「そうそう 神山様 玄関は分かりましたが 外壁はどうされますか?」
「って言うと?」
「ええ 住まわれる方が女性だけと言うより 家が建つとどうしても
目立つじゃないですか そこで安いコンクリ壁があるんですよ」
「ああ なるほど 土地の周りをその壁で覆ってもらう訳ですね」
「ええ その方が安心できます」
「亜矢子さん それで良いよね」
「ええ 防犯の事は全然考えていなかったわ お願いします」
「分かりました それで 壁は何処まで建てますか って言うのも
大きな土地の左側を所有されているわけですよね あの杉林の右側は
先生の土地だし そこの兼ね合いです」
「そうか じゃ先生と話をしますので とりあえず右の杉林にも外壁を
建てる案でお願いします それで外壁門のところは しっかりした造りで
インターフォンなどの設備関係もお願いしますね そうそう ガレージを
設けたほうが便利だと思います 雨や雪のときに 玄関をでて直接車に
乗れるような、、、」
「うーん そうしたら神山様 ガレージに部屋の出入り口を設ければ
部屋から直接車にいけますよ」
「うーん そうですね そうすると下駄箱などもそこに必要に
なってきますね うーん」
「そうかぁー そうですね そうだ 神山様 そうしたら ガレージ側に
玄関と同じように靴置きや傘立てなどを設けましょう 出入り口の
ガレージ側も床をフラットにして ある程度の広さを確保すれば
そこで 履き替えや傘の処理が出来ると思います」
「そうですね 濡れたものはガレージに置くようにすれば部屋が濡れなくて
いいし そうしましょう そうしたら東側のお母様がおられる処を北側に
ふかせばガレージが出来ますよね それで玄関は丁度リビングの所に
すればどうでしょうか」
「そうですね その方が効率から言っていいと思います ははは正直
神山様のアイデアだとどこに玄関を設けるか悩んでいたんですよ」
「ハハハ 私も悩んでいました それでガレージですが 車を3台 それも
余裕を見て入れるようにしてくださいね」
「はい 大丈夫です 先ほどの袴がありますから もっと前に出して建てる
事も考えられます なのでガレージを設けて 玄関前を狭くって言うか
窮屈にしないように デザインをします」
「そうですね 亜矢子さん 如何ですか?」
「ええ 素晴らしいお家が出来そうで 嬉しいです」
「じゃ このままスケールモデルを造ってもらいますね」
「はい お願いします」
仕事が終わったので勝間田が女将に電話をした
神山が時計を見ると12時半を過ぎていた
女将が鮮魚の盛り合わせや 生ビールなど運んでくれると勝又が
「今日はお忙しい所 ありがとうございました ほんのお礼です 乾杯」
神山たち5人がビールを呑むと部下達はお辞儀をして出て行った
「あのぁー 私車で呑めないのよ」
「ハハハ 大丈夫ですよ 部下が運転しますから」
「神山さんは どうするの」
「ははは 僕は30分寝かせてもらうよ 大丈夫だよ」
神山が呑み始め 泰子や亜矢子も呑むと神山の携帯電話がなった
「はい 神山です」
「洋子です 今 大丈夫ですか?」
「うん 何かあった?」
「いいえ 権田社長を今お見送りしてきました」
「そうか 早かったね」
「ええ クリスタルに随分と興味をもたれ 時間をとられたんです
それで上原の駅前寿司に電話をして お土産を包んでいただき しめ鯖も
おつまみ用に 包んでいただきました なのであそこで昼食が
出来なかったんです」
「そうか 残念だが仕方がないね」
「それで今 新幹線に乗られて名古屋に帰られました」
「分かった ありがとうございます で翔はどうした?」
「ふふふ 本人 課長だと思っていたでしょ」
「うん」
「部長って聞いたとたん 動けなくなって 大変でした ふふふ」
「そうか それでアルタではどうしたのかな?」
「アルタでも 緊張して内藤さんが大変だったみたい ふふふ」
「へぇー そうそう 今日はこのまま帰ります 何かあったら携帯まで」
「ねぇー 翔くんのお祝い どうするの?」
「仕方ないよ 明日だ 洋子の分はお願いね」
「はーい 分かりました ところで 亜矢子御殿はどうですか」
「うん 順調です」
「はーい」
その時泰子が神山に耳打ちをした