香織と真由美は 6番アイアンで打つとキャディーの教えどおり
残り130y付近に打ってきた
泰子と神山は香織と真由美のボールを追いかけたが 神山には届かず泰子の
ボールを少し越えたところで止まった
香織と真由美が自分のボールを確認すると
「わぁー 泰子さんのボール そこなの へぇー 凄いわぁー」
「ほんと 凄いわねぇー」
「ふふふ 神山さんのボールはもっと前にあるわよ」
香織と真由美は驚いて声が出なかった
神山と泰子は2オン2パットのバーディーであがり 香織と真由美は
キャディーの言うとおり打ち 3オン2パットのパーで上がった
18番 420yパー4 打ち下ろし
このホールも名物ホールで 200y付近で左ドッグレッグしているが
その手前から左側は15番の池が入り込んでいて 200yのところには
アウトコース池の水郷が横に流れている
水郷のところはアウトコース9番と隣り合わせになっていて そこから
グリーンまで左側は池があり 右側はバンカーがあるといったホール
ティーグランドに立つと どこに打っても池に入るような錯覚に陥る
なにしろ9番の池も迫ってきているので 落としどころが非常に
難しいホールだ
泰子はキャディーに
「あのバンカー狙いでどうでしょうか」
「貴方なら バンカーの右を狙って思い切り振れば大丈夫よ
もともとドローが上手だから 大丈夫よ 頑張ってね」
泰子はキャディーの助言どおり バンカーの右側 アウト9番ホールの
右側を狙って 思い切り振りぬくと 真っ直ぐに9番フェアウェイ右の
池方向に飛んでいき ボールが最高点を越えたところから徐々に軌道を左に
修正してきて 落ちたところは18番ホールフェアウェイ真ん中
バンカーの左に落ちた 距離は300y飛ばしたことになる
見ていた神山はキャディーに
「いままでどおり真っ直ぐですよね」
「ええ 今日はぶれていないから 池越えで大丈夫よ」
神山はキャディーが言ったとおり ドッグレッグしている池ぎりぎりを
狙い打ちすると ボールは綺麗にバンカー方向に飛び 見事にバンカーに
捉まった でも距離は泰子より40yほど出していた
香織と真由美はキャディーの助言どおりに 220y付近に落とし
3オン2パットのボギーで上がった
泰子と神山は共に2オン2パットのパーであがった
神山達はキャディーにお礼を言って レストランに入った
「お疲れ様 さあまずは生ビールにしましょう」
そう言うと泰子が手をあげてウエイトレスを呼び注文した
「ご飯は何にしますか?4人一緒の方が早いと思うよ そうそう
御殿場御膳って美味しかったよ 少し高いけれどね」
「じゃ 決まり 御殿場御膳4人前 ふふふ」
「泰子さん 凄いスコアよ どうしたの」
「ふふふ だってドローボールが思い通りのところに行くのよ
あのクラブって 思っていた以上のいいクラブだわ 神山さん本当に
ありがとうございます 大切に使います」
「ハハハ 参りました この調子だと70を切るでしょ 自分のベストって
いくつなの」
「ふふふ 67よ でも今日のここも簡単でしょ」
「えっ なんで」
「だって ピンの位置って簡単なところばかりよ だから上級者だと
私と同じくらいか もっといいスコアで廻れるわよ」
「へぇー 気が付かなかったよ そうなんだ それはそうと9番の
グリーンで 池を見た 逆さ富士が綺麗だったでしょ」
「えっ 逆さ富士ですか 見なかったぁー 真由美は見たぁー」
「ううん 見ている余裕無かったよぉー へぇー」
泰子が
「綺麗でしたね 私 見ましたよ」
「うん 池の波が無いからミラーのようだったね」
「ええ 凄く綺麗でした でもね 午後の9番が大変だと思いました」
「そうか ドローだと逆だものね うーん 落としどころかぁー」
「そうなの 16番だって フェードが綺麗に掛かれば問題ないの
でもドローで攻めたでしょ 駄目ね ボギーだもん ねぇー神山さん
先日来た時ってインのスコア覚えていますか」
「うーん 確か38だったな そうすると2ついいんだ」
「ふふふ 良かったですね その時のスコアっていくつ?」
「うん 初めて出したから覚えているよ 75だよ」
「へぇー 凄い 素人の方が初めてのコースで75って凄いわ へぇー」
「うん あのクラブに変えたら スコアが良くなったよ でも練習を
していないから 力を入れると左に行ってしまうんだ 参ったよ とほほ」
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