「そうね あーあ 私ももっと練習をしよっと」
「ははは まあ 程ほどにね でないと僕の居場所がなくなるよ」
ガーリックライスを食べ終わると 由紀枝が冷蔵庫からフルーツを出して
「はーい 私が作ったデザートでーす どうぞ」
キウイやマンゴなどフルーツの盛り合わせにアイスクリームと生クリームを
かけた簡単なデザートだったが みな残さずに食べた
神山だけがクリームにワインを掛け残さずに食べると
「由紀枝 美味しかったよ ご馳走様」
みんなも由紀枝にお礼を言うと バーベキューの後片づけをした
神山が最後にバーベキューセットを片付けると由紀枝が
「ねえ 見て ほら 綺麗なお星様ね 今夜は会えたのかしら」
「そうだね 1年で一回きりだものね 大丈夫だよ 逢えたさ」
由紀枝が神山にキスをしていると カトリアーナや泰子達が
「わぁー 由紀枝 ずるいぞぉー 我慢しているのに」
「ふふふ ロマンチックな話をしていたら キスしちゃった ごめんね」
「さあ 部屋に戻ろう みんなありがとう」
神山は帰宅する桃子と洋子の為に 封筒に商品券をいれ渡すと
「ありがとうございます ご馳走になって 更に頂いて ねぇ桃子ちゃん」
「ほんと うれしいわ 今度来る時は可愛がってくださいね」
「うん 分かりました 忘れ物をしないようにね タクシーを呼んでおくね」
祐子が直ぐにタクシー会社に電話をして車を手配した
洋子と桃子の着替えが終わる頃にタクシーが来て みんなで見送った
スタジオに戻るとカトリアーナが神山に
「ねぇ みんなで踊りましょうよ CDを持って来ているんだ」
「おお いいね じゃ祐子 準備してください」
「はーい もう 大丈夫ですよ 先ほど準備してあったの」
カトリアーナがラジカセにCDを入れると 60年代や70年代の
アメリカンポップスが流れてきた
由紀枝やカトリアーナがソファーから立ち上がり踊り始めると祐子が
キッチンに入り 飲物やフルーツを準備した
初めてなのに泰子は気遅れることなくみんなと笑顔で話しながら踊った
神山は元気で明るい彼女達をビールを呑みながら見て考えていた
これからも彼女達を幸せにしなければいけないが 当然金銭的な部分が
大きく精神的なところは 自分で良いのか否か考えていた
由紀枝が
「ねえ 踊ろうよ 暗いよ もう」
神山は由紀枝の手招きでみんなと一緒になって踊り始めた
暫くすると由紀枝やカトリアーナはドリンクを呑みにソファーで少しの時間
寛ぐと また踊り始めた
みんなが同じように少し踊ってはソファーで寛いで呑んだり食べたり
おしゃべりしたりしているとCDが終わった
「あーあ 楽しかったわ ねぇカトリアーナ」
「うん 結構踊れる曲でしょ」
「うん さすがね」
女性群のおしゃべりが始まった所で神山はカトリアーナに
「カトリアーナ 来年はGOLでお仕事でしょ そこで一つ提案だが
鈴やのサービス課で働いてみないか?」
「わぁー 鈴やさんで 働けるんですか 嬉しいわ でも大丈夫ですか?」
「うん もう話はしてあるんだ お給料はARXJPから出る
なので派遣社員って感じかな でも鈴やのルールは守ってね」
「わぁー 大丈夫です いつからですか?」
「うん Jrとも相談したんだが 9月1日からってどう?」
「大丈夫ですよ もう卒業単位は取っているし うれしいなぁー」
「わぁー カトリアーナ 良かったわね 私も応援するわ」
「うん 今度は由紀枝に教えてもらわないといけないわね」
神山はカトリアーナの言葉にはっと思いついて
「ねえ由紀枝 そちらのホテルでカトリアーナが働くってどう?」
「ぜんぜん大丈夫よ お給料はうちじゃ無いでしょ それに神山さんの
そういったプランの一環だったら 椿も反対はしないわ」
「うん 客室ではなくて フロント業務で充分だと思うんだ」
「OKですよ 出勤したらそれとなく話しておきますね」
「うん お願いします そうだな亜矢子から話したほうが良いのかな?」
「うーん 別に関係ないと思いますよ 亜矢子先輩からでもOKですよ
神山さんから亜矢子さんに話してくださいね ふふふ」
「うん じゃそうさせてもらうよ」
「わぁー カトリアーナ 良かったわね ホテルでお仕事だって 素敵ね」
「おいおい 由貴 でもフロントって楽じゃないと思うよ 由紀枝どうかな」
「ハハハ お仕事はみんな一緒ですよ 楽なお仕事って無いですよ」
「そうだね 由紀枝の言うとおりだ 由貴だって改心したから 今があって
あのままだったら 今はNNにいないだろう って言うか居られないよな」
「まぁ そんな 昔話を持ち出して でもそうね その通りですね」
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