2013年3月27日水曜日

Vol.991 紫陽花 -15-60



7月8日 水曜日 快晴
「やあ おはよう」
「あら 早いですね おはようございます 如何でしたか ふふふ」
「おいおい 朝から もう」
神山は洋子のニヤニヤした明るい笑顔をみて安心した
余り心配はしていなかったが しかしみんなが泊まりで楽しんでいる時に
自分と桃子だけ帰るのは如何と考えていると思ったからだった
しかし 今朝の顔を見る限りでは そんな事を考えていないと思い
「実はね お風呂で降参して ベッドでも降参 今朝も降参だ 参ったぁー」
「まぁー 楽しんでよかったでしょ 今度は私が参加できる時にお願いね」
洋子は明るく振舞い 普段と変わらなかった
「それでね 洋子 みんなはまだ寝ているよ ほんと凄いね 祐子もこの時と
ばかりに ぐっすりと寝ていた ほんと困ったものだ」
洋子は原因は神山が作ったのに それに本当に困った顔をしていないので
「もう 何を楽しんでいるんですか」
「いやいや それで朝食はコンビニのサンドイッチさ 困ったものだ」
洋子はくすっと笑い 制服に着替えを済ますと
「昨夜 桃子ちゃんから聞いたの 泰子さんて凄い努力家なんですって」
「へぇー そうだろうな 雰囲気で分かるような気がするよ」

昨夜 神山の自宅からタクシーで帰った洋子と桃子
車の中で桃子が
「泰子さんて 語学の勉強とゴルフを両立していたでしょ あれって聞いた話
ですが ゴルフをしている時に色々と考えるのも英語とかフランス語で考え
架空の相手と話しているんですって 凄いですよね」
「へぇー そうすると日常生活でもそうなのかしら」
「ええ そこまでの話は聞いていないんですが 私 真似をしたんですが
ぜんぜーん 無理と分かって やめました ふふふ」
「そうなのね 私も学生時代には試みたけれど チグハグな話になったりして
そうそう 英語だったら英語で話をしていれば全然OKなのよ でもね
英語やフランス語を混ぜて話すと ちょっと可笑しくなっていたわ ふふふ」
「でしょ そこを泰子さんは克服したみたいですよ あーあ 羨ましいわ」
「いいじゃない 人は人 さあ明日も頑張りましょうね」
「はーい がんばりまーす ふふふ」

「って 話なんです」
「へぇー そこまでは 知らなかったな 努力家なんだ」
「ふふふ 余計に可愛くなったでしょ」
「おいおい みんな可愛いよ 洋子もね」
「まぁー 付けたしでいやねぇー さあお仕事お仕事」
神山はゴテンバ グランド インの亜矢子へ電話をした
「早くにごめんね 今 大丈夫ですか?」
「ええ 昨夜は楽しかったでしょ ふふふ」
「おいおい それなりだよ ところでちょっと頼みがあります」
神山はカトリアーナのフロント業務研修の件を掻い摘んで話をした
「大丈夫よ 要は人件費が何処から出るかでしょ 大丈夫よ
それにあの子だったら直ぐにスタッフに溶け込むわ いいわよ
私から椿に話しておきます それで何時から?」
「うーん 鈴やを9月からだから 新年そうそうはどうだろうか?」
「はーい 直ぐにでも受け入れられるから 変更があったら連絡してね」
「うん 了解 ところで不動産屋はどうですか?」
「ええ まだ連絡が無いのよ でも今日当り連絡あると思うわ」
「分かりました 連絡くださいね」
「はーい それでは失礼します」
「うん じゃ」
神山が電話を切るとGプロジェクトの高橋孝一から電話が入った
「やあ 考ちゃん どうしたの?」
「うん 出来上がったよ 持って行ってもいいかな?」
「うん 待っています」

デザイン見ながら説明を聞き終わった神山は
「よし 先方を納得させる事が出来るよ さあこれから忙しくなるぞ」
神山は自分に気合を入れ高橋孝一や内野誠二 田中幸三の顔を見渡した
「洋子 静岡の竹内さんに電話をして スケジュールを聞いてください
こちらのデザインが出来たと話をしてね」
洋子は御殿場県庁内にある御殿場プロジェクトチームの竹内に電話をすると
いい返事がもらえた様子で 笑顔で話していた
「神山さん OKです 今週中の午前中は無理ですが午後はOKです
どうされますか?」
神山は直ぐに
「明日の午後に伺うと伝えてください」
洋子は竹内に伝えると電話を切って
「神山さん 竹内さんが 是非お昼をご一緒にしたかったって」
「そうか そうだよな 約束破って申し訳ないなぁー まあ 落ち着いて





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