「ええ だと思うなぁー でもこればっかりはね」
「そうだね まあ当って砕けろかな ははは」
「さあ おじ様のところに行きましょうよ」
神山は頷くと 洋子と次長室を出た
本社ビルに入ると神山にお辞儀をする人間ばかりで
「なんかさ ちょっと前まで山ちゃんと呼んでいてくれた人が
お辞儀だもんな 寂しいな」
「仕方無いでしょ それだけ偉くなったんだから」
「うーん お飾りの理事だもんな 困ったもんだ」
話していると 8階のフロアに着き秘書室に向かった
「ねえ 秋山さん 居る?」
「ふふふ お待ちかねですよ どうぞ」
秋山の案内で副社長室に入ると時田が椅子から立ち上がり出迎えた
「おお ようやく来たか」
「はい 遅くなってすみません それで キャディーバッグや
スラックス ポロシャツなど アレックスで揃えてきました」
「えっ スラックスまで揃えてくれたか ありがとう」
「ええ 洋子さんの提案ですよ 洋子さんを褒めてください」
「そうか 洋子か、、、 ありがとう よく気が付いたね うん」
洋子はスラックスやポロシャツを袋から取り出し 時田の体に合わせると
時田は姿見の前に行き自分の姿に納得をした
「おお いいな この組み合わせもいいな うん ありがとう」
「よかったです 褒めて頂いて ふふふ」
「社長 クラブも触ってください」
「おお そうだな ごめんごめん」
時田はキャディーバッグからドライバーを取り出すと 軽く素振りをした
「うん 軽くて振りぬきやすいな いいクラブだ ありがとう」
「良かったです気に入って頂いて 飛びますよ 但し力まないでください」
「うん 分かった そうしたら今夜から練習だ ははは
ところで 山ちゃん 洋子とはどうなんだ」
「えっ 洋子さんですか ええー 普通に頑張って貰っています、、、」
神山が答えられないとみた洋子が
「まあ おじ様ったら さっきもキスをしたわよ ねえ 神山さん」
神山は何も言えずに顔を赤くしていると
「そうか うん 分かった うん よしよし」
時田は自分の席に戻ると 引き出しから包みを出して
「洋子 これはお小遣いだ 取っておきなさい さあ」
「はーい ありがとうございます」
「しかし この頃 綺麗になったな このフロアでもみんなが言っている」
「ふふふ ありがとうございます これからもっと綺麗になるわね」
「うん たまにはここに来なさいね なあ山ちゃん 頼みます」
「はい 分かりました ありがとうございます」
二人は時田にお辞儀をして 部屋を出て秘書課に挨拶をした
「助かったよ ありがとう」
「ふふふ お小遣い貰っちゃった 又行きましょうね」
洋子は本社ビルを出ると 神山に抱きつきたかったが我慢をして歩いた
次長室に戻ると神山は洋子に
「ねえ 御殿場の打ち合わせだけど 明日はどこと話をするのかな」
「ええ 明日は入れていません 準備のために空けました」
「そうか うん それで」
「23日火曜日10時からアレックスジャパン 24日がニーナ・ニーナ
25日が鈴や食品です 26日が東都食品です 共に朝10時です」
神山はこの時点で 東都食品と単独打ち合わせをするか迷った
プランはアレックスジャパンブースと鈴や食品ブースに跨り
単独より 組み合わせで考えたほうがいいと思い
「洋子 悪いけれど東都食品はアレックスと鈴やの時にも呼んで貰えるかな
それで 話を聞いてもらうだけでいいんだ」
「はい 分かりました それで最終的には26日にお金を含む話をする」
「では 23日と25日には各ブースの展開を見て頂く感じですね」
「うん その方がいいな うん そうしてください」
「はい それでは明日にでも調整をします」
「うん お願いします」
「ねえ このお中元だけど どうするの?」
「うん どうにかしないといけないけれど どうしようか」
「だって 本格的なお中元って これからでしょ」
神山はお中元の山を見て どうしたら良いか考えたがいい案が浮ばなかった
「ねえ そうしたら配送からコンテナを借りて 何処かに保管しますか」
「そうだね 打ち合わせの時に有ると 不味いもんね うん分かった」
神山は配送課に行くと事情を説明して コンテナを1台借りた
次長室に戻ると洋子も手伝い お中元の山は綺麗に無くなった
神山は配送課へ運ぶと 空いている倉庫に入れて 鍵を閉めた
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