2012年11月2日金曜日

Vol.846 紫陽花 -8-53



6月21日 日曜日 快晴
久しぶりに早起きした神山は2人を起こさないようベッドを出て
バルコニーでビールを呑みタバコを吹かした
早朝は気持ちがよくすがすがしい気分で庭をみていると
昨日貰ったゴルフクラブを試したくなった
ガレージから昨日のゴルフクラブを出すと庭で素振りをした
内藤社長から貰ったクラブと振り比べるとシャフトが少し硬く感じられ
実際にゴルフボールを打ちたくなったが素振りだけにした
暫く素振りをすると2階のバルコニーから祐子とカトリアーナが
「わぁ~ 凄いわ 練習熱心ですね」
「やあ おはよう 早いね」
「ええ 昨夜は早かったでしょ 目が覚めました」
「ほら 庭に出て運動したら 気持ちがいいよ」
「は~い 分りました」
庭に祐子とカトリアーナが来ると神山はゴルフスイングを教えてあげた
「祐子 上手になったね 一緒にまわっている時も思ったけれど
練習場のときと全然違うよ 軸のブレが無いよ」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます」
神山はカトリアーナのフォームもチェックし
「カトリアーナ 左の壁を意識すると重心移動がスムーズにいくよ」
話を聞いていた祐子が体を触りながらカトリアーナに教えると
「そうなのね 分るわ ありがとうございます」
熱心に練習をしていると神山はおなかに空腹感を覚え祐子に
「祐子 早いけれど朝食にしないか」
「えっ まだ6時ですよ 準備をなにもしていませんよ どうしましょう」
「そうか でもおなかが空いたよ」
「祐子さん 私もお腹が空いたわ」
「神山さん ホテルのバイキングにしましょうか」
「おっそうだね オープン時間を聞いてみるよ」
スタジオに戻り電話で聞いてみると朝6時30分の営業開始とわかった
「祐子 6時30分から食べられるから歩いていこうよ
シャワーを浴びて仕度をすれば丁度いい時間だよ」
「は~い 分りました そうしましょう」
3人は再び2階の主賓室に戻り風呂に入り汗を流した

神山は支度をして1階のスタジオで待つと 祐子とカトリアーナが部屋から
出てきて 神山に着ている物を見せた
「うん セクシーで 決まっていますよ」
「良かったわ ねえカトリアーナ」

3人は ゴルフの話をしながらスカイハイホテルまで歩いていった
6Fのレストランに入るとまだ 満席ではないが結構 席が埋まっていた
神山達は好きな料理を選び席に戻ると ビールを注文した
話題の中心は新しいゴルフクラブで 祐子やカトリアーナも
次回のゴルフコンペでは絶対に 昨日以上のスコアを出すと話していた
「しかし 二人とも凄いスコアで回ったね 大したものです」
「そんなぁー 神山さんだって午前中は37だったでしょ 驚いたわ」
「そうよ このままだと午後はもっといいスコアで回ると思ったわ」
「ははは そこがゴルフさ 思ったようにいかなかったね」
「でも グロスで75って もうハイアマチュアじゃないですか」
「うん たまたまだよ やはり練習しないと駄目ですね」
靑山祐子とカトリアーナは頷きあって
「神山さん 午前中はゴルフの練習をしてもいいですか」
「うん 大丈夫だよ 今夜はバーベキューだから 4時ごろまでに
帰ってきてくれればいいよ うん」
「わぁー 本当ですか ねえ カトリアーナそうしたら
午後はここのプールで泳ごうか?」
「いいわね でも 水着が無いわ 向こうに置いてあるから」
神山が
「そうしたら 代々木に打ちに行くんだったら 帰りに渋谷で買えばいいよ
先日 買った場所は覚えているでしょ」
「ええ でもそんなに何着もいいんですか」
「うん そうだ 祐子も一緒に買えばいいよ ねっそうしなさい」
神山はそういうと祐子に20万円を渡した
「これで ゴルフと水着と お昼は美味しいものを食べなさい」
祐子はニコニコして受け取り カトリアーナと喜んでいた

食事が終わると タクシーでスタジオに戻り神山は30分寝た
「神山さん 起きてください 30分過ぎましたよ」
「ふぁー すっきりした ありがとう」
神山は2階の主賓室にある風呂でシャワーを浴びた
出かける支度を済ませスタジオに行くと 祐子とカトリアーナが
「では 神山さんを見送ったら 練習に行ってきます」
「うん 気をつけてね なにかあったら携帯までね」
「はーい 分かりました 行ってらっしゃい」





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