2012年11月30日金曜日

Vol.874 紫陽花 -9-54



神山は作り付けのワードローブから世界で3着しかないスーツを出すと
ポールが懐かしそうに見ていて
「うん神山さんに似合う ぴったりだ そうだ 紳士も作るか ははは」
神山もこの冗談に笑って答えた

ニーナ・ニーナの面々が次長室から出ると神山達はビルの出口で見送った
次長室に戻ると神山は冷蔵庫から缶ビールを取り出し みなに配ると
「お疲れ様でした ニーナ・ニーナは予算の上乗せが出来
これからが時間との勝負です 頑張ってください いいですね 乾杯」
神山は心の底から嬉しかった
ある部分筒井に恩返しが出来た事 これでようやく自分が考えていた
子供と大人の調和 などなど もう予算を気にしないで 
思い通りの仕事が出来る喜びが 嬉しかった
Gプロの佐藤部長も
「山ちゃん 凄い もう感激したよ よかった ありがとう」
「佐藤部長 漸く自分の仕事が出来るように整いました
後は 皆さんに徹夜をしてでも 仕上げてください お願いします」
「もう 頑張りますよ これだけ下地を作ってもらったんだ ねえ高橋君」
「ええ 山ちゃんの為にも 頑張るよ 任せて」
「考ちゃん 悪いけれど誠二ちゃんの応援体制をお願いね」
「うん 午後から準備して 明日から稼動します」
「では ニーナ・ニーナの打ち合わせ 解散でーす」

次長室に洋子と二人だけになると神山は ビールを呑みながら泣いていた
洋子が
「良かったですね 自分のお仕事が出来るようになって」
神山は何も言わずに頷くだけだった
GOLで何かを仕掛けたかったが なかなかデザインが出てこなかった
デザインが出来ても予算が足りなく 夢が砕けた
しかし今日の話で 描いていたグローバルプランが実現できるところまで
こぎつけた その喜びと 自分を支えてくれている人に恩返しが
出来る喜びを かみしめていた
神山の気持ちが落ち着いてきた時に携帯電話が鳴った
「はい 神山です」
「おお 山ちゃん わしじゃ」
「社長 どうされたんですか 急に」
「ははは 午前中はトップじゃ グロスでトップじゃ」
「はあ おめでとうございます 午後も頑張ってください」
「おお それからニーナ・ニーナ やったそうだなおめでとう」
「早いですね ははは」
「アルタで昇級だと言っていた」
「えっ あーあ 人気者は辛いなぁー」
「ははは それで昨夜は どうした 上手く行ったか」
「はぁ 残念ながら 次回です」
「ははは スーパーマンでも弱点はあるんだな 頑張れ」
「はい それで明日の鈴や食品さんの打ち合わせにはどうされますか?」
「うん 山ちゃんに任せた ははは ワシの出る幕はなしじゃ」
「お金は大丈夫ですか」
「うん 大丈夫だ 任せろ」
「はい お願いします」
「うん じゃ午後も頑張る」
「はい 頑張ってください」
「じゃ」

神山は電話を切ると洋子に
「参ったぁー 社長が午前のプレーでグロストップの話で その後
ニーナ・ニーナの件 そうそうアルタで僕の昇進だって」
「えっ アルタで昇進 凄いわね」
「その後が 昨夜はどうした って言われたから次回ですって答えると
そうしたらスーパーマンにも弱点はあるんだな ははは だよ もう」
洋子はクスクス笑って
「でも 良かったわね 筒井さんもアレックスJrも」
「それでね 明日の鈴や食品どうされますか って聞いたら
ワシの出る幕は無しじゃ 任せたって もう 困りましたね ははは」
「ねえ お食事はどうされますか」
「そうだ どこに行こうか いせ丸は避けよう」
神山は洋子にGプロに行くが直ぐに戻るといい部屋に入ると
「佐藤部長 今夜からフル稼働でお願いします」
そういうと現金100万円を渡し お辞儀をして戻った
「洋子 イタリアンレストラン スパにでも行こうか 久しぶりに」
洋子は頷くと早速予約を入れた
「キープ出来ました」
「洋子 白い封筒あるかな?」
洋子は引き出しから出すと神山に渡した






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2012年11月29日木曜日

Vol.873 紫陽花 -9-54



神山が全員の紹介を終わると
「それでは当初案から説明をさせて頂きます」
内野は先日のシュミレーションどおり 気持ちに余裕を持ち説明した
時々洋子の顔を見ながら 説明していたが 先日のような
慌てる様子も無く 分かり易く説明を終えた

神山はここで
「内野さん 説明ありがとうございます さてここにいらっしゃる
パリニーナ・ニーナ副社長 ポール・モーガンさんにお伺いします」
神山は久保に通訳をお願いし
「実はこの案は筒井副社長と打ち合わせをして 決められた予算の中で
デザインをさせて頂きました このデザインは決められたスペースの
中で最高のものだと思います しかしこの御殿場アウトレットでは
私は存続が難しいと思います 一つに固定客の販売ではなく
不特定多数の顧客に満足して貰わないともいけないからです
百貨店のように 固定客がいれば売り上げも見込めますが この
GOLでは 強力な固定客を望むのは無理だと思います
ポール・モーガンさん 如何でしょうか」
指名されたポールは ではGOLの位置づけはどうかと質問した
「はい GOLでの販売は 現行品も多少値下げをして販売し
更にGOL限定品も販売するという方向です 百貨店のセールとは
意味が全然違います ここに来た方に安く提供をする そのスタンスです」
祥子が分かり易く通訳をしていると
「クリアランスでもないのか」
「ええ この会場に来て頂いた顧客のみが手にする喜びです
それは値段であったり 限定品であったりさまざまです」
ポールは頷いてどの様にすればいいのか 教えて欲しいと話した
神山は頷いて高橋に説明するように指示をした
高橋はぶっつけ本番だったが さすが神山が認めているだけあって
丁寧に ポイントを分かり易く説明した
ポールは久保の通訳で頷き 聞くほどに目が輝いてきた
説明を聞き終わるとポールが神山に
「これで3億円か 高くないか」
「これはまだ試作で 方向性を示したもので 地下部分もあるので
この図面も見て欲しい」
神山はアレックスブースの地下共有部分のパースを見せると
「アレックスはここまでやるのか 素晴らしい」
「そこで考えているのは 自分でブースを建てれば この地下共有部分に
連結させる事が出来 大きなテーマブースが誕生し リピートが必ずある
その方法も アレックスと進めているので 安心して欲しい」
ポールは神山の話に頷き
「是非 アレックスと手を組んで 仕事をしたい どうだろう」
「わかった ポール 最低でも3億は掛かる デザインによっては
6億掛かるかもしれないが それでもいいか」
ポールは暫く考えた後 頷き
「分かった 神山さんに任せる ジャパンの筒井と進めてください」

神山は洋子に契約書を直ぐに製作するよう指示を出した
いつもの事ながら 頷く時にはもうキー入力をしていて
「はい これで宜しいでしょうか」
神山はフランス語で書かれた契約書を熟読し頷くと
「コピーを2部作ってください」
洋子は2部プリントアウトして 神山に渡すと
ポールからサインをして 筒井 神山とサインをした
洋子と祥子が立会いでサインをして 最後に神山が場所と時間をサインした
神山は1部をポール 1部を筒井 1部を自分が保管した
ようやく普段の神山に戻ると筒井が
「山ちゃん 助かったよ 本当にありがとうございます」
筒井は丁寧に深々とお辞儀をし握手をした
「頑張って 進みましょう 良かったですね」
ポールが神山に
「あなたが居るので 安心した アレックス氏が惚れている訳が分かったよ
もう 好きなようにデザインをして ニーナ・ニーナを盛り上げて下さい」
ポールも神山としっかりと握手をしたが神山が
「私はアレックスJPでは最高責任者だが 鈴やの人間です ははは」
「そうだったね 鈴やのデザイナーだったね うん ありがとう」
「筒井さんと いいものを造ります ありがとうございます」
「では お願いしますね」
神山は筒井にポールの昼食を聞いてみると
「うん 築地のいせ丸に行くことになっているよ どう一緒に」
神山は少し考えたが
「ここはニーナ・ニーナさんで行かれた方が いいでしょう
次の機会にしますよ」
「うん ありがとう そうそう あのスーツはある?」





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2012年11月28日水曜日

Vol.872 紫陽花 -9-54



「神山さん 30分立ちましたよー もういつもなんだから」
祐子はおちんちんをしごき始めると 大きくなったので自分から跨いだ
肉棒をヴァギナに挿入すると 気持ちよく 腰を充分に振ると
硬さが増してきて 更に気持ちよくなった
「ああっ いいわ 気持ちいい」
神山はまだ目を覚ましていなかった
祐子は神山の顔を見ながら 楽しそうに腰を振っていた
「あっ 祐子 あっ 入っている」
「もう ようやく起きたのね ふふふ あっ いいわ あっ」
神山も下から突き上げると 祐子は更に快楽の頂点に向かった
「もっと もっと突いて あっ いいわぁー」
祐子の腰の動かし方も 回転させたり上下に動かしたりした
「駄目だ 出そうだ」
祐子は神山の肉棒が 最高に硬くなり自分も果てそうだった
神山は最後の突きをすると 果ててしまった
「あっ きてる あっ あっ いくぅー うっー」
祐子も果てて 神山の上に伏せるとキスをして 暫く動けなかった
神山が上半身を起こし 祐子を抱きかかえると
「もう駄目です お願い」
「うん 分かった」
神山は漸く主導権を握れたと 喜んだ
祐子の秘所をティッシュペーパーで綺麗にすると 二人で主賓室に
シャワールームで綺麗に流した

神山は着替えを済ますと 玄関で祐子にキスをして
「では 何かあったら 携帯まで連絡くださいね」
「はい 了解です ふふふ 行ってらっしゃい」
神山は久しぶりに真紅のポルシェで出勤した
次長室に入ると 昨日会った外人の名刺を確認した
神山はブースを造ると3億円と言ったが 果たしてどこまで出来るか
時間的な部分などで多少不安があったが 後戻りは出来なかった
ニーナ・ニーナの現在進めている案は既存建物のブースに入った時で
ブースを最初から建築する案もあるのでそれを改良していけば
何とか間に合うと思った
神山は打ち合わせ時間まで出来る事を集中して仕事をした
9時30分になると洋子が出勤してきたので 挨拶はしたが
仕事に没頭し 何も話さずに デッサンを仕上げていった
神山は9時45分になるとGプロの高橋に電話をして次長室に
来るよう指示を出した
高橋は今日の神山の口調が普段と違う事を敏感に感じ
「山ちゃん 来ました」
「考ちゃん 大変なんだ」
神山は昨日の経緯を掻い摘んで話すると高橋は
「わぁー 大変だ それはお金の問題じゃないよ 時間の勝負だ」
「うん そこで 僕が考えたデザインだけど どうかな?」
神山はコンセプトを他のブースと同じように 子供と遊べるブースと
位置づけし 地下をアレックス 鈴や食品と繋げてしまい
地下広場を 子供たちに開放すれば 集客も充分に出来ると考えた
「わぁー 山ちゃん それ頂き でも今日はそれでOKでも
正式に書き上げるとなると時間が欲しいし」
「うん でも徹夜でもしないと間に合わないよ だってアレックスが
絡んでいるだろう そこも調整しないといけないしさ」
「わぁー 凄い事やったね 嬉しい悲鳴だよ わかりました
兎にも角にも 今日は当初案の説明と このスケッチの説明で
そうだ アレックスの地下部分のパースも用意しようね」
「うん 箱で3000万円掛けても存続は難しいが このようにすれば
存続は充分に補償できる そこを話そうよ ねっ」
「了解 そうしたら当初案は誠二に説明して貰って この案は
やはり山ちゃんがいいと 思うよ どう」
「うーん 考ちゃんは無理?」
「了解 助け舟 お願いね」
「うん 僕が最初から話してしまうとそれでお終いでしょ お願いします」

事前打ち合わせが終わり 高橋はGプロのメンバーを呼んだ
神山は洋子に昨日の覚書を出しておくよう指示をした
洋子はこんなに仕事に打ち込んでいる神山を見たのは初めてで
男の魅力を改めて見直し 神山を惚れ直した
10時丁度にニーナ・ニーナの面々が次長室に現れた
筒井も神山のピリピリとした態度から 普段と違う神山を改めて見た
全員が洋子の案内で席に座ると神山が
「ここにいらっしゃる方を 私が紹介していきます
久保さん通訳をお願いしますね」
祥子も神山が普段と違い 大きく見え男の魅力を改めて見直した






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2012年11月27日火曜日

Vol.871 紫陽花 -9-54



神山は洋子にタクシー代を渡し
「じゃ 涼子さんをお願いしますね」
「ええ 分かりました ではおやすみなさい」
「うん 明日もお願いしますね」
神山と祐子はスタジオに戻ると神山が
「祐子 先に風呂に入って 寛ごうよ」
「はーい 直ぐにいきます」
神山は先に主賓室に行くと 湯船に湯を張り準備した
祐子がなかなか来ないので 先に湯船に浸かっていると
「ごめんなさい あなた 明日ですが 大掃除でした
報告するのを すっかり忘れていました」
「そうか もう2週間経ったんだ 分かりました お願いしますね」
祐子はニコニコして入ると 大事なところを良く洗い
「ねえ あなた 綺麗になったかしら どう」
神山は湯船から見ると
「ねえ 仰って 見ていないで」
「うん 大丈夫だ 綺麗になっているよ」
祐子はニコニコして神山の隣に座ると 肉棒を掴んだが 動かさなかった
その代わり 触る場所を変えたり握る力を変えていた
「祐子 どうしたの いつもみたいにしないの」
「ええ ベッドまでお預けです」
神山は完全に主導権を握られ 自信を無くしてしまった
それでも神山は少し考え 明るい光が見えた

お風呂から出ると神山は作り付けの棚から ブランデーを出し
祐子と呑む事にした
「ねえ 神山さん お中元の商品ってまだ余っているんでしょ」
「うん コンテナ1台分ある 困っているんだ」
「そうしたら 私のメイドクラブで買うことが出来るんですよ
今日 会社に聞いたんです 但し 定価の70%って言ってました」
「そうか ではそうするかな 腐らせても仕方ないしね」
「では 明日にでももう一度きちんと聞いておきますね」
「うん もうお中元で懲りているのに お歳暮になると
もっと凄い量になるだろうな 困ったものだよ もう1杯お願い」
神山は祐子も呑むように勧めると 頷き自分のグラスにも
ブランデーを入れて持って来た
「はい どうぞ」
「そうしたら 何時来れるか聞いてくれる 場所は鈴や裏の事務館」
「はい 分かりました」
「出来れば 今週だったら 午後3時とか4時がいいな」
「はい 分かりました」
祐子は少し酔ってきたのか 目が虚ろになってきた
神山はこれ以上呑ませると SEXが出来ないと思ったが
「あーあ あなた 私 酔っ払ったみたい もう寝かせてね」
祐子はそういうと神山のベッドに横になり 直ぐに寝息がした
「あーあ 私酔っ払ったか もう 参ったな 今日は可笑しな日だ」
神山は独り言を言いながらベッドに入ると直ぐに寝てしまった

6月24日 水曜日 晴れ
「あなた 起きてください もう」
「おお 早いね おはよう」
「もう 7時ですよ」
「ごめんごめん 起きます」
神山はシャワー室に入ると熱い湯で体をしゃっきとさせた
スタジオに下りると祐子はキッチンで朝食の準備をしていた
神山は冷蔵庫から缶ビールを取り出し ソファーで呑んでいると祐子が
「神山さん 昨夜はごめんなさい なにか急に酔ってしまい」
「うん 酔った時は仕方が無いさ 気にしていないよ」
「わぁー ほんと 嬉しいわ 出来ましたよ どうぞ」
神山がテーブルに着くと 焼き魚や先日の野菜炒めなど 和洋折衷だが
それなりに美味しくて ご飯が進んだ
「祐子 今日は お願いしますね」
「はい 大丈夫です きちんと見ています」
「うん」
神山がソファーに行くとお茶を用意し さがるとキッチンで後片付けした
お茶を飲み終わると 冷蔵庫から缶ビールを取り出し 呑み始めた
「祐子 庭の手入れはいつになるのかな」
「あっ それも今日確認しておきますね 今月はありませんから
多分 来月に予定が入っていると思います」
「うん お願いします 雑草がそろそろ伸びてきているし」
「そうですね 聞いておきます」
「祐子 30分寝かしてください」
「はーい 分かりました」
神山はそう言うとソファーに横になると直ぐに寝てしまった






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2012年11月26日月曜日

Vol.870 紫陽花 -9-54



4人はニーナ・ニーナの二人に挨拶をすると神山が
「さあ 洋子 踊れるところに行こうか」
「アメリカン ポップスですか」
「うん どう 涼子さん踊ろうか」
「わぁー 行きましょうよ お願いします」
「洋子 しかしアレックスって凄いブランドだね」
「ええ 私も驚いたわ アレックスの神山ですもの ねえ涼子さん」
「ほんと 鈴やの神山ではないもの 驚いたわ
私も アレックスで頑張るわ」
「そうよ涼子さん 内野さんとも頑張ってね ねぇ」
洋子が迷って神山の顔を見ると頷くので
「ねえ涼子さん 美佳さんね もう直ぐよ」
「えっ もう直ぐゴールインですか あーあ 負けたぁー」
「がっかりしないのよ 私も独身よ もう」
「ははは さあ 踊りにいこう」

4人はタクシーで表参道のアメリカンポップスに行った
店内に入ると 以前のようにビートが効いた曲が流れていた
神山はビールを注文すると 簡単なおつまみも貰った
曲が変わり懐かしいポップスが流れると センターで踊り始めた
洋子が
「ふふふ お尻の踊りをしましょうよ」
洋子が神山の手を取り センターでツイストを踊りだすと
祐子や涼子も一緒に踊り始めた
「わぁー 神山さんって 上手ですね」
「うん 洋子に教えられた ははは」
洋子が時々お尻を突き出すと 神山は上手にお尻で答えていると
周りが 二人の踊りに見とれて踊らずに見る方に回った
こうなると 神山の独壇場で スペースを上手に使い踊り始めた
曲の最後になると 洋子の体を抱き上げ投げると 1回転させた
洋子がきちんとポーズをとると 周りから拍手や指笛がなった
「わぁー 素敵でした 凄くよかった」
「私も見とれてしまいました 凄いですね二人とも いいなぁー」
「ははは そうしたら次は祐子の番だ いいね」
神山は祐子とステップを合わせながら踊り 時々お尻で挨拶すると
祐子もニコニコして挨拶をしてくれた
このときも 神山の周りには誰も居なかったので 
洋子のときと同じように 上に投げ上手に受け止めると
祐子はきちんとポーズをして ピースサインを出した
周りからは先ほどと同じように 拍手や指笛が鳴り止まなかった

「はぁ 少し休憩 1曲だけ休憩させてね」
「あら 私まだなのに」
「うん 次に一緒に踊ろうね 待っていてね」
神山はビールを呑むと みんなに呑みものをきいた
祐子と涼子は洋子に合わせて トマトベースのカクテルで 神山は
ドライマテニィを注文した
ビートの効いた曲が終わると バラードに変わった
センターではチークを踊りだすカップルが多く 神山は涼子に
「次に踊ろうね 待っていてね」
「はーい 待っていまーす」
その間にカクテルが来ると みんなで乾杯をした
「涼子 アレックスと最初に合ったのが この場所さ 記念の場所」
「そうですね それで先ほどのように お尻で挨拶して ふふふ」
「へぇー 凄いですね 私はまだお話もしていないですよ」
「ははは 仕方が無いよ でもね もう直ぐ日本にくるよ ねっ洋子」
「ええ もう直ぐ来るわね 楽しみね」
「また あそこの寿司屋かな ははは」
「女将さん 驚いていたもの よく食べるって ふふふ」
話していると曲が終わり 神山は涼子の手を引いてチークを踊りだした
涼子は最初から両手を神山の首に巻き いつでも踊れる状態だった
曲が流れ 神山が上手にステップをすると
涼子もしっかりとついて来て 次第にぴったりと息が合った
神山は涼子の腰に両手を回し リードしていると涼子がキスをしてきた
慌てずにしっかりとキスのお返しをすると 涼子は微笑んだ
曲も終わりに近づくと 神山は周りを見て涼子を投げると1回転して
ポーズを決めた このときも拍手や指笛が鳴り止まなかった
「わぁー 涼子さん 凄いわね 綺麗だったわ」
「そうスカートが綺麗に開いたでしょ 見ていても素敵だったわ」
「わぁー ありがとう 祐子さんの時も スカートが開いて綺麗だったわ」
二人は楽しいのか良くしゃべった
洋子と神山は若い力を微笑ましく見ていた

「今夜はありがとう 明日の活力なります」





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2012年11月25日日曜日

Vol.869 紫陽花 -9-54



暫くすると涼子が受付に現れたので 神山は手を振って合図をした
「ごめんなさい 遅くなりました」
「いや 僕達も来たばっかりだよ それより急にごめんね」
「少し驚いていますが 大丈夫ですよ ふふふ」
「涼子さん 素敵よ ワンピース似合っているわ」
「祐子さんのワンピースも素敵よ おしゃれでいいわ」
若い二人が話していると 生ビールとおつまみが運ばれてきた
「では 若い二人にかんぱーい」
「まぁ 私は もう」
「あっ ごめん あのぉー 若い3人にかんぱーい」
神山はどうも普段の調子が出ないまま 乾杯をした
最初は世間話や先日のゴルフの話をしていたが神山がタイミングよく
「ねえ 涼子さん 同じ組の内野君がね 涼子さんにありがとうって」
涼子は内野の話が出た時に 顔を少し赤くした
洋子はその変化をしっかりと見ていたが祐子が
「わぁー 涼子さん どうしたの ねえ」
この言葉が引き金になり
「ええ 知らない間に 一生懸命応援をしていたんです
自宅に戻った時は 何も考えなかったんですが 日曜日になると
もう一度お逢いしたいと思っていました
それで きょう鈴やさんでお逢いできると思っていたんですが、、、」
「そうか 残念だったね 担当制にしているからなんだ」
「涼子さんね 私 内野君から相談されたのよ
ゴルフの時に応援してくれたけど 何か自分の中に恋が芽生えたようで
もう一度 涼子さんと会いたいって よかったわ」
「うん よかった そうしたら誠二ちゃんとデートをしなよ
誠二ちゃんも それで駄目なら 潔く諦めますって そう言ってたよ」
涼子は益々顔を赤くして 俯くと祐子が
「涼子さん 良かったわね 成功を祈って乾杯」
「おいおい 性交って まだ手も繋いでいないんだよ」
「もう 成功よ 嫌ねぇー 変態 ねぇー涼子さん」
神山を除いて女性達は大笑いして 楽しんだ
今夜の神山はどうしても 普段の調子が出なかったので
洋子や祐子と話をしないで我慢した

ビールを呑み終わりワインも進むと 神山が仕事の話をし始めた
「大変ね そんなに予算がきついなんて、、、」
「うん だからニーナ・ニーナのパリがGOLをもっと認めてくれないと」
「そうね でも筒井さんは動いてくれているんでしょ」
神山は周りの目があるので みんなにここからは
フランス語で話すように伝えると 3人とも頷いた
神山はフランス語なら周りの目を気にしないでいいだろうと
「だからパリニーナ・ニーナは御殿場店舗を認識しなければ駄目になるよ」
「なんで」
「だって デパートに入っている店舗と同様の店舗では 
直ぐに飽きられてしまい 存続自体が難しくなるってことさ」
神山がワインを一口呑むと 丁度後ろに座っていた外人が立ち上がり
「その話は 本当か」
神山はびっくりして後ろを振り向くと 外人の正面には祥子が座っていて
こちらを見ると ニコニコして挨拶をした
神山は気を取り直して
「今の話は本当です 私はあなたの事を知らないが 事実を話しました」
外人は名刺を出して神山にお辞儀をした
神山も名刺を出すと外人は驚いて神山を見て
「あなたがアレックスの神山さんか 噂には聞いています
先ほどは驚かせて すみませんでした」
洋子も祥子の存在に気が付きお互いに お辞儀をしていた

神山は簡単な説明をした後に
「今夜は 楽しいパーティーをしているので 明日我が社の次長室に
是非来てください その時にまた説明をさせて頂きます」
「分かった 神山さん 予算はどの位見ればいいのか教えてください」
「箱を造るとなると最低でも3億は掛かります でも存続はします」
「3億か 分かった 私が出来るところまで頑張ります
存続を希望しているからね お願いします では明日」
「久保さん 10時にお願いしますね」
「はーい 筒井も伺います こちらこそお願いしますね」
神山は名刺をもう一度見直すと パリニーナ・ニーナの副社長と
印刷され その下には財務長とも印刷されていた
洋子や祐子 涼子が覗いて
「多分 財務関係の最高責任者って事でしょ これは」
「そうね 向こうでは 役職が日本のようにごちゃごちゃしていないから」
神山は名刺を仕舞うと 仕事の話は一切しないようにみんなに伝えた





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2012年11月24日土曜日

Vol.868 紫陽花 -9-54



そのような時には 予算が貰えると言われ 先日も確約書を貰ったよ」
「良かったですね 分かりました 明日は10時にお願いします」
「うん 本当に申し訳ないな 僕の力が足りなくて」
「いえいえ そんな事はないですよ ではお待ちしています」

神山がニーナ・ニーナの予算が少なくて力を発揮できず悩んでいると
「わぁー あなた 喜んで」
「どうしたの」
洋子が本社人事から戻ってきたが 尋常ではない喜び方だった
「ねえ 人事に行ったら おじ様に呼ばれたのよ」
「わぁー 又 来なさいですか」
「ううん 違うの あなたと私 7月に進級するって 凄いでしょ」
「はぁ 進級、、、」
「そうよ あなたが理事4級で私が部長2級よ 凄いでしょ」
「えっ 理事4級って なんだ?」
「もう 理事4級って初めて作られたのよ」
「なに それって 全然分からないよ」
「もういやねぇ 理事職は現行3級までなのよ だけど特例で
4級が設けられたのよ だから全国であなたの理事が1番なの」
「へぇー 理事で1番かぁー」
「ねえ もっと喜んでよ 私凄く嬉しいわ」
「うん でもね 実感がないから どう喜べばいいか分からないよ」
神山は急に両手を上げて 盆踊りの格好をすると 洋子はクスクス笑った
「しかしさ 副社長が決めたの?」
「ううん 違うのよ 社長の権田さんが決められたそうよ
なんでも 協会の理事職をしているのに2級は無いだろうって
それで 緊急役員会を開いて 決定したと言っていたわ」
「へぇー 凄い事になったね」
「ねえ おじ様に電話をしておいた方がいいと思うわ
おじ様も 大賛成で応援をされたそうよ」
神山は頷き 早速時田に電話をした
「おう 山ちゃんおめでとう 先ほど名古屋から連絡があり
7月1日の9時30分に命課だ 秘書室まで来てください」
「はい ありがとうございます」
「うん 良かった わしも少なからず応援をさせて貰った ははは
ところで 山ちゃん あそこの寿司屋に行きたいな 今夜はどうだ」
「すみません 今夜は洋子さんとデートです」
「あっ そうっかっ 洋子と デート、、、か、、、うん では」
「あっ あの、、、、、、、、、」
神山は少し刺激が強かったかなと思い 反省していると洋子が
「どうしたの」
「うん 喜んでくれたけれど 寿司屋に行こうと言うので
今夜は洋子さんと デートですって言ったら しどろもどろで話
そして 電話が切られました」
「まあ 刺激が強すぎたのね 大丈夫かしら」
「うん 電話をして 謝っておいてくれるかな 頼みます」
「ふふふ 大丈夫よ そんな人じゃないわ」
「あーあ 今日は朝から変だな なんだろう」
「まぁ 珍しいわね あなたの弱音って」
「そうか 何か昨夜の事が引っかかっているのかな もう 祐子め!」
「またぁー 祐子さんのせいでは無いでしょ もう可哀想よ」
「はい 分かりました」
神山はどうしても歯車が組合さずイライラしながら過ごした

「さあ 時間だ洋子 出ようか」
「はーい 丁度いい時間ですね」
神山と洋子は次長室を出ると蒼いBMWで赤坂のスタジオに向かった
「お帰りなさい 洋子さんいらっしゃい」
「こんばんわ 今夜も素敵なワンピースね とても似合うわ」
「ありがとうございます」
神山は二人が話しているので 主賓室で簡単にシャワーを浴び
着替えを済ませると 下に降りないで そのままビールを呑んだ
一息つくと 先日ゴルフの時椿から貰った包みを開けてみた
現金で500万円入っていて そのまま鍵のかかる棚に仕舞った
下におりると
「さあ そろそろタクシーを呼ぼうか」
そう言うと自分でタクシーを呼んだ
暫くすると門扉にタクシーが着いた事をモニターで確認し
みんなで スタジオを後にした

赤坂スカイハイホテル6Fに行き ステーキハウスで受付で
神山と名乗ると案内が窓際の席まで誘導してくれた
約束の18時にはまだ充分時間があったが ウエイトレスに
コースの注文と 生ビールや牛肉の生などおつまみを注文した





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2012年11月23日金曜日

Vol.867 紫陽花 -9-54



「おいおい 僕は真剣に悩んでいるんですよ 楽しいなんて あーあ
そうだ 30分寝かしてください」
「はいはい 分かりました」

昼寝を起こした洋子が
「ねえ 大丈夫 なにか魘されていたわよ」
「うん 大丈夫さ ありがとう」
神山は昨日制作したQ&Aを洋子に見せた
「わぁー 凄いわね 大丈夫よ あなたが言うように
このプロジェクトだけじゃなくて 色々と使えるわ」
「ほんと 人事の神様が言うのだったら 間違いないな」
「ねえ 私の意見も入れていいかしら」
「うん いいよ お願いします」
洋子は軽やかなキー操作で直ぐに神山の書類を制作し
「どう こんな感じで」
「へぇー 僕が気が付かない事まで網羅してる 大したものです」
「ねえ 本社の人事に知らせてもいいでしょ きっと役に立つわ」
「うん いいよ そんなに役に立つかな 当たり前のことだけどな」
「ええ だけど当たり前が分からない社員が増えているでしょ
特に外商は 既存の客ばかり狙っているけれど 新規開拓って
この8月からじゃないですか その時にも役に立つわ」
「えっ そんなところに役に立つのかな」
「ええ 勿論 このままといかないでしょうけれど これをたたき台にして
人事で考えてもらえば いいマニュアルが出来るわ」
「分かった お任せします」
神山はアレックスブースの纏めを整理していると亜矢子から電話があった
「やあ 先日はお疲れ様でした」
「ふふふ お元気そうね」
「うん なんとか どうされました」
「ええ 前から話していた 土地の購入と建物の話だけど」
「うん」
「それで 土地はいいところが見つかったのよ」
「それは良かった それでもう見にいったの?」
「ええ 会社から離れているけれど 病院が直ぐ傍で いい所なんです
それで家を建てるのに 例の不動産屋の弟さんが建築会社の社長を
されているって聞いたの」
「うん 由紀枝のマンションもそこで建てたと聞いているよ」
「だから そこに頼もうと思っているの」
「うん そうだね 色々と繋がりが分かるし良いと思うよ」
「それで 基本的なデザインをあなたにお願いしようかなと思っているの」
「おいおい 僕はそこまでは出来ないよ やはり餅は餅屋だよ
でもアドバイスなら可能だよ それでどうかな」
「そうね そうしたら あなたの時間が空く時でいいから 御殿場に
来て そこで打ち合わせをしたいんだけど いいかしら」
「うん 大丈夫だよ その時に亜矢子の希望と僕の考えを話し
後はデザインとお金の問題だと思うけど それでいいかな」
「ええ ではお待ちしています」
「うん 今週はGOLの大変な時期なんだ だから少し後になる」
「ふふふ 分かったわ でも私 寂しいの お願いね」
「もう そんな苛めないで 分かりました 伺いますよ」

電話を切ると洋子が
「亜矢子さん どうしたの」
「うん 御殿場で病院に近いところに土地を見つけたんだって
それで僕にデザインをして欲しいと言われたんだけど
そこまで出来ないから アドバイスをするよって」
「へぇー 良かったわね そうすると 家を建てるんだ いいなぁー」
「うん お母さんに安心してもらうのと 自分が安心できるからね」
「そうね 親孝行ね そうしたらこの書類を本社に持っていきます」
「はい お願いしますね 照れくさいな ははは」
「大丈夫よ 完璧だから」
洋子は神山にキスをすると 次長室を出て行った
神山は明日のニーナ・ニーナブースを見ていると予算が気になり
どうしても2つの箱が欲しかった
自分なりにアイデアを出しスケッチをしたが どれも
帯に短し襷に長しで どうにも使えなかった
神山は考えていてもいい案が出てこないので 筒井に電話をした
「やあ お久しぶり 凄いスコアじゃないか」
「ええ たまたまですよ」
「職務でも僕を追い越し ゴルフでも僕は負けたよ それで」
「ええ GOLのブース予算ですが その後変化はありましたか?」
「うん 僕も何回かパリと話をしているんだ でもね 態度を変えないな」
「うーん そうすると当初の3000万円ですか」
「うん そうだね ただし大きなイベント 例えばクリスマスセールなど





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2012年11月22日木曜日

Vol.866 紫陽花 -9-54



洋子は頷くと早速 予約の電話をいれ席をキープした
「先輩 涼子さんて この間の涼子さんですか」
「うん そうだよ」
「へぇー それで 何かあったんですか」
「ははは まあもう少ししたら 話せる状態なら話すよ 何もないよ」
杉田と屋敷が餃子を良く食べるので神山は野菜炒めと餃子の大盛りを
追加注文すると 杉田が生ビールも追加した
丁度全員のジョッキが空になりいいタイミングで注文した
神山は杉田が 以前に比べ周りをよく観察するようになったと嬉しかった
みんなで餃子やビールを呑んでいると神山の携帯が鳴った
「はい 神山ですが」
「内藤です 凄いですね 滑り出しは絶好調ですね」
「ははは まだまだこれからですよ それで、、、」
「ええ 経費が絡みますが 送られたFAXを見る限り 充分安泰です
そこで 会社として気持ちを入金させて頂きました」
「えっ 入金ですか またぁー 社員としては当然ですよ」
「ええ ですが利益が明確に分かり それが持続すると判断しました
山ちゃん 素晴らしいですね ほんと気持ちですから」
「はい ありがとうございます」
「では」
神山が電話を切ると洋子が心配そうな顔で
「どうされたんですか 入金って」
「ああ 先ほどのプランが内藤さんは 非常に良いと評価され
会社として気持ちを入金したという話です」
洋子は安心したのか ニコニコして 神山にキスをした

「あーあ 田所さん それはないですよ なあテツ」
「ほんと 見ていられない もう」
二人に攻撃され洋子は顔を真っ赤にして
「ごめんなさい でも自分のように嬉しいのよ」
その時に洋子の携帯がなり出てみると内藤だった
内容は神山と同じだったが 短時間で書類を纏め上げた事に対し
会社として評価をしたい よって特別ボーナスを振り込んだと伝えられた
挨拶をして電話を切ると神山に
「わぁー 私にも特別ボーナスだって やったぁー」
今度は神山が洋子にキスをすると 杉田と屋敷は何も言えず黙っていた
追加したビールや餃子が来ても 二人は神山と話をしなかった
「おいおい翔 どうしたんだ 黙っていて」
「だって 先輩 目の毒ですよ もう なぁテツ」
「ええ いい迷惑です そんなキスなんて 田所さんなら
まだ乙女で可愛らしくて 許せるけれど 次長がこの場でキスは駄目です」
そういうと 二人は神山を少し軽蔑しながら 箸を進めた
「ははは 挨拶だよ まあ慣れていないからな
でも翔だって そのうちに大勢の前でキスをする事になるよ」
「僕は自分からしませんよ もう」
「あれっ 先輩 先日は抱きしめてキスをするって 
例えみんなが見ていてもって そう言ってましたよ 違うんですか」
「あーあ もう ばらさなくてもいいじゃん この場はこの場です もう」
4人は大笑いをしながら 食事を終えた

次長室に戻ると神山は祐子に電話をしてみると留守電だった
「神山です 今夜は外食になりますので 5時には部屋に居てください」
暫くすると 祐子から電話があった
「ごめんなさい 祐子です 留守電を聞いて電話をしました」
「やあ プールですか?」
「ええ それで 1時間に1回ロッカーに戻り 携帯を見ています」
「ありがとう それで6時に美佳さんと洋子と食事をするので
5時には戻っていて欲しいんだ」
「わぁー 美佳さんと一緒ですか 嬉しいわ では5時ですね」
「うん 頼んだよ」
「ハイ 了解です 今日はもう2kmを2回泳ぎました 凄いでしょ」
神山はどんどんと体力をつける祐子が怖かった
「はい 頑張って泳いでくださいね では」
神山は電話を切ると洋子に 昨日降参した事や
これから体力をつける祐子の事を話すると
「まあ 珍しいわね あなたがそんな弱音を吐くなんて」
「うん 困ったもんだ あーあ 失敗したな プールの会員権
100万円を出してしまったんだよ あーあ 失敗した」
「いいじゃない 若いときだけよ 頑張れるのは 贅沢な悩みよ」
「そうか でもね 今朝も思ったんだ
昨夜降参しただろ そうしたら少し主導権を握られてさ
朝寝のときも ちんちんを引っ張って起こすし その後がいいんだ
こんなに元気なのに 夜は駄目ねって もう自身なくしたよ あーあ」
「ふふふ いいじゃない 楽しそう」





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2012年11月21日水曜日

Vol.865 紫陽花 -9-54



尚 出資額等詳細は 後日決定とする】
「うん ありがとう では各人のサインをお願いします」
最初に東都食品の田宮がサインをし 鈴や食品代理として神山がサイン
アレックスJPのJrがサインをした
立会人として 洋子 里香 涼子のサインが記されると
神山がサインの場所と時刻を記入してコピーをみなに手渡した

「さあ 話をしていると どんどんと進み楽しくなりましたね」
田宮もJrもニコニコして 神山に握手をして退室し
神山はビルの表でみんなを見送った
「山ちゃん 凄いことになったね」
「うん 考ちゃん 頼みますよ 楽しいよね これでリピーターが
増えれば 充分に存続は出来ます 勿論気を抜いたら駄目ですよ」
「ええ そうですね それにイベントプランをGプロで行うという事は
アルタが行うという事でしょ それも凄いですね」
「ええ 仕事が無くならない様に 考えました」
「ええ 早速社長に報告をさせて頂きます ありがとうございます」
高橋たちGプロのメンバーが次長室を出る時に佐藤部長が
「山ちゃん ありがとうございます」
深々とお辞儀をしたので
「佐藤部長 僕もアルタの社員ですよ 当たり前のことです」
佐藤は頭を上げると嬉しいのか 涙ぐんでいた
「さあ 洋子 久しぶりに近くの中華でも行きますか」
「そうね 雨が降っているから 近い方がいいわね」
「じゃ 催事課の翔を誘って見るか」
「ええ 近状も聞きたいし そうしましょう」
神山が催事課にいくと たまたま杉田と屋敷がいて
「こんにちは先輩 どうされたんですか」
「うん お昼はどうかなって」
「わぁー ごちです なあテツっ」
「はい ありがとうございます ご馳走になります」
4人は近くの中華料理店に入ると神山が生ビールと餃子を注文した
13時を過ぎていたが 店内は満席状態に近かったが
ピーク時のように外で待つ事はなかった

「翔 お中元の出だしはまずまずじゃないか 良かったな」
「ええ テツも良く動いてくれるし 僕も助かっていますよ」
「どうだね 屋敷君 少しは慣れて来たかな」
「ええ 最初の時と比べると 楽しく仕事が出来ます 大分慣れました」
「うん 何しろ現場が一番さ そうすると若い子から慕われ
だんだんと屋敷君の株が上がるよ そうすればしめたもので
催事課でも評価も上がり 結果進級が早くなるって構図さ」
「そうですね まだまだ実感はないですが なにしろ与えられた仕事を
無難にこなす それだけですね 自分の力をもっとつけないと
次のスッテップに上がれませんから」
神山はまだ若いのに良く出来ていると思い感心した
「ところで翔 例の話はどうしたの」
杉田は顔を真っ赤にさせて
「はい 結婚します」
それを聞いた屋敷は
「えっ先輩 そうなんですか おめでとうございます」
「うん そのつもりでいるよ まだ美佳さんには話していないんです」
「そうか 喜ぶぞ 早く話してあげろよ」
「ええ 今夜残業が無いので 逢った時に話します」
「翔君 良かったわね ふふふ でも独身ライフが出来ないからね」
「そ そんなぁー 僕は遊んでいませんよ もう なぁテツ」
「ええ その代わり 僕がいつも大変ですよ 酔っ払いに付き合ってね」
「またぁー そこを強調しないの もう 酒を呑べば酔うの もう」
「まあまあ これからは少し控えて 美佳さんの為にもな」
「はい 分かりました」

「そうそう 神山さん 涼子さんと先ほど少し話したの」
「ああ あの話ね うん」
「それで 今夜お時間よろしいですか」
「ああ いいよ そうしたらみんなで食事をするか 祐子も誘おうか」
「ええ その方が緊張しなくていいと思うわ」
神山はアレックスJrに電話をして涼子に残業をさせないように頼んだ
「神山さん 了解したよ もう少し早い時間でもいいよ」
「なら 赤坂のスカイホテル6階にステーキハウスがあるので
そこに6時でお願いします 僕が予約を入れておきます」
「はい了解です それから先ほどの覚書を 本国の父親にFAXしました」
「ありがとう こちらでもFAXしておいたが 喜ぶよきっと」
「はい では6時に現地で お願いします」
「洋子 JrはOKで6時にステーキハウスで待ち合わせだ」






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2012年11月20日火曜日

Vol.864 紫陽花 -9-54



「はい 分かりました では田辺ちゃん メアドをお知らせしてね」
「はい 了解です」
「では アレックスブースの第一回の打ち合わせを終了したいと
思いますが なにかありますか?」
特に無いようなので神山は解散をした

「神山さん これなんですが 試食をしてください」
東都食品の田宮は缶詰とペットボトルの水を神山に渡した
「何ですか?」
神山は缶詰を開けると レタスの真空パックが出てきて
「そのレタスを缶詰にあけて頂き 水を線のところまで入れると
パリパリのレタスになります どうぞ試してください」
神山は言われたように すると乾燥したレタスが水を含み
少し大きくなったところで 水が無くなった
神山はレタスを食べてみたが 新鮮さとレタスの歯ごたえは充分あり
これはいけると思った
「美味しいですよ 出来たんですね」
「ええ 何とか作りました まだ試作段階でもっと自然に近づけようと
毎日実験を繰り返しています」
神山が缶詰を洋子に渡すと 一口食べてみた
「ええ 充分に美味しいですよ レタスのパリパリ感があって」
「ありがとうございます これを地下の共有部分で作りたいと思っています
そこで提案なんですが 工場とまではいかなくても生産ラインを
ガラス張りにして 皆さんに見て頂くとどうかなと思っています」
「それはいいアイデアですね 相乗効果も狙えるし いいですね」
「ええ これは利益を度外視した私の考えなんですよ
通常 工場見学をしなければ見る事は出来ませんが 食べているレタスが
このように缶詰になって製品になれば 大人だけではなくて
子供も喜ぶと思います なので当分の間はGOL限定販売です」
「そうですね 希少価値が生まれ 話題性も充分だし
では 田宮さん この事も鈴や食品と考えていきましょう いいですか」
「ええ お願いします ただ生産ラインについては 私どもで
経費を計上します 勿論 販売の時は鈴や食品さんと一緒にお願いします」
「そうですね それでしたら フード店舗内に レタスを栽培して
そのレタスを使って 缶詰とかフード店で食べて頂く事は出来ますか」
「ええ 充分に可能です レタスは日照時間の関係で大きくなったり
味や食感が変化します その事はデーターを取りました 副産物です」
「いいですね やりましょうよ でもレタスは自然のものと
遜色ない いい出来栄えでしたよ ありがとうございます」
「ええ 機械を1台壊しました ははは」
「えっ 大変ですね」
「ええ これはコーヒーと同じように 急速真空冷凍で作るんですよ
時間をかけると このように美味しいものは作れません
そこで 壊れるのを覚悟して 機械を弄り作ったんですが
次に レタスを入れたら うんともすんとも言わなくなりました ははは」
「はぁー 凄いですね 次のレタスを楽しみにしています」
「ええ 通常工場ラインだと 結構な広さが必要になりますが
イベント要素を考えると ミニ工場で済みます」
「はい それではその広さや 大体の感じを担当デザイナーと話して下さい」
「はい ありがとうございます 高橋さんでよろしいですか」
「ええ 高橋さんと話をして それから先は担当になります」
「では 高橋さん お願いします」
「はい 分かりました 楽しいプランなので 頑張ります」
神山はこれで ブースの説明が終わったので解散した

アレックスJrが神山にビーフジャーキーがどう進んでいるか聞きに来た
「うん もう少し待ってください 鈴や食品の時に話をします
なので もう少し時間が掛かります でも作りますよ」
「はい お願いします 私もGOL限定販売し 数字を見ながら
日本全国展開と世界展開を考えています」
「そうしたら どうだろう 味や品質管理を鈴や食品 製造を東都食品
販売をアレックスって どうかな?」
「おお いいアイデアです グッドですよ」
「それでは 鈴や食品の打ち合わせの時に提案しますが 東都食品の
田宮さんはその条件でよろしいですか」
「ええ 最終的には金銭が絡みますが 原案に賛成です」
「分かりました 洋子さん 今の話で覚書を製作してください」
洋子は会議が始まってからポイントを全てメモしていて 神山に
言われた事も直ぐに文章にした
【覚書 アレックス ビーフジャーキーの件について
本日 アレックスビーフジャーキー生産販売について 下記の様に
話が纏まり ここに記す
製造 東都食品 品質管理鈴や食品 販売アレックスJP
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、





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2012年11月19日月曜日

Vol.863 紫陽花 -9-54



銀行の窓口で普通に入金できるので一安心した

ソファーで寛いでいると アレックスジャパンのJrや秘書の篠原涼子
ジャック へリントン副社長とナタリー秘書が部屋に訪れた
神山はGプロの高橋や佐藤部長 GDの田辺 建築の渡辺を次長室に呼び
洋子は椅子を用意して みなが席に座った
「すみませんが アレックスブースと関りのある会社が来られますので
もう暫くお待ちください」
5分ほど待つと東都食品の副社長 田宮浩司と秘書の里香 
森和幸 営業推進部長の3名が訪れた
「神山さん 遅くなって申し訳ございません」
「大丈夫ですよ それでは初めてという方が居ると思いますので
私の方で紹介をさせて頂きます」
神山はGプロメンバーの紹介をし アレックスジャパン 東都食品と
全員の紹介をした
「では 責任者の高橋さん お願いします」
神山は次長席に座り 佐藤部長も神山の隣に座り打ち合わせを聞いた

高橋は昨日午後のシュミレーションのように分かり易く
ブースデザインを説明して行った
アレックスJrやジャックも頷きよく話を聞いていた
高橋の説明が一通り終わると神山が
「では 質問やご要望をお聞きし すり合わせをしたいと思います」
Jrは全体のイメージは大変素晴らしく 何も言う事は無い
ただ共有部分の地下と自分のブースの関連付けの件やイベントを
行う時のスペースや顧客整理と販売体制など かなり突っ込んだ
質問が出された

高橋が神山を見たので神山が
「共有部分の関連付けは 例えば基本カラーで誘導をする方法や
販売員にアレックスのユニフォームを着せるとか考えています
例えば 床導線ですが この中央通路に基本カラーを使い
アレックスブースまで引張ります ここにデザインしたのがあります
田辺さん お見せしてください」
田辺は昨日通りの展開になってきたので 気持ちに余裕がうまれ
説明をしても 分かり易くJrを納得させた
「ありがとうございます 田辺さんの説明 よく分かった
では 私はこの基本カラーとアレックスユニフォームがいいと思う
ジャックはどうですか」
「ええ 社長が言われたように 私もこれなら問題はありません」
「神山さん OKです これで進めてください あとイベントの事です」
「ええ 私はこのスペースで出来るイベントを考えています
例えばスーパーカーを展示し みんなに触って頂き見て貰う
で 例えばこの車にはこんなエピソードがあるという部分を
同じ展示場内で展開していきます
例えば この車がテスト中に350km出したというエピソードが
あったら ゲームコーナーの感覚で モニターに350kmで
走る映像を流すとかするわけです」
「おお 楽しいね 大変いいですよ でも神山さん
その話は 男の子の話で 女の子の場合はどうしますか」
「ええ 例えば 小さくて可愛らしい車を用意して 子供用に
ブースの中を開放するんです 勿論 大人になれば本物を見ますがね」
「なるほど 楽しい企画が一杯ありますね」
「ええ それで 企画の話は 基本線はこちらのGプロで考えます
その下の部分 更にその下のアイデアなどは会社で考えて頂き
こちらとすり合わせをしながら 進めればいいと思っています」
「そうですね 分かりました 私たちは 基本的にこのデザインでOKで
後 地下は先ほどの基本カラーの差し替えでOKです」
「ありがとう Jr この案はすでに先方に確認してあるので
このまま進めば 早くから手を付けられるよ
それで田宮副社長ですが アレックスのユニフォームでも
別に問題は無いですよね」
「ええ うちで調理や販売をしたとしても 問題はありません
ただ どこかに東都のロゴを入れて欲しいと思います」
神山は暫く考え
「どうでしょうか ユニフォームの中にロゴをデザインする方法は」
「ええ いいですね そうしましょう それなら問題ないです」
「Jr ユニフォームを白で作った場合 アレックスのロゴも入れようか」
「うん いいですね それだとよく分かりますよ OKです」
「田辺ちゃん 早速ユニフォームのデザインをお願いしますね」
「はい 分かりました」
「田宮副社長 出来れば横文字のロゴってありますか?」
「ええ あります そうしましたら メールで直ぐに送らせますよ
実際製作段階では きちんとしたロゴをお持ちいたします」





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2012年11月18日日曜日

Vol.862 紫陽花 -9-54



「祐子 30分寝かしてください」
「はーい お休みになってください」
神山は30分寝る事にしたが 今日の仕事が頭の隅にあり
なかなか寝られなかったが 庭の紫陽花を見ているうちに寝入った
「あなた 起きてください お願いします もう」
祐子が起こしても なかなか起きないので 神山のおちんちんを引張ると
「わぁーお 痛い 分かったから止めて お願いします」
「ほんと 大きくて逞しいのに 夜は駄目ね もう」
神山は何も言えず 起き上がるとシャワーを浴びに主賓室に戻った
着替えを済ませると 祐子にキスをして
「今日も プールに行くの?」
「ええ そのつもりですが なぜ?」
神山はダイエットやボディーライン維持ならともかく
体力を付けられるのは 少々困った
「うん 程ほどに泳いできなさいね」
「駄目よ そうしたらラインが崩れるし それでもいいの?」
「分かった 存分に泳いでください」
神山は祐子が力をつけ 毎晩のように求められ 
毎晩降参したらどうなるんだろうと思うと 祐子がだんだんと怖くなった

次長室に着くと 神山は昨日のQ&Aをもう一度見直した
10時にはまだ1時間近くあり 銀行に電話をして現金を取りに来て貰った
現金を大きな袋に入れ現金輸送車に運ぶと神山は洋子にメモを残した
大口預金の部屋に入り5人の係員が10台の機械でお札を勘定し
対応したが20分くらい掛かり
「神山様 現金は20億円で間違いないでしょうか?」
「はい」
神山の通帳を預かると入金手続きがされ 次長室に戻った
「おはようございます 朝から銀行行かれたんですか」
「うん ここに現金の山があってもどうにもならないからね」
「そうそう ねえ 現金の預金先だけど スイスにあるスイス銀行から
先日返事が来ているのよ 待っていてね」
洋子はEMSを引き出しから出し神山に手渡した
【お問い合わせ頂いた 新規口座の開設については 担当役員の
合意が得られたので 開設をします 、、、、、、、、、、、
尚 出入金単位は100万円単位
以上 ご理解頂けましたら 下記担当係員まで希望口座番号と
10桁の英数暗証番号を 記入の上 返信してください
注意 口座番号は英数字で20文字以上です 数字には上の欄に
チェックを入れてください 、、、、、、、、、、、、、、、、
返信され次第に口座が設けられ 世界の銀行から入出金が出来ます
出金の場合は 担当係員に電話で指示をし 希望の銀行に送金します
その時に口座番号と暗証番号が必要になります、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、 以上 スイス銀行】
「へぇー 凄いね洋子 どうしたの」
「ええ 以前あなたが 入金した時に銀行が潰れたらどうしようって
そんな話をしていたでしょ だから色々と調べて
向こうにあなたの財産などを知らせたのよ」
「へぇー 洋子が僕の財産を調べたの?」
「違う違う ごめんなさい 会社役員など 色々と職についているでしょ
だから会社名や役職名など 現在の職を全て書いたわ」
「ああ その部分の話ね なるほど」
「そうしたら 先日 本社人事に先方から電話があって 
在籍確認が出来た訳 それでアルタの武田さんの所ににも
電話があったって言っていたわよ だから申告したところへ
全部電話をして 在籍確認をしていると思います」
「なるほど それは助かった ありがとう
では早速 口座を書かなければいけないな」
神山は鈴やの個人番号から記入して名前を逆から入れると
丁度20文字になったが 更に最後に個人番号の逆からの数字を記入した
「洋子 記入したけれど どうやって返信するんだ」
「ええ 私がEMSで出すから大丈夫よ そうそうサインを忘れないでね
これからずーっと使うものだから」
「うん サインしたよ ではコピーを取ってくる」
神山は催事課に行くとみんなに挨拶をして申し込み書をコピーをした
「ではこれでお願いしますね」
神山は書類を洋子に渡すと EMS用の封筒にあて先など 簡単に記入し
申請書類を入れると 神山に
「はい 出来上がりです これで郵便局へ持っていけば 大体3日位で
スイス銀行に着きます」
「ありがとう でも入金方法が分からないな」
「あっ ごめんなさい その事については こちらの書類よ」
神山は洋子から書類を受け取り読んで見ると





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2012年11月17日土曜日

Vol.861 紫陽花 -9-54



6月22日 月曜日 23時
「ふふふ 少し生えてきましたね」
「うん 髭と同じさ 伸びてくれないと チクチクするよ」
「やはり チクチクしたの」
「うん なんか痛痒い感じだった」
祐子は神山の背中を洗っているときに おちんちんも丁寧にしごいた
丁度 剃られた後のところがじょりじょりし 気持ちよく神山に聞いた
「さあ 僕が洗う番だ」
祐子は交代をしないで 乳房を神山の背中に当てながら肉棒をしごき
片方の手はお尻からまわし 袋を愛撫した
「おお 新しい手を考えたね うーん 気持ちいいよ」
「そうでしょ 由貴さんから教えていただいたの ふふふ」
祐子は袋の愛撫を止めると 鈴口の愛撫に移った
神山は気持ちよく 肉棒の先に充血させると
「祐子 駄目だ 出るぞ」
「いいわよ 一杯出して」
祐子は手の動きを早くさせると 神山は堪らず出してしまった
「わぁー 一杯出てるわ よかった?」
「うん」
祐子は神山の前に跪くと 肉棒を丁寧に洗い流しキスをした
「さあ 今度は僕の番だ」
神山は祐子を立たせると 首から下へ順番にソープでマッサージした
後ろ向きにさせると 背中や脇腹も丁寧にマッサージし
肉棒をお尻に宛がいながら 乳房や乳首を愛撫した
「あっ 気持ちがいいわ あっ あっ うーん」
祐子は時々体を捩って 快楽から逃げようとするが
又 自分から快楽を求め 神山に身を任せるようになった
「あっ いいわ あっ あっ」
祐子は神山の肉棒を掴むと 上下に動かし大きく硬くしていった
神山も充分に硬くなると 祐子のヴァギナに手をやり
クリトリスを集中的に愛撫をした
祐子が快楽に耐えられなくなり 白く透き通る形のいいお尻を
神山の肉棒のところに 突き出すと
「入るよ」
「入れて お願い 我慢できないわ」
神山はヴァギナに挿入すると 最初はゆっくりと動かし
祐子の乳首を愛撫していた
「ああっ いいわ あっ あっ」
神山はだんだんとピストンを早くすると 祐子の喘ぎも激しくなり
「ねえ いきそう あっ あっ きてー」
「うん 気持ちいいよ うっ うっ」
二人の運動のテンポが合うと 祐子は快楽の最高潮に達し
「いぐぅー うっー あっー あっー」
神山は祐子の膣がどんどんと狭くなり肉棒は耐えられずに
「祐子 出るぞ」
「きてー いくわぁー あぁー」
祐子が果てると神山も合わせて 果ててしまった

6月23日 火曜日 小雨
「やあ おはよう」
「もう 何時まで寝ているんですか もう7時半ですよ」
「うん ごめんごめん 今起きます」
神山は昨夜バスルームで2回交わり ベッドで2回交わり
3回目には応じる事が出来ないで 降参をした
(あーあ 降参すると 翌日はきついな 参ったな)
神山はそう思いながら シャワーを浴びた
祐子は着替えを準備すると キッチンで朝食の準備をした
神山が下に降りると祐子は缶ビールを用意し神山に渡した
「祐子 久しぶりのお湿りだね」
「ええ 今年は空梅雨だから いいお湿りですね
紫陽花って 雨に合っていますね」
祐子は雑木林の紫陽花を神山に教えると 綺麗な花が咲いていた
まだ蕾もある紫陽花だが 祐子の言うように雨に似合っていると思った
雑木林の紫陽花は丁度30株位だが プールの方にも30株くらいあり
これから目の保養になると思い 満開が待ちどうしかった
「祐子 あの紫陽花の後ろに もみじがあるけれど あれが紅葉すると
さぞ綺麗だろうね」
「ええ あと西側の方に 百日紅もありますよ あれも小さな花で
可愛らしくて 見ていても飽きない花ですよ」
「ああ あのつるってした感じの木だね ここはいいね 桜や梅
紫陽花や百日紅 そしてもみじだもの 一年中花が見られる」
「ええ そうですね ふふふ いいお庭です
そろそろ朝食にされますか 簡単ですが、、、」
「うん ありがとう」 
神山はビールを呑みながら 庭の景色を楽しみ食事をした





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2012年11月16日金曜日

Vol.860 紫陽花 -8-53



レポート用紙を眺めてみると どこのブースでも使えるようだった
神山はこれをマニュアルにすれば 今後の仕事にも使えると判断し
明日にでも洋子に修正をしてもらい 完成させようと思った

神山は蒼いBMWをガレージに仕舞うと祐子の出迎えを受けた
「おいおい キスは分かったよ」
「だって 待ちどうしかったんだもの いいでしょ」
「さあ 着替えをするからね」
神山は2階の主賓室に入ると 簡単にシャワーを浴び着替えた
下に行くと祐子が待っていて
「今夜は何処に連れて行ってくれるんですか?」
「うん 上原の駅前寿司に行こうと思っているよ」
「わぁー 嬉しいわ」
神山はタクシーを呼ぶと ソファーで寛いだ
祐子とビールを呑んでいると 門扉にタクシーが着たので部屋を出た
上原で降りニーナ・ニーナブティックの前を通ると由貴と目が合い
神山はご飯を食べる格好して 駅前寿司を指差すと由貴は頷いた
暖簾をくぐると女将がいつもの様に 奥の座敷を案内され
早速 神山は生ビールと注文した
「ねえ 神山さん 私ね今日は午前中にお仕事を済ませて
午後からはスカイハイホテルのプールに行ってきたの ふふふ」
「そうか どう 泳ぎやすかった?」
「ええ それでそこの会員になっちゃった ふふふ」
「へぇー 凄いね」
「ええ だって1時間800円でしょ 3時間泳ぐと2400円ですよ」
「えっ 1時間800円もするのか あそこが」
「だから 子供や家族連れと言った 普段良く見かける光景ではないわ
なので 泳ぎやすいし 気持ちがいいわよ ふふふ」
「で 会員券は幾らだったの」
「ええ 正会員で100万円したけど 入会したわ」
「えっ 100万円 おいおい 凄いなー」
「だって ドリンクや軽食が無料なの 1回いくと5千円掛かるもん
それに同伴者 1名まで正会員と同じ待遇よ だから神山さんも
一緒に行った場合 全て無料なの いいでしょ ふふふ」
神山は一石二鳥の金額にしては まあまあ仕方が無いかと思い
バッグから100万円を取り出し
「じゃ これを渡しておきます 会員権の補充だよ」
「わぁー ありがとうございます」
「でも 会員になるとパスポートをぶら下げてプールに入るの?」
「ううん 受付でパスポートを見せると ICが組み込まれた
ブレスレットかショーツの脇に挟む布を渡されるのよ
それで着替えた時に 渡された物を身につけていればいいの」
「へぇー おしゃれだね」
「ええ ドリンクの時もわざわざ財布を取りに行かなくてもいいし
ロッカーも会員になると 間仕切りされていてシャワー付きなの」
「へぇー 凄く豪華だね」
「それからね 化粧室もあるんです ほらドライヤーなんかがあるわよ」
「へぇー 普通見かけないよね」
「そうでしょ お風呂屋さんより綺麗だったわ」
二人が話しながら食べたり呑んだりしていると
ニーナ・ニーナの浜野由貴と安田桃子が入ってきた
祐子が気が付き 手を振ると由貴と桃子も手を振って答えた
「わぁー 神山さん こんばんわ 誘っていただいてうれしいわ」
桃子と由貴は神山の頬にキスをすると 神山達と反対側に座った
「さあ どんどんと食べてね」
「はーい」

由貴と桃子は神山と一昨日会ったばかりなのに 仕事の事や
ゴルフの事など 話をして盛り上がった
ここでも美佳の話が出たが 神山は決して自分から言わなければ
向こうも変な詮索をしなくなるよと みんなに伝えると
由貴や桃子は頷いて 自分達から話題を変えた
「ねえ 神山さん 先日久保チーフが 棚の飾り付けを変えたんですよ」
「うん いいことだね 最初に話しをしてあるんだ」
「それでね お客様でグラスが凄く気に入られて 銀座を紹介したんです」
「そうすると グラスが良く見えるように工夫したんだね いい事だね」
「ええ それでそのお客様が又来られて ありがとうって 言われました
勿論 ディスプレイのグラスは無かったんですが 1客7千円もする
インポート物を購入されたと 言われてましたよ」
「へぇー そうか うちは良い物があるけれど 訴求力が無いのかな」
「そうですよ お客様はちゃんと見ています だからチーフも喜んでました」
「うん 先ほどは気が付かなかったけれど 帰りにでも見てみるよ」
「ええ この頃チーフも明るくなって 私も元気を貰っています」
「うん 由貴と桃子が頑張っているから 嬉しいんだよ 良かったね」
神山は祥子と会わなければいけないと思いながらも なかなか時間を
作らなかったが いい材料が出てきたので 会いたくなった
もしかしたら どこかに別な男が出来て 明るくなったのか、、、
兎にも角にも時間を作り会おうと思った





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2012年11月15日木曜日

Vol.859 紫陽花 -8-53



表現できると思いますが 如何でしょうか」
高橋はグラフィックの田辺と相談をして
「はい それでしたら 基本カラーのブルーとグリーンを
全面に出していきます ただ 両方のカラーを細かく端から端まで
デザインするのではなくてアレックスブースに近い方はより
アレックスを表現できるように変更します ただ この共有部分は
鈴や食品さんも入っていますので そこはご理解をお願いします」
神山と洋子は頷いて
「考ちゃん 今ので充分です ポイントはアレックスと鈴や食品で
この地下を盛り上げると言う事で どちらかが目立っても
けんかしてしまうんだ だから アレックスに近い方は
カラーを出してもいいと思います 洋子さんはありますか?」
「ええ 私も今の説明で充分逃げ道を作りながら 尚且つ相手を満足させ
充分な説明だと思います」
「うん ありがとう 後はイベントの話などになると思います
そうすると 僕の出番で色々と資料を見せながら進めていきます」
「じゃ 山ちゃん こんな感じでよかったのかな」
「うん この質問は想定内だからね お願いしますね ところで田辺ちゃん
この後 どの様に進めるのかな」
「ええ アレックスカラーを通路と壁に上手に配色して ブースの入り口で
完全にアレックスと分かるように します 例えば白い床にこちら側の
鈴や食品さんでは 20cm幅のラインでも アレックスの入り口では
もっと太く そう楔形のようなデザインにすれば 顧客誘導にもなるし
面白い効果があると思います」
「そうだね 食品では普通のラインだが アレックスブースに入る直前で
カラーが全面的に出ると 面白い構成が出来ますね」
「ええ そこはもう想定してデザインは考えています 一応たたき台ですが」
田辺はPCで処理をしたデザインを見せてくれた
「うん なかなかいいですね このデザインなら自然に溶け込みますね
そうしたら 本番の時にもこれを使いましょう」
「はい ありがとうございます」

午後のシュミレーションを終えると神山が高橋と田中に
「そうしたら 考ちゃんと幸三ちゃんはブースまでで 地下の共有部分は
僕が説明していこうか どうしますか」
「ええ その方がいいと思いますよ 山ちゃんが話してくれた方が
ある部分安心だし 説得力もあるし うん助かります」
「ははは 駄目だよ考ちゃん なにも出ないですよ
分かりました 地下については 僕が説明していきます」
神山は時計を見ると17時を指していたので
「では 今日はありがとうございます 明日は考ちゃん お願いしますね
それから 田辺ちゃんと山下ちゃん 渡辺ちゃんも同席してね」
「はい 了解しました」
「明日は10時からここで行います 遅れないように来てください」
Gプロの面々は洋子と神山にお辞儀をして 部屋を出て行った
「山ちゃん ありがとう しかしここまで準備しておけば
もう後は簡単に進みますね」
「そうですね 現実的な話はやはり経費でしょうね どこまで出すか
例えアレックスが出しても 鈴や食品が出さなければ 東都食品も
それ以上出さないでしょ そこですね ポイントは」
「そうしたら 明日も私はこちらで聞いていていいですね」
「ええ 勿論ですよ 佐藤部長にいて頂いたほうが 安心ですよ」
「ははは それはこちらの台詞ですよ では明日 10時前に来ます」
「ええ お願いしますね」

佐藤部長が部屋を出てようやく今日の仕事が終わった
「洋子は今日は早く帰ったほうがいいね」
「ええ 昨夜の事がありますから 早く帰ります」
「そうしたら 今日はもういいよ」
「そうですか お中元のお礼状がもう少しで終わりますけれど」
「うん 明日早く来て 仕上げてくれればいいですよ それで大丈夫?」
「ええ もう9割がた入力してあるので あと少しです」
「うん じゃ明日にしてください」
「ではお先に失礼しますね」
洋子はそういうと私服に着替え 次長室を出て行った
神山は夕飯のことを思い祐子に電話をした
「わぁー 神山さん お疲れ様です」
「うん 今日は久しぶりに疲れたな ははは それで今夜は
夕飯を外で食べるから 準備してくださいね」
「はーい 分かりました 大体何時頃ですか」
「うん 後1時間くらいで そっちに行きます」
「はい お待ちしています 楽しいなぁー 待っていますねー」
「うん では」
神山は電話を切ると 明日予想される質問の返答を考え書いて行った






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2012年11月14日水曜日

Vol.858 紫陽花 -8-53



内野はAプラン(箱を1つしか借りれなかった場合)とBプラン
(箱を2つ借りて 真ん中の仕切りを排除した場合)を
分かり易く説明した 神山は予算のことを話すと 最初は頼りなさそうな
顔をしたが 洋子の顔を見て 頷いているのに勇気付けられ
神山を驚かすほどの説得力ある 説明をし終了した
「誠二ちゃん 凄いよ 完璧だ 僕は意地悪な質問をしたけれど
この位の質問は出てくるよ しかし大したものです」
佐藤部長も神山の質問に丁寧に答えた内野を褒めていた
「どうですか 洋子出資者は」
「はい 大変分かり易くくすぐられました 出資はOKです ふふふ」
「って事で 誠二ちゃん 大したものだ うん
では 2時から ここで建築を交えた本格的なシュミレーションをします
遅れないようにお願いしますね そうそう田辺ちゃんと山下ちゃんも
当然だけど 参加してね 午後はそちらにも質問するから」
「はい 分かりました」
「はい ありがとうございます では解散」

「洋子 ありがとう さあどこに行こうか」
「ねえ 築地はどうかしら」
「ははは また断られたりして でも電話をしてください」
洋子はクスクス笑いながらいせ丸に電話をすると神山にOKサインを出した
「良かったわ さあ行きましょう」
洋子と神山はタクシーで築地の寿司屋いせ丸に向かった
暖簾をくぐると女将が笑顔で迎えてくれて 奥座敷を案内してくれた
「洋子 内野君の相談って なんだったの」
「ええ 先日のゴルフでアレックスの篠原涼子さんが
ずっと応援をしてくれたんですって それで内野さんに恋に芽生えた
みたいなんですって だから自分で言えないから 私に聞いて欲しい
そういった内容よ」
「ふーん そうか 大変な役を仰せつかったね」
「でも 振られたら潔く諦めるって言っていたわ」
「うーん そうなんだ でも先ほどの彼は大したものだった うん」
「ふふふ あなたが意地悪な質問をしたでしょ」
「うん」
「彼ったら私の顔を見ているの だから頷いてのよ
そうしたら 私も驚いたわ ピンポイントでちゃんと説明できたし」
「そうか あの時は洋子の事を見ていたんだ 僕も驚いたよ
急にエンジンがかかって そのままエンストしないもんね」
「ええ だからきっと自分が頼りに出来る素敵な人が出来たら
きっと今まで以上の力を発揮するわよ 間違いないわ」
「そうだね うん じゃ篠原さんの件はお願いしますね」
「はーい 分かりました」
女将が気を利かせて 鮮魚のつまみとビールを運んでくると神山は
美味しいといって 良く箸が進んだ
「ねえ 祐子さんはどうしているのかしら ほら急に一人でしょ」
「うん大丈夫だよ 僕が心配しなくても 彼女は自分をちゃんと見ている
今日も多分 掃除が終わったら プールで泳いでいるよ」
「そうなの 私だったら そこまで出来るかしら」
「またまた そんな可愛い事言っちゃって」
「まあ 失礼な 可愛いですよ 幾つになっても もう」
丁度その時に 女将がネギトロの巻物を運んできたので日本酒を頼んだ
「大丈夫? まだ大切なお仕事があるのに」
「うん 大丈夫 多少呑んでいた方が ストレートに出るから ははは」
「まあ 知らないわよ 本当に」
「まあまあ ほら相手のことを考えるでしょ それを無くすのさ」
「ほんとは呑みたいんでしょ もう」
「うん 言えている 洋子も呑みなさい」
「えっー では少しね」
洋子と神山は日本酒を呑みながら お寿司を充分堪能し部屋に戻った

午後からのシュミレーションは 各ブース担当とグラフィックデザイナーの
田辺と見積もり関係の山下 建築設計の渡辺が同席し クライアントとして
神山と洋子が質問をする役になり 佐藤部長は後ろで見学をする事になった
「では 最初はアレックスのブースから初めましょう」
高橋は今朝の練習でも 上手にポイントを分かり易く説明していった
説明が一通り終わったところで神山や洋子の質問が始まった
「高橋さん ここの地下部分では私どもアレックスのカラーが
出ていないように 見受けられるのですが 経費はどうなっていますか」
「ええ 仰られるとおり このパースはあくまでもたたき台です
会社のカラーを出していくとなれば 調整をさせて頂きますが
具体的に どのようなご提案がございますか」
神山と洋子は高橋も上手に受けていると思い神山が
「ええ 例えばここの壁ですが この部分を我が社の基本カラー
ブルーとグリーンを使ってもらえると ブースからの導線がしっかりと





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2012年11月13日火曜日

Vol.857 紫陽花 -8-53



それから考ちゃん 出来れば午後からは 建築も交えた方がいいな」
「そうですね これから連絡しますが 何時ごろにしますか」
「うん 2時にここでいいですよ そうすれば訴求力が上がるでしょ」
「ええ 別の角度から見ても この方法がベターと説明できます」
「うん では連絡をしてくれるかな それだったら 午後からは
グラフィックの田辺君や見積もりの山下君も一緒にどうだろう 」
「そうですね 彼らはもう少ししたら来ると思いますよ
途中で連絡を入れます とりあえず渡辺に電話をします」
高橋はアルタスカイのここの現場を見ている渡辺高次課長に内容を話すと
快く引き受けてくれ 14時にGプロの部屋に来てくれる事になった
「山ちゃん OKです 楽しみにしていますと言っていました」
「うん では初めようか 最初の挨拶は抜きで 本筋から入ってね」
アレックスブースの高橋からプランの説明が始まると
さすがに慣れているのか 神山も頷く事が多く 終了した
「さあ 洋子さんどうでしたか 今の説明は」
「ええ 出資者として聞いていましたが 大変分かり易く説明され
私は 感心し このプランに出資したくなりました」
「って 事で 大丈夫のようですね 僕も自分の思いが反映されていて
凄くよく纏めてもらったと思っています 考ちゃん ありがとう」
「いえいえ 緊張しましたよ 正直」
「ははは では10分休憩しよう」
神山はそういうと冷蔵庫から缶ビールを取り出しみんなに配った
「田所さん よろしいですか」
「ええ 神山さん ちょっと席を外します」
「うん 10分したら戻ってきてね お願いします」
「はーい」

内野は洋子と二人だけで話したかったので ビルの屋上に来てもらった
「どうしたの 内野さん」
「ええ 実は 先日のゴルフの時に 篠原さんが僕の事を
応援してくれたんです それで その事で彼女のことが 
好きになりまして 田所さんにそこら辺を聞いて貰いたいんです
勿論 僕の思いだけですから 彼女が嫌と言えば諦めます」
「そうなの そんなに応援してくれたんだ」
「ええ 池ポチャのときも 応援してくれたし 何か芽生えた感じです」
「ふふふ 分かったわ 駄目だった時は 潔く諦められる?」
「ええ 大丈夫です なんか自分で言うとあがってしまい
何も言えなくなると思うんですよ なのでお願いします」
「ふふふ 分かりました でも 先方にも都合があるから 時間は掛かるわ」
「はい お願いします」
内野は深々とお辞儀をして洋子にお願いをした

「さあ 次は鈴や食品だよ 幸三ちゃん お願いします」
田中幸三は今回の目玉になっている地下共有部分については
説明不足と思われるくらい 説明をしなかった
その他については 高橋と優劣付けがたい説明で終了した
「幸三ちゃん なんで地下部分を省いたの?」
「ええ ここは私が説明するより 神山さんがトータルで説明されると思い
省きました 私の説明だとどうしても鈴や食品に偏ります
しかし 経費捻出を考えるなら 神山さんに説明していただいた方が
グローバルな角度で話されますから 省きました」
神山は暫く考え 田中の言うとおりだと思った
「分かりました ありがとう 午後もそれで行きましょう
ただ 午後はミックスします いいですね そこではちゃんと
説明をしてください 考ちゃん 頼みましたよ」
「はい 了解です 僕が山ちゃんになって説明をします」
「うん そうそう それでお願いします 洋子さんどうでしたか」
「ええ 不明瞭なところを除けば 出資します OKです」
「って ことで10分休憩」
高橋がGプロの部屋に行くと田辺と山下が出勤していたので
午後から本格的なシュミレーションをするので 今回も見て欲しいと
次長室に連れてきた
神山は冷蔵庫から缶ビールを取り出し みんなに配ると
「さあ ニーナ・ニーナだけれど 楽しみだな まあゆっくり呑んでやろう」
Gプロの面々も缶ビールを呑んでいると佐藤部長が次長室にきて
「山ちゃん お疲れ様 遅れて申し訳ない」
神山は缶ビールを佐藤に渡すと
「大丈夫ですよ 順調に進んでいます 田所出資者はOKですから」
「へぇー そうですか 見れなくて残念です」
「でも 午後から本格的なシュミレーションです その時もお願いしますね」

「さあ 誠二ちゃん お願いしますね」
「参りましたね 皆さんが居るのに」
「まあ 現実はそうでしょ 緊張しないでリラックスして」





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2012年11月12日月曜日

Vol.856 紫陽花 -8-53



「はーい ありがとうございました」
神山は伊豆山ホテル スキエの駐車場でカトリアーナと別れた
昨夜は4人で楽しんだが 今朝早いという事で早く寝た
それでも 24時を過ぎていたが神山は6時に目を覚まし
カトリアーナと浴室で戯れると 近いうちに会う約束をした
神山は伊豆山を下ると 小田原に向かい東名高速を使い
赤坂のスタジオに戻ってきた
「お疲れ様でした」
「さあ それでは出勤の支度は出来たかな」
「ええ 大丈夫よ あなたは休まなくていいの」
「そうしたらビールを呑んで 一眠りします 今は9時だから大丈夫だね」
洋子が話していると祐子がビールを持ってきて
「はい どうぞ ふふふ」
「うん ありがとう そうだ 洋子が運転すればいいんだね うん」
「わぁー 運転してもいいですか 嬉しいわ」
洋子は神山の頬にキスをすると祐子が
「もう 洋子さんたら直ぐに神山さんにキスをするんだから ずるい もう」
「ははは 仲良くね でもカトリアーナは当分向こうでアルバイトだって」
「そうすると 暫く逢えないわね 寂しいわ」
「まあ こちらから出向けばいいんだけどね ただ仕事が詰まるとね」
「そうよね でも時間を作って 行きましょうよ ねっ」
「うん そうしよう」
神山はビールを2本呑むと横になって眠りに着いた

「遅いな 今日はいつもより遅いのかな なあ幸三ちゃん」
「先輩 まだ9時30分ですよ 10時になれば来ますよ
落ち着いてくださいよ」
鈴やGプロの部屋では内野誠二が田所洋子の出勤をまだかと待っていた
先日のゴルフ場で内野に応援をしてくれた篠原涼子の事で相談しようと
朝早くからきて 落ち着かない時間を過ごしていた
「それで先輩はどうなんですか」
「どうなんですかって?」
「ええ ほら断られた時のことですよ 大丈夫ですか?」
「うん その事もちゃんと考えているよ 大丈夫さ」
「でも 上手くいくといいですね 応援しますから」
「うん 美佳も上手くいっている様子だし 田所さんに話せば
なにか気が楽になるような 気がするんだ」
「そうですね 僕も早く出現しないかな」
「そうだね 頑張らないとな」
二人が話しているところへ高橋孝一が出勤してきた
「おはよう 早いね二人とも」
「課長が遅いんですよ もう直ぐ10時ですよ」
「えっ また まだ9時40分じゃないか 脅かすなよ もう」
二人は高橋が出勤してきたので 雑談を止めて仕事の話に変わった
高橋は今日からクライアントの説明会と思い準備を万全にした
「二人とも 確か今日からクライアント説明会だけど
説明不足にならないように きちんと準備をしてくれるかな」
「はい 何時呼ばれても大丈夫なように準備を しています」
高橋が自分のブースや鈴や食品 ニーナ・ニーナなどのブースを
点検している時に神山が部屋に入ってきた

「やあ おはようございます 先日はお疲れ様でした」
「山ちゃんこそ お疲れ様でした それで今 最終確認をしていたんだ」
「うん ありがとう 完璧だね それでクライアントの説明会は
明日からです それで今日はそのシュミレーションをします
勿論 デザインと予算が絡んできます 予算については
ある程度のところまで 突っ込んで話します いいですね」
「そうすると 山ちゃんがクライアントになるわけ?」
「うん でもいいし 田所さんでもいいと思っているよ なにか?」
「うん 第三者がいた方が チェックできると思ったんですよ」
「うん そうですね でも大丈夫だよ 彼女に任せておけば ねっ」
「はい そうですね 任せましょう それで何時からですか」
「うん これから次長室で始めようと思うけど どうかな」
「了解です 大丈夫ですよ 行きましょう」
神山を先頭に3階の次長室に入ると洋子が笑顔でみなを迎えた
内野は席に着く前に洋子に
「田所さん 実はご相談したい事がありますので 時間を作ってください」
「まあ 誠二さんから相談 いいわよ そうしたらこのシュミレーションの
休憩時間のときでもいいかしら」
「はい お願いします」
内野誠二はこの言葉を伝えるとにこやかな顔になり ほっとした

「最初は アレックスブースからです 説明は担当者のみ
他の人は自分のときの参考にしてください いいですね





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2012年11月11日日曜日

Vol.855 紫陽花 -8-53



ただそれだけですよ そうしたら彼女が なるほどって頷いていたの」
「うん まあ本当の事だから 別に問題ないさ さあ食べようよ」
二人がゆっくり歩いていると 祐子やカトリアーナが早く来てと呼んだ
「さあ それでは乾杯しよう」
神山はワイングラスを持つとみんなに乾杯して 少し呑んだ
「さあ ステーキを焼くよ お肉も焼きごろになっているし美味しいよ」
「わぁー 楽しみです 早く食べたいよー」
「そうね 神山さんね 今日はプールでカトリアーナに一杯教えてもらったわ
だから お腹がぺこぺこでーす」
「そうか いいことだよ 待っていてね もう直ぐだから
それはそうと カトリアーナは何時頃に帰るのかな」
「うん 出来れば午前中に帰ろうと思っているよ」
「そうか それだったら早い時間なら 送ってあげるよ どうする?」
「早い時間って 何時ごろですか」
「うーん 8時ごろとかそこら辺だね」
「そうしたら 送ってもらおうかな その方が楽チンだし」
「そうよ 電車より早いからそうしなさいよ ねえあなた」
祐子が
「そうしたら 毛を剃らないとね ふふふ 早寝 早起き ふふふ」
「おいおい また剃るきかよ もう」
「大丈夫よ 最初だけで 後は気持ちよかったわ」
「わぁー 洋子さん ずるいぃー もう
でも 実験台になって貰ったんだから 文句言えないか ふふふ」
「おいおい ステーキが焼けたよ ハイお皿を出してくださいね」
神山の号令で みな取り皿を出して ステーキを盛って貰った
「わぁー 美味しいわ ねえ祐子さん 極上のお肉よ ねえあなた」
「うん 美味しいよ さいこーだね 祐子 ありがとう」
「どういたしまして でもね最初に見つけたのはカトリアーナなのよ ねっ」
「ふふふ だって50%OFFって目立ったんですよ だから」
「うん 二人ともありがとう 僕が感心したのは 価格だけじゃなくて
ちゃんと生肉を試食して 判断した事が素敵な出来事だと思うよ ねえ洋子」
「そう 私も値段に釣られて買うときがあるけれど 試食まではないわ
たいしたものです 本当よ ありがとうございます ふふふ」
4人は 美味しいステーキを食べると祐子が
「ガーリックライスを用意していますが 半分でいいですか」
「うん 僕は普段どおりで構わないけれど 女性軍はどうかな」
洋子とカトリアーナも祐子と同じように 半分で言いというので
キッチンに戻り準備をした

ガーリックライスを食べ終わると 神山もさすがにお腹が一杯になり
「ねえ 少し休ませてくれるかな お願いします」
祐子がキッチンに戻ると フルーツのデザートを運んできて
「はい 神山さんも食べてね お願いします ふふふ」
神山は器に盛られたフルーツを見ると お腹が一杯で食べられなかった
「だめよ 食べないとお預けよ ねえ祐子さん」
「ええ カトリアーナと一生懸命創ったのよ 食べてね ふふふ」
神山はカトリアーナと祐子の視線に耐えられず 一口食べると
「わぁー 甘くて美味しいよ うん 全部食べるから うん 大丈夫」
洋子達3人は神山が無理をして食べているのが分かり クスクス笑った

何とか食べた神山は罰ゲームで負けてしまい 一人キッチンで片付けた
「ねえ 洋子さん 本当に痛くなかったの?」
「うーん 最初だけよ ほら私も久しぶりだから 気にしなかったわ」
「そうなんですね だったら可哀想だから 剃るのは止めようかしら」
カトリアーナは
「でも 痛いと嫌だなー だって気が散るし 集中出来ないでしょ」
「大丈夫よ カトリアーナ 洋子さんが最初だけだって 言っているし」
「そうよ 大丈夫よ その時になって痛かったら剃ればいいでしょ ねっ」
「そうね そうしましょう」
「ねえ 洋子さん お手伝いに行きましょうよ」
3人はゲストルームで寛ぐと神山を手伝いに下におりた
「おお 来てくれたね ありがとう やっぱり多いと助かるよ」
「ふふふ 多分寂しがっていると思ってね ねぇカトリアーナ」
「そうそう 神山さんと今夜が最後でしょ だからお手伝いよ」
「えっ 最後って どうして」
「ううん この連休が最後でしょ もう 分からないの嫌ね ふふふ」
4人は大笑いしながら 片づけを進めた

6月22日 月曜日 曇り
「じゃあカトリアーナ 何かあったら携帯まで電話をくださいね」
「はい 分かりました それでもうここには来られないんですか」
「うーん なるべく来るようにしたいな」
「うん 分かりました 私も連休の時には遊びに行きます」
「うん 連絡を待っています では」





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2012年11月10日土曜日

Vol.854 紫陽花 -8-53



最初は神山が野菜類や魚介類を焼き 焼きあがるとみんなに配った
「美味しいですね このお野菜も甘くて美味しいわ」
「祐子 褒められたぞ 良かったね」
「ええ ありがとうございます これも半額でしたよ ふふふ」
神山は祐子の買い物の目に狂いは無いと見て
魚介類も表面が焼けた程度で みんなに配ると
「このイカも 美味しいわ ねえあなたも食べて」
洋子がいうとカトリアーナが神山に
「はい 口を開けてくださいね はーい どうぞ」
「うん いけるね 美味しい どんどん食べてね」
神山はビールがなくなると ワインを取りにキッチンにいった
大きなバケツに氷を一杯入れて 戻ってくると
「さあ ワインを注ぎますよ」
神山はワインをみんなのグラスに注ぐと
「では改めて かんぱーい」

「ねえ 私が焼きますから どうぞ召し上がってください」
「うん ありがとう」
神山は洋子と焼き手を変わって貰うと絵美に
「如何ですか いつもこんな感じですよ」
「嬉しいわ 久しぶりよこんなに笑ったり 楽しく過ごせるのは」
それを聞いていた祐子が
「山脇さん 神山さんとお話をするともっと楽しいですよ ねえ」
「おいおい いつも苛められてばかりですよ ははは」
「でも 神山さんて 知れば知るほど分からない方ですね」
「えっ どうしてですか」
「うーん 洋子さんは会社でしょ 祐子さんはメイドクラブでしょ
カトリアーナさんは大学生でしょ 繋がらないのよ」
「ああ そこの部分は余り深く考えない方がいいですよ
そのうちに分かる時がくれば 分かりますから」
「そうね 余り詮索しても 気疲れするだけですよね ふふふ」
暫くみんなで楽しく食べていると
「ねえ そろそろ美味しいステーキを頂きましょうよ」
「そうだね 祐子 準備をしてくれるかな」
「はーい 今もって来ますね」

その時に 絵美の携帯電話がなり
「はい 山脇ですが」
絵美は多分店長からの電話だろう 頷くばかりだった
「神山さん 店長がこれからお出かけなんですよ それで付いてきなさいって
なので 美味しいステーキは次回にさせてください」
「はい でも秘書の方って大変ですね」
「ええ 本当は私の上司が居るんですが 男性で今夜は女性が良いそうです」
「ますます 大変ですね それでは美味しいステーキは次回ということで」
「ええ 本当に申し訳ございません」
山脇絵美は深々とお辞儀をして 洋子と一緒にゲストルームに行った
祐子がステーキを持ってくると
「どうしたんですか 山脇さん」
「うん これからお仕事だって 可哀想だね」
「へぇー 大変ですね 確か店長さんの秘書って言ってましたよね」
「うん 今夜は上司の男性ではなく 絵美さんが必要なんだって
そうしたら このステーキをみんなで食べようよ」
「はーい 洋子さんが一緒にゲストルームに行っています」
その時に洋子から携帯に電話が入った
「ねえ タクシーを呼んで欲しいそうです」
「うん 分かった これから頼みますよ」
「はーい 了解です」
神山達はバーベキューを一時中断して 玄関のところで絵美を待った

「神山さん 本当にごめんなさい 次は必ず泊まりで伺います」
「えっ 泊まりで、、、」
「ええ 今 洋子さんにそれとなく あっ洋子さんは話されていませんよ
私が感じたんです ごめんなさい」
「ふふふ いいのよ絵美さん また来てね」
「ええ その時はお願いしますね 楽しみだわ」
絵美は洋子と気が合うのか よく話をした
タクシーが門扉のところに着いたので 5人は玄関を出て門扉まで歩いた
「神山さん ご馳走様でした」
「いえいえ これからが美味しいステーキなのに残念です また」
「はい また伺います」
絵美は車内からお辞儀をすると タクシーは発車した
「さあ バーベキューのやり直しです 食べましょう」
「ふふふ 残念ね」
「まあ お仕事だから仕方ないでしょ それより何を聞かれたの」
「ええ 随分と仲がいいですねって だから強い絆で結ばれていますよって





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2012年11月9日金曜日

Vol.853 紫陽花 -8-53



「ははは 今度の水曜日ですか」
「まあ 良くご存知ですね」
「ええ うちの社長も悩んでいましたよ ははは」
「ほんと 幾つになられても 元気でいいですね」
神山たち3人は ホテルの入り口につくと
「では 車を持ってきますから ここで待っていてください」
「へぇー 車ですか 凄いですね」

神山は駐車場に行くと蒼いBMWに乗るとゆっくりと走りだした
二人が待つところに行くと
「では 後ろに乗ってください ねえ洋子さん お願いしますね」
「わぁー BMWじゃないですか 凄いわ」
「絵美さん どうぞ先に乗って」
神山は後ろに二人を乗せると赤坂のスタジオに向かった
車を外壁の門扉のところで止めると 山脇絵美は
「へぇー ここですか 凄いところに住んでいるんですね」
「ええ しかし賃貸ですよ」
門扉が開くと玄関で二人をおろし 車をガレージに仕舞った
玄関で祐子とカトリアーナが出迎え
「いらっしゃいませ どうぞ」
「はっ はい ありがとうございます」
絵美は外人のメイドも雇っていると思い 驚き声が出なかった
「祐子 お客様をゲストルームにご案内して」
「洋子さんも 一緒でいいですか」
神山は洋子の顔を伺うと 頷いているのでOKと返事をした
祐子の先導で ゲストルームに着くと絵美は更に驚き
「まあ 大きなお部屋で 素敵ですね 映画を見ているようよ」
「そうでしょ 私もお部屋の大きさに最初は驚きましたよ」
祐子が洋子に着替えの案内をすると絵美が
「一応 準備はしたんだけど、、、」
「今夜は 屋外でバーベキューですから こちらを着てください」
「はい 分かりました ありがとう」
祐子はゲストルームから出ると主賓室の神山に
「あなた お客様って 綺麗な方ですね」
「うん 洋子と同い年かな 綺麗だろ」
「ふふふ それで今夜は 楽しいわね」
そういうと神山の大事なところをポンと叩き 下にいった
神山は着替えを済ませると 外にバーベキューセットの組み立てや
ガーデンテーブルの掃除をして準備をした
なかなか下に降りて来ないので ビールを呑んでいると
「ふふふ 神山さん 初めてですよ 殿方のトランクスって」
絵美は着替える時に トランクスを勧められたが 最初は躊躇した
しかし洋子や祐子 カトリアーナがトランクスを穿き
「ノーパンで穿くと気持ちがいいですよ 穿いて駄目だったら
ご自分で用意したのを穿けばいいわ チャレンジよ」
絵美は洋子に勧められ穿いたが ノーパンが気持ちよかった
「これって 癖になりそうね 夏はいいわね」
「そうでしょ 私も癖になりました」
二人は顔を見合わせて笑った 祐子が見かねて
「さあ 下で待っていますよ 早くしてください」

「絵美さん お似合いですよ 全然可笑しくないですよ」
「神山さんにそういって頂くと 自信がつきます ふふふ」
「じゃ 私たちは準備しますね」
洋子と祐子 カトリアーナはキャーキャー言いながらキッチンに戻り
食材の調理や飲み物を準備した
「絵美さんは 外でバーベキューって初めてですか」
「ええ 何回かありますが こうやって広いお庭でするのは初めてです」
「よかった そうしたら楽しんでくださいね」
「神山さんて 外人のメイドさんも雇われているんですか?」
「いえいえ 彼女は僕のお友達ですよ っていうかみんなの友達です」
山脇絵美は神山の話している内容が いまいち理解できず頷いていた
「はーい お待ちどうさまでした」
「うん ありがとう」
カトリアーナは神山の隣に座るとキスをして
「今ね 洋子さんにも生を食べて頂いたの 美味しいって よかったわ」
「そうか そんな美味しいんだ 祐子 カトリアーナありがとう」
「どういたしまして 良かったわ」
「そうだ絵美さん 紹介しますよ」
神山は絵美に簡単に紹介すると どこで繋がりがあるのか分からなかった
それに洋子を含め ここに居る女性はみな綺麗で美しく生き生きしていた
カトリアーナがグラスを並べると神山がビールを注ぎ
「それでは 山脇絵美さんのご訪問を祝してかんぱーい」
みんなでグラスを合わせると ビールを呑んだ





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2012年11月8日木曜日

Vol.852 紫陽花 -8-53



「すみません課長 近日中に処分しますから」
「いいですよ 山ちゃんの事だったら 断れないよ
いつも助けて貰っているんだ 何とか力になりますよ」
「ええ お願いします」
神山は次長室に戻ると仕事に集中した
16時を過ぎた頃に 祐子から電話があった
「はい 神山ですが」
「祐子です お仕事中ごめんなさい」
「うん どうした?」
「ええ プールから戻るところですが ホテルのお肉屋さんが
半額サービスをしているんです それでどうかと思いまして電話しました」
「そうか ありがとう そうしたら まだ分からないけれど
5人だから 少し余分に買っておいてもいいですよ」
「はーい 分かりました」
「ところで お肉は大丈夫だろうね」
「ええ カトリアーナと生を少し頂いたら 美味しかったですよ」
「うん お願いします 立て替えておいてね
そうそう それだったら 魚介類も買っておいてくれるかな」
「ええ 伊勢えびも新鮮で美味しそうなのが安いです」
「分かった 任せますので お願いしますね」
「はーい 了解しました 早く帰ってきてね」
「うん では」
電話を切ると洋子が
「どうしたんですか?」
「うん 今夜の食材でお肉が安いけど買ってもいいかって」
「へぇー 祐子さん?」
「うん 午後からホテルのプールに行っていてね 丁度帰るところで
お肉が半額のセールをしていたんだ それで聞いて来たんだよ」
「へぇー そうしたら今日は買い物なしで 帰れるわね」
「うん 生肉を食べたら美味しいかったって 期待できるね」
「わぁー 凄いですね」
「ほら 時々食べているから 分かるんだろうね」
「そうね 良かったわね こういう時に役に立つのね」
「うん ありがたい話さ さあ 今日はここまでかな」

神山は冷蔵庫から缶ビールを取り出し ソファーに座った
「はい 洋子 どうぞ」
二人は缶ビールを呑むと軽くキスをした
「ねえ 洋子 今朝だけど翔から相談を受けたんだ」
神山は杉田から言われたことを掻い摘んで話すと
「私だったら 妹さんの事情や家の事情も分かるけれど
まずは 美佳さんを一番に考えるわ だってみんなが賛成しているんだし」
「そうだよね これで反対意見があると大変だけどな」
「そうそう 反対がなければ 前に進んだ方が懸命だと思うわ」
「うん そうすると 近いうちにいい報告がくるかな」
「そうね そう願っていましょう 社内でも浮いた話は全然ないし
この頃はすっかりお兄さんになったみたいよ ふふふ」
「へぇー そうか 今朝はそんな話は出なかったな
勿論 自分のことで精一杯だからな」
神山は缶ビールを呑むと洋子に30分寝るといい ソファーに横になった
時間になると洋子が起こし
「ふぁー すっきしした さてそろそろお迎えですね」
「ふふふ 楽しみでしょ」
「うーん 半分半分かな」
「どうして あんなに綺麗な方と一緒にお食事よ」
「うん でもね ほら毛が中途半端だからさ」
「まぁ ご自分が悪戯をしなければ良かったのに ねえ」
「まあね 反省しているよ あーあ おっかない」
「さあ 少し早いけれど 行きましょうよ」

神山と洋子は支度をして部屋を出ると 三山百貨店の南口についた
時計を見るとまだ17時には10分くらい時間があった
「洋子 ここの百貨店て 若い層の客が多くなったね」
「ええ うちも考えないといけないわね うちは半分くらいかしら」
「そうか そうすると上野はもっと層が上だな 大変だな」
「先日もニーナ・ニーナさんが 外商顧客じゃない新しい顧客で
売り上げが伸びているって そう言っていたわ」
「そうだよな 外商も早く手を打たないと負けるな」
「そうそう 2階のブティックでも 同じような事を言っていたわ」
「そうすると改装工事が始まるかな うーん難しいな」
神山と洋子がそんな話をしていると 後ろから山脇絵美が
「神山さん 遅くなってごめんなさい」
「あっ 山脇さん こんばんわ つい先ほど来たばかりですよ」
「店長が急にゴルフのことで色々と言われ 遅くなりました」





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2012年11月7日水曜日

Vol.851 紫陽花 -8-53



「ええ だと思うなぁー でもこればっかりはね」
「そうだね まあ当って砕けろかな ははは」
「さあ おじ様のところに行きましょうよ」
神山は頷くと 洋子と次長室を出た

本社ビルに入ると神山にお辞儀をする人間ばかりで
「なんかさ ちょっと前まで山ちゃんと呼んでいてくれた人が
お辞儀だもんな 寂しいな」
「仕方無いでしょ それだけ偉くなったんだから」
「うーん お飾りの理事だもんな 困ったもんだ」
話していると 8階のフロアに着き秘書室に向かった
「ねえ 秋山さん 居る?」
「ふふふ お待ちかねですよ どうぞ」
秋山の案内で副社長室に入ると時田が椅子から立ち上がり出迎えた
「おお ようやく来たか」
「はい 遅くなってすみません それで キャディーバッグや
スラックス ポロシャツなど アレックスで揃えてきました」
「えっ スラックスまで揃えてくれたか ありがとう」
「ええ 洋子さんの提案ですよ 洋子さんを褒めてください」
「そうか 洋子か、、、 ありがとう よく気が付いたね うん」
洋子はスラックスやポロシャツを袋から取り出し 時田の体に合わせると
時田は姿見の前に行き自分の姿に納得をした
「おお いいな この組み合わせもいいな うん ありがとう」
「よかったです 褒めて頂いて ふふふ」
「社長 クラブも触ってください」
「おお そうだな ごめんごめん」
時田はキャディーバッグからドライバーを取り出すと 軽く素振りをした
「うん 軽くて振りぬきやすいな いいクラブだ ありがとう」
「良かったです気に入って頂いて 飛びますよ 但し力まないでください」
「うん 分かった そうしたら今夜から練習だ ははは
ところで 山ちゃん 洋子とはどうなんだ」
「えっ 洋子さんですか ええー 普通に頑張って貰っています、、、」
神山が答えられないとみた洋子が
「まあ おじ様ったら さっきもキスをしたわよ ねえ 神山さん」
神山は何も言えずに顔を赤くしていると
「そうか うん 分かった うん よしよし」
時田は自分の席に戻ると 引き出しから包みを出して
「洋子 これはお小遣いだ 取っておきなさい さあ」
「はーい ありがとうございます」
「しかし この頃 綺麗になったな このフロアでもみんなが言っている」
「ふふふ ありがとうございます これからもっと綺麗になるわね」
「うん たまにはここに来なさいね なあ山ちゃん 頼みます」
「はい 分かりました ありがとうございます」
二人は時田にお辞儀をして 部屋を出て秘書課に挨拶をした

「助かったよ ありがとう」
「ふふふ お小遣い貰っちゃった 又行きましょうね」
洋子は本社ビルを出ると 神山に抱きつきたかったが我慢をして歩いた
次長室に戻ると神山は洋子に
「ねえ 御殿場の打ち合わせだけど 明日はどこと話をするのかな」
「ええ 明日は入れていません 準備のために空けました」
「そうか うん それで」
「23日火曜日10時からアレックスジャパン 24日がニーナ・ニーナ
25日が鈴や食品です 26日が東都食品です 共に朝10時です」
神山はこの時点で 東都食品と単独打ち合わせをするか迷った
プランはアレックスジャパンブースと鈴や食品ブースに跨り
単独より 組み合わせで考えたほうがいいと思い
「洋子 悪いけれど東都食品はアレックスと鈴やの時にも呼んで貰えるかな
それで 話を聞いてもらうだけでいいんだ」
「はい 分かりました それで最終的には26日にお金を含む話をする」
「では 23日と25日には各ブースの展開を見て頂く感じですね」
「うん その方がいいな うん そうしてください」
「はい それでは明日にでも調整をします」
「うん お願いします」
「ねえ このお中元だけど どうするの?」
「うん どうにかしないといけないけれど どうしようか」
「だって 本格的なお中元って これからでしょ」
神山はお中元の山を見て どうしたら良いか考えたがいい案が浮ばなかった
「ねえ そうしたら配送からコンテナを借りて 何処かに保管しますか」
「そうだね 打ち合わせの時に有ると 不味いもんね うん分かった」

神山は配送課に行くと事情を説明して コンテナを1台借りた
次長室に戻ると洋子も手伝い お中元の山は綺麗に無くなった
神山は配送課へ運ぶと 空いている倉庫に入れて 鍵を閉めた





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2012年11月6日火曜日

Vol.850 紫陽花 -8-53



「社長 いいですよ いつも応援をして頂いていますから
今回は私から プレゼントさせて頂きますよ」
「うん ありがとう その気持ちで充分じゃ」
時田は機嫌がよくなり 仲居に蒲焼の追加と日本酒を追加した
仲居が襖を閉めて直ぐに襖が開いた
「あら 神山次長と洋子さんもご一緒だったの」
「おう 秋山君 君は済んだのか」
「いいえ まだです」
「そうか そうしたらどうだ 一緒に」
「いいえ そんな 私はご遠慮させて頂きますよ ありがとうございます」
「うん 分かった」
「社長 こちらです」
時田は包みを受け取り頷くと 秋山はお辞儀をして襖を閉めた
「さあ 山ちゃん これで買ってきてくれ お願いします」
「はい 分かりました」
神山が包みを受け取ると洋子が
「おじ様 あのクラブって 力を入れすぎない方が いいですよ」
「おう そうか それでよく飛ぶのか」
「ええ 神山もそうですが 力むと練習不足で左や右に行きますが
もう 何も考えないで軽く振れば 真っ直ぐですよ」
「うん わかった 洋子もいいスコアだしな よし頑張るぞ ははは」

洋子と神山は昼食をゆっくりと摂ったので部屋には14時に戻った
「ねえ洋子 この包みだけど500万だよ お駄賃として貰い過ぎだよ」
「そうね ねえ そうしたらシューズとかスラックスとかは」
「そうか アレックスで揃えてプレゼントすればいいか」
「そうよ 喜ぶんじゃない きっと」
「そうしたら 社長のウエストやウェアサイズを聞いて
売場で買おうよ それでクラブは僕が取りに行くから 揃ったら
持って行ってあげれば 喜ぶんじゃないかな」
「そうね そうしましょう」
「じゃ 洋子 頼みます 30分寝かしてね」
「私も 少し寝かせてね ふふふ」
二人はソファーに横になると直ぐに寝て 目覚ましで起きた
「じゃ 洋子 お願いしますね 代金はこれを使って」
神山は午前中に整理したギフトカード50万円分を渡した
「まさか こんなに必要ないでしょ」
「うん スラックスを2本とかさ ポロシャツを3枚とかさ ねっ」
「そうね 分かりました」
「じゃ 僕は 急いで行ってくるよ すそ上げも忘れずお願いしますね」
「はーい 了解でーす 行ってらっしゃい」

神山と洋子は別々に行動を起こし30分すると神山が先に戻っていた
洋子は時田に分からないように股下寸法を聞くのに時間がかかり
「ごめんなさい ようやく終わりました」
「ご苦労様でした ありがとう で足りた?」
「ええ 充分に足りました はい お釣りです」
「うん 洋子 取っておきなさい」
「わぁー ありがとうございます」
神山がソファーでビールを呑んで寛いでいると
「ねえ 欲しくなちゃった 夜まで待てないの ふふふ」
「おいで」
洋子は神山の隣に座ると キスをして身を任せた
神山も5日ぶりの洋子に 下半身が反応し直ぐに肉棒と化した
洋子が神山のショーツを下げると まだ伸びきっていない毛に
「わぁー まだじょりじょりするわね でもいいわ」
「うん 困った事だ このお陰で昨夜もお預けさ とほほ」
洋子もパンストとショーツを下げると すでに濡れていて
いつ挿入されてもいい状態だった
「洋子 凄いぞ 今日は べちょべちょだよ」
「恥ずかしいから そんなに言わないで 早くください」
神山は洋子をソファーから降ろすと 後ろ向きにさせ挿入した
暫くと言ってもたった5日しか見なかった お尻だが
白く透き通る肌が 昼の外光で眩しさを増していた
神山は昨日 毛のせいで祐子やカトリアーナと交わっていないので
元気は有り余っていた
腰のスピードを上げると洋子は直ぐに果ててしまい
神山も膣に負け簡単に果ててしまった
「あーあ さっぱりしたわ さあお仕事お仕事 ふふふ」
「あのー あのさ 痛くなかった」
「ええ 最初はちくちくと痛かったけど 慣れると大丈夫よ」
「そうか じゃ今夜は剃らなくて 大丈夫かな」
「でもね 初めてだったら どうかしら うーん」
「そうか 洋子も絵美さんが初めてと思うか、、、」





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2012年11月5日月曜日

Vol.849 紫陽花 -8-53



「はいはい 現金が3億1千2百万でギフトや商品券が4千1百万よ」
「うん ありがとう そうしたら 雛形があるでしょ
それを使って お礼状を出しておいてください 郵税は出すからさ」
「大丈夫よ 軍資金から出しておきますから しかし凄いわね」
「ははは 仕事が出来ませーん もう いっそうの事止めようかな」
「なにを言っているんですか まだまだ止めないでくださいね」
「そうだね よし 今日はどこに行こうか」
「今夜がお肉だから お寿司がいいわ」
「築地にするか」
「ええ 聞いて見ますね」
洋子は築地のいせ丸に電話をして 空いているか確認すると
「はい 分かりました ねえ あなた 空きが無いんですって」
「そうか そうしたら 店のうなぎでも行くか」
「わぁー 嬉しいわ」
二人は現金やギフトカードをダンボールにいれ造り付けの棚に仕舞った

神山と洋子は鈴やのうなぎ屋に行くと 時田とばったり会い
「おう よく会うな うなぎか?」
「ええ そうよ おじ様もうなぎですか?」
「うん 暫く食べていないからな 一緒にどうだね」
「ええ お願いします ねえ 次長」
神山は少し照れながら 頷いた
奥にある特別座敷に通されると 時田が神山に
「山ちゃん あのクラブだが わしの店にはもう在庫がないんだ
欲しい時に 無いんだ 困ったもんだ 今度の水曜日になんとしても
あのクラブで 隣をやっつけようと思っていたんだが 上手く行かないな」
「えっ 隣って 三山百貨店ですか」
「うん あそこの店長がわしと同じハンデで いつも勝ったり負けたりだが
ここ3回くらい 負け続けているんだ だから今回は勝ちたいんだ」
銀座にある鈴や百貨店や三山百貨店など 中央通りに面した大きな
店舗で構成されている 銀座中央会があり 1ヶ月か2ヶ月に1回
ゴルフの親睦会が開催されている
「そうですか 3回も続けてだと 少しがっかりしますよね」
「うん だから先月も負けた時は 少し休もうと思っていたんじゃ
ところが 山ちゃんの成績を聞いたら やる気が出てきたんだよ ははは」
神山はそこまで聞くと 自分の成績は自分だけではなくて
このように他人に希望も与えていると感じていた
「ところで よく売れているんだな 入荷が何時になるか判りませんだと
アレックスは出荷調整をしているんじゃないか なあ山ちゃん」
神山はアレックスの最高責任者として そのような事は無いと思ったが
果たして そこまで調整する余裕は無いと思っていた
「多分 調整ではなく 生産が追いつかないのだと思いますよ
現実に その調整をしても アレックスは儲からないですよ」
「そうだな うーん 困ったな」
神山はアレックスJrに電話をして聞いてみる事にした
「すみません ちょっと電話で確認します」
そういうと席を外し 携帯電話でアレックスJrに電話をした
「神山さん こんにちわ 昨日はお疲れ様でした」
「やあ お疲れ様 ところで聞きたいんだけど 例の僕が持っている
クラブだけど うちのお店に在庫が無いんだよ どうなっているのかな」
「うん 神山さん あのクラブはもともと生産が少ないんです
だから 無くなると 入荷時期がはっきりしないんですよ」
「そうか そうすると 会社の倉庫にはあるのかな?」
「神山さんが買うんですか?」
「うん 普段お世話になっている人が 欲しいけどって」
「ちょっと待ってね 在庫を調べるから」
アレックスJrはPCで在庫を調べると まだ少しあるので
「神山さん 今日中に来れれば大丈夫だよ」
「そうか そうしたら送ってもらえるかな?」
「うん そうしたいんだけど ほら現金で決済しないといけないし」
「じゃ 立て替えておいて欲しいな」
「うん 実は昨日 帰りの車の中で ばれてしまってお金が無いんだ」
「ああ あの件がばれたの?」
「うん ナタリーと涼子にお金を取られた 口止め料 高いんだよ」
「ははは そうか 仕方ないな わかった じゃ今日中にいくよ
だから 1セットは必ず確保してください そうそうパターと
キャディーバッグもお願いね 全部で145万円だよね」
「うん 助かる 正規の値段なら抑えます 了解しました」
「ははは お願いします」

神山は席に戻ると時田に
「すみませんでした 何とかあります ご用意できます」
「おお そうか ありがとう よかった」
時田は秘書課に電話をして大至急 お金を持ってくるよう指示をした






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2012年11月4日日曜日

Vol.848 紫陽花 -8-53



だって 警備員の控え室がこれで埋もれていて 休憩が出来なかった」
「わぁー そんなに でも 凄いわね
そうそう 昨日はお疲れ様でした ありがとうございます」
「うん お疲れ様 助かったよ 洋子のお陰さ」
洋子は嬉しくて神山にキスをすると 電話が掛かってきた
「ハイ 次長室です」
「洋子さん こんにちわ 秋山です」
「こんにちわ もしかして」
「そうよ 印鑑と台車を持ってきてね 前回の倍くらいあるわ」
「えっ 前回の倍ですか」
「そうよ 袋が12個よ 神山さんが居たら手伝ってもらった方がいいわ」
「はい ありがとうございます 分かりました 伺います」
洋子は電話を切ると神山に 本社秘書室に書留が沢山来ている事と
一人では持てないので 手伝って欲しい事を伝えた
「えっー そんなに来ているの もう 仕事が出来ないな もう」
「はいはい 行きましょうね そうだわ 配当金も持って行きます」
「うん そうだね」

神山は催事課で台車を借り 本社秘書課へ向かった
8階でエレベーターを降りると 本社人事課の神山ファンから
「神山さん 応援していたのに 残念です 悔しいです」
「うん 調子は良かったんだ でもね女性のハンデには勝てなかった」
「次は頑張ってくださいね 応援していますから」
「うん お願いしますね」
神山と洋子は秘書課に行くと
「ねえ 社長はいらっしゃる?」
「ええ いらっしゃるわよ 入る?」
洋子は神山を見て 頷くので 時田と会うと申し出た
秋山が副社長室で確認すると
「どうぞ お入りください」
神山は台車を秘書課に預けて 副社長室に入った
時田は二人を見て
「山ちゃん 久しぶりに着てくれたな」
「はい いつも応援をしてくださいまして ありがとうございます」
「まあまあ ここに座りなさい 洋子も」
二人は勧められるまま ソファーに座ると
「しかし 昨日は二人とも残念な成績だったな」
「まぁ おじ様 早いですね」
「うん 内藤さんから電話があったよ わしも6-7は1票だからな
彼は穴狙いで 10票も買ったって言っていたよ 残念だ ははは」
「はい これが配当金です」
洋子は投票クレジットと2万5千円を時田に渡した
「うん ありがとう しかし山ちゃん グロスがいいな 75なんて
凄いじゃないか 今度教えてくれよ 頼みます」
「ええ あれはメンバーが良かったのと たまたまですよ」
「聞いたぞ 新しいクラブだって そんなに良いかな」
「ええ 力をセーブした方が真っ直ぐに飛ぶんですよ 僕もまだまだ
練習不足ですが それでもよく飛びましたよ お勧めです」
「よし アレックスのニューモデルだな」
「ええ」
時田は秘書の秋山を呼ぶと引き出しから100万円を出し
「なあ 申し訳ないけど ゴルフ売場で 神山次長と同じクラブ
そうだアレックスのニューモデルを買ってきてくれ」
神山は金額を見て
「社長 クラブセットで135万円ですよ」
「えっ そんなに高いのか うん分かった」
そういうと 財布から35万円を出して
「じゃ 秋山君 頼んだよ」
「まあ どうされたんですか 
暫くプレーしないって先日お話されていたのに ねえ 洋子さん」
「うん クラブを変えればスコアだって 良くなるさ ははは」

神山達は話が一区切りついたので 台車に書留を積んで次長室に戻った
「わぁー どうしよう もう 仕事が出来ない あーあ」
「まあ 贅沢な悩みですね さあ 現金だけでも片付けましょうよ」
神山と洋子はお届け票を綺麗に切り取りながら 現金やギフトカードを
次長席に積んでいった
「まあ ご丁寧に 桐の箱に入れて来ているわ」
「うん その箱代だけでも 大変だよ」
洋子も少し呆れながら 整理するとようやく終わり
「凄いわね 全部で472社から来ていたわよ」
「へぇー もう 日本全国だね これは」
「でも 協会のお中元は無いんでしょ こちらには」
「うん でも混ざっているよ 見た事無いところが多いし 困ったな」





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2012年11月3日土曜日

Vol.847 紫陽花 -8-53



神山は二人に見送られ 蒼いBMWで銀座に向かった
次長室には9時ごろ着き コンペの後片付けなどをしていると
直ぐに30分や1時間経ってしまった
次長席の周りが綺麗になり 仕事をしようとした時 電話が鳴った
「こちらは警備室ですが 神山次長さんはいらっしゃいますか」
「はい 私ですが」
「おはようございます 実はお中元が一杯で取りに来て欲しいんですが」
「そうか 分かりました 伺います」
神山は隣の催事課から台車を借りる時 たまたま杉田に捕まり
「先輩 お疲れ様でした 凄いスコアでしたね」
「うん たまたまさ でも早いな」
「ええ 昨夜 美佳から聞きました」
「そうか 上手く行っているみたいだね」
「それで 実は少し相談にのって頂きたいんですよ」
「うん いいよ そうしたら 荷物を持ってきてからにしようか」
「大丈夫ですか」
「うん いいよ」
「では お電話をお待ちしています」
「うん じゃ 借りるね」
神山は杉田と別れると 別棟にある警備室に向かった

「はい 神山次長 これだけあるんですよ」
警備員は段ボール箱に入れて 整理してある中元の山を見せた
「はぁー 凄いなこれは」
元々警備員が待機をしたり 小休憩で使う休憩室が中元のダンボールで
休憩できない状態になっていた
神山は5往復して警備室から運ぶと 今度は次長室がダンボールの
山になり どこに動かしても 邪魔になってしまった
「参ったなぁー しかしこれから本格的なお中元かー」
神山はビールを呑むと 杉田に電話をして
「はい 杉田です」
「うん 今だったらいいよ こっちの部屋に来る?」
「いいんですか 伺っても?」
「うん どうぞ」
電話を切ると 杉田が次長室に入ってきた

「わぁー どうしたんですか」
「ははは お中元さ 困ったよ そうそう内緒だよ いいね」
「ええ それは 内緒ですけれど 凄いですね へぇー」
神山は冷蔵庫から缶ビールを取り出し 杉田に渡すと
「頂きます」
「うん 僕も多少は話を聞いているが」
「ええ 両親も妹も僕が婿になる事に 賛成なんですよ」
「うん いいじゃないか 何が不満なんだ」
「ええ そうすると今度は妹が 婿を取らないといけなくなるでしょ」
「うん そうなるな」
「そうすると 妹の自由を奪うようで なにか後ろめたさがあるんです」
「そうか そこを悩んでいるんだね」
「ええ 美佳さんとも上手く行くと思っているんですが そこだけです」
「翔 美佳さんの場合は お兄さんが亡くなっただろ
でも 翔の妹さんは 話しをしようとしたら 直ぐに話せるじゃないか」
「ええ そこも考えていますよ でも どうなんでしょうか
実際問題 僕が居なくても大丈夫だと思うんですよ
でも なんか妹を一人にするのが 可哀想な気がして、、、」
「翔 妹さんももう子供じゃないよ もう少し大人として見ないと
それに 翔の問題じゃなくて 妹さんの問題だろ
これから未知の事を くよくよ考えても時間の無駄だし
それに 返事を待っている美佳さんに対しても 失礼になるよ」
「そうですね うーん 未知の事をくよくよ考えないか、、、
分かりました 先輩 もう一度妹と話してみます」
「うん 僕は大丈夫だと思うよ かえってスッキリって言われたりして」
「またぁー 先輩 それは無いでしょ もう」
「ははは 結構そうかもしれないぞ まあしっかり相談しなさい」
「はい ありがとうございました」

神山は翔を見送ると お中元の整理に追われた
包装紙に張ってあるお届け伝票を 綺麗に切り取り纏めて 包装紙も
ダンボールに捨てていくと直ぐに一杯になった
商品をギフトボックスからだしダンボールに入れ替えても
それでもダンボールの山は無くならなかった
神山は次長席の上を綺麗にすると 仕事に集中した
11時30分を過ぎた頃に 洋子が出勤してきて
「まぁ どうしたんですか おはようございます」
「ははは お中元さ 困ったもんだよ 朝から一仕事さ





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2012年11月2日金曜日

Vol.846 紫陽花 -8-53



6月21日 日曜日 快晴
久しぶりに早起きした神山は2人を起こさないようベッドを出て
バルコニーでビールを呑みタバコを吹かした
早朝は気持ちがよくすがすがしい気分で庭をみていると
昨日貰ったゴルフクラブを試したくなった
ガレージから昨日のゴルフクラブを出すと庭で素振りをした
内藤社長から貰ったクラブと振り比べるとシャフトが少し硬く感じられ
実際にゴルフボールを打ちたくなったが素振りだけにした
暫く素振りをすると2階のバルコニーから祐子とカトリアーナが
「わぁ~ 凄いわ 練習熱心ですね」
「やあ おはよう 早いね」
「ええ 昨夜は早かったでしょ 目が覚めました」
「ほら 庭に出て運動したら 気持ちがいいよ」
「は~い 分りました」
庭に祐子とカトリアーナが来ると神山はゴルフスイングを教えてあげた
「祐子 上手になったね 一緒にまわっている時も思ったけれど
練習場のときと全然違うよ 軸のブレが無いよ」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます」
神山はカトリアーナのフォームもチェックし
「カトリアーナ 左の壁を意識すると重心移動がスムーズにいくよ」
話を聞いていた祐子が体を触りながらカトリアーナに教えると
「そうなのね 分るわ ありがとうございます」
熱心に練習をしていると神山はおなかに空腹感を覚え祐子に
「祐子 早いけれど朝食にしないか」
「えっ まだ6時ですよ 準備をなにもしていませんよ どうしましょう」
「そうか でもおなかが空いたよ」
「祐子さん 私もお腹が空いたわ」
「神山さん ホテルのバイキングにしましょうか」
「おっそうだね オープン時間を聞いてみるよ」
スタジオに戻り電話で聞いてみると朝6時30分の営業開始とわかった
「祐子 6時30分から食べられるから歩いていこうよ
シャワーを浴びて仕度をすれば丁度いい時間だよ」
「は~い 分りました そうしましょう」
3人は再び2階の主賓室に戻り風呂に入り汗を流した

神山は支度をして1階のスタジオで待つと 祐子とカトリアーナが部屋から
出てきて 神山に着ている物を見せた
「うん セクシーで 決まっていますよ」
「良かったわ ねえカトリアーナ」

3人は ゴルフの話をしながらスカイハイホテルまで歩いていった
6Fのレストランに入るとまだ 満席ではないが結構 席が埋まっていた
神山達は好きな料理を選び席に戻ると ビールを注文した
話題の中心は新しいゴルフクラブで 祐子やカトリアーナも
次回のゴルフコンペでは絶対に 昨日以上のスコアを出すと話していた
「しかし 二人とも凄いスコアで回ったね 大したものです」
「そんなぁー 神山さんだって午前中は37だったでしょ 驚いたわ」
「そうよ このままだと午後はもっといいスコアで回ると思ったわ」
「ははは そこがゴルフさ 思ったようにいかなかったね」
「でも グロスで75って もうハイアマチュアじゃないですか」
「うん たまたまだよ やはり練習しないと駄目ですね」
靑山祐子とカトリアーナは頷きあって
「神山さん 午前中はゴルフの練習をしてもいいですか」
「うん 大丈夫だよ 今夜はバーベキューだから 4時ごろまでに
帰ってきてくれればいいよ うん」
「わぁー 本当ですか ねえ カトリアーナそうしたら
午後はここのプールで泳ごうか?」
「いいわね でも 水着が無いわ 向こうに置いてあるから」
神山が
「そうしたら 代々木に打ちに行くんだったら 帰りに渋谷で買えばいいよ
先日 買った場所は覚えているでしょ」
「ええ でもそんなに何着もいいんですか」
「うん そうだ 祐子も一緒に買えばいいよ ねっそうしなさい」
神山はそういうと祐子に20万円を渡した
「これで ゴルフと水着と お昼は美味しいものを食べなさい」
祐子はニコニコして受け取り カトリアーナと喜んでいた

食事が終わると タクシーでスタジオに戻り神山は30分寝た
「神山さん 起きてください 30分過ぎましたよ」
「ふぁー すっきりした ありがとう」
神山は2階の主賓室にある風呂でシャワーを浴びた
出かける支度を済ませスタジオに行くと 祐子とカトリアーナが
「では 神山さんを見送ったら 練習に行ってきます」
「うん 気をつけてね なにかあったら携帯までね」
「はーい 分かりました 行ってらっしゃい」





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2012年11月1日木曜日

Vol.845 紫陽花 -7-52



「ねえ 神山さん 今度は私たちだけで ゴルフをしないですか」
祐子が真剣な顔で言うので
「どうして?」
「ええ 憶測ですが 美佳さんとか 気が付いているんじゃないかなって」
「うーん、、、」
「私たちは何も話さないから 問題ないですけれど
神山さんが大丈夫かなって 思ったりしたんですよ」
「そうか、、、」
「ええ 上原で由貴さんと桃子ちゃんを降ろした時に
美佳さんが 神山さんと二人の事をずーっと見ていました」
「そうか うーん」
「そしたら洋子さんが 気が付いて美佳さんの手を握っていましたよ」
「うん そうか 分かった ありがとう
しかし 僕は基本的に 全員平等だからね 勿論 秘密は秘密だよ」
「多分 涼子さんやナタリーも気が付いていますよ」
「そうか 気が付くか うーん」
「もう 心配しているのに」
「ありがとう でもね 逃げるわけじゃないけど
僕は自分から進んで話をしないし 女性が黙っていれば問題ないと思うけど」
話を聞いていたカトリアーナが
「そうそう 神山さんが言うように 想像したい人には想像させればいいし
決して自分から言わなければ 神山さんに迷惑は掛からないと思うわ」
「そうかしら でもね 心配だわ」
「うん 分かった 祐子ありがとう
明日にでも洋子と相談してみるよ それからにしよう ねっ」
「はーい わかりました」
「よし じゃ一杯食べようね」
神山は牛肉を300g追加し 堪能した

食べ終わりギフト券で会計を済ませると2階のCDショップに向かった
エスカレーターで2階に着くとショップの中はCDや楽器を探している
お客で結構こみ合っていた
祐子とカトリアーナは早速ハーブ・アルパートのCDを探すが
なかなか見当たらなかった
神山が店員に聞くと在庫をパソコンで調べ
「お客様 ハーブ・アルパートの曲でしたらイージーリスニングの
コーナーにございます
あの3番の柱の向こう側がイージーリスニングのコーナーになっています」
祐子達はコーナーで探すと何枚かありハーブ・アルパートベストを選んだ
「ねえ 神山さん このCDでいいのかしら」
神山はCDを受け取り曲名を見て 
「うん 大丈夫だよ 僕が知っている曲は全部入っているし
先程しゃぶしゃぶ屋のBGMで流れていた曲もはいっているよ」
神山はCDを2枚持ってカウンターで清算すると1枚をカトリアーナに渡した
「はい カトリアーナ CDラジカセはあるでしょ」
「ええ 赤坂の寮にはあるけれど小さくて持ち運び出来るのは無いわ
買って頂いたのは嬉しいけれど、、、」
「よし小さくて何処にでも持っていけるのを買おう」
カトリアーナはCDラジカセのコーナーにいくと色々とあり迷ったが神山が
「このくらいの大きさでどう?」
「嬉しいわ 目覚まし機能やスリープも付いているしいいですね」
「よし 我が家の分も買おう 祐子も部屋で聴いたり外で聴いたり出来るでしょ」
「ありがとうございます バーベキューの時など使えますよね」
「そうそう 使えますよ」
神山はCDラジカセ2台をギフト券で会計を済ませタクシーで家に戻った

スタジオに戻ると祐子は早速CDラジカセで購入した
ハーブ・アルパートの曲を聞いた
神山もソファーで寛ぎ聞いていたが
「ねえ祐子 地下のオーディオルームで聞こうよ」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます」
3人は飲み物を持ち地下のオーディオルームに移った
7月9日に引越しをしてから数えるほどしか利用していなかった
本格的な設備で聞くと同じCDなのかと疑いたくなるほど音が違った
「違うわ~ ここで聞くとCDラジカセで聞けなくなるわね」
「ええ 祐子の言う通り スピーカーが違うと本当に違うわね
素人の私にもわかるわ」
「祐子さえよかったらここで聞いてもいいよ」
「ありがとうございます でも壊したら高そうな物ばかりだし遠慮します」
「そうだよね いくら自由に使っていいと言われても困るよね」
CDを聞き終わるりスタジオに戻ると神山が
「さあ 時間はまだ早いけれど寝ようか」
「そうですね お風呂に入って寝ましょか」
神山達は2階の主賓室にある風呂に入り体の疲れを取ると
「神山さん 残念ですね 今日はごめんなさいね」
「いいよ たまには何もしないで寝るのもわるくないよ」
神山は大きなベッドで祐子やカトリアーナと一緒に眠りについた





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