泰子の新しい代々木のマンションで神山は
「泰子 こうやって毎日会えないけれど我慢できる?」
「ええ 大丈夫よ 出来なくなったら報告するわ」
神山はどきっとした いままで本音をよく言う由紀枝でも ここまでの
本音は言われた事が無かった 神山が驚きを隠せないでいると
「だって その方がお互いの為でしょ 隠している方が 辛いわよ」
神山は言われ考えてしまった
今まで 洋子や亜矢子 由紀枝など泰子が言った事を考えていない
と言うより そんな事を思っていないだろうと 過ごしてきた
振り返ると 彼女達を縛っているのかとも思った
「ねぇー どうしたの もう 天井をみてため息ばかり 大丈夫?」
神山は言われても 果たして本当に彼女達が幸せか否か 考えた
暫くして 泰子が
「ねぇー 神山さん そろそろ自宅に帰る」
「おお そんな時間だ ごめんごめん」
二人はベッドから起き上がると大きなシャワールームで お互いの
体を洗い綺麗にすると 身支度をした
部屋を出て 1Fのロビーで泰子が
「引越しの日にちが決まったら連絡をします その日は一緒に泊まって」
「うん でもいのかな?」
「もう 記念日だもん お願い ねえ」
「分かった 出来る限り努力はする 分かってね 誤解しないでくれ
他のお友達の所って事ではないよ 仕事だからね」
「はーい 分かりました 一杯誤解しまーす ふふふ」
「おいおい そんな苛めないでくれよ」
マンションを出ると 呼んであったタクシーが丁度来て
先に泰子を乗せ自宅に帰るのを見送った
直ぐに別なタクシーが来て神山は赤坂のスタジオに帰った
「祐子 明日の天気はどうですか?」
「ええ 大丈夫よ 快晴でーす」
「そうか そうしたら明日はここでバーベキューでも開こうか?」
「ええ この頃していないし いいですね 賛成でーす」
神山は洋子に電話をすると
「ええ 大丈夫よ ただ女性だから帰らせていただくわ」
「うん 分かった」
神山は電話を切ると亜矢子に電話をした
「あーあ いいお誘いだけど 勤務なのよ 残念ね 由紀枝さんは大丈夫よ
確か翌日はお休みの予定だったわ 聞いてみて」
「うん 分かった それからスケールモデルの話はどうなったの」
「ええ もう少し時間が掛かるみたいよ だって2つも
作ってくれているんだって 驚いたわ」
「へぇー 2つも作っているの 凄い熱の入れようだね」
「ええ 熱心ね ふふふ」
「出来上がったら話があるだろうから 電話をください お願いします」
「はーい こちらこそお願いね」
神山は電話を切ると由紀枝に電話をした
「はーい 由紀枝でーす こんばんわ」
「遅くにごめんね ところで明晩これるかな みんなでバーベキュー
するんだけれど」
「ええ 大丈夫よ そうしたらお昼にあがれるので そのまま行きます」
「分かりました 祐子に話しておきます」
「亜矢子さんは勤務で駄目だと思いますよ」
「うん 今確認をしたよ 残念だけれどね」
「はーい では明日を楽しみにしているわ お願いしますね ふふふ」
「うん 飛ばさないように来てね」
「はーい 大丈夫よ ねぇー あと誰が来るの」
「うん まだ電話をしていないけれど 洋子 由貴 桃子 泰子くらいかな
カトリアーナにも電話をしていないんだ」
「はーい では失礼します おやすみなさい」
「じゃ 明日ね」
神山は由貴に電話をすると
「もう だったらさっき話してくれればいいのに 私は大丈夫よ」
「うん そうしたら桃子ちゃんに電話をしてくれるかな」
「はい 分かりました」
電話を切ると泰子の携帯電話に電話をした
「まだ タクシーの中ですよ ふふふ」
「明日は お泊りできるかな みんなでバーベキューするんだ」
「大丈夫よ でもいいのかしら」
「うん みんなお友達だよ 楽しいよきっと」
「はーい そうしたら4時頃にはあがれます どうしたらいいですか」
神山は簡単な道順とスタジオの電話番号を教え
「大きな門扉のインターフォンで 泰子ですと名乗れば大丈夫だよ
この周りには大きな建物が無いから直ぐにわかるよ」
.