「いやね ほんと」
神山と由紀枝はベッドから見える空を眺めていた
昨夜はセクシーなランジェリーを脱いで交わり寝たのは25時だった
神山も由紀枝も恨めしそうに肘を付いていた
「ねえ 由紀枝 2日の引越しは必ず来るよ 出来れば前日から来るよ」
「ふぁ~ ほんと嬉しいわ」
「それで 前日夜だけど 冷蔵庫の電源は切っておくことだよ
まあ移動したら 直ぐに電源は入れられるけれどね ねっ」
「そうね まあビールは一回ダンボールに入れて向こうに着いたら入れるわ」
「うん お願いしますよ」
「は~い 分りました」
二人は一緒にシャワーを浴び朝食を食べた
8時半になると由紀枝が出かける仕度を済ませると 昨日洗濯した神山の
衣類をたたみ手渡した
「今日は亜矢子さんが休みなの だから多少ゆっくり出来るけど
雨が降っているから 何時もと同じ様にでるわね」
「うん いい心がけだね」
神山は由紀枝にキスをし 洗濯物を受け取りボストンに仕舞った
由紀枝が簡単な化粧を済ませると神山に
「どうですか 出られる?」
「うん OKだよ」
二人は手を繋いで管理人室寄ると社長婦人が
「神山様 おはようございます 昨日の駐車場の件ですが確保出来ました」
「そうですか ありがとうございます」
神山と由紀枝は顔を見合わせてマンションを出て由紀枝がマーチに
乗る時に傘で濡れないようさしていた
由紀枝のマーチを見送ると神山も赤いポルシェに乗り駐車場を出た
御殿場ICで東名高速に入ると何時ものように飛ばし上原の
マンションに着いた
一旦部屋に戻ると留守電やFAXを確認すると アルタの内藤社長から
御殿場の有料老人ホームに付いて原案が出来たので連絡が欲しいと
入っていた 神山はFAX用紙をバッグに入れ忘れ物を確認し部屋を出た
赤いポルシェに乗ると銀座の次長室へ向った
車をホテルの地下駐車場に止めると次長室のあるビルに入った
由香里とたまたまエレベーターで会うと
「ねえ この頃全然ご無沙汰ね どうしたの」
神山は本当の事を言えずに
「うん 忙しいんだ ごめんね」
「ふ~ん そうなんだ でも待っているわね」
エレベーターの扉が開くと由香里は催事課に入り神山は次長室へ入った
部屋にはまだ洋子が来ていなかったので冷蔵庫からコーヒーを出し
次長席でタバコを吹かし飲んだ
神山はアルタの内藤社長と連絡をとり話していると
当初亜矢子が言っていた主旨と外れているので亜矢子と直接話し
それから話を進めた方がいいと助言をし電話を切った
亜矢子に電話をすると今日は出かける用事がない事を言われたので
老人介護施設の件でアルタの内藤社長と直接話してもらうように勧めた
「今 内藤社長と話したんだが 亜矢子と話していた主旨と外れて
来ているんだ だから亜矢子も出資をするならば直接話をして
OKならば 直接会って進めればいいと思うよ」
「ありがとう 色々と そうしたら内藤社長に電話をするわ」
「うん くれぐれもお金の話は避けてね それと金額も」
「そうね ありがとう また連絡するわ 携帯ね
あっ それと凄い一杯食料品が来たわ どうしたの」
「それね 僕の所にきたお中元だけど 一人で食べられないから
御裾分けしたんだ」
「わぁ~ ありがとうございます でもあんなに頂いてよかったの」
「うん 亜矢子 洋子 由紀枝と分けてまだ余ったよ
本当に 罰が当るけどこうするしか無かったよ」
「そうね 下手に人にあげると変に思うしね 贅沢な悩みね」
「うん そうなんだよ でも一応落ち着いたよ よかったよ」
「そう で 由紀枝さんはどう」
「どうって」
「いい子なんでしょ 結婚しなさいよ」
「おいおい 朝から何を言い出すんだね まあしかっりしているよ
それと今朝も雨だからと言って早く出勤をしたよ」
「まあ 今朝も一緒だったの 羨ましいわね」
「先日 洋子と由紀枝と会わせたけれど姉妹みたいに
丁度 亜矢子と由紀枝のように仲が良かったよ」
「そう 洋子さんは元気?」
「うん 元気だよ」
「じゃあ 頑張ってね 私も逢いたいわ 待っているわね」
.