そのような時には 予算が貰えると言われ 先日も確約書を貰ったよ」
「良かったですね 分かりました 明日は10時にお願いします」
「うん 本当に申し訳ないな 僕の力が足りなくて」
「いえいえ そんな事はないですよ ではお待ちしています」
神山がニーナ・ニーナの予算が少なくて力を発揮できず悩んでいると
「わぁー あなた 喜んで」
「どうしたの」
洋子が本社人事から戻ってきたが 尋常ではない喜び方だった
「ねえ 人事に行ったら おじ様に呼ばれたのよ」
「わぁー 又 来なさいですか」
「ううん 違うの あなたと私 7月に進級するって 凄いでしょ」
「はぁ 進級、、、」
「そうよ あなたが理事4級で私が部長2級よ 凄いでしょ」
「えっ 理事4級って なんだ?」
「もう 理事4級って初めて作られたのよ」
「なに それって 全然分からないよ」
「もういやねぇ 理事職は現行3級までなのよ だけど特例で
4級が設けられたのよ だから全国であなたの理事が1番なの」
「へぇー 理事で1番かぁー」
「ねえ もっと喜んでよ 私凄く嬉しいわ」
「うん でもね 実感がないから どう喜べばいいか分からないよ」
神山は急に両手を上げて 盆踊りの格好をすると 洋子はクスクス笑った
「しかしさ 副社長が決めたの?」
「ううん 違うのよ 社長の権田さんが決められたそうよ
なんでも 協会の理事職をしているのに2級は無いだろうって
それで 緊急役員会を開いて 決定したと言っていたわ」
「へぇー 凄い事になったね」
「ねえ おじ様に電話をしておいた方がいいと思うわ
おじ様も 大賛成で応援をされたそうよ」
神山は頷き 早速時田に電話をした
「おう 山ちゃんおめでとう 先ほど名古屋から連絡があり
7月1日の9時30分に命課だ 秘書室まで来てください」
「はい ありがとうございます」
「うん 良かった わしも少なからず応援をさせて貰った ははは
ところで 山ちゃん あそこの寿司屋に行きたいな 今夜はどうだ」
「すみません 今夜は洋子さんとデートです」
「あっ そうっかっ 洋子と デート、、、か、、、うん では」
「あっ あの、、、、、、、、、」
神山は少し刺激が強かったかなと思い 反省していると洋子が
「どうしたの」
「うん 喜んでくれたけれど 寿司屋に行こうと言うので
今夜は洋子さんと デートですって言ったら しどろもどろで話
そして 電話が切られました」
「まあ 刺激が強すぎたのね 大丈夫かしら」
「うん 電話をして 謝っておいてくれるかな 頼みます」
「ふふふ 大丈夫よ そんな人じゃないわ」
「あーあ 今日は朝から変だな なんだろう」
「まぁ 珍しいわね あなたの弱音って」
「そうか 何か昨夜の事が引っかかっているのかな もう 祐子め!」
「またぁー 祐子さんのせいでは無いでしょ もう可哀想よ」
「はい 分かりました」
神山はどうしても歯車が組合さずイライラしながら過ごした
「さあ 時間だ洋子 出ようか」
「はーい 丁度いい時間ですね」
神山と洋子は次長室を出ると蒼いBMWで赤坂のスタジオに向かった
「お帰りなさい 洋子さんいらっしゃい」
「こんばんわ 今夜も素敵なワンピースね とても似合うわ」
「ありがとうございます」
神山は二人が話しているので 主賓室で簡単にシャワーを浴び
着替えを済ませると 下に降りないで そのままビールを呑んだ
一息つくと 先日ゴルフの時椿から貰った包みを開けてみた
現金で500万円入っていて そのまま鍵のかかる棚に仕舞った
下におりると
「さあ そろそろタクシーを呼ぼうか」
そう言うと自分でタクシーを呼んだ
暫くすると門扉にタクシーが着いた事をモニターで確認し
みんなで スタジオを後にした
赤坂スカイハイホテル6Fに行き ステーキハウスで受付で
神山と名乗ると案内が窓際の席まで誘導してくれた
約束の18時にはまだ充分時間があったが ウエイトレスに
コースの注文と 生ビールや牛肉の生などおつまみを注文した
.