「でも どうする費用とか」
「御殿場だと2LDKでそれも広いマンションだと7万円位ね」
「うん わかった 年間84万円か いいよ出すよ」
「あと お部屋の家具や家電製品は半々にしましょうか」
「うん 大体500万円掛かるよ」
「えっ 500万円」
「うん 僕も新しい事務所を会社で借りてくれたけど後は自腹で
それで安いと飽きがくるけど本物は飽きないからね
まあ 家電製品は量販店で買ったけど やはり落ち着くよ本物は」
「分ったわ 本物だと心も癒されるしいい事ね
それで 私もあの子も家具については見る目が無いと思うし
選んでいる時間がないと思うの だから貴方が東京から送ってくれると
有り難いと思うの どうかしら」
「でもいいけど 御殿場には無いのかな」
「ええ あるわよ でも貴方の時間が無いでしょ 御殿場に来る」
「まず 部屋探しだね 明日彼女が休みなら結構進める事が出来るな」
「お休みよ 明日は」
「そうか 契約書にまず印鑑が必要だろ 寮まで近いのかな」
「ええ すぐ傍って言っていたわ」
「分った 明日は手付金を置いて手続きは後日にして
家具類や家電製品を買おう 手付金を少し多めに置けば大丈夫だよ」
「そうね そうすると車わ」
「うん 熱海に戻って例のレンタカーを借りて飛ばせば1時間掛からないで
御殿場に入れるよ ただ何処の不動産が良いか分らないな」
「それだったら 私が何軒か知っているからそこを当りましょうよ」
「うん そうしよう 明日は早めにチェックアウトをして彼女を
連れて熱海に行って車か うん考えてもしょうがないな
ところで亜矢子は現金をおろせる?」
「ええ 大丈夫よ」
「そうか そしたら熱海でおろせば良いね 僕もおろすよ」
「そうすれば 彼女だって周りを気にしないであなたと会えるでしょ」
「うん まあそうだね」
「勤務は私と同じローテーションの2勤務1休みで最初の2ヶ月は
見習だから有給休暇が無いけど3ヶ月目に入ると年間15日もらえるし
その他に1ヶ月皆勤すると有給が1日増えて結構ロングでお休みが取れるわ
それに有給休暇証は2年間有効で 余ったら会社がその時点の
お給料の日割りで買い取るからちょっとしたボーナスね」
「休みの前日は12時あがりで同じだね しかし亜矢子と由紀枝が
同じローレーションにならないと一緒に会えないね」
「私は大丈夫よ 動かせるから ただ新入社員がそれをすると
示しが付かないから 早く上のポジションになって貰いたいわね」
「そうだね それで 彼女は何時に来れるの」
「あっ そうそうごめんなさい あそこで送別会をするんですって
それが終ってから来るわ 二次会をするので大竹さんに簡単なおつまみを
頼んだら快く引き受けてくれたわ」
「由紀枝ちゃんは驚くだろうな 寮生活じゃなくてマンションだと」
「ええ でもいい事よ その方が落ち着けるもの 貴方だって少しの
お金があるし使ってもばちは当らないわよ」
「うん そうだね 頑張る子には応援したいしね
そうしたら彼女がくるまで横になるよ でも何時だろう」
「レストランを9時に終ると言っていたから 10時頃でしょ」
神山は時計をみるとまだ20時だった
「亜矢子 目覚ましを9時30分にセットしてくれる 明日の分を
今から寝ておくよ」
「は~い 分りました 私も寝るけど触らないでね」
「は~い 了解です」
神山は東京で由貴の分を買って御殿場で由紀枝の分かと考えているうちに
そうか 『由』が付いている事に気が付いた
しかし亜矢子には言えないので そのまま眠った
ベッドヘッドにある目覚ましで神山は起きた
頭はすっきりしていて冷蔵庫からビールを出して呑んだ
亜矢子も起きて神山にキスをしてビールを呑んだ
神山は亜矢子に
「僕は次の日も休めるから由紀枝ちゃんの面倒を見るよ
契約書とか作るのに一人より僕がいたほうが良いだろうし 殆どお金で
解決するから準備するよ」
「ふぁ~ ありがとう その方が早く進むわね それに家具類は殆ど
持っていないと思うわ 寮生活でしょ だから家具類は新調ね」
「うん そうだね 今夜の由紀枝ちゃんの顔が浮かぶね あのスマイルに
みんなころって行くよ 亜矢子の若い時に似ているんじゃない」
「私は もう少し暗かったんじゃないかしら でも綺麗な子ね」
二人で明日購入する家具類や家電製品を検討していると時間が過ぎ
22時30分になるとインターフォンが鳴った
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