2013年3月15日金曜日

Vol.979 紫陽花 -14-59



「そんなぁー ねぇー桃子 待っていたものね」
「そうよ 随分と待っていました ふふふ」
神山は二人を乗せるとタクシー会社に電話をして赤坂のスタジオまで呼んだ
車を発進させると スピードを上げて赤坂に向った
今日は日曜日の夜とあって 車の量が少なく 運転しやすかった
赤坂のスタジオに戻ると タクシーが来ていて祐子も待っていた
「あら 祐子さん 待っていたの」
「ふふふ だって一人で先に行ってもつまらないでしょ だからよ」
神山は車をガレージにしまうと ギフトカードを一束持ちタクシーに乗った
3人は後ろ座席に座り神山が前に座り
直ぐにホテルに着くと 祐子がタクシー代を支払い エレベーターに乗った
6Fのステーキハウスに着くと神山が受付嬢に
「先ほど予約した神山ですが、、、」
「はい いつもご利用ありがとうございます お席をご案内させて頂きます」

席に案内されると話題はゴルフの話になった
「それで 成績はどうでしたか?」
「うん 73で廻れたよ」
「えっ 凄いぃー あーあ また離されたわね」
「だけど祐子だって 練習をしているでしょ」
「ええ でもそこまで出せないわ よし明日から気合を入れるぞぉー」
「おお 参ったなぁー」
「コースは何処ですか」
「ああ 先日の御殿場カンツリー富士コースだよ 無風でよかったよ」
「わぁー 早く行きたいなぁー ねぇ由貴さん」
「そうそう 私も練習をしているのよ 実は桃子と夜練習をしているの
ほらナイターで営業をしているのよ 祐子さんに教えたところよ」
「あら そうなの へぇー 私も夜に行こうかなぁー」
ゴルフの練習はみな真剣に取り組んでいるようなので みなに任せた
神山は泰子の事をここで公にしなくても良いと考えみんなに話さなかった
美味しく食べ終わり別れる時に神山が由貴にタクシー代として1万円をだし
「これでちゃんと帰りなさい いいね」
「ねぇー もう1軒行きましょうよ 久しぶりだしぃー」
神山は頷くとアフターシックスに連れて行った
女性たち3人は店内の広さや落ち着いた雰囲気に少し驚いた
席に案内されるとバニーガールが注文を聞いた
今日来たバニーガールは片言の日本語だったので祐子が英語で
ビールを注文するとバニーガールは笑顔で答えた
神山が自分はドライマティニーを注文した
「神山さん 昨日は洋子さんと一緒に またアメリカン ポップスで
踊ったのよ そうしたら観客の輪が出来て 男が誘いに来るの
もう大変だったわ」
「へぇー もてもてだ」
「ええ 踊っている最中に洋子さんとキスをしたの そうしたら反響が
凄すぎて 次の踊りからやめたわ」
「ハハハ レスビアンと勘違いされたわけだ」
「そうみたい だって腕をあまり動かさないで 腰だけで踊っていたでしょ
だから 勘違いされたと思うわ」

「みんな 踊りに行こうよ」
店内はビートが効いた曲が流れると カップルが踊りだしツイストなど
懐かしい踊り方で楽しんでした
「みんな 5曲踊ると 楽しい事が出来るよ 頑張ろうね」
みんなは分からないまま5曲を踊り終えると 照明が中央だけになり
紳士が出てきて中央に立つと バニーガールが4人にパイを渡し
祐子や由貴 桃子や神山が紳士をめがけ投げると みんな顔面にあたり
真っ白の顔になると 周りの客からも拍手が沸いた
席に戻ると神山のところに ジョン ブラームスがきて
「神山さん 今夜は若い女性ばかりで羨ましいですね」
「仕事の関係ですよ でも友達です」
「神山さん 私はバカンスで4週間ほど日本を離れます 携帯番号を
教えておきます 何かあったら電話をください」 
ジョンは神山に番号を教えると神山も番号を教えた
「実は明日の午前中にも洋子さんに話すつもりでした でも会えたので
明日は部屋に電話をしません では」
「楽しんできてください では」
ジョンがテーブルから離れると祐子が
「神山さんって 外国人のお友達がいるんですね」
「ほら 以前 熱海伊豆山 ホテル スキエでカトリアーナといる時に
絡まれたでしょ 大竹組に 覚えているかな?」
「ええ 覚えているわ 怖かったもの」
「その時に協力してくれた人だよ」
祐子は細かい詮索はしないで 神山を見直した
「さあ 踊ってください」





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