「ハハハ 仕方ないですよ でも楽しいよ こうやっていると」
「そうね 私も人事のお仕事よりこちらの方が全然楽しいわ
全店で 貴方のように楽しくお仕事をされているのは皆無じゃないかしら」
「おいおい 何も出ないよ ハハハ」
神山が次長席に戻ると食品協会を纏めている眞鍋香織から電話がはいった
「香織です こんにちわ」
「うん どうした?」
「ええ 11日の面談ですが 今までと違い相当数の会社さんが
希望されているんです それで次回っていつにしますか」
「えっ そんなぁー 困ったなぁー 香織も休みたいものね」
「ふふふ 大丈夫ですよ 理事とご一緒でしたら」
「そうしたら 8月にしよう 7月は無理だ いいね
追ってこちらから連絡しますって そう言いなさい」
「はーい 了解です それから建築協会の安堂さんのところにも
同じように面談が多いそうです 同じように対処しておきますか」
「そうか 分かりました お願いします 僕からは電話をしないので
連絡をしておいてください お願いします」
「はーい 了解です でも凄いですね 私 初めてですよ」
「そうか 僕は初めての経験だから分からないけれどね」
「もう 神山さんは食品業界では一目おかれる立場になりました
って言うのも 業界の新聞で大きく取り上げられているんですよ
例えば 牛肉の美味しい焼き方とか ふふふ」
「えっ なんで、、、そんな個人的なことが、、、」
「だって向こうはプロですよ そのくらいの情報を直ぐに集めますよ」
「へぇー でもねぇー 困ったものです ははは」
「なので 有名なんですよ」
「はい 分かりました 有名税を払います 大変だぁー」
「今度 個人的に誘ってくださいね 寂しいもの」
「うん 了解」
「ゴルフも頑張るわ では失礼します」
「うん 安堂さんによろしくね」
電話を切ると洋子が
「そろそろ 出かけましょうよ 時間ですよ」
「おお そうですね ありがとう 気が付かなかった」
神山と洋子は帰り支度を終えると 蒼いBMWで赤坂に向った
「お帰りなさい」
祐子がお出かけスタイルで出迎えてくれた
「まだ時間があるね」
「ええ あと10分くらい大丈夫です」
「うん 洋子 悪いけれどシャワーを浴びてくる」
神山は主賓室のシャワーで体を洗い終わると 丁度タクシーが来ていた
ホテルのしゃぶしゃぶ屋に着くと まだ誰も来ていなかった
神山は由貴に電話をすると
「ハハハ 今ねぇー エレベーターでそちらに行くところです
遅くなって ごめんなさい」
携帯電話を切り暫くすると 由貴たち4人がきゃぁーきゃぁーと
仲良く話しながら神山の待つテーブルに来た
ここでも泰子と桃子は仲が良く隣同士で良く話していた
神山が泰子に
「先ほど 眞鍋さんから電話があり 面談が多くてって連絡があった
繊維の方は大丈夫かな」
「ええ 私もその情報は頂いています ただ18日以降の面談ですが
まだ面談日を設けるところまで会社数が出てこないので 待っています」
「そうか 繊維協会も同じなんだ 参ったなぁー」
「もう 神山さん お仕事はおしまいよ ねぇー洋子さん」
「ふふふ 勘弁してあげてね 私も疲れたわ 今日はしんどかった」
「おいおい 秘書がそんな事で困るよー もう」
洋子が少し疲れていると感じた祐子が 生ビールやおつまみを注文した
「洋子 明日は何も無いと思うので 10時半ころでいいよ
僕もそのつもりで 出社しますから」
「はーい そうそう 東都食品が取りに来てくださいって 先ほど」
「あっ そうか忘れていた じゃ取りに行ってくれるかな お願い」
「はーい それでも遅い時間で大丈夫ね」
「そうか 車が無いな タクシーを使ってください」
「分かりました」
祐子や由貴は泰子のレッスンが楽しかったのか ゴルフの話になり
桃子も一言も聞き漏らさないよう 真剣に聞き分からない事は質問した
神山は楽しく話しているみんなを見ていて思いついた
「洋子 明日の車をどうしよう 忘れていた」
「いいじゃない 出かけるときに赤坂に寄れば大丈夫でしょ」
「そうか そうしたら祐子に運転してもらい持って行こうか」
「そうね そうすれば東都も行けるわね」
「祐子 悪いけれど 明日フェアレディーZを運転してもらえるかな」
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