2013年3月13日水曜日

Vol.977 紫陽花 -14-59



「ほんと 良いわね 最上階だと景色もいいし でも家賃が、、、」
「泰子 大丈夫さ 全額とまではいかなくても 僕が出すよ
それに ここに合った家具も僕が買ってあげるよ」
泰子は最初不安そうな顔をしていたが
「ほんと 甘えていいのね」
「うん 大丈夫だよ じゃ不動産屋に行こう」
神山は行きなれた不動産屋だったので 話が早く進むと思った
不動産屋に付くと受付の女性が神山を覚えていて
「いらっしゃいませ お部屋探しですか」
ニコニコして神山を迎えると席に案内した
神山は不動産情報誌に掲載されている物件を女性に見せると
「はい 大丈夫ですよ これからご案内できますが 如何されますか」
「うん じゃ案内してください お願いします」
泰子と神山はその女性の運転する車で物件を見に行った
「いいところじゃないですか ねえ泰子」
「ええ LDKも広くて使いやすいわ 気に入ったわ」
「ここら辺ですと 病院やスーパーなど日常生活には充分過ぎるいい環境で
お食事なども和洋中どのお店も揃っていますよ」
「よし テラスに出てみようか」
3人はテラスに出ると 代々木の街並が一望でき環境は最高に良かった
泰子が少し心配そうな顔をしていたので
「泰子 任せなさい 大丈夫だよ」
「はーい 甘えます ふふふ」
二人は頷くと 不動産屋の女性に神山が
「決めました 正式な契約書製作は明日になります 今日はお金を納めます
良いですか?」
「はい 大丈夫ですよ では会社で手続きをしますね」
3人は不動産屋に戻ると 早速支払いの話になり神山は不動産屋が提示した
当月日割り125806円と敷金礼金5か月分75万円 前家賃として
1年分180万円合計2675806円を支払った
神山は領収書を貰うとコピーを貰い 泰子に渡した
「そうしたら 鍵は明日ですか?」
「いえいえ もうお渡ししますよ」
担当の女性は引き出しから 部屋の鍵を探し出すと
「こちらがカードキーです 暗証番号を設定しますので6桁の番号を
このボードに打ち込んでください 同じ数字を2回打ち込みます」
泰子は少し考えていたが 6桁の数字を間違いなく2回押すと
「はい ありがとうございます カードキーに記録されました
注意点は スキャンをしたあと暗証番号を打っていただきますが
5回間違えますと このカードは使用できなくなります 解除はここに
持って来ていただき 暗証番号を再度設定して頂きます」
泰子は手帳に暗証番号を逆からメモをした 神山が
「もう一枚お願いは出来ますか」
担当の女性は1万円掛かるといい 神山が1万円支払うと 直ぐに
カードキーを作り 暗証番号は一緒だと説明した
「そうしましたら 引田様 明日ご用意していただく書類はこの用紙に
書いてありますので 全て揃いましたら契約書を製作します」
泰子は準備する書類が書かれた用紙を見ると
「そうしたら 午後になりますが 良いですか」
「はい 来られる前にここに電話をしてください 来られても出ていると
時間が勿体無いですからね お願いします」
泰子は頷くと神山と不動産屋を出た 神山が
「そうしたら 泰子 渋谷で家具などを揃えよう」
泰子は突然で驚いたがニコニコして
「はーい お願いします そうすると 台所用品など細かいもの意外は
全て廃棄処分ね」
「うん 暑い日が続くけれど がんばって引越しをしようね」
「でも 私って そんなに家財は無いんですよ ほんと 質素っていうか
貧乏丸出しの生活です ふふふ」
神山はあそこの給料を知らないが 河津の母親に送っているんだと思い
精一杯援護をしようと考えた

渋谷の家具専門店に行くと店員が神山の事を覚えていて話は早かった
いつもと同じようにチェストなのどの家具 キングサイズベッド
羽毛布団やタオルなど そのほかに30畳用のクーラー2台や照明器具
全て明日の18時配達にしてもらい 435万円をギフトカードで支払い
店員が勘定するのに手伝い店員も勘定をして
「神山様 確かに435万円ございます ありがとうございます」
「では 明日18時にお願いしますね」
神山と泰子は家具専門店を出ると 家電量販店に行った
泰子は冷蔵庫が古いし小さいので大きな冷蔵庫が欲しいとおねだりした
神山は冷蔵庫だけではなくて 洗濯機や電子レンジなど好きなものを
買うよう話をすると 泰子は少し涙ぐんだ
家電量販店では 中型の冷蔵庫 洗濯機 電子レンジ パソコンやTV





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