「うん そうしてくれる それでカトリアーナと泰子は僕らと一緒に
ホテルに行くって事にしようか」
「だったら 私が留守番をしています 由貴さんと泰子さん カトリアーナ
で桃子ちゃんを迎えに行ってもらい そのままホテルでで良いでしょ
だって 何も無いと思うけれど 何かあったときは 嫌です」
「そうだね 分かりました 祐子悪いけれど タクシー代1万円を由貴に
渡して 事情を説明してください お願いします」
「はーい 分かりました 了解ですよ そうしたら6時少し前にタクシーを
呼んでおきますね」
「そうだね お願いします」
神山は電話を切ると網代の清碧旅館へ電話を入れた
「ご無沙汰しています 神山様 大丈夫ですよ」
「ありがとうございます そうしたら夕方に伺います お願いしますね」
「はい お待ちしています お気をつけてお越しくださいませ」
神山は翌日の亜矢子との打ち合わせのときに 泰子を同席させるか否か
少し悩んだが 今まで隠していた事が無いので 連れて行くことにした
明晩にでも説明すれば聡明な泰子なので対処は万全だろうと思った
神山はGプロの高橋に電話をした
「どうしたの?」
「うん 忘れ物が無いかチェックさ」
「うん そうそう例の洗車機の件だけど あれってうちはデザインだけ
って言うのも 映像の製作はどうするのかって そこら辺の話です」
「そうか まだ決めていないって言うか 話が出てきていないんだ
でも デザインするんだったら 映像も欲しいな」
「でしょ なので 後でも構いませんが 詰めてください お願いします」
「そうそう それとARXのブースの件だけど どう あのパイプの件」
「ああ 面白いですね 四角や星型の件でしょ ちゃんと
デザインアップしてあります これからお持ちしますね」
高橋が次長室に持って来たスケッチを見て神山は
「考ちゃん これでいこうよ 彼女の言うとおり これなら女の子でも
興味を持ち 楽しめるよ ありがとう」
「でしょ 僕らも一応検討して デザインしました これなら変な話
一人で見ていても 楽しくて時間を忘れますよ」
「でもさ考ちゃん 商品がパイプの中を流れないと 音楽だけじゃなくて
このオブジェも光らないんだろ うーん」
「だったら 山ちゃん こうしてはどうかな もともと基本はパイプに
商品が流れている所を知らせる為のものだったでしょ」
「うん」
「だけど 今は方向転換して 顧客特に子供が楽しめるって処でしょ」
「うん」
「って事は このサインをPCで制御して 商品の流れに関係なくして
ピカピカしたり音楽を流したりで良いんじゃないかな どうかな」
「そうだね そうしよう ただし該当売場には分かるようにする
例えば 取り出し口のところには大きなサインをつけて 売場に訴求し
直ぐにでも取り出せるようにする でないと欲しい商品が何時来るか
分からなくなってしまうからね」
「うん そうそう山ちゃん 下から持ち上げて上から流すでしょ
それで該当売場のところで ストップできるようにしたの でもね
ちょっと問題があって そこの商品取り出し口のところを 少しだけ
売場側に出っ張るんですよ それは そうしないと次の商品が
詰まっちゃうって事が 判明したんです」
「そうだよね うん わかる でもそれで充分に解消できるの?」
「うん 大丈夫 OKです 先日もメーカーでテストをしています」
「そう よかった そうだよね 詰まると お客様の商品も詰まるでしょ」
「そうそう なので工事費が少し割高になったけれど 安全策ですね」
「ハハハ そうそう 何事も安全にです」
「じゃ パイプのプランは この面白い方をメインで良いですね」
「うん」
「それから このイベントスペースだけど どうしよう」
「うーん アレックスからその後なにも無いんだ 困ったなぁー」
「山ちゃん そうしたらさ クラッシクカーの展示ってどう?
って言うのも ほら車のカタログを製作したでしょ それで色々と
調べたんです そうしたらリースで展示OKって処を見つけたんですよ」
「えっ ほんと 分かりました でも経費がかかる事でしょ
Jrと相談しないと 僕一人ではちょっと怖いな ごめんね」
「ううん でも 1ヶ月1台だと10万円なんだ それを台数纏めると
例えば5台だと25%OFFになるって 書いてあったよ」
「50万円の25%Offか ありがとう 検討させてください
アレックスのスーパーカーも日本に上陸しているし 予算の兼ね合いです」
「了解です えーっと 後は何も無いです」
高橋は一通り説明すると次長室を出て行った
「大変ですね」
.