「へぇー 自分で辞めるんだ」
「そうね 顧問になってその会社に深入りしすぎたりするとね 例えばそれで
利益が出ないで赤字になったりとか 社内がギスギスしたりとかね」
「ふーん そんなものなんだ」
「ええ だから神山さんくらいがいいんじゃないかしら ふふふ」
「っていうと 深入りしすぎない方が賢明なんだ」
「そうね その方が長続きするわ」
神山はなるほどと別世界の話を聞いていた

「さあ ガーリックライスが出来たわよ 食べてね ふふふ」
神山がステーキを食べおわると洋子がガーリックライスを作ってくれた
「うん 美味しいよ なかなか上手になったね」
「ええ おうちでも作る時があるのよ だからでしょ ふふふ」
「へぇー 洋子さん お料理するんですか?」
「うーん たまにね 普段は母がするけれど 私のメニューの時は作るわ」
「へぇー 偉いですね」
「だって 泰子だって作るでしょ」
「ええ それは一人だから作りますけれど 母親がいたらまかせっきりです」
「へぇー そうなの」
美味しいガーリックライスを食べ終わると 祐子と泰子がキッチンに向った
暫くするとトレーにアイスを敷き詰めたメロンを運んできた
「神山さん 今日のメロン 美味しいですよ 完熟です」
「へぇー よかった 売場に聞いたんだよ よかった」
神山は普段でも心がけているが 美味しいものを食べるようにしている
これはビジネスの対人関係のときにも役に立つし プライベートでも
今夜のようにみなに喜んでもらえるからだった
それと 廻っているお金を廻せば 回りまわって付加価値が付いて自分に
戻ってくると思っているからだ

「さあ 今夜は突然呼び出してごめんね ありがとう」
「いいえ ご馳走様でした」
洋子と泰子が一緒のタクシーで帰り 真由美と香織は別のタクシーで帰った
神山は4人を見送ると祐子に
「祐子 今のマーチを買い替えしないか VWのゴルフだけど」
「わぁー あの白い車ですか 時々ショールームで見ているんですよ」
「ははは そうか 実はね泰子がVR6を買ったんだ ほら高速でも
全然ぶれないし 安定走行に定評があるからね」
「へぇー 泰子さんが、、、でも私が使うときって どうかな」
「まあ マーチより乗りやすいしさ どうかなって そうそう ゴルフの時も
一杯荷物を詰めるし ははは」
「じゃ 買い替えをするわ いいのかな」
「よし 決まった まだお店が開いているから 行こうよ」
二人は歩いて直ぐ傍にあるVW販売店にいった
ショールームにはいると昨日 応対した女性がにこやかに迎え
「こんばんわ いらっしゃいませ」
「やあ こんばんわ あのぉー VR6だけど お願いできますか」






2013年7月10日水曜日

Vol.1096 百日紅 -4-65



顧問希望会社は早めの時間がいいな それも伝えてください」
神山は改めて休みの無い事を実感した
「さあ 戻るけれど何かあるかな?」
「うーん 今のところ何も無しです ただ書留が少しあります ふふふ」
神山は各協会から渡された書留を台車で車まで運び次長室に戻った

「由貴が喜んでいたよ 綺麗なドレス着るのが楽しみだって」
「そうでしょ 私だって楽しみにしているわ ふふふ」
神山は各協会で貰った書留を整理した
食品 建築 繊維協会で現金が2億8千万円 ギフトカードが7千万円で
「洋子 軍資金だけど 大丈夫かな」
「ええ 大丈夫より入らないわ もう」
「現在 現金はどの位あるの」
洋子は大きい包み500万円 300万円の包み 200万円の包みを
テーブルに出すと数え
「現金の包みだけで7千万円あります ギフトカードが2千万円です」
「おいおい 随分と多いね へぇー そんなに貰っているかな?」
「ふふふ 貴方から頂いた分もココに入れているのよ 少しずつだけどね」
「そうか なるほど わかった しかし僕も入らないな 困った」
神山は自身のお金も入れているので もう引き出しは満杯で 施錠の
出来るロッカーにしまった
「さてと 本日はこれでお終いにしよう 何かあるかな?」
「いいえ 予定も入っていませんよ」
「そうしたら うちでバーベキューでもしようか どう?」
「わぁー いいわね じゃ早速買い物に行きましょうよ」
二人は食品ギフトで混み合っている地下食品売り場にいき買い物を始めた
「ねえ お肉をそんなに買ってどうするの?」
「うん 泰子や真由美 香織も呼んであげようと思ってさ ほら遅い時間の
時は由貴や桃子も呼べるけれど 早い時間だと あそこは自由だからさ」
「そうか 私と一緒だもんね ふふふ 凄い 秘書が4人なんて」
「そうだよ それで早くに終わり 早く帰宅する いいでしょ」
「ふふふ いいわよ それもいいわね」
神山は買い物を済ませ次長室に戻ると泰子に電話をした
「泰子 今夜はうちでバーベキューするよ 真由美と香織に電話をして
繊維協会ビルの1Fで待っていてくれるかな 直ぐに出ます」
「はーい 了解です」

神山は帰り支度をして 真紅のポルシェで繊維協会の1Fで待つ
泰子と真由美 香織を後ろに乗せると 少し窮屈だったが我慢してもらい
スタジオに帰った
「祐子 ごめんね さあ 料理の準備をしよう」
祐子と他の4人の女性は手際よく下拵えをしていた
神山は着替えると バーベキューセットを組み立てたり 缶ビールを
呑みながら トレーや食器類を準備した
食材も運ばれると 祐子は洋子たちをゲストルームに案内し着替えをした
お揃いのTシャツにトランクス姿で4人が揃うと神山は皆のグラスに
ビールを注ぎ乾杯をした
今回は普段余り焼いたりしない魚介類や野菜を買い求めたので みんなに
一言ことわった
「ほんと 色々と買ってきたのね 色とりどりで美味しそう ふふふ」
「そうなんだ いつも一緒だと飽きるだろ だからたまにはね」
神山はサラダで食べるパプリカや赤たまねぎなど 簡単に火を通すと
取り皿に盛っていった
「どんどんと食べてね 少し時間は早いけれど」
神山も生で食べられる野菜を食べたが結構美味しかった
「いけるねぇー 赤たまねぎって美味しいね」
神山は魚介類も生食できる食材を買い求めたので これも簡単に火を通す
だけにして 取り皿に盛っていった
「交代するわ どうぞ食べてくださいよ」
焼き方を洋子と替わると神山は赤ワインを呑み始めた
みんなのビールが空いたところで グラスにワインを注ぎ乾杯をした
「しかし まだ夕方なのに こうやってバーベキューって幸せだな」
「まあ 女性が一杯いるからでしょ もう」
「ははは 分かる? その通りかもね」
今度は洋子と泰子が焼き方を替わった
伊勢海老を縦半分にしたのを焼く時にバターとニンニクを鉄板で転がし
焼くと香ばしいにおいがおなかを空かせた
泰子は身を簡単に焼き皮部分も少し火を通し取り皿においた
洋子が神山に渡すと一口食べたが
「うん 美味しいよ いいねぇー 癖になるよ」 
「でも これってカロリーが高いから 食べ過ぎると太るわよ」
「まあ そんなに食べるものじゃないからね ははは 気を付けるよ」

野菜も美味しく頂き魚介類も美味しく食べると ワインが進んだ





2013年7月8日月曜日

Vol.1094 百日紅 -4-65



「へぇー 素敵な企画ですね でもお金が掛かるでしょ」
「まあ それはそれで仕方のないことです そうそう翔には内緒だよいいね」
「はい 分かりました」
「そうだ 奈々子ちゃんも出席でしょ 当然」
「うーん まだお話を頂いていないんですよ」
「そうか 僕からそれとなく話してあげるよ それに秘書がいないとね」
「そうですね お願いします」
神山がソファーで寛いでいると携帯電話が鳴った
「はい 神山です」
「洋子です 終わりました」
「そうしたら 先に行ってくれるかな 僕もすぐに行きます」
「はーい 分かりました」

神山は次長室に戻りギフトカードをバッグに入れうなぎやに向った
仲居が神山を見て奥の座敷を案内されると みんなが騒ぎ始めた
「おいおい どうしたの 騒がしいね」
デザイナーが神山にドレスの生地見本を見せると 豪華な生地で驚いた
「へぇー しっかりしていて高そうな生地だね」
祥子が
「ええ しかしパリではこれが基本なんですよ だから日本ではこのランクの
生地でも充分映えますよ 如何でしょうか」
「この上はどんな生地なの?」
デザイナーが神山に渡すと 何が違うか分からなかった ただ少し柔らかい
感触だったがはっきりと区別できなかった
「こちらは 先ほどより糸が細くて細かく織ってあります なので少し
柔らかく 体のラインも綺麗に出ますよ」
「わかりました それでこの生地で作った場合の生地代は」
「ええ 320万円で縫製が100万円で合計420万円です」
「分かりました 結構安く出来るね」
「ええ 日本のメーカーだと割高になります ふふふ」
「それで 支払いについては」
「ええ NNのショップで構いませんよ」
「ギフトカードでも大丈夫?」
「ええ 全然構いません それからバッグですが 大きさ的にこのバッグが
近いかなという事で 持ってきました」
バッグは28cmx15cmマチが4cmの大きさで エナメル仕上げ
パステルカラーでシンプルな形が可愛らしかった

神山が何も頼んでいない事に気が付き洋子に生ビールやおつまみを指示した
「このバッグもドレスに合わせた色が出せるんですか」
「ええ 出せます しかし 各色用意してありますから どうでしょうか
10名だと12色あるんですよ だから大丈夫だと思いますよ 逆に
このバッグの色に合わせたドレスだと素敵ですよ」
デザイナーが写真を用意すると5人の女性がドレスにバッグを持っているが
同色で纏めているので綺麗に写っていた
「はい 分かりました ありがとう ねえ洋子どうですか?」
「ええ 私は同色で纏めてもいいし 少し変化をつけても良いと思うわ」
「って事は お任せだね」
「ふふふ そうですね」
「そうだ ねえ久保さん 誰が何色を着るか決めないといけないでしょ」
「はい それはデザイナーに任せて頂けますか カラーが10色で
パステルと決まればそれで進めますし もう少し彩度を高めるという事で
あればそのように進めます」
「分かりました そうしたら 生地は320万円で決定 色については
色見本を見て 彩度を決めたいと思いますが いいですか?」
「ええ 大丈夫です それでしたら今日の夕方にでもお持ちします」
「はい お願いします それで入金はいつ頃までに」
「ええ 出来上がりでお渡しの時でも大丈夫ですよ」
「では 近いうちに4200万円を上原に持って行きますね」
「はい ありがとうございます お待ちしております 一応浜野と安田に
話して置きますね」
「ええ お願いします さあ これでお終い さあ乾杯しよう」
神山たちはジョッキをカチンと合わせ乾杯をして生ビールを呑んだ

料理を食べ始めると神山は二人のデザイナーを呼び
「はい これは日本で暮らすのに使ってください 僕からのプレゼントです」
そう言うと500万円分のギフトカードを二人それぞれに渡した
デザイナーは最初驚き神山を見ていたが泰子がフランス語で
「この人は怪しくないわよ 気に入った女性には差し上げているのよ
だから本当にプレゼントなのよ 受け取ってね」
デザイナーは泰子のフランス語を聞いてにこやかな顔になり神山の
プレゼントを受け取った
「しかし 久保さん 誰が何色ってどうやって決めるの」
「ええ そこはデザイナーの感覚です 昨夜も今日も採寸の時にデジカメで







2013年7月7日日曜日

Vol.1093 百日紅 -4-65



7月17日 金曜日 曇り
神山は早い時間に出勤すると杉田とエレベーターで一緒になった
「先輩 おはようございます 早いですね」
「やあ 翔こそ早いじゃないか」
「ええ 催事課の仕事と両立って大変ですよ でも楽しいですよ そうそう
昨日 クリスタルに行ってきました」
「うん どうだった?」
「ええ オペレーターの方は梅崎さんと言いまして 凄いPCに詳しくて
大森社長も喜んでいました それで彼にわかり易い方法 PCに取り込み
すぐにサンドブラストできる方法など聞いてきました」
「へぇー よかったじゃないか」
「ええ なのでデザイン段階で相当細かい所を表現すれば 梅崎さんの
仕事が捗るって処です そうそうお中元 ありがとうございます
奈々子ちゃんが凄く喜んでいました」
「うん よかった そうだよな 縁の無い職場だし 頼むよ じゃ」
神山は次長室に入ると 洋子はまだ出勤していなかった
次長席に座ると 真由美に電話をした
「理事 おはようございます 先日はありがとうございます」
「うん ところで9月に美佳の披露宴があり そのパーティーに着るドレスの
採寸を今日のお昼にココで行います それで採寸に来てもらいたいんだ」
「えっ 美佳さんって あの美佳さんですか いいんですか 出席しても」
「うん そこは僕が何とかする 12時半にココに来て欲しい 場所は
泰子が知っているので 香織と一緒に来るように お願いします」
「はーい 分かりました では泰子さんと連絡をとって伺います」
「うん お願いします」
神山は電話を切ると香織に電話をした
真由美と同じ内容の話を伝え電話を切った

洋子が出勤してくるとドレスの採寸のことを伝えた
「わぁー みんなここに集まるわけね そうしたらお昼はどうされますか」
「うん うなぎでもいいでしょ お店に13時過ぎに伺うとキープして」
「はい 分かりました 12名位かしら」
「うん 多くて11名でしょ NNが3名だし お願いします」
洋子は直ぐにうなぎやに電話をして予約をいれた
神山はGOLのNNメンズをどのように展開するかスケッチに集中した
暫くすると泰子から電話が入った
「ごめんごめん すっかり忘れていました これからいきます」
「もう 下で待っていますね」
神山は洋子に断り 車に乗ると繊維協会が入っているビルの1Fで泰子を
拾い そのまま東京駅近くにある銀行に向った
「ねえ 神山さん 明日の面談ですが どんどんと増えてきてます
それで8月に廻す方向で良いですか」
「うん そうだお昼に他の協会の情報を聞こう それで面談日を決めよう」
「はい 分かりました ふふふ ドレスの採寸ですか」
「うん 真由美と香織は驚いていたけれどね まあ華だからさ」
「そうですね 楽しみです」
話していると銀行に着いた
係員の案内で書類に必要事項を記入し換金が終わると泰子は通帳を何回も
開き覗いていた
「これで多少だけれど 心に余裕が出来たね」
「ええ そうですね ふふふ」
「そうしたらお昼に真由美と香織を連れて僕の部屋に来てください」
「はーい 了解よ 楽しみです」
神山は繊維協会が入っているビルで泰子を降ろすと次長室に戻った

12時半になるとまず由紀枝 亜矢子 カトリアーナが次長室にきた
直ぐにニーナ・ニーナの祥子とデザイナー2人がきて 採寸を始めるので
神山が次長室を出たときに 泰子 真由美 香織がやってきた
Gプロの部屋に行くとお昼でみな不在で杉田の部屋では奈々子が一人だった
「やあ 一人だと寂しいでしょ」
「あっ 常務 いらっしゃい うーん でもお仕事に集中出来るから大丈夫」
「翔はどうしたの?」
「ええ 催事課でお仕事をしています」
「どうだい 翔の仕事振りは」
「ええ 優秀ですよ ふふふ 昨日 クリスタル大和さんに伺ったんです
そこでも 基本を学びたいって きちんと話をされていました」
「うーん なるほど」
「ええ デザインはその次で サンドブラストの基本が分からなければ
いくら良いデザインをしても 梅崎さんに迷惑をかけ いい商品は出来ない
って そう言われ熱心に大森さんの話や梅崎さんの話を聞いていました」
「うん 感心する いい方向性だね 間違っていないよ」
奈々子は神山がなんでこの部屋に来たのか不思議で聞いてみた
「ハハハ そうだね 今ね 女性のドレスの採寸をしていてね ははは」
神山は掻い摘んでドレスの話をすると







2013年7月6日土曜日

Vol.1092 百日紅 -3-64



デザイナー2人はデザインの素晴らしさを褒め 祐子に拍手した
スタジオに下りると みんなの周りを軽やかな足取りでまわった
デザイナーが神山に
「とても素晴らしいデザインです この形をベースにNNの良さや そう
女性らしさをもう少し強調したデザインに仕上げます それからシルク
サテンなら 飾りは一切いらないわ このドレスで勝負できます」
「やあ ありがとう では お願いします よかったね祐子」
「ええ ありがとうございます」
「神山さん 女性の体型ですが 着られる方は彼女と同じですか?」
「うーん 由貴や桃子もいるし そうだな採寸ですか?」
「ええ 出切ればその方が綺麗なラインが作れます」
「分かりました後日連絡します 今夜は由貴と桃子 祐子の採寸で
どうでしょうか それとも全員が一同の方がいいですか」
「大丈夫です 今夜は祐子 由貴 桃子の3人を測ります」
「じゃ 祐子 ゲストルームで採寸しなさい ご案内してね」
5人は2Fのゲストルームに行くと祥子がスタジオを見渡し
「随分と広いところに移られたのね」
「うん たまたまですよ アルタから話があり それで移った」
神山は祥子にブランデーを勧め自分も呑んでいると由紀枝から電話があり
「はい 神山です」
「ふふふ こんばんわ ねえ神山さん 明日のお昼って空いている?」
「えっ うん 空いているよ どうしたの?」
「ええ 私と亜矢子さんが明日の朝一番で 東京の静岡観光協会に招かれ
イベントに参加をしてお昼にあがるんです」
「へぇー 凄いね 売れっ子だね」
「まあ たいした事ないんだ でもね一応GGIを宣伝できるしってこと」
「うん 大丈夫だよ 終わったらさ 連絡をくれるかな」
「了解です お店でいいのかなぁー」
「うん ゴルフ売場でもいいよ そうそう 今ね ドレスの採寸を
しているんだよ 例のニーナ・ニーナの特注ドレス 祐子 由貴 桃子さ
そうしたら お昼にデザイナーを呼んで 僕の部屋で採寸してもらおう」
「わぁー 嬉しいわ お願いします」
「じゃ 待っていますね 13時頃でいいのかな」
「ええ もう少し早いと思うわ でもそのくらいでお願いします」
神山は電話を切るとカトリアーナに電話をした
「ええ 大丈夫よ アルバイトよりそちらが優先よわかったわ」
「じゃ 12時半ころ僕の部屋に来てくれるかな 分かるよね」
「ええ 大丈夫よ 由紀枝と連絡とっていくわ」
「そうだね 携帯の番号は知っているよね」
「うん 大丈夫 じゃ これから連絡するから」
「お願いしますね」
神山が電話を切ると5人が2階から降りてきた

「神山さん 採寸してよかったですよ みなさんナイスボディーだけど
すこしずつ違っているわ 大丈夫よ任せて」
「実は今 連絡が入ったんですが 明日のお昼に5人分の採寸を
お願い出来ますか?」
「ええ 大丈夫よ 場所はここですか?」
「えーっと 先日着て頂いた僕の部屋です」
「ええ それで何時ですか」
「12時半にお願いできますか」
二人のデザイナーは頷き予定を手帳にメモするとブランデーを飲み楽しく
会話をしていると時間を忘れた 祥子が
「そろそろ帰りましょうか 時間が遅くなったし」
デザイナー二人は頷いたが由貴と桃子は
「祐子さんともう少し話して帰ります」
「はい 余り遅くならないようにね」
「はーい 分かりました」
祐子が手配したタクシーが来るとみんなで祥子とデザイナーを見送った
スタジオに戻ると由貴が
「神山さん 真由美さんと香織さんは呼んであげないの」
「うーん どうするか考えているんだよ」
「泰子さんとの繋がりがあるし 呼んであげた方が良いと思うわ ねぇ桃子」
「うん 私もゴルフをした仲だし呼んだほうがいいと思うわ」
「そうか そうしたら呼ぶか うーん でも美佳が呼ぶか うーん」
「いいじゃん だって神山さんが呼んだって言えば 問題ないでしょ」
「うん わかった そうだよな 10人がどちらの仲間なんて関係ないな」
「そうよ 華でしょ だったら多い方が良いに決まっているじゃん」
神山は先日ゴルフに参加した全員を披露宴に呼ぶことを決めた
ブランデーを呑み話が弾むと祐子が
「ねえ 今夜はここにお泊りしたらどうかしら ねぇー神山さん」
「うん 泊まっていってもいいよ」
「でも 帰るわ だって明日に響くし ねぇー桃子ちゃん」
「うん 私も帰ります ふふふ」
祐子がタクシーを手配し暫くして玄関につくと二人を見送った







2013年7月5日金曜日

Vol.1091 百日紅 -3-64



生ビールが運ばれ乾杯をし 暫くすると餃子なども口に運んだ
久しぶりの餃子を食べた二人は〆にラーメンを食べ次長室へ戻った
「わぁー 暑い時にラーメンって また美味しいわね ふふふ」
二人は汗を拭きながら ソファーで寛いだ
神山は夕方まで仕事に集中していると泰子から電話が入った
「はい 神山です」
「あのぉー えーっと 当りました」
「おいおい 大丈夫か」
「ええ もう駄目です 体が震えて動かないんです わぁー」
「でも良かったじゃないか」
「ええ よかったです ねえ 迎えに来てください お願いします」
「ははは わかった そうしたら10分くらいでビルに行きます」
「ええ お願いします」
「で 今度も1等賞かな」
「ええ 1等賞と前後賞が当りました こんなに当ると怖くて」
「分かった じゃ 待っていてね」
神山は電話を切ると洋子に
「洋子 今夜だけど予定はある?」
「いいえ」
「そうしたら 代々木の寿司屋でも行こうか 泰子が嬉しくて興奮している」
「まあ いいわよ 祐子さんにタクシー手配してもらう?」
「うん お願いします」

神山と洋子が繊維協会が入っているビルの1Fで泰子を拾うとスタジオに
一旦戻り そこからタクシーで代々木の寿司屋に行った
神山は泰子に宝くじの件は話さないよう釘を刺した
店に入ると奥の座敷に案内され 話は自然とゴルフになり盛り上がった
この頃になると泰子も落ち着いてきて 洋子や祐子に上達するコツを
身振りを交えながら教えていた
「そこなのよ 神山さんが上手なのは 軸がぶれていないから クラブに
慣れる事が大切だって教えたの」
「へぇー それが火曜日の朝でしょ 凄いわね へぇー」
「そうそう 重心の移動も教えたわ ふふふ 分かりやすい方法でね」
泰子が掻い摘んで話をすると 祐子と洋子は大笑いした
「おいおい しかし前回 君たちも教わっているだろ ほら膣の中で
おちんちんが左に感じたり右に感じたりって」
洋子と祐子は頷いたが
「でも 実際は凄く難しいわよ ねぇー祐子さん」
「ええ 難しかったです 練習ですね もう ええ」
祐子は練習をしたから良いスコアが出ると思って望んだが 散々の成績で
もう一度練習を見直す決心をしていた所だった
4人は握りや巻物を食べ終わると店を出て洋子に
「洋子 悪いけれど泰子を送ってくれる お願いします」
「神山さん いいわよ 近いし」
「まあ いいじゃないか タクシーで帰りなさい いいね」
神山は洋子に1万円渡すとタクシーを見送った

赤坂のスタジオに戻りソファーで寛いでいるとNNの祥子から電話があった
「やあ こんばんわ」 
「ええ 実は今 パリのデザイナーを連れて上原の駅前寿司に来ているんです
それで由貴さんや桃子ちゃんも居るんですが 例のドレスの件を詰めて
行きたいと思っているんです」
「そうかー じゃ ココに来てもらっても良いよ その方が雰囲気も分かるし
そうそう 由貴に替わってくれるかな」
「はーい 由貴です」
「うん ここに来てもらうけれど 程ほどにお願いします」
「ふふふ 了解ですよ 替わりますね」
神山は祥子に場所を教えると祐子にも
「由貴と桃子には程ほどにね」
「はーい 大丈夫ですよ ではドレスを準備しておきますね」
「それからさ シャワーを浴びておいてください ほらヌードで着るだろ」
「そうですね 分かりました」
祐子は直ぐにシャワー室に行き髪と体を綺麗に洗った
神山はシャワーから出てきた祐子に後ろ髪を束ねるとイメージが違うと思い
束ねると 確かに少し大人びた雰囲気になった
「そうしたら 束ねないでおこうか」
打ち合わせをしていると 由貴と桃子 祥子とデザイナーがやってきた

祐子が由貴と桃子に良く来たことを挨拶していると由貴や桃子も喜び
握手をしていた
「さあ それでは祐子 2Fで着替えてくれるかな 桃子も手伝ってくれる」
二人は楽しそうに話しながら2Fにいくと神山はデザイナーや祥子 由貴に
ブランデーを勧めた
暫く話していると祐子が階段をゆっくりと下りてきた







2013年7月4日木曜日

Vol.1090 百日紅 -3-64



そのデザインはオリンピック種目をロゴで表現してあるものに杉田が
原型を壊さないよう デザインしクリスタルグラスに彫刻するデザインで
神山は何枚か見ていると
「翔 このデザインがいいね シンプルで判り易いし それに見た感じ
高級感が出ると思うよ コレクターなら欲しくなるよ それでこのロゴを
グラスの何処に入れるの」
杉田は今回は方向性を見て貰う為だったので そこまで考えていなかった
神山はロゴは一箇所にして その向こう側にはそのスポーツをしている
イメージを入れると分かり易く素敵なグラスだと話した
「翔 ほら大森さんのところに アルタのオペレーターが もう稼動して
実際にあの機械を動かしていると思うんだ なので たたき台のデザインを
早急に持っていって 彫ってみればいいよ それに彫り具合もこれだけだと
分からないから 下書きをどのようにすれば良いかも話してくれるかな
そこからだね その方向性が決まったら Gプロと相談をしながら
進めていくと良いと思うよ」
「はい 分かりました そうしたら納車が終わったら 早速伺います」
「うん そうしなさい」

神山は次長室に戻ると 警備室から電話があった
「常務 誠に申し訳ないのですが 実はお中元の最盛期の警備で 日中の
警備員が少し増えたんです それでお中元を取りに来て頂きたいのです」
神山は電話を切ると配送課で小さなコンテナを借りて警備室にいった
お中元の量はたいした事がなかったがそれでも警備員の仕事に差し支え
コンテナにお中元商品を積み込んだ
次長室に戻ると洋子が
「あら 今回は少ないですね」
「うん 先日処分したばかりだし まあ 警備員が増えたので置けないんだ」
神山はコンテナ半分くらいをダンボール5つに入れ替えると洋子に
「洋子 これを泰子のところに送ってくれるかな お願い それと
この分だけど 本社人事でさばけないかな」
「うーん 持っていって断られるのは嫌だし どうしましょう」
「そうだよな 分かった Gプロで何とかしよう」
神山はコンテナをGプロの部屋に持っていくと高橋が
「山ちゃん どうしたの 凄い量のギフトセットだね」
「ねえ 翔や奈々子ちゃんを呼んで みんなで分けて欲しい お願いします」
「へぇー 全部ですか?」
「おいおい 考ちゃん お願いしますよ」
「はーい でも今回だけですよ 以前の分がまだ残っているし」
「はい お願いします」
神山は高橋にお願いとお辞儀をして次長室に戻った

「洋子 お昼は何処に行こうか」
「そうね たまには角の餃子を食べたいな」
「そうだね 暫く行っていないね そうしようか」
神山と洋子が出かける準備をしている時に奈々子から電話が入った
「先輩 今 納車なんですが 立ち会って頂けますか」
「ちょっと待ってね」
神山が頷いているので
「良いわよ パーキングでいいのかしら」
「はい あのぉー印鑑だけでいいですか」
「ええ 大丈夫よ」
「では下でお待ちしています」
神山と洋子がビルの1Fで待っていると 翔と奈々子がやってきて
お辞儀をし挨拶をした
「よかったな 早くて」
「ええ でもドキドキしているんですよ」
神山と翔が歩いていると 女性店員達はお辞儀をして挨拶をしていった
この時期の13時は暑くて半袖姿のサラリーマンも汗を拭っていた
神山はパーキングに行くと日産の販売員が待っていて お辞儀をした
杉田は色々と説明を受け 納車証明に奈々子が押印をした
「さあ それではこのビルを廻ってきますね」
杉田と奈々子が乗車し 車を発進させると洋子が
「ふふふ 数ヶ月前の貴方と一緒ね」
「えっ なにが」
「だって 杉田君も目を輝かせていたわ」
「そうか でも 綺麗にシフトアップしているようだし 大丈夫だね」
「そうね」
二人が待っていると 運転を変わったのか奈々子が運転してきた
フェアレディーZを降りると奈々子は洋子に
「凄く運転しやすいですね ありがとうございます」
「よかったね 大事に乗りなさい」

杉田と奈々子は再び乗車するとホテルの地下駐車場に車を止めた
神山と洋子はそのまま中華料理店に入り 餃子や野菜炒めを注文した






2013年7月3日水曜日

Vol.1089 百日紅 -3-64



素敵じゃない」
「でも 燃費が9Kmだよ 大丈夫?」
「大丈夫よ ほら母の所に行くのにこの方が楽に運転できるでしょ
それに後ろも余裕があるし ふふふ」
「うん わかった これにしよう」
神山はカウンターで購入手続きをし現金を310万円支払った
納車に10日ほど掛かると言われ 泰子が水曜日までに納車をして
ほしいと頼むと 係員が納車台帳を調べたりして泰子に
「はい 分かりました 早速整備を始めまして 間に合わせます」
帰り道に泰子が
「ほら たまには母の所にも顔を見せないといけないし練習もね ふふふ」
「そうだね 親孝行はできる時にしておかないといけないね」
泰子を繊維協会ビルの入り口で降ろすと 次長室に戻った

「ねえ 何を買ったの?」
「うん 白いゴルフVR6だよ」
「へぇー あれって6気筒で高速で運転していても安定しているって
180出してもまだ余裕があるって書いてあったわ」
「へぇー 良く知っているね でもさあれだったらお母さんも驚かないよ
どう 購入する? いいよ買ってあげるよ」
「ふふふ 駄目よ 気絶するわ お気持ちだけで充分よ ありがとう」
神山は次長席に座り仕事に集中していると電話がかかってきた
「はい 神山です」
「東都食品の田宮です こんにちわ」
「やあ こんにちわ」
「神山さん 北陸さんにお詫びをしたいのですが どうしたらいいか、、、」
「ああ その件ですね お詫び状は出されているんですか?」
「ええ 出しました 神山さんに注意され 私が知らないところで勝手に
事が進んだ事など 丁寧にお詫びをさせて頂きました」
「そうすると うーん 村上さんと話をしたら 事業提携をし東都さんに
OEMで商品を作ることもOKと言われています 具体的な内容は
話していませんが 多分魚介類だと思われます 私も賛成です そこで
田宮さんのところは 肉類が主でしょ なので北陸さんにOEMで
作ってあげればいいんじゃないのかな その上で対等な合併も考えられる」
「そうですか OEMの話まで先方さんから頂けたんですね いい話です
私どもの魚介類は東南アジアや外国産が主なんです 国産は原材料が
高いだけではなくて 運送費など目に見えないところで経費が
掛かっています それはありがたい話です」
「でしたら 田宮さんが先方と直接話をされた方が 早いですよ
そうそう 合併の話は抜きですよ そうしたらややこしくなります」
「はい わかりました それでは早速アポをとって 向こうにお邪魔します」
「そうですね 電話よりお互い顔を見て話したほうが良いと思います」

神山は電話を切ると仕事に集中したが直ぐに携帯に泰子から電話が入った
「どうしたの」
「ねえ 渋谷で買った宝くじだけど 当ったわ」
「ほぉー それはよかった おめでとう」
「うん ありがとう さっきね昨日の新聞を整理していたの
それで分かったんです」
「それで 何等が当ったの?」
「ふふふ 1等の8千万円と前後賞の8千万円よ 嬉しいわ」
「そうしたら 大事に使いなさい いいね 言いふらすと破滅するよ」
「はーい でもあの赤いショーツって凄いわね」
「うん良かった そうすると熱海は外れたのかな」
「ううん 今日の夕刊に載ると思うわ」
「ああ 今日が抽選日なんだね ねえ 一人で換金できるよね」
「ええ でも貴方と一緒の方が落ち着くわ 今でも震えているもの」
「わかった じゃ 明日午前中にでも渋谷の銀行で換金しようか」
「ええ お願い ねえ 東京駅でも出来るでしょ」
「ああそうだった ごめんごめん つい渋谷の方が近いと思ってさ ははは」
「そうしたら 10時頃だとひと段落しますから その頃がいいなぁー」
「うん 出かける時に電話をします 印鑑と免許証を忘れないでね じゃ」

「へぇー 泰子さん当ったの」
「うん 先週渋谷で買った分が当った 1等と前後賞で1億6千万円だって」
「へぇー 凄いわね ふふふ これで安心してお仕事できるわね」
「そうだね 心に余裕が出来るからね いいことですよ」
書類を見ていると杉田から電話が掛かってきて
「うん どうした翔」
「ええ グラスのオリンピックで使うデザインですが 見て貰いたいんです」
「うん じゃ そっちの部屋に行きます」
神山は次長室を出ると 杉田の部長席に向った
「お忙しい処 すみません」
神山がソファーに座ると杉田はデザインを数枚用意して神山に見せ






2013年7月2日火曜日

Vol.1088 百日紅 -3-64



神山達は乾杯をしておつまみを食べ始めた
ゲソのから揚げが運ばれてくると 直ぐに食べたが
「うん 居酒屋より全然美味しいよ ねえ祐子」
「ええ 新鮮だからすごく美味しいわ ふふふ 病み付きになるわね」
「少し ニンニクが効いていて美味しいわ」
新しいメニューの評判は上々で女将も喜んでいた
3人は新しいメニューを食べると 巻物や握りをお好みで食べた
帰りに泰子のマンションにより 泰子を下ろしスタジオに戻った

7月16日 木曜日 快晴
早くに出勤すると洋子はまだ出勤していなかった
銀行に行くと 北陸食品に先日約束をした1億5千万円を振り込み 
杉田の部長席に行くと奈々子が部屋の掃除をしていた
「常務 おはようございます」
「やあ 奈々子ちゃん おはよう 早いね」
「ええ 最初なのでやる事が一杯あって それで早めに来たんですよ」
「どうだい 係長は」
「はい 驚いています アルタでも係長なんですよ びっくりです」
「うん 頑張ってくださいね それから軍資金は足りているかな」
「ええ 昨日各理事からご祝儀を頂きました アルタさんでも頂きました」
「うん 足りなくなったらいいなさい」
「はーい でも殆ど使わないですよ 先日のパーティーだって 常務が
高橋さんに渡していたでしょ ふふふ」
「うん まあね では失礼します そうそう 車はいつ納車されるの?」
「ええ 今日のお昼にパーキングに納車です」
「何を買ってもらったの?」
「ふふふ 常務と同じ白いフェアレディーZで4人乗りです」
「へぇー でどちらが運転するの?」
「ええ 多分杉田部長です 楽しみです」
「うん 気を付けて運転しなさい いいね」
「はーい 了解でーす」
神山はGプロの部屋に行くと高橋と挨拶をして
「どう 考ちゃん 照明は」
「うん 大丈夫だよ それでARXブースだけに付けるの」
「うーん 後は鈴や食品のブースかな 予算でしょ」
「うん 防塵防水加工をしてると結構な金額になるんだ それで広い面積を
ちょこちょこ付けるより 的を絞って重点的に付けた方が安上がりです」
「そうだね それで何処までデザインが進んでいるの」
高橋はデザインスケッチを神山に見せると
「3枚の中で 一番はこのARXブースに付けるのがいいかな」
「うん 僕もそう思うよ それで今 お金を出しています」
「うん 了解 出たら教えてね」
「はい そうします」

神山は次長室に戻ると洋子が出勤してきて
「やあ おはよう」
「まあ 早いのね」
「うん 北陸だけど 先ほど振り込んできたよ」
「そうね 彼女 喜ぶわよ」
「そうだね 旦那も一安心だろう よかったよ」
神山は次長席に座ると泰子に電話をした
「はい 泰子です おはようございます」
「もう 会社にいるのかな」
「ええ 事務所でお掃除をしていますよ」
「泰子 これから車を買いに行くよ」
「はーい お待ちしています」
「そうだな 5分後にビルの1Fで待っていてくれるかな」
「はーい 印鑑とマンションの賃貸借契約や免許証でいいのかな」
「うん とりあえずそれでOKだよ」
神山は電話を切ると洋子に外出と伝え次長室を出た

繊維協会の入っているビルに着くと泰子が待っていた
「やあ 遅くなりました」
神山は泰子を真紅のポルシェに乗せると日産の販売店に向った
「この車も乗りやすいですね」
「うん 高速でもぶれないし運転しやすいよ 気持ちがいいよ」
「へぇー でもマーチでいいや」
「いいよ 欲しい車があったらそれを買うよ なあに」
「ほんと そうしたらフォルクスワーゲンのゴルフが欲しいわ」
「そうか そうしたらうちの傍に販売店があるから そこに行こう」
神山は赤坂のVW販売店に行くと 笑顔が似合う女性に迎えられた
「いらっしゃいませ どうぞごゆっくりご覧ください」
神山と泰子は数台飾られているゴルフを実際に座ったりしていると泰子が
「ねえ 神山さん このVR6がいいな V型6気筒で2700ccって







2013年7月1日月曜日

Vol.1087 百日紅 -3-64



香織と真由美は神山に手を振って車を発進させた

「さあ 我々も帰るとしましょうか あのぉー おトイレは済ませてね」
それを聞いた桃子や泰子はキャーキャー言いながらおトイレに向った
「じゃ 洋子の車に 祐子 カトリアーナ 由貴でしょ 先に出ていいよ
直ぐに追いつくから そうそう由貴 渋谷駅でいいのかな」
「ええ 直ぐ傍だから桃子ちゃんとタクシーで帰るわ」
「うん 了解 洋子 ガスは大丈夫だよね」
「ええ まだ余裕です では 先に出ますね」
洋子は3人を乗せると 車を発進させた
神山は泰子と桃子が戻ってくると車を発進させた
御殿場ICで東名に乗っても洋子の車に追いつけず 暫くスピードを上げて
右側を走っていると洋子が運転している真紅のポルシェに追いついた
神山は洋子の後ろにピタリと付くと 洋子はスピードを上げ走り渋谷ICに
直ぐに着いた 渋谷駅まで来ると神山は桃子に1万円渡し
「これで由貴とタクシーで帰りなさい お疲れ様」
「ありがとうございます そうそう もしかしたら代々木のお寿司屋に
行くかもしれません」
「うん 分かりました では」
「はーい お疲れ様でした」
由貴も神山にお辞儀をしていた
神山が出ると洋子も後ろについてきてスタジオに戻った
今回も洋子は直ぐに帰るというので 車で自宅まで送った
「ねえ 今回っていくら使ったの」
「うーん 現金は賞金だけで2千万円かな ギフトカードは賞金2千万円と
ホテルが約130万円 ゴルフ場で36万円 だからたいした事ないよ」
「へぇー 賞金が凄いわね」
「うん でも自分で500万円ずつ貰ったからね」
「ふふふ そうね」
「そうだ 洋子 明日朝一で北陸に振り込みする 覚えておいて」
「はーい 了解です あっ そこの角でいいわ ありがとう」
神山は洋子を降ろすとスタジオに戻った

「さあ みんなお疲れ様でした」
「神山さんこそ お疲れ様でした どうぞゆっくりとお風呂に入って」
神山は祐子や泰子の勧めで お風呂に入ると缶ビールを呑みながら
暫くの間寛いだ
バスローブを羽織りスタジオに戻るとカトリアーナが
「神山さん 明日早く伊豆山に戻る事になったから 今夜は失礼するわ
まだ資料を集めが残っているのよ ごめんね」
「うん 大変だな じゃ お疲れ様」
「うん ではバイバイ」
カトリアーナを見送ると泰子を見て
「泰子 車を買いに行こうか」
「ええ でも印鑑とか書類を持っていないし 次の機会でいいですよ」
「うん そうしたらさ 揃えておいてね 時間があったら連絡するから」
「はーい 分かりました」
「泰子と祐子 今夜は何を食べようか」
二人は顔を見合わせると泰子が
「私はお寿司でいいわ 祐子さんは何を食べたいの?」
「うーん 私もお寿司でいいわ」
「じゃ 決まりだ そうしたら上原に行こうか 桃子と由貴は代々木の
お寿司やに行くかもしれないって言っていたな どうしようか?」
「いいじゃない 上原で あそこでてんぷらも食べたいし 揚げ物を
食べたいし」
「祐子 タクシーを呼んでくれるかな お願いします」
暫くするとタクシーが来て代々木上原の駅前寿司にいった

暖簾をくぐると女将が奥の座敷を案内し 生ビールと鮮魚のつまみを
運んでくると
「神山さん こんどね パン粉を使った揚げ物もできるよ しかし材料は
ここにあるものだけどね」
「へぇー すごいね どうしたの」
「ほら お客さんでフライヤーを製造している所の人がいてさ それでね
特別に作ってくれたんだよ ほら置く場所が無いから大変なんだよ」
「へぇー だって てんぷらが出来るじゃない」
「でもさ 油の汚れが違うんだよ だからゲソのから揚げも出来るしね」
「へー そうしたらゲソのから揚げも貰おうかな あと白身魚をフライって
出来るのかな」
「出来るよ 何人前」
「ええ 3人前でお願いします」
「そうするとメニューの書き換えだね」
「うーん しないよ 常連さんだけのサービスだよ じゃないと居酒屋さ」
「ははは そうだね」