2012年11月10日土曜日

Vol.854 紫陽花 -8-53



最初は神山が野菜類や魚介類を焼き 焼きあがるとみんなに配った
「美味しいですね このお野菜も甘くて美味しいわ」
「祐子 褒められたぞ 良かったね」
「ええ ありがとうございます これも半額でしたよ ふふふ」
神山は祐子の買い物の目に狂いは無いと見て
魚介類も表面が焼けた程度で みんなに配ると
「このイカも 美味しいわ ねえあなたも食べて」
洋子がいうとカトリアーナが神山に
「はい 口を開けてくださいね はーい どうぞ」
「うん いけるね 美味しい どんどん食べてね」
神山はビールがなくなると ワインを取りにキッチンにいった
大きなバケツに氷を一杯入れて 戻ってくると
「さあ ワインを注ぎますよ」
神山はワインをみんなのグラスに注ぐと
「では改めて かんぱーい」

「ねえ 私が焼きますから どうぞ召し上がってください」
「うん ありがとう」
神山は洋子と焼き手を変わって貰うと絵美に
「如何ですか いつもこんな感じですよ」
「嬉しいわ 久しぶりよこんなに笑ったり 楽しく過ごせるのは」
それを聞いていた祐子が
「山脇さん 神山さんとお話をするともっと楽しいですよ ねえ」
「おいおい いつも苛められてばかりですよ ははは」
「でも 神山さんて 知れば知るほど分からない方ですね」
「えっ どうしてですか」
「うーん 洋子さんは会社でしょ 祐子さんはメイドクラブでしょ
カトリアーナさんは大学生でしょ 繋がらないのよ」
「ああ そこの部分は余り深く考えない方がいいですよ
そのうちに分かる時がくれば 分かりますから」
「そうね 余り詮索しても 気疲れするだけですよね ふふふ」
暫くみんなで楽しく食べていると
「ねえ そろそろ美味しいステーキを頂きましょうよ」
「そうだね 祐子 準備をしてくれるかな」
「はーい 今もって来ますね」

その時に 絵美の携帯電話がなり
「はい 山脇ですが」
絵美は多分店長からの電話だろう 頷くばかりだった
「神山さん 店長がこれからお出かけなんですよ それで付いてきなさいって
なので 美味しいステーキは次回にさせてください」
「はい でも秘書の方って大変ですね」
「ええ 本当は私の上司が居るんですが 男性で今夜は女性が良いそうです」
「ますます 大変ですね それでは美味しいステーキは次回ということで」
「ええ 本当に申し訳ございません」
山脇絵美は深々とお辞儀をして 洋子と一緒にゲストルームに行った
祐子がステーキを持ってくると
「どうしたんですか 山脇さん」
「うん これからお仕事だって 可哀想だね」
「へぇー 大変ですね 確か店長さんの秘書って言ってましたよね」
「うん 今夜は上司の男性ではなく 絵美さんが必要なんだって
そうしたら このステーキをみんなで食べようよ」
「はーい 洋子さんが一緒にゲストルームに行っています」
その時に洋子から携帯に電話が入った
「ねえ タクシーを呼んで欲しいそうです」
「うん 分かった これから頼みますよ」
「はーい 了解です」
神山達はバーベキューを一時中断して 玄関のところで絵美を待った

「神山さん 本当にごめんなさい 次は必ず泊まりで伺います」
「えっ 泊まりで、、、」
「ええ 今 洋子さんにそれとなく あっ洋子さんは話されていませんよ
私が感じたんです ごめんなさい」
「ふふふ いいのよ絵美さん また来てね」
「ええ その時はお願いしますね 楽しみだわ」
絵美は洋子と気が合うのか よく話をした
タクシーが門扉のところに着いたので 5人は玄関を出て門扉まで歩いた
「神山さん ご馳走様でした」
「いえいえ これからが美味しいステーキなのに残念です また」
「はい また伺います」
絵美は車内からお辞儀をすると タクシーは発車した
「さあ バーベキューのやり直しです 食べましょう」
「ふふふ 残念ね」
「まあ お仕事だから仕方ないでしょ それより何を聞かれたの」
「ええ 随分と仲がいいですねって だから強い絆で結ばれていますよって





.