2013年3月31日日曜日

Vol.995 紫陽花 -15-60



「そうだね でも何処に行くんだろ、、、」
「うん 不二家のパーラーに寄っていくって 言っていたわ」
「えっー まだ食べるんだ しかし良く入るね 大丈夫かね」
「ふふふ 私だって入るわよ 我慢しているんだから」
「えっ 洋子も入るの へぇー だったら地下の食品で買っていこうよ
3時のおやつに ねっ」

7月のこの時間になるとアスファルトの反射熱で暑く 年齢を重ねた人には
少し辛い時間だったが 若い男女には関係なかった
軒下でアイスクリームを食べたり ペットボトルを口にしたり 暑さを
楽しんでいるようにも見えた
30代や40代の女性になると 白いブラウスやすがすがしいデザインを
基調にしたワンピース姿で 日傘をさしウインドーショッピングを
楽しんでいた
本来鈴やは水曜日が定休日だが お中元時期なので営業をしていた
もっとも鈴やだけでは無く この時期の百貨店は定休日返上で営業をし
売り上げを伸ばし利益の確保に努めた
神山と洋子は地下食品売り場に行くと 食品ギフトセンターが
満員になっている事に満足していたが ここにGOLのアンテナコーナーを
設けてみるのも面白いと思い 客の動向を見ていた
「山ちゃん こんにちわ」
声を掛けてきたのは食品部長だった
「やあ こんにちわ それにしても大入り満員ですね」
「ええ 翔ちゃんが色々とアイデアを出してくれまして 助かっています」
「へぇー そうですか それで少しレイアウトが変わっているんですね」
「ええ 陳列商品量を3%増やし カウンターを3台も増やしたんですよ」
「へぇー そうか判りました バックヤードを無くしたんですね」
「はい よく判りましたね そうなんですよ 時期に応じてバックヤードを
徐々に下げて 今は一番後ろまで下げています」
「なるほど でも大変だったでしょ」
「そこが凄いですよ バックヤードの通常商品を入れておく棚の下に
キャスター付きの台車を履かせたんです だから移動に時間は掛からないし
現場の子たちにも喜ばれていますよ」
「そうですか 大したものですね」
「ハハハ これも山ちゃんからのアドバイスと思っていたけれど、、、」 
「ハハハ もうこの頃は 全然話していませんよ アドバイスなんて」
二人が話していると洋子がケーキを買い二人の所へ戻ってきた
「部長さん こんにちわ」
「あっ 理事 こんにちわ ケーキですか」
「ええ 3時のおやつに買い求めました このギフトセンター相乗効果で
売り上げも良いそうですね 喜んでいましたよ」
「ええ ありがたいことです 翔ちゃんの考えなんですよ 助かっています
そうそう 山ちゃん 翔ちゃん 10日に進級だってね 凄いね」
「早いですね」
「だって 秘書課から連絡で部長は出席でしょ」
「あっ そうか ハハハ 僕の所には連絡がこなかったから忘れていました」
神山は翔の進級について部長職になる事は伏せた
(多分 みんな驚くだろうな 課長ではなく部長だもんな ハハハ)
「でも どちらにしても来年の春には課長でしょ いったいなんでですかね」
「まあ 上が考える事はわかりませんね」
「ハハハ 山ちゃんだってトップでしょ さては絡んでいますね」
「ハハハ 内緒です これは企業秘密 さあ帰って仕事をしましょう」
神山は洞察力が鋭い部長と別れると 次長室に戻った

「しかし 部長って呼ばれたら みんな驚くわね」
「だろうね 列席している部長は驚くし 催事課に戻っても大変だし」
「そうね ほんとちょっと前にあなたが経験しているんですものね」
「まあね あの時は上原の工事で大変だったけれど 翔は催事課の仕事を
していくから そこが違うかな ほら僕の場合は 部長職と関係なく
上原の現場と上原のマンションって 働く場所や住む環境がいっぺんに
変わったわけでしょ だからそんなに部長って実感は無かったよ」
「そうね でも私が付いたりしても実感は無かった?」
「うーん 洋子がきても この部屋が出来ても昔のままだよ
勝手に部長になったり理事になったり常務になったり ははは」
「そうね 昔のままね それで後から肩書きが付いて来ているって感じね」
「そうさ 自分から求めていないもの ただし仕事は大変になったね
失敗を許されなくなったし そこかな 実感しているのは ハハハ」
話がひと段落すると 次長席で仕事に集中した
電話が鳴り洋子が出てみると催事課の奥村課長だった
「催事課の奥村ですが すみません 常務をお願いします」
洋子が神山に伝えると
「はい 神山です」
「山ちゃん ちょっと催事課に来てもらえるかな 相談に乗ってほしいんだ」
「はい 直ぐに行きますよ」





.

2013年3月30日土曜日

Vol.994 紫陽花 -15-60



「祐子 今夜は普通に帰宅するつもりです」
「そうしたら どうかしら ホテルでしゃぶしゃぶは?」
「でも 由紀枝と泰子はどうする?」
「ぎゃはぁー 食べていくわ ねぇー泰子さん そうしましょうよ」
「ええ いいわよ みんなと話していると楽しいし お願いするわ祐子さん」
「じゃ決定でーす 神山さん 早く帰ってきてね」
「うん 早めに食べて 少し寝ればスッキリするし そうしよう
だったら桃子ちゃんも誘ってあげようよ 洋子もいいだろ」
「ええ ホテルだったら大丈夫よ お願いします」
「そうすると 桃子ちゃんに合わせないといけないな」
「神山さん 桃子ちゃんは5時30分上がりだから 6時でOKですよ」
「さすが由貴だね シフトをちゃんと覚えているんだ」
「へへへ だってそうしないと自分が休めないでしょ」
「そうよ 私だってみんなのシフトを覚えているんだから 大変よ」
「へぇー 由紀枝もそうなんだ 凄いね ここの美女たちは」
5人の美女達と神山が鈴や1Fの出口で話していると 容姿が際立ち
行きかう人たちが振り返り見ていた 

「ねえ 美佳 神山先輩と洋子先輩だよ それに女性5人組みだぁー」
「あれっ 由紀枝さんや由貴さんも一緒だわ へぇー」
今日 美佳は定期健康診断を終えお昼ご飯を杉田と過ごした帰り道だった
美佳自身は会いたい気持ちもあったが どうしようか悩んでいると
「折角だから 先輩に挨拶をしようよ 先日の事もあるし」
美佳は頷き交差点で待っていると どこかで見た顔があった
(あれっ 引田さんだわ どうしたのかしら へぇー)
信号が青に変わると 美佳は杉田の事だけを考えるようにして近寄った
「わぁー 引田さん 小谷です ご無沙汰」
「あらっ 小谷さん お久しぶり お元気ですか」
「ええ 引田さんもお元気そうですね」
引田泰子は一瞬考えたが 直ぐに
「今日は 神山理事からゴルフの講義って事でお昼をご馳走になりました」
「やっぱり そうなんですか 由貴さんやカトリアーナさん
ご無沙汰しています」
「あらっ そちらの男性は」
美佳は堂々とした態度で
「ええ 今度 式を挙げる運びとなりました ふふふ」
由紀枝が
「良かったわね 追い越されたわ もう がんばろうっと これから
引田さんに教えてもらうのよ ゴルフ練習場で実践です」
「わぁー 凄いわね 由紀枝さんも由貴さんも上手だし 追いつきたいわ」
「もう 駄目よ 旦那様を大切にしないとね ねぇー由貴さん」
「そうそう もうゴルフで遊んでいる時じゃないでしょ 怪我したら大変よ」
「そうね 当分出来ないわね ふふふ でも旦那様がいるから良いわ」
「おいおい 分かった 翔 早く部屋に帰りなさい」
「はい 先輩 先日はありがとうございました さあ美佳 帰ろうよ」
美佳と杉田は神山たちにお辞儀をして その場を離れていった

「しかし泰子 凄い機転の早さだね 驚いたよ」
「簡単よ だって男性が居るって事は お友達じゃないでしょ 由紀枝さん」
「そうそう でも凄い早い回転ね だからゴルフと語学が両立できたのね
私も驚いたわ でも美佳さんを知っているの」
「ええ そんなに親しくはしていないわよ 大学で交流会の後 話したわ」
「へぇー 交流会があったの」
「ええ フランス語部活の方よ それで多少親交があった訳です」
「分かった さあさあ目立つから 早く練習場に行きなさい」
神山はそう言うと祐子に現金10万円を渡し
「祐子 ホテルのしゃぶしゃぶを予約しておいてください 桃子ちゃんが
6時だから その時間でもいいし 先に行って呑んでいてもいいよ」
「はい 分かりました では先に行って呑んでいますね」
「由紀枝 余り呑み過ぎないようにね お願いします」
「大丈夫よ 神山さん私がついているから」
「もう カトリアーナは余計な事言わないのよ 本当に
飲み過ぎれば お泊り出来るじゃない もう」
「はぁー なんだ作戦だったのね ごめんなさい」
「もう いいわよ ふふふ 安心して神山さん そんなに呑まないわ」
「分かりました じゃ タクシーを拾って帰りなさい」
由紀枝はううんと言いながら 青になった横断歩道を渡り始めた
5人全員が殆ど同じような体形で 出る所が出ていて へこむ所はへこみ
お揃いの制服姿で後ろから見ると誰だか判らないだろうと思った
自然と由紀枝が真ん中を歩いていて みんなと話している様子が伺えた
行きかう男性や若い女性が振り返るほど容姿端麗な5人組みだった
神山が見とれていると洋子が
「どうしたの さあ部屋に戻りましょうよ でも綺麗な5人ね ふふふ
同姓でも惚れ惚れするわ」





.

2013年3月29日金曜日

Vol.993 紫陽花 -15-60



私の知る限り最高の縫製技術だと思います 嬉しいですよ
あんなに買っていただいて ありがとうございます」
「へぇー そうか じゃ宣伝不足って訳だね」
「ええ しかし宣伝をしても 最高の縫製では売れませんし 難しいですね」
「まあ それもそうだね」
「ところで 常務 どこのクラブですか? 美しい方ばかりで」
「そうか そう見えるか 喜びますよ 一般人ですよ ははは」
売場係長は狐につままれた思いで 神山たちを見送った

「ねえ 神山さん どこかでお昼を食べたいなぁー」
「ははは 由紀枝の事だから そう来ると思ったよ うなぎにしようか
美味しくて 少しだけ自慢できるかな どう?」
「いいわよ ねぇーカトリアーナ」
「ええ 久しぶりにうなぎを頂きたいなぁー 嬉しいわ
でも 元気になっても 神山さんは居ないし あーあ どうしよう」
「おいおい 僕じゃなくて そのエネルギーはお仕事に使ってよ もう」
神山がそう言うと 女性群から笑いが起こった
店内にあるレストランのうなぎ屋に向うと お昼とあって順番待ちのお客が
列を作っていたが 洋子が仲居に話をして 裏から奥座敷に入った
「さあ 好きなものを注文してね」
「って言っても メニューにはうなぎしかないじゃない もう」
「ははは そうだね」
神山は仲居にいつものように おつまみと生ビールを注文した
「ところで泰子 今日はお休みにしたの?」
「ええ 有給休暇が余っていて それで休んでいます」
「うん そうだね 休める時に休んでおかないとね 引越しもあるしね」
「引越しかぁー カトリアーナもしたいなぁー」
「ははは カトリアーナは嫌でも来年には引越しだよ それまで我慢さ」
「そうですね ここのインフォメーションで働けるなんて幸せだわ」
「うん 頑張ってくださいね きっと似合うよ制服姿 ねぇー洋子」
「ええ 素敵な案内嬢になるわ 待ち遠しいわね」
生ビールを飲み終わると日本酒を頼んだが 5人の女性は控えていた

「どうしたの 今日は?」
「ええ ここを出たらゴルフの練習なんですよ ふふふ」
「泰子さんに教えてもらうんだ いいでしょー」
「そうか でもクラブはどうするの?」
「ええ 貸しクラブで充分でしょ まずは基本ですから」
「泰子 ほどほどに教えてくださいね でないと僕の出番が無くなるから」
女性群は大笑いしながら 少しだけ日本酒を呑んだ
おつまみがなくなると洋子が仲居に
「うな重を7つください そうそう特上でお願いしますね」
「洋子さん 蒲焼だけってお願いできますか」
「いいわよ 何人分にする?」
「うーん 一人半分だから 4人前でOKだと思いまーす」
この時も由紀枝が気を利かせて 洋子に注文をした
「おいおい 由紀枝 大丈夫? そんなに食べて 太るぞ」
「ふふふ 大丈夫ですよ お仕事大変だし うなぎはどこかに消えるわ
消えないうなぎのほうが 良いけれど 時々休憩するからなぁー」
それを聞いていた 泰子や祐子 カトリアーナなど大笑いをした
由貴が由紀枝に
「余り言うと 本当に使い物にならなくなるから 程ほどが良いわよ」
「そうね 可哀相だから ここらで勘弁するかぁー ぎゃはぁー」
またみんなで大笑いをした
「洋子 これだよ ほんと 参ったよ もう」
「いいじゃないですか 若返って ねぇーみんな」
「そうそう 他の男がだらしないのよ 神山さんは選ばれた男よ
だから頑張ってね ねぇー由貴さん」
「そうそう ほんと他の男ってだらしないし 意気地が無いわね」
これだけ褒められると 神山も悪い気はしなかったが 由紀枝が
「そうしたら 私はもう一泊しようかな いいでしょ」
「だって 明日はお仕事でしょ 大丈夫かな」
「うーん 大丈夫ですよ ただ早起きして運転しないとね 遅刻だわ」
「だったら 今夜ちゃんと帰りなさい 明日事故を起こしたら大変だ」
「えーっ 帰るの 今夜、、、」
その時洋子が
「いいじゃない そのうちに御殿場に行きますよ ねぇ神山さん」
「うん 行くよ だから今夜は帰りなさい いいね」
「はーい 分かりました ただし嘘をついたら どうなるか分かるでしょ」
神山はぞくっとしてカトリアーナと祐子の顔を見ると
カトリアーナと祐子は由紀枝とニヤニヤしながら口を押さえて笑っていた
ころあい良く うな重と蒲焼が運ばれ 美味しくたいらげた

「ご馳走様でした ではこれから練習に行ってきますね」





.

2013年3月28日木曜日

Vol.992 紫陽花 -15-60



それからだね その時はお願いしますね」
「えっ 何を?」
「ははは 運転さ」
「ああ はーい 分かりました」
その話を聞いていた高橋孝一は
「山ちゃん そうすると 僕らも行かないといけないよね」
「当然ですよ なんで?」
高橋孝一は以前 神山や洋子の運転で怖い思いをしているので
「そうしたら 今夜から静岡に入ってもいいかな?」
「ははは そうか うん 良いですよ 部長も一緒にね」
神山は次長席に戻り引き出しから現金20万円を出すと高橋に
「考ちゃん これで今夜 美味しいものでも食べてよ そうそう
何かあるか分からないから 携帯はお願いね」
高橋は神山から現金を受け取ると
「了解です いつもありがとうございます 早速部長に連絡しますね」
「うん 詳細は今夜か 明日にでも連絡します このスケッチやデザインは
全て持っていってくださいね お願いします」
高橋孝一は神山に言われたものを全てデザインバッグにしまうと部屋を出た
次長席に戻り 明日の計画を練っていると ビトロ売場から電話が入った
「神山常務さまですか こちらはビトロですが 今 庄司様が
お見えになっています お電話を代わりますね」
「はい」
「ふふふ びっくりした 由紀枝でーす お買い物に来ちゃった」
「ハハハ いいよ 直ぐに行きます みんなはどうしたの」
「驚かないでね みんな一緒よ」
「えっ そんなぁー そうか 分かりました」
神山は電話を切ると バッグに商品券を1千万円分入れて
「洋子 これから買い物にお付き合いをします 一緒に来てくれる?」
「はーい みんな一緒なのね いいわよ お金は?」
「うん 一応1千万円は持ったけれど」
「じゃあ 私もその位持って行きますね」
「ははは お願いします」

ビトロの売場に行くと由紀枝 由貴 祐子 泰子 カトリアーナたち
5人の美女が神山を待っていて
「わぁー 洋子さんも一緒だぁー 楽しいね ねぇー泰子さん」
5人は神山と洋子を見つけるときゃぁーきゃぁーとはしゃいだ
「わかったよ 静かにね それでなくても目立つ美女なんだから もう」
「ふふふ 神山さーん どうしたの 元気が無いわよ そうか
昨夜も降参して 今朝も降参だものね ねぇー祐子さん」
「そうそう もう駄目だぁー 降参だぁー ぎゃはぁー」
「おいおい こらこら 人が聞いているよ もう」
「そうね 少しは小さい声でお話をしましょうね」
そう言っても 若い彼女達の話は何が楽しいのか 自然に大きな声になり
直ぐに大きな笑い声が売場に響いた
売場課長が鼻の下を伸ばし神山に近づき
「常務 素敵な女性達ですね 今日は何を」
「ははは 僕は分からないよ それより課長に相談する事は無いので
ここは引き上げて ご自分の仕事をしてください 良いですね」
売場課長は神山に釘を刺されると しぶしぶと事務所に戻っていった
カトリアーナが婦人靴をみて
「ねぇー 由紀枝さん知っている この靴ってね 凄く履き易いんだよ」
言われた由紀枝と祐子は早速履いてみると
「ほんと カトリアーナの言うとおりだわ でもなんで?」
「このメーカーのシューズ部門って パリでは有名なんだ」
「へぇー 知らなかったわ じゃ私 このパンプスとサンダルがいいなぁー」
由紀枝と祐子が履いているシューズは何足も在庫が無くて
「じゃ じゃんけんね いいでしょ 祐子さん」
「ええ じゃ ほしい人 じゃんけんよ ふふふ」
高級な毛皮小物を扱っている売場で 美女5人が和気藹々と楽しく
じゃんけんをしていると 廻りの売場から見学者が出てきて神山が
「ほらほら 静かにじゃんけんだよ 周りの売場が商売できないってさ」
由紀枝と祐子はごめんなさいをして しかし大きな声でじゃんけんをした
パンプスは由紀枝 祐子 洋子でサンダルはカトリアーナ 泰子 由貴と
丁度みんなに商品が行き渡った
会計は洋子が商品券で済ませたが 彼女らはまだ購買意欲があり
由紀枝やカトリアーナはみんなを先導するように売場を廻った
カジュアルファッションの売場に行くと 5人の容姿は際立って目立ち
売場の男性社員だけではなく 買い物に来た女性客も足を止め 彼女達を
見ていた
5人は特に由紀枝やカトリアーナは高額商品でも ブランド名の認知度など
ではなく 縫製や生地などを見ながらジャケットなどを購入した
売場係長が神山に
「常務 ありがとうございます あのブランドはまだまだマイナーですが





.

2013年3月27日水曜日

Vol.991 紫陽花 -15-60



7月8日 水曜日 快晴
「やあ おはよう」
「あら 早いですね おはようございます 如何でしたか ふふふ」
「おいおい 朝から もう」
神山は洋子のニヤニヤした明るい笑顔をみて安心した
余り心配はしていなかったが しかしみんなが泊まりで楽しんでいる時に
自分と桃子だけ帰るのは如何と考えていると思ったからだった
しかし 今朝の顔を見る限りでは そんな事を考えていないと思い
「実はね お風呂で降参して ベッドでも降参 今朝も降参だ 参ったぁー」
「まぁー 楽しんでよかったでしょ 今度は私が参加できる時にお願いね」
洋子は明るく振舞い 普段と変わらなかった
「それでね 洋子 みんなはまだ寝ているよ ほんと凄いね 祐子もこの時と
ばかりに ぐっすりと寝ていた ほんと困ったものだ」
洋子は原因は神山が作ったのに それに本当に困った顔をしていないので
「もう 何を楽しんでいるんですか」
「いやいや それで朝食はコンビニのサンドイッチさ 困ったものだ」
洋子はくすっと笑い 制服に着替えを済ますと
「昨夜 桃子ちゃんから聞いたの 泰子さんて凄い努力家なんですって」
「へぇー そうだろうな 雰囲気で分かるような気がするよ」

昨夜 神山の自宅からタクシーで帰った洋子と桃子
車の中で桃子が
「泰子さんて 語学の勉強とゴルフを両立していたでしょ あれって聞いた話
ですが ゴルフをしている時に色々と考えるのも英語とかフランス語で考え
架空の相手と話しているんですって 凄いですよね」
「へぇー そうすると日常生活でもそうなのかしら」
「ええ そこまでの話は聞いていないんですが 私 真似をしたんですが
ぜんぜーん 無理と分かって やめました ふふふ」
「そうなのね 私も学生時代には試みたけれど チグハグな話になったりして
そうそう 英語だったら英語で話をしていれば全然OKなのよ でもね
英語やフランス語を混ぜて話すと ちょっと可笑しくなっていたわ ふふふ」
「でしょ そこを泰子さんは克服したみたいですよ あーあ 羨ましいわ」
「いいじゃない 人は人 さあ明日も頑張りましょうね」
「はーい がんばりまーす ふふふ」

「って 話なんです」
「へぇー そこまでは 知らなかったな 努力家なんだ」
「ふふふ 余計に可愛くなったでしょ」
「おいおい みんな可愛いよ 洋子もね」
「まぁー 付けたしでいやねぇー さあお仕事お仕事」
神山はゴテンバ グランド インの亜矢子へ電話をした
「早くにごめんね 今 大丈夫ですか?」
「ええ 昨夜は楽しかったでしょ ふふふ」
「おいおい それなりだよ ところでちょっと頼みがあります」
神山はカトリアーナのフロント業務研修の件を掻い摘んで話をした
「大丈夫よ 要は人件費が何処から出るかでしょ 大丈夫よ
それにあの子だったら直ぐにスタッフに溶け込むわ いいわよ
私から椿に話しておきます それで何時から?」
「うーん 鈴やを9月からだから 新年そうそうはどうだろうか?」
「はーい 直ぐにでも受け入れられるから 変更があったら連絡してね」
「うん 了解 ところで不動産屋はどうですか?」
「ええ まだ連絡が無いのよ でも今日当り連絡あると思うわ」
「分かりました 連絡くださいね」
「はーい それでは失礼します」
「うん じゃ」
神山が電話を切るとGプロジェクトの高橋孝一から電話が入った
「やあ 考ちゃん どうしたの?」
「うん 出来上がったよ 持って行ってもいいかな?」
「うん 待っています」

デザイン見ながら説明を聞き終わった神山は
「よし 先方を納得させる事が出来るよ さあこれから忙しくなるぞ」
神山は自分に気合を入れ高橋孝一や内野誠二 田中幸三の顔を見渡した
「洋子 静岡の竹内さんに電話をして スケジュールを聞いてください
こちらのデザインが出来たと話をしてね」
洋子は御殿場県庁内にある御殿場プロジェクトチームの竹内に電話をすると
いい返事がもらえた様子で 笑顔で話していた
「神山さん OKです 今週中の午前中は無理ですが午後はOKです
どうされますか?」
神山は直ぐに
「明日の午後に伺うと伝えてください」
洋子は竹内に伝えると電話を切って
「神山さん 竹内さんが 是非お昼をご一緒にしたかったって」
「そうか そうだよな 約束破って申し訳ないなぁー まあ 落ち着いて





.

2013年3月26日火曜日

Vol.990 紫陽花 -14-59



話がひと段落し ゴルフの話になったが洋子と亜矢子が居ないこの場で
お姉さん的にみんなを纏めているのは由紀枝だった
由紀枝の指示で由貴や祐子がフルーツを運んだり 自らが飲物を
用意しているとカトリアーナや泰子が手伝った
この時 神山は由紀枝とだったら生涯共にしてもいいかなと感じていた
神山がブランデーを呑んでいると 泰子が隣に座り
「みんな仲がいいのね」
「うん けんかをしているところを見た事がないよ ほんとみんな姉妹だよ」
「じゃ 私も仲間に入れたのかな」
「ハハハ 大丈夫だよ もう バーベキューの時から仲間だよ
大したものだよ みんなが泰子の話を真剣に聞いていただろ うん」
神山は泰子が学生時代にどの様な苦労をしたかは聞いた事は無いが
みんなに慕われる話方をするほどなので 色々と大変な事を乗り越え
その経験からあのような優しく分かりやすい話し方になったと思った
ゴルフの話の時には自信があり 基本を忠実に守る事をみんなに話し
自分の自慢話は一切しなかった
「さあ そろそろ時間だし お風呂に入りましょうよ ねえ神山さん」
由紀枝がソファーから立ち上がり 片付けを始めると 他の女性も
グラスや器を片付け 神山も手伝った

2階にある主賓室のバスルームでは神山が浴槽に浸かっていると
由紀枝や泰子など女性群がきゃぁーきゃぁーと騒ぎながら入室してきて
「おいおい どうしたんだ やけに騒がしいね 楽しい事でもあったの?」
カトリアーナと由紀枝が
「ふふふ 神山さんのおけ毛の話を泰子さんに話したら もう笑いが
止まらなくて ねぇー泰子さん」
「そうよ 変な悪戯するから 剃られるのよ ふふふ」
「おいおい もう反省しているんだ 勘弁してくれよ」
女性群は体を石鹸で綺麗にすると 神山の脇に座ったりしていると
カトリアーナが
「もう 私の座る場所を由紀枝さん ずるいわぁー」
由紀枝はカトリアーナに神山の隣を勧めたが 片手は神山のおちんちんを
掴んでいて 正面に座った
「由紀枝さん 何しているの?」
「ふふふ 大きくしているのよ 触ってみて ほら 大きいでしょ」
カトリアーナと由貴は神山のおちんちんを触ったが 由紀枝の手が上下に
動いていて 既に肉棒になっていた
「わぁー もうこんなに大きくしている いやだぁー」
「そうか 由貴は大きいのがいやか?」
「もう 違うでしょ 大好きよ よし私もがんばろうっと」
神山の肉棒に由貴とカトリアーナの手が加わり更に 大きく硬くした
泰子も負けじと神山に
「ねぇー ここに座って おしゃぶりをさせて お願ーい ねっぇー」
神山は泰子の言うとおり 浴槽の縁に座ると泰子がびっくりした顔で
「こんなに大きかったんだ へへへ」
そう言うと 泰子は神山の肉棒を舐め始めた
カトリアーナと由紀枝も一緒になって舐めるが なかなか思うように
舐める事が出来ず 手で愛撫する事になった

その光景を見ていた 祐子と由紀枝はお互いの乳房を愛撫しあっていると
気分も良くなり どちらからともなくお互いのクリットも愛撫した
浴室の中に祐子と由紀枝の喘ぎ声が響きだすと カトリアーナと由貴も
神山の肉棒から手を離し お互いを愛撫した
泰子が最初に神山と交わり 快楽の頂点を迎えると 神山は次々に相手を
変えながら 女性群を快楽の頂点に差し向けた
自身も何度か快楽を迎えると 流石に肉棒も元気が無くなり
「もう駄目だ 全然感じなくなった はぁー」
「ぎゃはぁー 神山さん 撃沈したわ ふふふ」
「おいおい 由紀枝 自分達は交代だから休憩があるだろうけど
こちらは 一人なんだから もう」
「ハハハ 神山さん 楽しかったでしょ 美女5人を相手にして」
「こら カトリアーナ もう 楽しいのは当たり前だよ でももう駄目だ」
風呂からあがると祐子がみんなに セクシーなパジャマを渡し
「神山さん いいでしょ 少し透けていて」
「うん 浴衣のハーフって感じかな」
「そうそう Tシャツより素敵だと思って買っちゃった へへへ」
「うん なかなかいい感じだよ でも凄いなぁー 5人が揃うと へぇー」
神山は祐子が用意したビールを呑みながら 5人のセクシードレスを見て
「祐子 ありがとう でも高かったでしょ 不足は言ってね」
「はーい 明日ね」
その夜 神山はベッドで女性群一人一人を再び快楽の頂点に上らせ
自身も何回か発射し寝てしまった






.

2013年3月25日月曜日

Vol.989 紫陽花 -14-59



「そうね あーあ 私ももっと練習をしよっと」
「ははは まあ 程ほどにね でないと僕の居場所がなくなるよ」
ガーリックライスを食べ終わると 由紀枝が冷蔵庫からフルーツを出して
「はーい 私が作ったデザートでーす どうぞ」
キウイやマンゴなどフルーツの盛り合わせにアイスクリームと生クリームを
かけた簡単なデザートだったが みな残さずに食べた
神山だけがクリームにワインを掛け残さずに食べると
「由紀枝 美味しかったよ ご馳走様」
みんなも由紀枝にお礼を言うと バーベキューの後片づけをした

神山が最後にバーベキューセットを片付けると由紀枝が
「ねえ 見て ほら 綺麗なお星様ね 今夜は会えたのかしら」
「そうだね 1年で一回きりだものね 大丈夫だよ 逢えたさ」
由紀枝が神山にキスをしていると カトリアーナや泰子達が
「わぁー 由紀枝 ずるいぞぉー 我慢しているのに」
「ふふふ ロマンチックな話をしていたら キスしちゃった ごめんね」
「さあ 部屋に戻ろう みんなありがとう」
神山は帰宅する桃子と洋子の為に 封筒に商品券をいれ渡すと
「ありがとうございます ご馳走になって 更に頂いて ねぇ桃子ちゃん」
「ほんと うれしいわ 今度来る時は可愛がってくださいね」
「うん 分かりました 忘れ物をしないようにね タクシーを呼んでおくね」
祐子が直ぐにタクシー会社に電話をして車を手配した
洋子と桃子の着替えが終わる頃にタクシーが来て みんなで見送った

スタジオに戻るとカトリアーナが神山に
「ねぇ みんなで踊りましょうよ CDを持って来ているんだ」
「おお いいね じゃ祐子 準備してください」
「はーい もう 大丈夫ですよ 先ほど準備してあったの」
カトリアーナがラジカセにCDを入れると 60年代や70年代の
アメリカンポップスが流れてきた
由紀枝やカトリアーナがソファーから立ち上がり踊り始めると祐子が
キッチンに入り 飲物やフルーツを準備した
初めてなのに泰子は気遅れることなくみんなと笑顔で話しながら踊った
神山は元気で明るい彼女達をビールを呑みながら見て考えていた
これからも彼女達を幸せにしなければいけないが 当然金銭的な部分が
大きく精神的なところは 自分で良いのか否か考えていた
由紀枝が
「ねえ 踊ろうよ 暗いよ もう」
神山は由紀枝の手招きでみんなと一緒になって踊り始めた
暫くすると由紀枝やカトリアーナはドリンクを呑みにソファーで少しの時間
寛ぐと また踊り始めた
みんなが同じように少し踊ってはソファーで寛いで呑んだり食べたり
おしゃべりしたりしているとCDが終わった
「あーあ 楽しかったわ ねぇカトリアーナ」
「うん 結構踊れる曲でしょ」
「うん さすがね」
女性群のおしゃべりが始まった所で神山はカトリアーナに
「カトリアーナ 来年はGOLでお仕事でしょ そこで一つ提案だが
鈴やのサービス課で働いてみないか?」
「わぁー 鈴やさんで 働けるんですか 嬉しいわ でも大丈夫ですか?」
「うん もう話はしてあるんだ お給料はARXJPから出る
なので派遣社員って感じかな でも鈴やのルールは守ってね」
「わぁー 大丈夫です いつからですか?」
「うん Jrとも相談したんだが 9月1日からってどう?」
「大丈夫ですよ もう卒業単位は取っているし うれしいなぁー」
「わぁー カトリアーナ 良かったわね 私も応援するわ」
「うん 今度は由紀枝に教えてもらわないといけないわね」

神山はカトリアーナの言葉にはっと思いついて
「ねえ由紀枝 そちらのホテルでカトリアーナが働くってどう?」
「ぜんぜん大丈夫よ お給料はうちじゃ無いでしょ それに神山さんの
そういったプランの一環だったら 椿も反対はしないわ」
「うん 客室ではなくて フロント業務で充分だと思うんだ」
「OKですよ 出勤したらそれとなく話しておきますね」
「うん お願いします そうだな亜矢子から話したほうが良いのかな?」
「うーん 別に関係ないと思いますよ 亜矢子先輩からでもOKですよ
神山さんから亜矢子さんに話してくださいね ふふふ」
「うん じゃそうさせてもらうよ」
「わぁー カトリアーナ 良かったわね ホテルでお仕事だって 素敵ね」
「おいおい 由貴 でもフロントって楽じゃないと思うよ 由紀枝どうかな」
「ハハハ お仕事はみんな一緒ですよ 楽なお仕事って無いですよ」
「そうだね 由紀枝の言うとおりだ 由貴だって改心したから 今があって
あのままだったら 今はNNにいないだろう って言うか居られないよな」
「まぁ そんな 昔話を持ち出して でもそうね その通りですね」






.

2013年3月24日日曜日

Vol.988 紫陽花 -14-59



神山と洋子は顔を合わせ驚いた
「ありがとう 検討させてもらうよ」
暫く雑談をし山崎絵里華が次長室をでると
「洋子 しかししっかりした子だね ちゃんと自分の意見がいえるなんて」
「ええ 勉強家プラス夢をしっかりと持っているわね 大丈夫ですね」
神山は直ぐに時田に電話をすると
「そうか そんなに凄い子か」
「ええ 物怖じせず 自分の意見を言える子だったら催事課で大丈夫です
最初の1年は辛いと思いますが」
「しかし 女性は結婚すると辞めるからなぁー そこだな」
「ええ そうですね でもあの子は結婚より仕事だと思いますよ」
「分かった では上野店と池上君に電話をしておく いいね」
「ええ ありがとうございます お願いします」

「さてと 洋子 カトリアーナだけど どうだろうか 鈴やで修行って」
「えっ 鈴やで修行ですか?」
「うん カトリアーナは御殿場要員で入社したでしょ なので接客を
学ぶのにサービス課で修行ってどうかなと思っているんだ」
「それはいい考えですね でもお給料は、、、」
「それは ARXJPが出すようにすれば問題ないでしょ まあ派遣かな」
「そうね それだったら問題ないと思うわ」
「よし そうしたら池上さんに電話だ 忙しいぞ」
神山は嬉しそうに池上店長に電話をすると
「うん 分かりました 販促部長に話しておくよ」
「ええ お願いしますね」
「しかし 山ちゃんって仕事を作るね ははは」
「ええ 性分なんでしょうか ハハハ」
「それで そのカトリアーナさんの語学はどうですか」
「ええ 日本語はペラペラ 英語とフランス語も勿論大丈夫ですよ」
「ほぉー 日本語がペラペラか 刺激になっていいな」
「ええ サービス課の女の子もいい刺激になりますよ きっと」
「分かった では話をしておきます」
神山は電話を切るとアレックスジャパンのJrに電話をした
「いいアイデアですね お願いします」
「うん いきなり現場より うちで修行をしたほうが良いと思ってね」
「ええ そうすれば現場でリーダーできますよ お願いします」
「では お給料はJrの方でお願いしますね」
「大丈夫です それで いつから修行をしますか」
「うん 9月に入ってからどうかと思っています」
「そうですね 面接の時に聞きましたが 卒業単位は殆どOKですって
そう話していました」
「そうか 分かりました では はっきりと決まったら連絡をします」

神山と洋子はバーベキューの材料を買い求めると赤坂のスタジオへ向った
玄関では由紀枝やカトリアーナ 泰子と由貴など亜矢子を除き全員が
お揃いのTシャツ姿で迎えてくれた
祐子が神山に
「これだけ揃うと 美人大会でも始まる感じですね」
「うん 凄いね では準備をしようか」
泰子だけが初参加だったが 由紀枝や祐子と仲良く話しながら手伝いをした
神山がバーベキューセットを組み立てると 女性群は材料を運んできて
「凄い料ですね 食べられるかしら」
「ハハハ いつも食べてしまうのに 大丈夫でしょ」
その話を聞いていた泰子が
「へぇー そんなに食べるんですか 私 大丈夫かしら」
「ハハハ 大丈夫 知らないうちに食べているよ ねぇー由紀枝」
「まぁー 私だけじゃないでしょ もう みんなでしょ まったくぅー」
「ハハハ そうそう ここにいる女性全員さ」
神山はそういうと スタジオからビールを持って来てグラスに注ぐと
「では 七夕様バーベキューでかんぱーい」
全員がグラスを合わせると 神山は一息でビールを呑み材料を焼き始めた
ビールがなくなると洋子が赤ワインを準備したり タレが無くなると
由紀枝が用意したりと みんなが良く気が着き動いてくれた
楽しく食べたり呑んだりしていると話題はゴルフになり由紀枝が泰子に
「ねぇねぇ そうしたら ここに居るメンバーでコンペをしましょうよ」
「おいおい 由紀枝 亜矢子を忘れちゃ可哀相だよ」
「そうそう 亜矢子さんもいれて そうしましょうよ いいでしょ神山さん」
「うん そうだね でも泰子は凄いよ 僕も負けた ハハハ」
「だったら いい刺激になっていいわよ ねぇカトリアーナ」
「そうよ 私もこの頃練習をしているのよ 大丈夫よ」
「ほぉー カトリアーナも練習をしているんだ 参ったなぁー」
ゴルフの話になると泰子が話の中心になり洋子が神山に
「ふふふ 泰子さんも良かったわね みんなに慕われていて」
「そうだね 偉ぶった口調じゃないし 優しいからいいんだろうね」





.

2013年3月23日土曜日

Vol.987 紫陽花 -14-59



「うん ありがとう そうすると3時半までには来るんだね」
「ええ そうです」
「それで 評判はどうだった」
「ええ 人事で調べたとおり 明るくて人気者ですよ お客様からも
評判が良くて 売場でも助かっていると話していました」
「そうか、、、うん ありがとう」
神山は時田に電話を入れると
「うん 分かった どうだね 昼を一緒にしないか」
「はい ありがとうございます それでしたらいせ丸で如何でしょうか」
「うん 分かった 12時半に着くようにする」
「はい お待ちしています」
電話を切ると洋子に
「12時過ぎにいせ丸を予約してください」

神山と洋子は12時を過ぎたときに銀座築地寿司屋いせ丸へ向った
女将がいつものように奥座敷へ案内し 襖を閉めた
約束の時間少し前に 時田が現れおつまみやビールが運ばれ 催事課の
人員補強を説明した
「うん 分かった 屋敷君も頑張っているが まだまだだしな そこへ
アルタの仕事では 余裕が無くなるか うん しかし上野店はどうだ」
「ええ 外商移動で人員整理をするので その時に補充が出来ればと、、、」
「そうすると 8月1日の移動か うん その方がいいな」
「ええ 銀座からも上野に行くと思っています その時のほうが
目立たないし いいと思っています」
「わかった 上野店と池上君にはワシから話しておく
しかし そんなに忙しくなるか?」
「ええ 軌道に乗るまで忙しいし 軌道に乗ったら乗ったで忙しいです」
「ハハハ 山ちゃんは仕事を作るのが上手だな」
「ええ まあこれは性分ですかね ははは」
3人は仕事の話を終えると 鮮魚のおつまみや握りを食べ店を出た

次長室に戻り神山が仕事に集中していると直ぐに3時になった
神山は山崎絵里華の面接用として GOLのデザインを用意して待った
暫くするとまだあどけなさが残る 目鼻がはっきりした山崎が来た
「やあ いらっしゃい さあ こちらのソファーに座ってください」
山崎は神山の前で多少緊張しているのか 顔に余裕が無かった
「さあ そんなに緊張しないで 座って」
「はい 分かりました 失礼します」
山崎絵里華がソファーに座ると 神山と洋子が自己紹介をした
「私は上野店手芸用品売場の山崎絵里華です、、、」
「ははは まあまあ あなたの事は人事からデーターを頂いています
ところで 東京芸術学院グラフィックデザイン課を卒業されたのに なぜ
宣伝課や催事課配属を望まなかったのですか」
山崎は何処の売場でも デザインを楽しみながら 顧客に伝える事が
出来ると思ったので売場配属を希望したと話した
「例えば 手芸用品の売場でも 既成概念にとらわれたお客様に提案を
するんです そうするとお客様の反応が楽しいでしょ
刺繍にしてもキルトにしても 配色などをアドバイスしたりして
そこで 売場の商品を買っていただくようにしているんです」
「そうか 要は今までのスキルを生かした販売をされているんですね」
「ええ 楽しいですよ その代わり私もお休みの時は 色々な所へ出向き
デザイン感覚を磨いていますよ 例えば東京タワーの美しいラインなど
デッサンをし家で考えるんですよ あの角度 ラインを何かに使えないか」
「そうか 凄いね 勉強家ですね」
神山は用意したGOLのデザインを見せると山崎は直ぐに
「わぁー 素敵なデザインですね 子供が喜びますね 素敵だわぁー」
神山は洋子を見て
「このデザインでそう思うのかね」
「ええ 子供を大切に思うデザインですよ 喜びますよ絶対に」
山崎絵里華は目を輝かせデザインに見入っていた
何枚も用意したデザインを見終わると
「失礼でなければ、、、 何処のデザインですか」
「うん これはね来年完成する 御殿場アウトレットのデザインさ」
「へぇー 大人でも楽しめますね 完成したら行きますよ 絶対に
それから いいですか?」
「うん どうぞ」
「この アレックスブースのパイプの丸いものですが何でしょうか」
「ああ この部分ね このパイプは上から商品が流れた時に センサーが
感知して 音や光でお客様 特に子供を楽しませるものだよ」
山崎は少し考え
「そうしたら 丸ばかりだと男の子の世界だと思います
宇宙空間や未来的な要素が高すぎます なのでこの形を例えば星や四角 
三角やL字型など 色々と変化をつけると楽しいですよ 音符でもいいし
保育園のおもちゃなどにある 積み木の形です」





.

2013年3月22日金曜日

Vol.986 紫陽花 -14-59



「えっ でも 大丈夫かしら」
「あのね 僕が言っているんです お願いします」
洋子は神山がトップ3の立場という事を思い出し
「ごめんなさい 神山常務」
「うん 早めにその情報が欲しい 居なかったら中途採用だ
それでこの件は 内緒でお願いします 時田さんには事後報告します
洋子 これは本当に内緒で進めたいんだ なので口の堅い人にお願い」
「分かりました 早速聞いてみます」
洋子は神山がなにをしようと考えているのか 少しは分かるが
細かい詮索はせず 言われた事を守り事を進めないと自分が危ないと感じた

神山が仕事に集中していると洋子が
「本社人事から返事がありました」
洋子がリストを神山に渡すと神山は
「うーん 翔のサポートする器は居ないな ねえ 女性でもいいよ」
「でも 徹夜って出来ないでしょ どうかしら?」
「うん しかしその意気込みがあれば問題ないよ だって法律に女性は
徹夜作業が駄目だって書いてある? 無いでしょ そこだね」
「はい ごめんなさい もう一度手配します」
「うん お願いします」
神山が仕事に集中していると直ぐに10時30分になった
「洋子 これから大森さんの所に行きます 今日はARXの秘書が来るし
契約書もあるかもしれないので お願いしますね」
二人は蒼いBMWで恵比寿の大森の会社に向った

クリスタル大和に着くとアレックスは既に来ていて神山を見つけると
「やあ 神山さん お願いしますね」
「早いね 誰の運転?」
「ええ 涼子ですよ ほんと早いです」
アレックスはJrと涼子の二人だけで 神山は会社の中に入った
社長の大森に会うと
「大森さん こちらが五輪記念グラスを販売していただける
アレックスジャパンの社長 アレックスJrです」
簡単な挨拶を済ませると 早速社内のグラス工房を見学し 更に
サンドブラストが置いてある部屋に入った
Jrの希望で マシンを稼動させ実際にグラスに絵柄を彫らせると
「凄い マジックですね 神山さん 大丈夫ですよ これなら私も父も
大賛成です OKです このマシンで出来たものは全て買い取ります」
大森や神山は頷いたが大森が
「神山さん 出来れば仕入れにも出資をしていただくと 大変に助かります
って言うのは 今までと個数が桁外れです、、、」
「うーん そうですね 大森珪砂会社とグラス製造会社の二つですね」
「良くご存知ですね ええ 特に大森珪砂会社に出資をしていただくと
大変助かります 鉛も特殊な鉛を買う事が出来ますし、、、」
神山は暫く考え
「いいでしょう いくら位ですか?」
「ええ 両方で5千万円もあれば大丈夫です 数はこなせます」
「分かりました そうしたら 出資しましょう ただしこの件については
事業が軌道に乗ったら 返済をしていただく どうでしょうか?」
「えっ それでいいんですか 顧問になられても構いませんよ」
「ええ でも それだけ利益を圧迫しますから 今回は不要です
ただし アレックスの支払いが始まったときから 返済をお願いしますね
勿論 少しずつで構いませんが」
「ありがとうございます」
「もっとも アレックスが販売を始めたら 直ぐに返済は出来ますよ
なんと言っても 桁が違いますからね」
神山は洋子に出資の件や出来上がり商品の買取などの契約書製作を指示し
篠原涼子も同じように契約書を製作した
大森 神山 Jrがサインをし立会いで洋子と涼子もサインをした
3人は暫く雑談をしクリスタル大和を後にした

神山と洋子が次長室に着くと 本社人事課からFAXが届いていて
「洋子 この人物だけど 面白いね」
神山は上野店手芸用品売場の女性を指し洋子に見せた
「へぇー 趣味は店舗めぐりやデザインなのね 面白いですね」
「うん 創造性が問題だからね どうだろうか 面接してみないか」
「ええ 分かりました この部屋に来てもらえばいいですか」
「うん お願いします」
山崎絵里華 23歳 鈴や上野店手芸用品売場勤務 入社3年
東京芸術学院グラフィックデザイン課卒業
入社時にデザインは大好きだが 手芸用品売場で多くの人にデザインの
面白さを伝えたいと言い 宣伝課や催事課配属の希望はしなかった
「あなた 山崎さんですが 大丈夫です 今日は3時に休憩が
入っているので 売場係長にお願いをして来て貰います」





.

2013年3月21日木曜日

Vol.985 紫陽花 -14-59



「はーい 分かりました では明日 おやすみなさい」
神山はカトリアーナに電話をすると
「わぁー ご無沙汰しています」
「カトリアーナ 明日の晩だけど お泊り出来るかな? みんなで
バーベキューをするんだけど」
「ええ 丁度良かったわ 明日から3日間お休みなんですよ
一旦部屋に戻ってから伺います 5時頃で大丈夫ですか」
「うん 祐子に話しておきます お願いしますね」
「はーい 楽しみにしていますね おやすみなさい」
神山は電話を切ると 祐子に
「って事で 明日はバーベキューです 久しぶりに盛り上がるよ」
「へぇー 誰が来るんですか?」
「カトリアーナ 由紀枝 泰子 由貴 桃子 洋子です 亜矢子は勤務
なので 来賓用のTシャツやパンツ 薄手のバスローブなど 明日午前中に
揃えてくれるかな」
「そうしたら 10人分位揃えておきましょうか」
「そうだね そうしてください お願いします」
神山はこの中でお泊りできないのは 洋子と桃子は女性なので出来ないと
考えていると電話がなった
「やあ 由貴 ありがとう でどうでしたか?」
「大丈夫よ ただ桃子ちゃんは翌日勤務だし 女の人なのよ だから
帰宅するって」
「うん 洋子も帰宅組だよ 一緒に帰宅すればいいよ」
「はーい ではもう一度電話をしますね 私は大丈夫よ ふふふ」
「はい ありがとう ではおやすみなさい」
神山は電話を切ると祐子とバスルームで戯れ大きなベッドで一緒に寝た

7月7日 火曜日 快晴
「やあ おはよう」
「おはようございます びっくりしたわ 遅くに電話で」
「ごめんごめん 色々とあってね」
「それで クリスタル大和さんから 書状が届いていますよ」
神山は洋子から封筒を受け取り 封をあけ書状を確認した
「先日の契約書にサインをしてくれたものだよ ファイルしておいて」
「はーい 分かりました」
神山は静岡の御殿場プロジェクトの竹内に電話をした
「はい 随分と進んでいますね 洗車場のガソリンスタンドですが
地元で探しても条件がかみ合わず 漸く決まりかけています」
「そうですか 大変ですね」
「ええ 従業員の確保や洗車場の件などでどうしても 弱小企業では
難しく 大手のガソリンスタンドに話を持ちかけまして なんとかです」
「私のほうは 洗車場の映像が大竹組にOKが取れ次第 全プランを
お持ちし最終判断をしていただければと 思っています」
「そうですね 時間が無いですから お願いします 神山さんの3ブースと
ガソリンスタンドの洗車場は キーポイントになると思います」
「ありがとうございます なるべく早くお持ちします」
「はい お待ちしています」
「では 失礼します」
神山は竹内の話から 大分固まってきているように思えGプロの高橋孝一に
「考ちゃん 今さ御殿場プロジェクトの竹内さんと話しをしたんだが
結構 他のブースが決まっている様子なんだ そこで洗車場だけど
早めに仕上げてもらえないかな 大竹組にOK取らないといけないし」
「でもさ 山ちゃん 映像って そんなに簡単にいかないんだよ」
「そうだよな うーん そうしたらさ 御殿場プロジェクトには これが
映像になりますって 簡単な画像でいいじゃない 大竹組にもコンテで
説明して 本番までは時間があるんだから そうしようよ
御殿場プロジェクトはどの様な仕様かが分かればOKなんだし
細かく説明しなくてもいいと思うよ そうしようよ」
「了解 映像はこんな感じって ところでアップします 何しろ全体が
大竹組のデザインを使って 書き直しをしていますから もう少し待ってね」
「分かりました お願いしますね」
「でも ほんと毎日残業ですよ」
「お疲れ様 そのうちにゴルフをしようよ 男だけでさ」
高橋孝一はゴルフの話を聞いて元気になり
「山ちゃん お願いしますね 待っていますから」

神山は電話を切るとアレックスJPのJrに電話をした
「Jr おはよう 先日話をしたクリスタル大和さんに伺いませんか?」
「おお 神山さん大丈夫ですよ」
神山はJrの秘書 篠原涼子に場所を指示すると
「では 20分あれば着くと思いますので 11時に現地でお願いします」
「はい 分かりました」
神山は電話を切ると洋子に                                    
「洋子 本社人事に催事課要員になる人物がいないか 調査を依頼して」





.

2013年3月20日水曜日

Vol.984 紫陽花 -14-59



泰子の新しい代々木のマンションで神山は
「泰子 こうやって毎日会えないけれど我慢できる?」
「ええ 大丈夫よ 出来なくなったら報告するわ」
神山はどきっとした いままで本音をよく言う由紀枝でも ここまでの
本音は言われた事が無かった 神山が驚きを隠せないでいると
「だって その方がお互いの為でしょ 隠している方が 辛いわよ」
神山は言われ考えてしまった
今まで 洋子や亜矢子 由紀枝など泰子が言った事を考えていない
と言うより そんな事を思っていないだろうと 過ごしてきた
振り返ると 彼女達を縛っているのかとも思った
「ねぇー どうしたの もう 天井をみてため息ばかり 大丈夫?」
神山は言われても 果たして本当に彼女達が幸せか否か 考えた
暫くして 泰子が
「ねぇー 神山さん そろそろ自宅に帰る」
「おお そんな時間だ ごめんごめん」
二人はベッドから起き上がると大きなシャワールームで お互いの
体を洗い綺麗にすると 身支度をした
部屋を出て 1Fのロビーで泰子が
「引越しの日にちが決まったら連絡をします その日は一緒に泊まって」
「うん でもいのかな?」
「もう 記念日だもん お願い ねえ」
「分かった 出来る限り努力はする 分かってね 誤解しないでくれ
他のお友達の所って事ではないよ 仕事だからね」
「はーい 分かりました 一杯誤解しまーす ふふふ」
「おいおい そんな苛めないでくれよ」
マンションを出ると 呼んであったタクシーが丁度来て
先に泰子を乗せ自宅に帰るのを見送った
直ぐに別なタクシーが来て神山は赤坂のスタジオに帰った

「祐子 明日の天気はどうですか?」
「ええ 大丈夫よ 快晴でーす」
「そうか そうしたら明日はここでバーベキューでも開こうか?」
「ええ この頃していないし いいですね 賛成でーす」
神山は洋子に電話をすると
「ええ 大丈夫よ ただ女性だから帰らせていただくわ」
「うん 分かった」
神山は電話を切ると亜矢子に電話をした
「あーあ いいお誘いだけど 勤務なのよ 残念ね 由紀枝さんは大丈夫よ
確か翌日はお休みの予定だったわ 聞いてみて」
「うん 分かった それからスケールモデルの話はどうなったの」
「ええ もう少し時間が掛かるみたいよ だって2つも
作ってくれているんだって 驚いたわ」
「へぇー 2つも作っているの 凄い熱の入れようだね」
「ええ 熱心ね ふふふ」
「出来上がったら話があるだろうから 電話をください お願いします」
「はーい こちらこそお願いね」
神山は電話を切ると由紀枝に電話をした
「はーい 由紀枝でーす こんばんわ」
「遅くにごめんね ところで明晩これるかな みんなでバーベキュー
するんだけれど」
「ええ 大丈夫よ そうしたらお昼にあがれるので そのまま行きます」
「分かりました 祐子に話しておきます」
「亜矢子さんは勤務で駄目だと思いますよ」
「うん 今確認をしたよ 残念だけれどね」
「はーい では明日を楽しみにしているわ お願いしますね ふふふ」
「うん 飛ばさないように来てね」
「はーい 大丈夫よ ねぇー あと誰が来るの」
「うん まだ電話をしていないけれど 洋子 由貴 桃子 泰子くらいかな
カトリアーナにも電話をしていないんだ」
「はーい では失礼します おやすみなさい」
「じゃ 明日ね」
神山は由貴に電話をすると
「もう だったらさっき話してくれればいいのに 私は大丈夫よ」
「うん そうしたら桃子ちゃんに電話をしてくれるかな」
「はい 分かりました」
電話を切ると泰子の携帯電話に電話をした
「まだ タクシーの中ですよ ふふふ」
「明日は お泊りできるかな みんなでバーベキューするんだ」
「大丈夫よ でもいいのかしら」
「うん みんなお友達だよ 楽しいよきっと」
「はーい そうしたら4時頃にはあがれます どうしたらいいですか」
神山は簡単な道順とスタジオの電話番号を教え
「大きな門扉のインターフォンで 泰子ですと名乗れば大丈夫だよ
この周りには大きな建物が無いから直ぐにわかるよ」





.

2013年3月19日火曜日

Vol.983 紫陽花 -14-59



「ええ そうです なぁーんだ そうなの でも女子プロ断念して
今はどうされているんですか?」
「ええ 今は政府機関の秘書をしています 神山理事の秘書です」
「へぇー 秘書なんだ 凄いー」
桃子と泰子は同学年で同い年とあって 直ぐに友達になった
泰子は昨日 GGIで由紀枝とあった話をすると
「由紀枝さんと会ったの 元気でしたか?」
泰子は経緯を何も知らないので きょとんとしていると 浜野由貴が
神山を中心に女性が何人かいて それで友達仲間になっている事を
話をすると 泰子は桃子に小さな声で
「そうすると桃子さんも 神山さんと、、、なの?」
「ええそうよ バージンを差し上げたわ ふふふ あなたも?」
「ええ 私も差し上げました 後悔はしていません」
「へぇー それで今夜は もしかして 引越しでしょ 違う?」
「ええ 家具や家電製品のお届けに立ち会ってもらいました
引越しは来週早々になります」
「へぇー もしかして家具って 渋谷の専門店でしょ」
「えっ そうよ なぁんでぇー」
泰子と桃子はきゃぁーきゃぁー笑いながら話し箸を進めた
由貴と神山は二人を眺めながら 箸を進めたが 日本酒を注文すると
「神山さん 私たち車だから 最初のビールだけで もう呑めないわ」
「そうか 残念だ わかった でも夜間練習って良くするね」
「だって 練習しないと 上達しないでしょ 負けたくないし」
「そうだ これから 由貴 桃子 祐子たちは 泰子に教えてもらうと
いいよ なにしろビックリする教え方だよ ねえ泰子」
泰子は桃子との話に夢中になっていて
「えっ 何がびっくりする教え方ですか」
「ほら 打ちっぱなしで ストレートボールを打つ練習をしていた時
膣でおちんちん切る要領って 香織と真由美に話したでしょ」
泰子は顔を真っ赤にして
「またぁー そんな話はいいでしょ もう」
「でも それを意識したら 真っ直ぐが出たんだよね」
「ええ 要はお臍の下辺りに力を入れるのよ そうすると下半身が安定し
ぶれなくなると思うんだ それを実験したの でも練習をしないと
ドローボールがでて 右ドッグレッグでは調子悪いわね」
「へぇー そうなんだ やっぱり神山さん 練習ね」
「うん 上級者が言っているんだ 練習だよ 練習 でも参ったなぁー
強敵がこうも増えると ほんと参るよ」
「ふふふ いいじゃない 刺激が一杯あって ねぇー泰子さん」
泰子は頷きながら桃子と話をしていた
由貴と桃子はあがりを飲みながら おつまみを食べていたが由貴が
「桃子ちゃん そろそろ握ってもらおうよ」
「そうね 今日はマグロが美味しいって 看板に書いてあったわ」
由貴と桃子はお好みの握りと マグロの握りを注文し 海鮮味噌汁も
追加注文した
「神山さん 私たちも握っていただきましょうよ」
「うん 泰子は何を握ってもらう?」
「ええ 桃子さんと同じでいいです」
神山は女将を呼ぶと お好み2つ追加とマグロの握り 海鮮味噌汁を
注文した
「あらあら 一緒になったね」
「まあ いいでしょう ところで由貴 このお店っていつも混んでいるの」
「ええ 来るといつもこんな感じかな ねぇー桃子ちゃん」
「ええ それにここって安くて新鮮で美味しいです 上原と同じくらい」
「そうか 上原と同じくらい美味しいんだ」 

その後もゴルフの話などで盛り上がり 神山も何時に無く楽しかった
時間が過ぎるのは早く 由貴が
「神山さん そろそろ帰ります ねぇ 桃子ちゃん」
「ええ そろそろ帰ります 明日があるし ごめんね泰子さん」
「いえいえ 楽しかったわ 桃子さん 近いうちに会いましょうよ」
二人はすっかり意気投合して 携帯電話番号の交換をした
神山は由貴に近いうちにお友達だけのゴルフをしようと話をした
「ふふふ 楽しみに待っているわね そうそう スタジオのバーベキュー
でも 良いですよ みんなでわいわいしましょうよ」
「そうだね 分かりました 時間を作ります 由貴と桃子 泰子と祐子
でしょ あと洋子 難しいのがカトリアーナと亜矢子 由紀枝だね」
「ほんと? それだけで足りるの? もっといるでしょ お友達?」
「参ったぁー でもバーベキュー大会ったら こんなもんだよ」
「まぁ でもいいわよ 楽しくパティーをしましょうよ ふふふ」
「そうだね 今夜はありがとう 気を付けて帰ってね」
「はーい ご馳走様でした」
「神山さん ご馳走様でした またねぇー」
神山は由貴と桃子を見送った





.

2013年3月18日月曜日

Vol.982 紫陽花 -14-59



「うん まあね そうしたら送ってあげるよ 乗っていく?」
「ううん ありがとう でももう1件 寄らなければいけないのよ」
「うん 分かった じゃ」
神山は信号が変わり 前の車が出たので一緒に発進をした
祥子が手を振っているのが分かったが 神山は少し複雑な思いをした

泰子のマンションに着いたのは4時半だった
昨日 不動産屋で駐車場を2台分借りた時 泰子が驚いたが
どうせ車を購入するなら 今のうちに駐車場を確保した方が良いと思い
2台分の駐車スペースを確保した
車を止めると玄関で泰子の部屋のナンバーを押すと インターフォンで
泰子が答えてきた ガラス扉を開けてもらい エレベーターで
最上階に行くと泰子は玄関の扉を開けて待っていた
「わぁー 早いわね 私もほんと 今 着たところよ」
泰子と神山は玄関で長いキスをすると 泰子が
「駄目よ 欲しくなっちゃう もう 今日一日大変だったのよ」
「何が大変だったの」
「ええ まず一つ目が蟹股になっているんじゃないかって 二つ目は
あそこがムズムズして 可笑しいのよ 座っていても可笑しかったわ」
「そうか 体の修復作業だよ きっと」
「そうかしら でも嬉しいわ」
泰子は又 キスをすると神山に抱きついて
「ほんと 幸せよ ふふふ」
「さあ 泰子 拭き掃除をしておこうよ 準備してくれた?」
「ええ バケツと雑巾を買ってきました ではお掃除をしましょうね」
二人が拭き掃除を終わる頃にインターフォンがなり 家具と家電製品が
部屋に運ばれてきて 泰子は部屋が出来上がる喜びを感じていた
クーラーの取り付けが終わると 水道開栓の為に水道やが来たり
ガスの開栓でガス屋が来たり 電気の開通を確認したりと忙しかった
7時には全てが終わり 不要になったダンボールも綺麗に片付き
部屋の中はホテルのような内装になった
「わぁー この家具って こんなに素敵なのね」
「うん 本物って飽きが来ないし 気が落ち着くよ」
「そうね」
泰子はソファーに座ると 喜んで跳ねていた
「さあ そうしたら どこかで食事をするか 出前を取るかだね」
「外で食べましょうよ いいでしょ」
神山は頷き 泰子と手を組んで外に出た

漸く夕日が沈みかけているが まだアスファルトの上は暑かった
「何を食べようか」
「うーん お寿司が良いわ」
二人は街の中を歩いているとお寿司屋が見えたので泰子が
「あったわ 入ろうか?」
神山は店構えなどを見て判断し 清潔そうなので
「よし 入ろう」
店内に入ると 店長が威勢良く迎えてくれて 若い職人も威勢が良かった
女将がカウンターを勧めると店長が直ぐに
「今日はマグロの美味しいところが入っています」
神山は女将に生ビールと鮮魚の盛り合わせを注文すると店長が
「こちら サービスです どうぞ召し上がってください」
そう言うと下駄にマグロの切り落としを乗せた
「美味しそうだね 食べましょう」
泰子と神山は生ビールが来る前に食べてみると 確かに美味しかった
赤みなのに油が乗っていて 久しぶりに美味しいマグロだと感じた
生ビールが来て乾杯をすると 鮮魚の盛り合わせが下駄に乗せられた
「わぁー 美味しそう でもこんなに一杯食べられるかしら」
「ハハハ 大丈夫だよ」
ゴルフの話や携帯電話の話で盛り上がっていると 後ろから
「あれっ 神山さん」
「やあ 由貴に桃子ちゃん どうしたの」
「神山さんこそどうしたの」
「うん 紹介するね 引田泰子さん お仕事でお友達さ
こちらは浜野由貴さん こちらが安田桃子さんで お仕事でお友達です」
「お客さん 向こうのテーブル席はどうですか?」
「じゃ お願いします すみませんね」

席を移ると由貴が
「ゴルフの練習をやってきたのよ それで桃子ちゃんとご飯って訳でーす」
「そうか でもマンションから結構離れているよね」
「そうでもないわよ でも 引田さんってどこかで聞いたわ わぁー
思い出せない もう 嫌ねぇー」
「私 覚えているわよ 東京学院大学の引田さんでしょ」
「ええ もしかして 青学の安田さん?」





.

2013年3月17日日曜日

Vol.981 紫陽花 -14-59



「追加して欲しい 引田泰子を追加して 1000万円分送ってください」
神山は4千万円分のGCと引田泰子の住所をメモに書き洋子に渡し
お願いした
「そうそう 泰子の分は お届け日を来週の14日にしてください」
そう指示し顧問を引き受けた謝礼金5千万円を引き出しに仕舞った

暫く仕事に集中するとお昼になり
「洋子 うなぎでも行こうか お店のうなぎ」
「ええ 行きましょう」
神山は昨夜がステーキだったので お昼は和食にしたかった
レストラン街のうなぎやは時間で少し待ち時間があったが暖簾をくぐると
仲居が奥の部屋を案内した
「さあ 生ビールと湯葉さし 後は鮮魚のつまみを頂こうかな」
「はい 畏まりました 神山様 2時に時田様が見えます」
「うん 分かった でもそんなにだらだら食べていないよ ありがとう」
仲居がお辞儀をして部屋を出ると洋子が
「ふふふ 仲居さん気を使ってくれているのね」
「そうだね もしかしたら時田さんが何か話しているんじゃないか」
「なぁに それ」
「うん 神山と洋子が来たら ワシが行くまでそこにいる様にってさ」
「まぁ そんなぁー でもまるっきりない事ではないわね」
「でしょ だって言いたいことがあるときに わざわざ電話じゃなくて
本人の顔を見ながら話をしたいでしょ どうだろう」
「って事は 早く結び付けたいって その話ね」
「うん そうだよ きっと ヤキモキしているんだと思うよ ほんと」
「でもねぇー ちゃんと話してあるのに 困ったものね」
二人が話していると 仲居が生ビールとおつまみを運んできた
「では73にかんぱーい おめでとうございます 良かったわ ふふふ」
「ありがとう では頂きましょう」

二人は食事を終えると次長室に戻り 洋子は郵便局に小包を出しに行った
神山が次長席でGOLの纏めをしていると携帯電話がなった
「はい 神山です」
「私 泰子です 携帯電話を買いました この電話番号がそうよ」
「おお 分かりました 早速登録をしておきます ありがとう
ところで 不動産屋はどう?」
「ええ 先ほど必要書類を提出してきました それで賃貸借契約を結び
今 それをコピーし終わったところです」
「そうか 良かったね じゃこれから会社にいくの?」
「ええ まだお昼を食べていないから どこかで食べてから出勤です」
「分かりました じゃ5時前に伺います」
「はーい お願いしますね」
電話を切ると架かって来た電話番号を携帯電話に登録した
洋子が部屋に戻ると神山は夕方4時に部屋を出る事を伝えた
「はーい 分かりました 泰子さんの引越し準備でしょ」
「えっ なっ なんで分かるの?」
「だって お昼だって 泰子 泰子って 可笑しいと思っていたのよ」
「そうか そうなんだよ」
神山は泰子の事を少し話すと
「今までの女性と少し違って 勿論美人よ そうだ日本人離れした美しさ
それで私も気にはなっていたんだ ふふふ あっそうそう 思い出した
今朝の話 そうだ 泰子さんの事よ 4年ほど前だったかしら 東京学院
大学生 女子プロゴルファーを諦めるって新聞に出ていたわ
その時の生徒さんね そうなんだ それで辞めた理由は書いてなかったわ」
「うん そうだね 泰子の事だよ 新聞に載ったんだ」
「ええ 当時女子アマで日本人離れした選手が凄い実力を持っていて
突然の表明だったから 注目を浴びたわよ」
「へぇー そんな事があったんだ」
「でも 騒がれたのはほんの一時で その出来事を知らない人も多いわ」
「じゃ 東京学院大学がストップを掛けたんだね 多分」
「ええ だと思います 2,3日しか載らないで その後は無しだったわ」
神山は女子プロ辞退の件は知らない事にしようと思った

次長席で仕事に集中すると直ぐに4時になり
「洋子 では出かけます 今日は早く帰って良いよ
もし祐子と夕飯だったら 電話をするけれど どうする?」
「ええ 今日は帰ります 毎晩じゃ祐子さんだって予定があるだろうし」
「うん 分かった そうしたら お先に失礼します」
神山は洋子にキスをすると 部屋を出て 駐車場に行った
蒼いBMWに乗ると泰子のマンションに向ったが 青山3丁目の交差点で
止まった時に 祥子を見かけたので声を掛けた
「やあ 祥子 どうしたの?」
「まあ あなた 貴方こそどうしたの? 私は本社に用があってこれから
上原に行くのよ でも凄い車に乗っているのね」





.

2013年3月16日土曜日

Vol.980 紫陽花 -14-59



神山は由貴や桃子 祐子を踊るように勧めると みんなでセンターに行き
踊り始めた 先ほど話をしていた 手を振らないで腰だけでリズムを
取って踊るので神山は随分と変な踊りを覚えたものだと思った
暫くすると 周りの人も見よう見まねで踊りだし異様な光景だった
踊り終わるとみんなは
「凄く楽しいでしょ」
「うん うん なんか踊りって感じじゃなくて 適当に体を動かしている
ってそんな感じね」
「いいわね これってダイエットにいいかも 家でもやろーっと」
「さあ それではそろそろ帰ろうか」
「はーい 帰りましょう」
お店を出ると 由貴にタクシー代1万円を渡し
神山たちもタクシーでスタジオに戻った

7月6日 月曜日 晴れ
神山は早く起きると庭に出てゴルフの素振りをした
泰子に言われた スコアアップを練習したが どうもチグハグな
スイングになってしまい 今までどおりのスイングに直した
(やはり泰子に見てもらわないと 上達しないかな、、、)
神山は部屋に戻ると 祐子が起きていて朝食の支度をしていた
「やあ おはよう」
「早くから練習をして 大丈夫ですか?」
「うん 元気だよ シャワーを浴びてくるね」
神山は昨夜 祐子と2回交わり早めに寝たせいか疲れはなかった
朝食を終えると 神山は祐子に
「今夜は 遅くなります 先に寝ていていいよ」
「はーい 分かりました 行ってらっしゃい」

「やあ おはよう」
「おはようございます 早いですね」
「ハハハ ゴルフの翌日に遅かったら 大変でしょ 洋子に失礼だし」
「まあ ところでどうでした」
「うん 73で廻れたよ」
「わぁー 凄いスコアですね」
「うん 昨日は ほらコンペのように気を使わなくていいでしょ」
「そうね 気楽に楽しめるわね」
神山は一昨日 洋子と会った引田泰子のことを掻い摘んで話をした
「へぇー フランス語大会で由紀枝さんと争ったの それでゴルフも
プロになるために頑張っていたのね 凄い努力家ね そう言えば
東京学院大学って どこかで聞いた事ありますよ 語学では有名よ
まあトップ10に入る大学ね なんだったんだろう」
「まあまあ それで由紀枝と泰子がもう話相手になったよ」
「へぇー 良かったわね これで由紀枝さんも 相談する人が増えて
いいお友達が どんどんと増えるわね 羨ましいわ」
「ところで昨日は親孝行しましたか?」
「ええ 日帰りで熱海の温泉に入ってきました」
「おお 豪勢だね」
「ええ 母が町内会の役員さんから無料券を頂いたのね なので
交通費やお昼は私が出して ゆっくりと温泉三昧をしてきたわ」
「へぇー 本当に親孝行だ」
「そうしたら 昨夜から女の人になっちゃった もう 嫌ねぇー」
「ハハハ 女性の証明じゃないか 仕方ないよ」
「そうね でもほんと煩わしいわね」
神山はニコニコして次長席に戻ると 土曜日に各協会から持って来た
祝儀を整理し始めた
食品関係が85社で 現金1億6千万円ギフトカード4千万円 建築協会
が103社で 現金1億9千万円ギフトカードが6千万円 繊維協会が
初めてなので170社と多かった 現金2億7千万円ギフトカードが
9千万円と多かった 今回は現金合計が6億2千万円でギフトカードが
1億9千万円になった 神山は銀行に電話をして現金を受け取りに
来て貰い 大口預金の部屋で入金を確認し 通帳に記帳をした
直ぐにスイス銀行に15億円を入金して部屋に戻った
神山は施錠できるロッカーを開けてみると 現金がまだあった
「あっ いけない ここにも有った しまったぁー」
このお金は繊維協会で顧問を引き受けた会社からのご祝儀で
丁度9千万円あった
「洋子 おいで」
呼ばれた洋子が次長席にいくと
「はい 夏のボーナス」
2千万円を洋子に渡すとニコニコして受け取った
「洋子 それから このギフトカードだけど 500万円ずつ書留で
送ってください」
神山は送先をメモしてもらった
亜矢子 由紀枝 祐子 由貴 桃子 カトリアーナと過日送った先で





.

2013年3月15日金曜日

Vol.979 紫陽花 -14-59



「そんなぁー ねぇー桃子 待っていたものね」
「そうよ 随分と待っていました ふふふ」
神山は二人を乗せるとタクシー会社に電話をして赤坂のスタジオまで呼んだ
車を発進させると スピードを上げて赤坂に向った
今日は日曜日の夜とあって 車の量が少なく 運転しやすかった
赤坂のスタジオに戻ると タクシーが来ていて祐子も待っていた
「あら 祐子さん 待っていたの」
「ふふふ だって一人で先に行ってもつまらないでしょ だからよ」
神山は車をガレージにしまうと ギフトカードを一束持ちタクシーに乗った
3人は後ろ座席に座り神山が前に座り
直ぐにホテルに着くと 祐子がタクシー代を支払い エレベーターに乗った
6Fのステーキハウスに着くと神山が受付嬢に
「先ほど予約した神山ですが、、、」
「はい いつもご利用ありがとうございます お席をご案内させて頂きます」

席に案内されると話題はゴルフの話になった
「それで 成績はどうでしたか?」
「うん 73で廻れたよ」
「えっ 凄いぃー あーあ また離されたわね」
「だけど祐子だって 練習をしているでしょ」
「ええ でもそこまで出せないわ よし明日から気合を入れるぞぉー」
「おお 参ったなぁー」
「コースは何処ですか」
「ああ 先日の御殿場カンツリー富士コースだよ 無風でよかったよ」
「わぁー 早く行きたいなぁー ねぇ由貴さん」
「そうそう 私も練習をしているのよ 実は桃子と夜練習をしているの
ほらナイターで営業をしているのよ 祐子さんに教えたところよ」
「あら そうなの へぇー 私も夜に行こうかなぁー」
ゴルフの練習はみな真剣に取り組んでいるようなので みなに任せた
神山は泰子の事をここで公にしなくても良いと考えみんなに話さなかった
美味しく食べ終わり別れる時に神山が由貴にタクシー代として1万円をだし
「これでちゃんと帰りなさい いいね」
「ねぇー もう1軒行きましょうよ 久しぶりだしぃー」
神山は頷くとアフターシックスに連れて行った
女性たち3人は店内の広さや落ち着いた雰囲気に少し驚いた
席に案内されるとバニーガールが注文を聞いた
今日来たバニーガールは片言の日本語だったので祐子が英語で
ビールを注文するとバニーガールは笑顔で答えた
神山が自分はドライマティニーを注文した
「神山さん 昨日は洋子さんと一緒に またアメリカン ポップスで
踊ったのよ そうしたら観客の輪が出来て 男が誘いに来るの
もう大変だったわ」
「へぇー もてもてだ」
「ええ 踊っている最中に洋子さんとキスをしたの そうしたら反響が
凄すぎて 次の踊りからやめたわ」
「ハハハ レスビアンと勘違いされたわけだ」
「そうみたい だって腕をあまり動かさないで 腰だけで踊っていたでしょ
だから 勘違いされたと思うわ」

「みんな 踊りに行こうよ」
店内はビートが効いた曲が流れると カップルが踊りだしツイストなど
懐かしい踊り方で楽しんでした
「みんな 5曲踊ると 楽しい事が出来るよ 頑張ろうね」
みんなは分からないまま5曲を踊り終えると 照明が中央だけになり
紳士が出てきて中央に立つと バニーガールが4人にパイを渡し
祐子や由貴 桃子や神山が紳士をめがけ投げると みんな顔面にあたり
真っ白の顔になると 周りの客からも拍手が沸いた
席に戻ると神山のところに ジョン ブラームスがきて
「神山さん 今夜は若い女性ばかりで羨ましいですね」
「仕事の関係ですよ でも友達です」
「神山さん 私はバカンスで4週間ほど日本を離れます 携帯番号を
教えておきます 何かあったら電話をください」 
ジョンは神山に番号を教えると神山も番号を教えた
「実は明日の午前中にも洋子さんに話すつもりでした でも会えたので
明日は部屋に電話をしません では」
「楽しんできてください では」
ジョンがテーブルから離れると祐子が
「神山さんって 外国人のお友達がいるんですね」
「ほら 以前 熱海伊豆山 ホテル スキエでカトリアーナといる時に
絡まれたでしょ 大竹組に 覚えているかな?」
「ええ 覚えているわ 怖かったもの」
「その時に協力してくれた人だよ」
祐子は細かい詮索はしないで 神山を見直した
「さあ 踊ってください」





.

2013年3月14日木曜日

Vol.978 紫陽花 -14-59



など 殆どの家電製品を揃えた
ここでもギフトカードで330万円を支払い 明日6日月曜の18時に
届けてもらう事にした
「さあ 泰子 忘れ物は無いかな」
「わぁー 多分無いと思いますよ でも 凄いわ」
「ハハハ 泰子の凄いが出ましたね」
「もう 嫌ぁー だって凄いでしょ」
「そうしたら 時々寄せてもらうよ」
「ふふふ 分かりました お待ちしていますね」
「そうだ 引越しやを探すのって大変でしょ ちょっと待ってね」
神山は由貴に電話をすると
「はい ちょっと待ってください 手帳に書いてありますから」
由貴は暫くすると神山に
「、、、、って引越しやさんです ところで神山さんが引越しをするの?」
「ハハハ 僕じゃないよ ごめんね」
「なぁーんだ お友達なのね また増やしたんだ」
「でも 多分知っていると思うよ また紹介するよ」
「はーい お待ちしていますね」
「うん ありがとう では」
神山は由貴から教えてもらった 引越し屋を泰子に教えると泰子は
「でも 引越し代って 結構掛かるでしょ どうしようかな、、、」
神山はボストンから200万円を取り出し
「泰子 このお金は 当面の資金だ 足りなくなったらいつでも言いなさい
いいね」
泰子は一瞬躊躇したが ニコニコして受け取りボストンにしまった
「神山さん なにからなにまでありがとうございます 泰子嬉しいわ」
「うん 僕も泰子が喜んでくれると嬉しいよ それから明日だけど
何時頃部屋に行く予定?」
「ええ 大体5時頃には着いていると思います」
「分かった 僕もその時間に合わせて伺います」
「ええ お願いします」
「それから なるだけ休んで引越しの準備を進めなさい いいね」
「ええ でも本当に何も無いのよ 3日も休めば出来ると思いますよ」
「そうか でも今度の土日は面談が入っているから 出来れば平日の方が
抜けやすいな」
「はーい 来週そこそこにも引越しできるように準備しますね」
「うん じゃ 送っていこうか」
「ううん 大丈夫よ」
「わかった」
神山は泰子にタクシー代として5万円を渡した
「じゃ 明日お待ちしていますね」
「うん 何かあったら携帯まで電話をください あっそうだ 携帯電話を
買うのを忘れていたよ 早速買いに行こうよ」
「大丈夫よ 明日 買いに行くから ふふふ」
神山は携帯電話代として10万円を渡した
「じゃ これで購入してください」
「はーい ありがとうございます」
泰子は手を振って タクシー乗り場に行くと乗車して渋谷を後にした

神山は時計を見ると7時になっていたので 由貴に電話をした
「はーい 由貴です」
「今夜だけど どこかで食べようか」
「わぁー 嬉しいな そうしたら桃子も一緒でいい?」
「うん いいよ 何処に行きたい」
「そうしたら ステーキを食べたいな」
「分かった そうしたらこれから迎えに行きます 大丈夫かな?」
「ええ 後5分したら出られるわ」
「うん そうしたら坂の上にある交差点のところで待っているよ」
「はーい お願いします」
神山は電話を切ると 祐子に電話をした
「お帰りなさい」
「うん それで夕飯の支度はしたでしょ」
「ええ 私の分はしました、、、」
「ごめんね 外食にしようよ 大丈夫?」
「ええ 大丈夫ですよ 冷凍出来ますから」
「そうしたら スカイハイのステーキ屋に電話を入れるから 先に行って
もらえるかな 由貴と桃子を拾ってから行きます」
「はーい では支度をして行ってますね」
「うん お願いします」
神山は車を発進させると由貴に話した交差点に向った

交差点手前の駐車場で待っていると 由貴と桃子が駆け足できた
「ごめんなさい 遅くなって」
「いやいや こちらこそごめんね 突然で」





.

2013年3月13日水曜日

Vol.977 紫陽花 -14-59



「ほんと 良いわね 最上階だと景色もいいし でも家賃が、、、」
「泰子 大丈夫さ 全額とまではいかなくても 僕が出すよ
それに ここに合った家具も僕が買ってあげるよ」
泰子は最初不安そうな顔をしていたが
「ほんと 甘えていいのね」
「うん 大丈夫だよ じゃ不動産屋に行こう」
神山は行きなれた不動産屋だったので 話が早く進むと思った
不動産屋に付くと受付の女性が神山を覚えていて
「いらっしゃいませ お部屋探しですか」
ニコニコして神山を迎えると席に案内した
神山は不動産情報誌に掲載されている物件を女性に見せると
「はい 大丈夫ですよ これからご案内できますが 如何されますか」
「うん じゃ案内してください お願いします」
泰子と神山はその女性の運転する車で物件を見に行った
「いいところじゃないですか ねえ泰子」
「ええ LDKも広くて使いやすいわ 気に入ったわ」
「ここら辺ですと 病院やスーパーなど日常生活には充分過ぎるいい環境で
お食事なども和洋中どのお店も揃っていますよ」
「よし テラスに出てみようか」
3人はテラスに出ると 代々木の街並が一望でき環境は最高に良かった
泰子が少し心配そうな顔をしていたので
「泰子 任せなさい 大丈夫だよ」
「はーい 甘えます ふふふ」
二人は頷くと 不動産屋の女性に神山が
「決めました 正式な契約書製作は明日になります 今日はお金を納めます
良いですか?」
「はい 大丈夫ですよ では会社で手続きをしますね」
3人は不動産屋に戻ると 早速支払いの話になり神山は不動産屋が提示した
当月日割り125806円と敷金礼金5か月分75万円 前家賃として
1年分180万円合計2675806円を支払った
神山は領収書を貰うとコピーを貰い 泰子に渡した
「そうしたら 鍵は明日ですか?」
「いえいえ もうお渡ししますよ」
担当の女性は引き出しから 部屋の鍵を探し出すと
「こちらがカードキーです 暗証番号を設定しますので6桁の番号を
このボードに打ち込んでください 同じ数字を2回打ち込みます」
泰子は少し考えていたが 6桁の数字を間違いなく2回押すと
「はい ありがとうございます カードキーに記録されました
注意点は スキャンをしたあと暗証番号を打っていただきますが
5回間違えますと このカードは使用できなくなります 解除はここに
持って来ていただき 暗証番号を再度設定して頂きます」
泰子は手帳に暗証番号を逆からメモをした 神山が
「もう一枚お願いは出来ますか」
担当の女性は1万円掛かるといい 神山が1万円支払うと 直ぐに
カードキーを作り 暗証番号は一緒だと説明した
「そうしましたら 引田様 明日ご用意していただく書類はこの用紙に
書いてありますので 全て揃いましたら契約書を製作します」
泰子は準備する書類が書かれた用紙を見ると
「そうしたら 午後になりますが 良いですか」
「はい 来られる前にここに電話をしてください 来られても出ていると
時間が勿体無いですからね お願いします」
泰子は頷くと神山と不動産屋を出た 神山が
「そうしたら 泰子 渋谷で家具などを揃えよう」
泰子は突然で驚いたがニコニコして
「はーい お願いします そうすると 台所用品など細かいもの意外は
全て廃棄処分ね」
「うん 暑い日が続くけれど がんばって引越しをしようね」
「でも 私って そんなに家財は無いんですよ ほんと 質素っていうか
貧乏丸出しの生活です ふふふ」
神山はあそこの給料を知らないが 河津の母親に送っているんだと思い
精一杯援護をしようと考えた

渋谷の家具専門店に行くと店員が神山の事を覚えていて話は早かった
いつもと同じようにチェストなのどの家具 キングサイズベッド
羽毛布団やタオルなど そのほかに30畳用のクーラー2台や照明器具
全て明日の18時配達にしてもらい 435万円をギフトカードで支払い
店員が勘定するのに手伝い店員も勘定をして
「神山様 確かに435万円ございます ありがとうございます」
「では 明日18時にお願いしますね」
神山と泰子は家具専門店を出ると 家電量販店に行った
泰子は冷蔵庫が古いし小さいので大きな冷蔵庫が欲しいとおねだりした
神山は冷蔵庫だけではなくて 洗濯機や電子レンジなど好きなものを
買うよう話をすると 泰子は少し涙ぐんだ
家電量販店では 中型の冷蔵庫 洗濯機 電子レンジ パソコンやTV





.

2013年3月12日火曜日

Vol.976 紫陽花 -14-59



「そうよ 羨ましいわ」
「2位 僕です 73で廻りました ありがとうございます
商品は30分の昼寝です」
3人の女性は 大笑いして ビールを追加した
「なんと 3位が2名います 香織さんと真由美さんでーす おめでとう」
神山は商品券100万円分入った封筒を2人に渡した
「さてと 香織さんと真由美さんはマイナス4300円お願いしますね」
香織と真由美は4300円ずつだし神山に渡した
「はい 泰子さん プラス4500円です 残りは僕です」

「しかし泰子 凄くいいスコアだね」
「駄目よ 課題がはっきりしたけれど 3つオーバーだわ それより
神山さん 73って廻った事あるの?」
「ハハハ 初めてさ でも泰子同様課題が分かったよ うん」
泰子と神山がいいスコアで廻った事で 香織と真由美は
「あーあ いいなぁー 私も練習だわ 絶対に90切るから」
「私も切るわ だって同じクラブで 20違うって悔しいもん」
神山は頷き
「そうそう 練習をしなければ いいスコアは出ないよ 練習だぁー」
「そうよね 神山さんのスイングを見ていると 昔一生懸命練習したって
そんな感じよ ただタイミングがあのクラブに合っていないのね
そこだけだと思うわ 大丈夫よ あと4つ少なく出来るわ」
「ハハハ コース限定でね」
話が盛り上がり 夢中になっていると泰子が
「ねえ そろそろ帰りましょうよ って言っても神山さんのお休みタイム」
「そうね そうしましょう どこで寝るんですか」
「うん 車で寝ます」
神山は泰子に10万円分のギフトカードを渡し
「これで ここの精算をお願いします ゴルフの今までの分は全て精算し
残っているのは この分だけだから 充分に足りるよ
そうそう 30分のあいだ 呑んでていいからね
そうだ 泰子 30分したら精算をして 車にきて下さい」
「はーい 分かりました そうします」
神山はそう言うと3人に手を振って 車に向った
時計を見てみるとまだ3時半なので 渋谷には5時前に着く計算になる
泰子の予定も聞いて見なければいけないが 不動産屋にいき部屋を決めても
良いと思っていた

「神山さーん 起きてください 30分経ちましたよ」
神山は車の外で 誰かが起こしていると思い目を覚ますと 3人の女性が
ドアのところに並びニコニコとした顔で神山を見ていた
「やあ ありがとう では帰りますよ さあ乗って」
神山は缶コーヒーを飲み頭をスッキリさせると ゴルフ場を後にした
東名高速に入ると神山は香織と真由美に
「悪いけれど 渋谷駅で良いかな」
「ええ 大丈夫よ」
3人の女性が答えたので神山は泰子に
「泰子 そうしたらこれから部屋を探しに行くよ 今夜の予定は?」
突然言われた泰子だったがニコニコして
「ええ ありがとうございます 大丈夫ですよ」
「よし 決まった って事で泰子とお部屋探しをします」
香織と真由美は驚いて
「随分と急な話ですね」
「本人は以前から引越しを考えていたそうだ しかしチャンスが無く
今回 思い切って引越しってわけさ」
「へぇー 泰子さんそうだったの 全然知らなかったわ」
「ごめんなさい 神山さんが一緒に探してくれるって言われたので
前々から都心に近い方が何かと便利だし 考えていたのよ」
「そうね 都心の方が便利よね」
話していると 渋谷ICに着き 渋谷駅前で香織と真由美が車から降りた
「じゃ また書留が着たら 教えてください お願いしますね」
「はーい 寂しいから誘ってくださいね」
「分かった そうそう泰子 キオスクで不動産情報誌を買ってきて下さい」
「はーい では買ってきますね」
3人で駅まで行くと 泰子は二人に手を振り キオスクで買い物をして
車に戻ってくると神山は
「そうしたら ホテルのティーラウンジで作戦会議をしよう」
「はーい 分かりました」
神山はシブヤ ハイアット ホテルの地下に車を止めると 最上階の
レストランに入った

不動産情報誌をめくってみると 代々木公園傍のマンションが掲載され
間取りは25畳のLDKと15畳の寝室 10畳の浴室とトイレで
「泰子 ここいいね テラスも広いし どう」





.

2013年3月11日月曜日

Vol.975 紫陽花 -14-59



泰子が神山の頬にキスをするとキャディーがクスクス笑った
香織と真由美は真っ直ぐに打ち 4オン2パットのボギーとした
泰子は2オンしたが3パットでパー 神山は2オン2パットのバディー

5番 380yパー4 軽い右ドッグレッグ
泰子はストレートボールに軽くドローを入れるつもりで 右の林を
狙ったが ボールは曲がる前に林したに落ち3オン2パットのボギー
神山はアイアンで軽く打ち 2オン2パットのパーであがった
香織と真由美は3オン2パットのボギーとした

6番 150y パー3 打ち上げ
ここは9番の池が続いているところで ティーグランド少しいったところ
から池があり グリーン手前は少し砲台になっていて 届かないと
ガードバンカーか転がりがいいと池に落ちてしまう
神山は午前中と同じように7番アイアンでロフトを立てて打つと
低い弾道でグリーンに乗ると ピン奥に止まった
泰子はフェードを掛けたボールでオンさせると ピン傍でとまった
香織と真由美はグリーンに乗らず3オン2パットのダボにした
神山は下りの難しい5mを距離をあわせて打つと カップインしバディー
泰子は2mをカップにけられてパーであがった

7番370yパー4 打ち上げ
ここは落としどころ230yから280yまで左側のフェアウェイが少し
広くなっていて ドロー系のボールでも250yは飛ばせるところだ
神山はストレートボールを思い切り打ち抜くと 右の林をぎりぎりに飛び
フェアウェイ真ん中の残り100yまで飛ばした
泰子は午後の練習を思い出し お股に力をいれて 力いっぱい振ると
フェアウェイ真ん中の残り130yとした
香織と真由美は無理をしないで 3オン2パットのボギーであがった
泰子はピンが右側にあるので 軽いドローで打ち上げたが 戻ってこないで
3オン2パットのボギーとした
神山は2オン2パットのパーであがった

8番500yパー5 打ち下ろし
このホールは最初右ドッグレッグし 次打は左ドッグしている逆S字ホール
最初の曲がり角まで200y 次が350y地点で左に曲がっている
神山は右の林ぎりぎりを狙い打つが 少しドローが掛かり 曲がり角を
越えて左の山斜面に飛んでしまった
泰子はスプーンで軽く右の林ぎりぎりを狙うと フェアウェイ左 残り
270yのところまで飛ばした
香織と真由美はともの4オン2パットのボギーとした
神山は出すのが精一杯で フェアウェイまでだし 4オン2パットのボギー
泰子は3オン1パットのバーディーであがった

9番390y パー4 打ち下ろし池越え
このホールは6番の池と共有しているホールで 200y付近には イン
18番池との水郷がある
残り70y付近には 18番と共有の大きなサイドバンカーがある
泰子はドライバーにするかスプーンにするか躊躇し スプーンにした
ドローボールなのでコース右側の池に向って打つと 綺麗に放物線を描き
少しずつ左に戻したが 軽く打ったせいか距離が出ないで 水郷に落ちた
神山はストレートボールだが 少し左に曲がりだしたので 泰子同様
右の池に向って打つと 真っ直ぐに行き過ぎて フェアウェイ右の池に
落ちるぎりぎりのところで止まった
香織と真由美は キャディーの言いつけどおり打つと 3オン2パットの
ボギーであがった 泰子は水郷手前からうち3オンに成功するが2パットの
ボギーであがった 神山は4オン2パットのダボであがった

神山たち4人はキャディーにお礼を言い お風呂に入った
早く出た神山がレストランでスコアの集計をしていると3人が来て
「お疲れ様でした」
「やあ 早いね お疲れ様 さあビールを呑んで乾杯しようね」
「まあ 車なのに大丈夫?」
「うん 30分寝るよ お願いします」
泰子が手を挙げてウエイトレスを呼ぶと生ビールを注文した
「それと おつまみも注文してね」
泰子たち女性3人は 食べたいものを選ぶと泰子が注文した
「さあ ビールが来たところで まずはかんぱーい」
4人はジョッキがカチンと当ると 美味しそうに呑んだ
「では 成績発表します 1位引田泰子さん スコア72 おめでとう
ございます」
神山は先ほど用意した商品券200万円分を渡した
「えっ 頂いていいんですか?」
「勿論だよ ねぇーみんな」





.

2013年3月10日日曜日

Vol.974 紫陽花 -14-59



「練習すれば そうだな あと4つ縮まるわよ うん 保障するわ」
「へぇー 4つも違ってくるの そうしたらプロじゃん」
「ふふふ ここのコースでね コース限定でーす」
「なぁーんだ コース限定か でも練習をしよう 分かりました」

スコアの話に夢中になっていると 御殿場御膳が運ばれると香織が
「神山さん ビールもう一杯いいですか?」
「そんなぁー 遠慮しないで どんどん呑んでね 泰子さん追加お願い」
泰子はニコニコして手を上げ 生ビールを追加した
御殿場御膳はおつまみにいいし ちゃんとご飯も入っているので
全部食べると おなかが一杯になるように創られていた
食べ終わると みんなはコーヒーを飲み寛いだが 泰子はさっさと飲み
神山にお礼を言うと どこかに行ってしまった
「香織 どうしたのかな おなかでも具合悪くしたのかな」
香織と真由美も訳が分からないので
「もう少ししたら 探してきます 心配ですよね」
「うん なんか 顔つきが変わっていただろ どうしたのかなぁー」
暫くして香織と真由美が席をたち泰子を探しに行ったが
「神山さん 化粧室には居ないわよ 何処に行ったのかしら」
神山は多分練習グリーンだと思い 行って見ると居なかった
「はぁー どうしたのかなぁー あとはどこだろうか?」
神山が独り言を言っていると真由美が駆け寄ってきて神山に
「居ましたよ 打ちっぱなし」
3人は ほっと安心して 打ちっぱなしへ向った
泰子はドライバーで真っ直ぐに打つ練習をしていたが どうしても
ドローボールになってしまうので フォームを修正していた
「おいおい 一人で練習なんて もう みんな心配したんだぞ こらっ」
「はーい ごめんなさい 真っ直ぐに飛ばないのよ もう いやだわぁー」
神山は由紀枝のレッスンプロが話した事を思い出し
「泰子 お股に大根をぎゅって挟むようにして振りぬいてごらん」
泰子は顔が真っ赤になり
「おちんちんを挟むんですか うぇー 難しいよぉー」
「ハハハ 違うよ 大根だよ もう 由紀枝と一緒だ」
「はぁー 大根ですか なぁーんだ 最初から言ってよ もう ばーか」
その話を聞いた3人は大笑いしたが泰子は真剣だった
「そう ダウンする時に お股に力を入れるんだよ」
泰子は言われたとおり股に力を入れると 球筋が真っ直ぐになり安定した
感覚を忘れないよう 同じタイミングで何回も打った
「わぁー 泰子さん 全部真っ直ぐよ 凄いわぁー」
「ふふふ おちんちんのお陰ね」
「なになに それ 教えて ねぇー 泰子さん」
香織は一生懸命素振りをしている泰子に聞いた 泰子は
「ふふふ 膣でおちんちん切る要領よ」
「えっ おちんちんを切っちゃうの へぇー 凄いわね 私も練習だぁー」
一人取り残された神山は
(じゃ ちんぽが付いている 俺はどうしたらいいんだよ もう)
そう考え 練習をするのを止めて 自販機のビールを飲みスタートを待った

神山達は午後のアウトスタートを伝えられると1番ティーに向った
午前中はトータルハンデで香織と真由美が33 泰子34 神山36で
香織たちが一歩リードしているが 14引いているので 実際は40で
泰子と神山に負けている事になる

1番420yパー4 打ち上げの軽く左ドッグレッグ
泰子は得意のドローボールを打つが 先ほどまでのようなドローではなく
ほんとうに軽く左に曲げるボールで 250yを飛ばした
神山はストレートボールで左の林を狙い打ち 270y飛ばした
香織と真由美はサイドバンカー手前の220y付近に落とし
3オン2パットのボギーであがり 泰子と神山は2オン2パットのパーで
あがった

2番ショート香織がダボ 真由美はボギー 泰子と神山はパー 
3番ミドル 香織がボギー真由美ダボ 泰子と神山はパーであがった

4番 ロング520y パー5 打ち下ろし 左ドッグレッグ
泰子はドッグレッグといっても 350y付近から曲がっているので
ここはストレートボールを少し右に打つと 小さなドローがかかり
フェアウェイ左 330y飛ばし本人も喜んだ
神山は先日のことを思い出し ここ一番飛ばそうと思い 右を向いた
素振りをして 方向を確認すると 思い切り力を入れた
ボールは2番ティーグリーン方向に飛び出し 最高点を過ぎると 少しずつ
左に軌道修正しフェアウェイ真ん中に落ちランが出て 残り100yまで
飛ばし キャディーや香織 真由美 泰子から盛大な拍手を貰った
「凄いわぁー 良く飛ばしたわぁー 気持ちがいいねぇー」





.

2013年3月9日土曜日

Vol.973 紫陽花 -14-59



香織と真由美は 6番アイアンで打つとキャディーの教えどおり
残り130y付近に打ってきた 
泰子と神山は香織と真由美のボールを追いかけたが 神山には届かず泰子の
ボールを少し越えたところで止まった
香織と真由美が自分のボールを確認すると
「わぁー 泰子さんのボール そこなの へぇー 凄いわぁー」
「ほんと 凄いわねぇー」
「ふふふ 神山さんのボールはもっと前にあるわよ」
香織と真由美は驚いて声が出なかった
神山と泰子は2オン2パットのバーディーであがり 香織と真由美は
キャディーの言うとおり打ち 3オン2パットのパーで上がった

18番 420yパー4 打ち下ろし
このホールも名物ホールで 200y付近で左ドッグレッグしているが
その手前から左側は15番の池が入り込んでいて 200yのところには
アウトコース池の水郷が横に流れている
水郷のところはアウトコース9番と隣り合わせになっていて そこから
グリーンまで左側は池があり 右側はバンカーがあるといったホール
ティーグランドに立つと どこに打っても池に入るような錯覚に陥る
なにしろ9番の池も迫ってきているので 落としどころが非常に
難しいホールだ
泰子はキャディーに
「あのバンカー狙いでどうでしょうか」
「貴方なら バンカーの右を狙って思い切り振れば大丈夫よ
もともとドローが上手だから 大丈夫よ 頑張ってね」
泰子はキャディーの助言どおり バンカーの右側 アウト9番ホールの
右側を狙って 思い切り振りぬくと 真っ直ぐに9番フェアウェイ右の
池方向に飛んでいき ボールが最高点を越えたところから徐々に軌道を左に
修正してきて 落ちたところは18番ホールフェアウェイ真ん中
バンカーの左に落ちた 距離は300y飛ばしたことになる
見ていた神山はキャディーに
「いままでどおり真っ直ぐですよね」
「ええ 今日はぶれていないから 池越えで大丈夫よ」
神山はキャディーが言ったとおり ドッグレッグしている池ぎりぎりを
狙い打ちすると ボールは綺麗にバンカー方向に飛び 見事にバンカーに
捉まった でも距離は泰子より40yほど出していた
香織と真由美はキャディーの助言どおりに 220y付近に落とし
3オン2パットのボギーで上がった
泰子と神山は共に2オン2パットのパーであがった

神山達はキャディーにお礼を言って レストランに入った
「お疲れ様 さあまずは生ビールにしましょう」
そう言うと泰子が手をあげてウエイトレスを呼び注文した
「ご飯は何にしますか?4人一緒の方が早いと思うよ そうそう
御殿場御膳って美味しかったよ 少し高いけれどね」
「じゃ 決まり 御殿場御膳4人前 ふふふ」
「泰子さん 凄いスコアよ どうしたの」
「ふふふ だってドローボールが思い通りのところに行くのよ
あのクラブって 思っていた以上のいいクラブだわ 神山さん本当に
ありがとうございます 大切に使います」
「ハハハ 参りました この調子だと70を切るでしょ 自分のベストって
いくつなの」
「ふふふ 67よ でも今日のここも簡単でしょ」
「えっ なんで」
「だって ピンの位置って簡単なところばかりよ だから上級者だと
私と同じくらいか もっといいスコアで廻れるわよ」
「へぇー 気が付かなかったよ そうなんだ それはそうと9番の
グリーンで 池を見た 逆さ富士が綺麗だったでしょ」
「えっ 逆さ富士ですか 見なかったぁー 真由美は見たぁー」
「ううん 見ている余裕無かったよぉー へぇー」
泰子が
「綺麗でしたね 私 見ましたよ」
「うん 池の波が無いからミラーのようだったね」
「ええ 凄く綺麗でした でもね 午後の9番が大変だと思いました」
「そうか ドローだと逆だものね うーん 落としどころかぁー」
「そうなの 16番だって フェードが綺麗に掛かれば問題ないの
でもドローで攻めたでしょ 駄目ね ボギーだもん ねぇー神山さん
先日来た時ってインのスコア覚えていますか」
「うーん 確か38だったな そうすると2ついいんだ」
「ふふふ 良かったですね その時のスコアっていくつ?」
「うん 初めて出したから覚えているよ 75だよ」
「へぇー 凄い 素人の方が初めてのコースで75って凄いわ へぇー」
「うん あのクラブに変えたら スコアが良くなったよ でも練習を
していないから 力を入れると左に行ってしまうんだ 参ったよ とほほ」





.

2013年3月8日金曜日

Vol.972 紫陽花 -14-59



打順は香織 真由美 泰子 神山となり
今回はレディースティーが無く レギュラーティーからのプレーとなった
10番は380yパー4のコースで軽く右ドッグレッグしていて 右は
ラフの外は崖になっているコースだ
神山と泰子はパーであがり 香織と真由美はボギーだった

11番ロング 12番ショート 神山と泰子は共にパーであがった
香織は11番でダブルボギー 真由美は12番でダブルボギーとした

13番440yパー4 打ち下ろしの右ドッグレッグ
ここは 220-250y地点にフェアウェイの広い落とし場所があり
270yを真っ直ぐに越えると ガードバンカーに捉まる様になっていて
神山は今までで一番いいショットをしたのにも拘らず バンカーに入った
キャディーが飛ぶ人は大抵あのバンカーに入れて 苦労すると話した
神山はバンカーまでいくと なるほど前の壁がグリーンを遮るほど
高く聳えている様だった
神山は残り100yなのでピッチングウェッジで思い切り打つと
グリーンをオーバーして ボギーであがった
泰子はパーであがり 香織と真由美はダブルボギーで上がった

14番は35度左ドッグレッグのパー4で 370y打ち下ろしのコース
泰子は手堅くパー狙いで行くかと思ったが 左林ぎりぎりを上手な
ドローボールで攻めに行き 残り60yとした
神山は先ほどのホールで ストレートボールが良く飛んだので ここでも
ドライバーを思い切り振りぬいた
ボールは綺麗に左の林を越えて グリーンエッジまで届いた
香織と真由美は安全策で フェアウェイ真ん中に落とした それでも
ランが出て のこり100yのところに行った
泰子が神山に
「凄いボールね 惚れ惚れするわ 私は怖かったから止めたのよ」
「そうか でも良く飛んで行ったじゃないか グリーンオンだったりして」
「ううん あなたのボールがグリーンよ 凄いわ ふふふ」
一方香織と真由美は
「あの二人 いい勝負ね」
「ほんと 良く飛ばすし スコアだって纏めているし 凄いわね」
「参ったわ」
「泰子さんも 気分爽快じゃないかな ねぇー 羨ましいわ」
「そうね 少し呑み過ぎたかしら 効いているわ ふふふ」
香織と真由美は共に3オン2パットのボギーで上がった
泰子は60yをピタと寄せバーディーを奪うと神山もバーディーで上がった

15番185y パー3 
ここは名物ホールで ティーグランドからグリーンエッジまで大きな池で
先日行われたゴルフ大会でも 何人ものプレヤーが池ポチャをしている
グリーンは受けていて 手前にオンさせてもバックスピンが掛かっていると
ガードバンカーに入るようになっている
泰子はピンに真っ直ぐ向って打つと グリーンエッジにオンして
そのままピン傍まで転がっていった
これにはキャディーも驚いて拍手をした
神山は4番アイアンのロフトを立てるようにして打つと 泰子と同じように
グリーンエッジにオンしたが 転がりが強く ピンをオーバーした
香織と真由美は池は越えたがバンカーに入り ダブルボギーとした
泰子は慎重にラインを読んで このホールもバーディーを奪った
神山は距離合わせが上手く行きパーで上がった

16番390yパー4 打ち上げ軽い右ドッグレッグ
右側に丘の斜面があり岩が露出しているコース
このホール 神山と泰子が珍しくボギー 香織と真由美がダブルボギー

17番530yパー5 打ち下ろし
最初は左ドッグレッグし 次打からピンまでは右ドッグレッグしている
落としどころは220y付近のフェアウェイ 400y付近のフェアウェイ
泰子は綺麗なドローボールを打ち 残り150yの処まで飛ばした
神山はストレートボールで左の林を越えて残り120yの処まで飛ばした
香織と真由美はキャディーの教えどおり220ヤードのフェアウェイを
キープし喜んだ
「あー 良かった でもスプーンで打って正解ね」
「ええ ドライバーだと きっと右の林に入るわね」
「ほんと このクラブ 良く飛ぶわね」
「ほんと 二日酔いでちょうどいいのかしら」
神山と泰子は香織や真由美より先を歩いていた
「わぁー 神山さん 凄いところまで飛んでいるわ 負けたぁー」
「ハハハ ランだよ きっと そんなに飛ぶわけないだろ もう 泰子は」
「ふふふ そうね でも凄いよ 530yでしょ 残り100y位だもん」





.

2013年3月7日木曜日

Vol.971 紫陽花 -14-59



「まあ まだ頑張るんですか もう ほんと元気ですね ふふふ」
神山は香織の言葉を聴いている限り 昨夜の事を悪く思っていないと感じた
部屋が違うと本来はテーブルが離れるが ホテル側の好意で同じテーブルで
朝食を摂る事が出来た
神山は泰子の気持ちを察し ゴルフの話に徹していたが香織が
「神山さん 今日のハンデは私たちにオールワンよ」
「おいおい それじゃ 僕がもう負けるの分かっているじゃないか もう
駄目だよ せいぜい 14がいいところでしょ」
すかさず泰子が
「そうね オールワンだと神山さんがボギーを叩くと負けでしょ
だったら ショートとロングを除いた14がいいところじゃないかしら」
「まあ 泰子さん でもそうね それで1打いくらですか?」
「まあまあ それはゴルフ場に行ってからで良いでしょ それとも
ここで決めた方が いいのかな?」
香織は真由美と顔を見合わせると
「どちらでもいいわ でも 1打1000円が妥当でしょ」
「うん ではハンデを発表します 神山 引田は0 香織 真由美は
共にハンデ14 でどうかな」
「はーい 頑張りまーす ふふふ ねぇ真由美」
「はい 90を切る様に頑張ります」
それを聞いていた泰子は
「私は パープレーできるように頑張ります ふふふ」
神山だけでなく 香織や真由美も驚いた

食事を終えて部屋に戻ると神山は泰子に
「ねぇ 本当にパープレーで廻るつもりなの?」
「だって記念すべきゴルフでしょ だから自分に言い聞かせているの
分かってもらえるでしょ ふふふ」
「よし 僕もがんばって いいスコアを出すよ 悪いけれど20分ほど
寝かせてください お願いします」
泰子はニコニコと笑顔で答え その間にゴルフの支度をした
神山のパンツやポロシャツなどをきちんと揃えて ハンガーに掛けた
目を覚ました神山は泰子にお礼を言って
「あれっ パンツは?」
「ふふふ 全部ハンガーに掛かっていますよ もう」
「あ あっ ありがとう」
神山は直ぐに支度が出来ると 泰子に
「あの二人の様子を聞いてください こちらは下に行きますと」
「はーい 電話をしますね」
泰子が電話をすると香織たちも これから部屋を出るところだった
1Fのティーラウンジで合流すると神山は2Fのフロントで精算をした
「神山さま 今回のご利用は全部で56万円でございます 昨日お預かり
しています100万円から引かせて頂き 44万円のお返しになります
本日はどうもありがとうございます これからもご利用ください」
神山は返済の44万円を受け取るとティーラウンジに向ったが
エスカレーターを降りたところで 椿が待っていて
「神山さま 今回はありがとうございます」
「いえいえ たまには現金で宿泊しないと罰があたりますよ」
「そんな でも これからもご利用くださいね」
「ええ こちらこそお願いしますね」
神山は挨拶を終えると 3人に玄関で待つよう言うと 車を取りに行き
エンジンを掛けると 車止めで3人を乗せた
「神山さま 今日は無風と言っていました いいスコアが出そうですね」
「はい パープレーを目指します では 失礼します」
神山が車を発車させるときに 由紀枝と亜矢子が手を振っていた

ゴルフ場に着くと神山はフロントで予約表のところに名前を記入して
スタート手続きを行った
各自がロッカーキーを受け取り着替えを済ますと 神山は3人を待った
香織たち3人が来ると神山は
「ねぇ みんな同じクラブだから 目印をつけないといけないね」
「そうかぁー 分かりました」
神山は3人をキャディーマスターのところに連れて行くと 訳を話し
クラブの根元にマジックインクで印をつけた
パターを取り出し 練習グリーンでパットの練習をすると泰子のボールが
狙ったとおり 気持ちよくカップに吸い込まれていた
神山も集中したが どうしても距離感が合わなかった
多分 昨日の雨でグリーンが重たくなっているのだろうと思い
少し強めに打つと 結構思ったとおりのラインを描いていた 泰子が
「今日のグリーンって 重たいですね こうなると素人の方がいいスコアを
出しやすい状況ですね 頑張りましょうね」
神山はまだ25歳の女性に ゴルフを教えられ泰子を見直した

8時30分 インスタート 10番ティーで打順を決めた





.

2013年3月6日水曜日

Vol.970 紫陽花 -14-59



7月5日 日曜日 晴れ
神山は25歳 まだあどけなさを充分に残している泰子の寝顔をみて起きた
6Fのスイートにもベランダがあり 神山はビールを呑みながら
タバコを吹かし 泰子の今後を考えた
そういっても考える女性は多く 神山は悩んだ
泰子に約束した 都内に部屋を借りる事は最優先だが 果たして自身が
どれだけ泰子を幸せに出来るか疑問だった
今日の天気は快晴とまでは行かないが 眼下に見える景色は
空気が透き通って最高に綺麗に見えた
景色を堪能していると泰子が起きてきて
「わぁー 素敵ねぇー おはようございまーす」
「やあ おはよう 今日は空気が透き通っているよ 綺麗だ」
「ほんと 綺麗だわぁー まるで河津と一緒よ ふふふ」
「そうか 河津も透き通っているんだ」
「ええ だって工場がないでしょ 空気を汚しているのは自動車だけよ」
「なるほど じゃ観光バスが増えると空気が濁ってくる訳だ」
「もう 朝から変な事に感心しないで ほんと変な人ね もう ふふふ」
「おいおい カルチャーじゃないか 変人扱いするなんて こらっ」
神山は泰子を抱きしめてキスをすると 泰子は答えた
ベッドに行くと泰子は
「ねぇ 可笑しいの あそこの周りがべとべとなのよ 見てくれる?」
神山は泰子が真剣に話すので ヴァギナを覗いてみると泰子の手が神山の
頭を抑えて 泰子は
「ねえ お願い そのまま愛撫をしてください お願いします」
神山はやられたと思ったが そのままクリトリスを愛撫した
今朝の泰子は積極的で 自分から快楽を求めようとして 腰を動かしたり
指をクリトリスに宛がい 何かに取り付かれたように快楽を貪った
神山に肉棒を挿入されると 気持ちが良いのか自分から腰を動かし
「ねぇ 神山さーん 気持ちいい?」
「うん いいよ 本当だ いいよ」
肉棒の先にある亀頭がだんだんと硬くなると 泰子は我慢できずに
「ねぇー いきそう あぁー はぁー あっ きゃぁー」
「僕も いくぞぉー でるぅー うぅー」
二人は快楽の頂点に達し 一緒に果てた

「ふふふ 気持ちよかった?」
「なんだよ もう うん 気持ちよかったよ ヴァギナはベトベトだし
もう 泰子はSEXの事しか考えていなかったんだ」
「勿論よ 貴方と一緒の時は それがベストの考え方でしょ
ゴルフ場にいったら ゴルフ 銀座に行ったらお仕事 でしょ ふふふ」
「そうすると 寝ているときも考えていたの?」
「うーん 分からない だって貴方に抱いてもらって そのまま寝たから」
「そうか 分かった さあ朝食に行こうよ」
「はーい じゃ一緒にシャワーを浴びましょ ふふふ」
二人はシャワー室でじゃれあって 体を綺麗にして出ると
「あら もうこんな時間よ 早くしましょう」
「泰子 浴衣で良いよ 僕も浴衣で行くから」
泰子は浴衣を見てみると 少しだけピンクになっている所があったり
しわが沢山出来ているので
「ありがとうございます でも着替えます」
神山はその仕草を見ていたので 自分も着替えをし準備した
「さあ 行きましょうか ふふふ」
「おいおい 化粧はいいの 二人に言われないかな」
「ふふふ 大丈夫だって 私 そんなの平気よ」
神山は由紀枝に似た根性を持っていると思い ますます気に入った

レストランに行くと香織と真由美はまだ来ていなくて 時計を見た
まだ6時50分だがレストランは営業していて まもなく来ると思った
バイキング形式なので 神山は洋食を中心に盛り合わせをした
受付で地ビールを2本注文しテーブルに戻ると泰子は純和食メニューだった
「まぁー おつまみばかり でも美味しそうね」
泰子は神山のおつまみをどれが美味しいか色々と食べてみた
神山の盛り合わせのトレーは半分近くなくなっていて ビールを呑むと
再びおつまみをとりに料理が並んでいる処にいった
ちょうど香織と真由美が眠たそうに 食事に来て神山に
「おはようございます」
「やあ おはよう 随分と眠たそうだよ 大丈夫」
「はーい 大丈夫でーす」
二人も神山と話しながらバイキングしていると泰子がきて香織に
「昨夜はありがとうございます」
そういいお辞儀をして 自分の席に戻った
神山もなるほどと思い 香織の出方を伺った
「神山さん 良かったでしょ ふふふ 私たちお邪魔したくなかったの」
「うん ありがとう よかったよ さあ 一杯食べて頑張ろうね」





.

2013年3月5日火曜日

Vol.969 紫陽花 -13-58



「そうか 僕には分からないよ」
「いいの そんなに分かっていたら こんなに美女が付いて来ないでしょ」
「そうか なるほど」
「もう 何がなるほどなの 何も分からないのに ほんと子供ね」
神山はこらっと言いながら泰子をベッドに倒すと体をまさぐり
泰子もその愛撫に答え 体が反応していた
その夜 泰子は神山にSEXの手ほどきを受け 神山も満足した
何回か果てた後 神山は泰子に地ビールを呑みながら
「今は何処に住んでいるの」
「ええ 埼玉県の与野市です」
「お母さんと一緒なの?」
「いいえ 母は伊豆に住んでいます 河津ってご存知ですか」
「うん 半島の南の方でしょ」
「ええ そこで暮らしています」
「今のお部屋はどう?」
「どうって?」
「うん 都内に引越しをしないか?」
「えっ だってお家賃は高いし とてもそんなお給料ではありません」
「分かった 僕が部屋代を何とかするよ どうだね」
泰子は信じられないといった顔で神山の顔をまじまじと見つめ
「いいんですか 私の事買被っていますよ きっと」
「じゃ バージンをプレゼントされた男からのプレゼントだよ
これなら文句ないでしょ どうだぁー」
「ふふふ 分かりました お願いします 泰子幸せなのかなぁー
でも いいや 今だけでも幸せなら ねぇー神山さん ふふふ」
泰子は神山の胸に体を預け甘えた

「そうしたら 月曜日に部屋を探そう いいね」
「はーい 嬉しいわ でも 香織さんたちになんて言おうかなぁー」
「そうか いいじゃないか 部屋を変える事にし神山が援助したで」
「いいの 神山さんの名前を出しても 怨まれないかしら」
「ははは 良いじゃないか 人生一回限りだ 良い方向に動いているんだ
僕だって妬まれていると思うよ だって鈴やでトップ3だよ わかる」
「そうね 分かりました 聞かれたら正直に話します」
「うん 自分から言いふらさない事 いいね ここが大切だよ」
「そうね 神山さんを見ていても 自分から自慢しないモンね 分かる」
「そうしたら 月曜日の午後にどこかで会おうよ」
「大丈夫よ私は 月曜日から金曜日まで出勤だし へへへ
時間があるときには 映画も見に行っているのよ 内緒よ へへへ」
「こらっ さぼって、、、そうか時間が自由なんだね」
「当たり前でしょ 神山さんが居ないし お仕事といえば 会社からの
色々なお願いのお話でしょ 時間は一杯あるわ」
「そうだね そうか わかった 月曜日のお昼ごろに電話をします
携帯電話の番号を教えてくれるかな」
泰子は俯いて神山に
「私 携帯電話を持っていないんです ごめんなさい」
「わかった じゃ携帯電話を買うところからスタートだ いいね」
泰子は明るい顔で神山ににこにこしながらキスをして又 求めてきた
「駄目だよ 泰子 だって僕のちんぽこはもうヒリヒリしている
もう限界なんだよ これ以上入っても 感じないと思うんだ」
「まあ だらしないのね もう 本当?」
泰子はバスローブの前を開き おちんちんを愛撫するが全然反応がなく
「わぁー 私と一緒 壊れたぁー はぁー 大変だわ 大丈夫」
「うん 時間が経てば大丈夫さ 泰子だって大丈夫だよ」
「ほんと?」
「うん」
「嬉しいわ」
「僕も嬉しいよ」
「ねぇ 嘘でもいいから 愛しているって言って」
神山は少し間をおいて
「一杯 愛しているよ だから時々は我慢してね お願いします」
泰子は真剣な眼差しで神山を見ていて
「いいわよ でも私と一緒の時は私だけを考えてね お願いね」
神山はこのとき 由紀枝 由貴 祐子 桃子 亜矢子 洋子などが
同じ事を言うと思い 少し笑ってしまった
泰子は見逃さなかった
「なぁに その笑いって」
「うん 同じ事言われているからさ だから大丈夫だよ
今は 泰子のことだけしか考えていない そう言っているんだ」
「まあ そんな でもいいわ 私 幸せが少し来たのね ふふふ」
「泰子 おいで」
神山は泰子を抱きしめキスをすると泰子は
「もう 壊れているんでしょ 駄目よ これ以上は 寝ましょうよ」





.

2013年3月4日月曜日

Vol.968 紫陽花 -13-58



「でしょ だったら今夜は諦める?」
「うん その方が泰子に怨まれないわよ だってバージンでしょ」
「うん 私 可笑しいと思った事があるんだ 話が合わないのよ」
「そうそう 私のときもそうだった 何か探る感じだった
でもこれで 疑問が解けたわ 納得したわ」
「そうしたら 今夜は泰子に華を持たせて 次回にする?」
「ええ その方がいいわ 泰子だってヤキモキして待っているでしょ
可哀相よ 同じ仲間だし そうしよう」
「じゃ これからラウンジにでも呑みに行こうか」
「ええ そうしましょう」
香織と真由美は神山の電話のあと直ぐに部屋を出て ラウンジに行った

神山はそんな事を知らずに香織と真由美の部屋に向いながら考えた
(なぜ由紀枝との仲が分かったんだろう 参ったなぁー)
部屋に着くとベルを鳴らしたが応答が無いので ドアを叩き香織を呼んだ
それでも返事が無いので どうしたものか考えていると由紀枝が
見回りで神山に近づいてきた
「あら あなたどうしたの?」
「あっ 由紀枝 うーん ここに御呼ばれしたんだが、、、」
神山は掻い摘んで話をすると由紀枝は
「もう 分からないの 多分ラウンジで飲んでいるわよ もう」
「そうかな」
「そうよ だって私だって同じ事をするわよ 折角の時間でしょ
でも いい人がまた増えたんだ」
「ごめんね」
「もう 貴方が誤らなくてもいいのよ 女が決めたんだから そうでしょ」
「うん そうなんだ あーあ どうしようかな」
「もう 早く泰子さんのところに戻って 幸せにしなさいよ
それがバージンを頂いた男の役目でしょ 分からないの もう
私だって寂しいけれど お仕事頑張っている貴方に何も言わないでしょ
それは 貴方がみんなを大切にしていると思うし 私は 貴方しか
思っていないから お仕事に集中しているの ぶらぶらと遊んでいる
男だったら とっくに別れているわ 洋子さんや祐子さんを
ある部分幸せにしているわけでしょ 我慢しているのよ」
「ごめんなさい わかった 直ぐに戻ります」
「もう しっかりして」
由紀枝は周りを見て 神山の唇にキスをした
「あーあ スッキリした 勤務中にキスをしちゃった ふふふ」
「由紀枝 近いうちにゴルフに行こうよ 泰子も一緒だ どう?」
「はーい もう連休取れるから いつでもいいわよ ただし金土と
祝日前の日曜日は忙しいから 連休は取れないわ」
「分かった 人数が多いから 洋子もつれてくるよ」
「わぁー そうすると 桃子さんや由貴さんも入るのね」
「うん だからこの間のように6時上がりで翌日休みって出来る?」
「ええ 全然大丈夫よ 楽しいなぁー 決まったら早く教えてね」
「うん 今回は僕のお友達だけにするよ」
「ぎゃはぁー そうするとベッドが大変ねぇー わぁー 凄いなぁー」
「ははは ゴルフだろ もう由紀枝は じゃ戻るよ」
神山は由紀枝にキスをすると泰子の待つ部屋に歩いていった
由紀枝は各部屋の戸締りなど 点検する為に反対方向に歩いていった
神山が突然由紀枝に
「由紀枝 香織さんの部屋にメッセージをお願いします」
由紀枝は直ぐに神山のところに近寄ってきて
「はい メッセージ内容は」
「うん 明日の朝食はレストランです 7時にお待ちしています」
「はい 畏まりました メッセージを入れておきます」
「じゃ」
「はーい」
神山と由紀枝は反対方向に歩き別れた

泰子の待つ部屋に戻ると泰子は
「まあ 早いわね ふふふ」
「うん 居なかった」
「やっぱりね」
「って 知っていたの?」
「もう 女って考えれば直ぐに分かるわよ 多分居なくて直ぐに戻るって」
「へぇー そうなんだ」
「そうよ もう しっかりしてよ」
神山はここでも【しっかりしてよ】を言われ 意気消沈した
「ごめんなさい 大丈夫」
「わぉー 大丈夫じゃない もう」
神山は部屋に行き由紀枝と会い 同じ事を言われた事を話した  
「やっぱり 貴方を愛しているからみんな我慢しているんだわ
凄いわね 由紀枝さんもそこまで言うなんて」





.

2013年3月3日日曜日

Vol.967 紫陽花 -13-58



神山は仰向けに寝ている泰子の両足を少し広げると ゆっくりと挿入した
泰子は肉棒の先端が入ったとき 痛そうな顔をしたが 少しずつ肉棒を
動かすようになると 痛さから開放されたのか 優しい顔になった
「なにか 気持ち良いわ」
「うん 僕を向いいれる為に 体が準備しているんだ
ほら ヴァギナの周りはべとべとだよ 痛くないでしょもう」
「ええ 大丈夫 でも奥が気持ちいいの 上が気持ち良いわ
そう 先っちょがそこに当ると うーん 気持ちいいわ うーん」
神山は泰子の腰を少し上げ 足を極端に上に上げる格好にし
肉棒をしたから突き上げるよう ピストン運動をすると
「あぁーあ いいわ なんかさっきと違う 気持ちよさよ あぁーあ」
神山はピストン運動を早めていくと 泰子の顔は喜びを迎える顔になり
喘ぎ声が出るようになった
「あぁぁー いいわ もっと入って いいわぁー あぁぁー」
神山は挿入角度を少しずらしながらピストン運動をした
泰子の膣の中が少しだが絞まってくると 亀頭の充血が更にまし
「わぁー 硬いわ あぁぁー なんかくる 硬くて気持ちいいわぁー」
「泰子 僕も気持ち良いよ あーあ出そうだ」
「きてぇー 出してぇー」
神山は更にピストンを早くし 膣の上や奥を刺激すると
「あぁぁー いく いく あぁぁー」
「僕も我慢できないよ あーあ」
泰子は自分から腰を振るようになり 膣が更に絞まってくると神山は
スペルマを発射して果ててしまった
「わぁぁー でている いくー いくー わぁー あぁー あっぁー」
泰子も果ててしまった

神山は泰子を思い切り抱きしめると 泰子は
「私 一生懸命努力するから 捨てないでね お願いね」
「うん 分かった 素晴らしく良かったよ」
「やっぱり 今夜は独占しよぉーっと ふふふ いいでしょ」
「うん そうしたら 僕は1時間だけ 二人の部屋に行ってくるよ
それでもいいかな」
「ええ 大丈夫 そうしたら もう1回して ねぇお願い」
神山は泰子ともう一度交わり快楽を味わうと二人でシャワーを浴びた
「ねえ 神山さん 私のおっぱい 気に入ってくれた 大丈夫?」
「うん 素晴らしく敏感で驚いているよ 初めてさ ほんとだよ」
「うん 機能はありがたい話しでも 大きさはどうかしら 大丈夫?」
「ハハハ こんなに見事で綺麗なオッパイは初めてさ 大丈夫だよ」
泰子の顔つきはフランス人形のように 少しふっくらした感じで
暗い表情の時ははっとするくらいの美顔の持ち主だが このように
明るく振舞っている時は もっと美しく綺麗に見えた
由紀枝や洋子 亜矢子と違った美しさを持っていた 
勿論 香織や真由美も美人だが 素の顔は泰子が抜きん出ていて
由紀枝といい勝負だった
神山は泰子の家庭の事情を聞いてからは 自分の傍に置きたくなり
「泰子 戻ってきたら ちょっと話があるから起きていてくださいね」
突然言われた泰子は驚いて
「ねぇー 嫌よ 別れるなんて 泰子 可哀相よ」
「ハハハ そんな事じゃないよ 楽しみは後でね ねっ」
神山は泰子にキスをすると泰子は安心したのか キスを返してきた
「さあ そうしたら こちらから先制攻撃だ」
神山はそう言うと 香織たちの部屋に電話をしていく事を伝えた
「えっ 泰子さんは駄目なの、、、」
「うん 僕が壊してしまったらしい 駄目だから僕がそちらに行きます」
「えっ 壊したって ほんと」
「さあ 兎に角 行きます」
香織は驚いていたが泰子は落ち着いて
「では 行ってらっしゃい でも壊れたって 本当かもね
もう あそこがジンジンしているもん 少し痛いし」
「ハハハ そうそうちょっと歩いてごらん」
泰子はテーブルの周りを歩いたが まだ膣に肉棒が入っているようで
気持ち悪く 少し蟹股になった
「あーあ やっぱり可笑しな歩き方だわ 大丈夫かしら」
「大丈夫だよ 傍目で分からないよ 安心して では行ってきますね」
「はーい ビールを呑んで待っています 早く帰ってきてね」
「うん でも嫉妬したらおしまいだよ いいね」
「うん 大丈夫よ だって由紀枝さんともお友達でしょ 大丈夫 ふふふ」
「えっ 由紀枝と友達って、、、」
「分かるのよ だから安心してね 待っています」

一方 香織と真由美の部屋では
「ねえ どうする?」
「そうね 泰子が可笑しいって 可笑しな話だわ」





.

2013年3月2日土曜日

Vol.966 紫陽花 -13-58



「ああ 思い出しました フランス語大会でお会いした庄司さんね」
「そう 私もどこかでお会いしたと思い 必死に思い出したわ」
「おいおい 二人はフランス語大会で一緒だったんだ」
由紀枝は掻い摘んで話をした
大学2年の時は3位だったが 3年になった時に2位になり3位争い
をしたのがここに居る引田泰子だった もう2名は忘れてしまったが
由紀枝は泰子を良く覚えていた
「引田さん あの時確か1年生で参加されていたのよね」
「ええ 庄司さんは3年生でしたね 思い出しましたよ鮮明に」
「後の2人ってどうされたの?」
「ええ 全然連絡をとっていないので 分かりません」
「そうよね 私も先日 2年の時の優勝者とお会いしたもの 偶然よほんと
ほら 山脇学院の靑山祐子さんよ」
「あっ あの靑山さんですか 素晴らしい発音で覚えていますよ へぇー
お元気でしたか」
「ええ 凄くお元気よ」
由紀枝は神山がまだ話していないと思い 詳細は伏せた
「さあ お仕事お仕事 神山様 ごゆっくりしていってくださいね」
由紀枝は神山だけではなく みなにお辞儀をしてハウスを出て行った

「コック長 由紀枝さんってもう一人前になりましたね」
「ええ 直ぐにでもグランドマネージャーにしても大丈夫です
あの子は良く出来ていますよ 辛抱強いし 何しろ人気があります
お客様からも由紀枝さんは今日 勤務しているかって 聞かれますよ
従業員からも慕われ 人気がありますね」
「へぇー 花が咲いたって事だね」
「ええ でもまだ5分咲きじゃないですか 彼女の実力ってあんなものじゃ
ないでしょ もっと凄いエネルギーを感じますよ はい」
「へぇー 凄いなぁー」
その話を聞いていた泰子は
「ねえ 由紀枝さんとお友達?」
「うん ゴルフも一緒にした事あるよ」
「へぇー そうなんだ 羨ましいな 貴方に見てもらっているといいなぁー」 
「おいおい 大丈夫か」
「はーい 食べましょうね ふふふ」
泰子はこの時 由紀枝と神山はもう出来ていると確信していたが
それ以上の話は この場では不適切と思い話さなかった
神山たちはワインも美味しく頂き ガーリックライスを食べ終わると
デザートで〆 ステーキハウスを後にした
エレベーターの中ではゴルフの話で盛り上がっていたが香織が
「そうしたら お時間がいいときに 私たちお邪魔してもいいかしら」
神山は泰子を見ると 頷いているので
「うん いいよ 電話をください」
そう言うと 香織たちと別れ部屋に戻った
「本当に呼んでもいいの?」
「ええ 構わないわよ 勉強になるし 私一人より楽しいでしょ ふふふ」
神山は泰子がどこかに暗いところがあると感じたので
「ねえ 泰子 泰子って一人っ子でしょ」
「うん 良く分かるわね そうよ 私は一人っ子よ
中学生の時に父を交通事故で亡くし 母が一生懸命私の面倒を見てくれたの
それで父が残してくれたもので大学に入る事になったの その時にね
母に恩返ししようと ゴルフを始めたのよ そう女子プロよ
でもね 大学生の時に凄く嫌な事が合って その道に進むのを止めました」
「へぇー お父さんが交通事故か 大変だったね」
「ええ 一人っ子の私を溺愛してくれたわ だから母より私のほうが
凄く辛くて 1週間くらい何も食べられなかった」
「それはそうとして 女子プロ進むのを止めた理由はなに、、、
あっ 話したくなかったら いいよ」
泰子は顔を真っ赤にして
「先輩達がレスビアンをしているんです それを強要されました
私は 男の人に最初を捧げるつもりでいたので 体が拒否していました」
「そうか 女子プロ仲間でもレスビアンは居るからね 強要は良くないな
それでその時の練習が実って 80前後のスコアで廻れるんだ」
「ええ だって一生懸命練習したわ だから処女幕が破れたのよ きっと」
「へぇー そうか わかった 明日はお手柔らかにね」
「ふふふ こちらこそ お手柔らかにお願いしますね」

ベッドに入った神山と泰子はお互いの体を刺激しながら愛撫をした
泰子は神山の肉棒を上手にフェラチオすると神山もクリトリスを愛撫し
「ねぇー 可笑しいわ さっきと違うの 奥がむずむずしているの」
「ハハハ 感じてきたんだよ じゃ入ろうかな」
「ええ 入れて でも優しくよ」





.

2013年3月1日金曜日

Vol.965 紫陽花 -13-58



「ええ なんかオッパイの味かなぁー 匂いかなぁー 美味しいです」
生肉のたたきを食べた感想はみなおなじで 神山もそう思った
左隣の泰子が神山の顔を良く見ているので 右隣の香織が
「ねぇ 泰子さん いい事あったの さっきからニコニコして もう」
「ハハハ 儀式を済ませました ねぇ泰子」
泰子は恥ずかしくなり 真っ赤な顔をして俯いてしまった
「えっ 儀式って まさか ねえほんとなの」
「はぃ」
泰子は小さい声で答えると香織と真由美は
「そうだったの でも私たちの話の時には良く話していたでしょ へぇー」
「そうよ 私なんかより全然 経験豊富って感じだったわ へぇー」
「まあまあ 終わった事は ここでお終い ねっ いいね香織 真由美」
二人は顔を見合わせて頷き神山に
「大変貴重なプレゼントを頂いたご感想を一言お願いします」
「うーん ありがとうございます かな 僕を選んでくれて」
香織と真由美は泰子の事を優しい男でよかったねと褒めた 
泰子は泰子で 神山は凄く優しく 痛くないよう準備万端にしてから
儀式を行ってくれた事を掻い摘んで話した
「わぁー いいなぁー 私のときはもう直ぐ入れられたから 痛いと
言うより 壊れるって感じがしたわ」
「そうね 私もそうよ いざってなると 男って女の気持ちを考えないで
自分の欲求で動くでしょ 我慢できないのね きっと
私も 壊れると思ったもの もう金輪際SEX嫌ぁーって感じ」
「ハハハ もう SEXの話はそのくらいで良いでしょ
ほら コックさんの手が動かなくて 仕事の邪魔をしているよ ねえ」
「ははは 神山さん 良いですよ こいつら修行が足りないんです
こらっ 手を動かすんだ ばか者 色っぽい話を聞いても 仕事は仕事
いいか 手を休めたら 帰って良いからな 分かったか」
若いコック2名は コック長にお辞儀をして謝ると手を動かした
カウンターには後3組のカップルが居て 神山たちの話を聞いていた
そのうちの泰子の隣に座っているカップルの女性が
「コック長さん いいじゃない なんか明け透けに話していると
私も凄く勉強になったし ステーキを食べるのを忘れてしまったわ」
「はい 申し訳ございません ほらちゃんと挨拶しろ」
若いコックはこの女性にお辞儀をしてお礼をした

香織と真由美もこの事を不味かったと思い反省をして 話題をゴルフにした
「神山さん 明日のコースって 何処ですか?」
「うん 御殿場カンツリー富士コースだよ 女性に有利なところだ」
「へぇー 凄い あそこって 1ヶ月前に予約で埋まっているのに」
「そうそう 私も1回だけお供しましたが 2ヶ月前に予約してました」
「まあ キャンセルがあって そこに入れたわけさ」
「でも 凄いわ あんな素晴らしいコースでゴルフできるなんて」
「ところで神山さんって 幾つくらいで廻るんですか?」
「うーん 80前後だよ 明日の体調しだいだね ハハハ」
「わぁー 凄いですね 80台なんて出した事無いわ そうしたら
明日は足を一杯引っ張って ご馳走してもらおうね ねぇ真由美」
「ふふふ そうね もう美女3人だから メロメロでしょ」
「ところで香織と真由美はどうなの 僕の事ばかりきいているけれど」
「参ったわ そうねぇー 良くて90かな ねぇー泰子」
「ええ でもあのクラブだと 4つはスコアが良くなりますよ」
「へぇー 泰子 知っているんだ あのクラブ」
「ええ 私も欲しくて欲しくて ずーっと夢を見ていたんです」
「参ったな そうすると明日は僕と泰子はスクラッチか、、、参った」
「でも 神山さんは先月ここでプレーをし コースの特徴を覚えてるでしょ」
「うん まあね でも泰子がそんなに凄いって知らなかった ハハハ参った」
そんな話で盛り上がっていると由紀枝が様子を見にハウスに入ってきた
「やあ 由紀枝さん どうしたの」
「はい 神山さまが満足されているか 見学に来ましたって 嘘ぉー」
これには神山たちのグループだけではなく 周りに居た客が大笑いした
「如何でしたか 生のお肉は」
「うん 凄く美味しいよ ありがとう」
「コック長さん 良かったわ 神山さまがあのように言われるって
本当だからね 良かった」
「由紀枝さん 神山様はいいお客様ですよ ありがとうございます」
「ところで由紀枝さん どうしたの まだ勤務中でしょ」
「ええ 今 夕食を頂いてその帰りなんです まだ休憩中よ」
「そうか そうそうこの泰子さんって 80で廻るんだって」
「えっ 80で廻るの 大変 ライバルが増えたわ わぁー練習だぁー」
またお客が大笑いしていると 泰子が
「由紀枝さんって どこかでお会いしていると思いますが 何処だろう?」
「ぎゃはぁー 引田泰子さんでしょ 東京学院大学の 私よ静岡の私」





.