2012年1月8日日曜日

Vol.547 ゆり -3-36



二人はロイヤルBOXの車両に並び電車を待った
「亜矢子 凄い事になった 一杯話があって何から話をしていいか
そうだ まず東都食品って知っている?」
「ええ 知っているわよ 静岡でもまあ有名よ」
「そこの加工部門の最高責任者になった 常務だよ」
「えっ、、、常務?ほんと」
「ああ 本当だよ そして我社の社員食堂を経営する鈴や食品の
傘下になって御殿場アウトレットでデビューさ」
「ねえ 夢のはなし それって」
「いや 本当だよ」
「えっ ほ・ん・と・う なの、、、ふぁ~凄いわね」
「だろ 勿論僕一人じゃないよ 洋子さんの資料が役にたった」
「でも凄いわ 社員食堂が東都を傘下だって 信じられないわ」
「うん そのきっかけが例の露天風呂だよ あの時のスレンダーな
女性が居たでしょ 彼女なんと副社長夫人だよ」
「えっ 何ですって ほんと 副社長夫人、、、」
「うん 結局社内で不倫とか売春とかが流行していて 業績が
伸び悩んでいたんだ 僕が目を付けたのもそこで 何とかならないかと
考えていたら なんとかなったって訳」 
「へぇ~ しかしあの露天風呂がきっかけとは凄いわね」
「そんなところかな」
話していると伊豆急の下田行きが入線してきた
電車の扉が開くと神山と亜矢子はロイヤルBOXに移った
早速女性車掌がグリーン料金を徴収にきた
神山は早速 透明コップにアイスを入れてウイスキーを注ぎ
水で割った
二人で再会を乾杯するとやはり美味しかった
電車が出ると 亜矢子が
「今夜は何処に泊まるの?」
「うん その因縁のホテルさ」
「ふぁ~嬉しいわ でも色々と追加すると高いでしょ」
「うん でも大丈夫ですよ ご安心下さい」
「そうね 貴方が行く所は敵なしね ほんと でも喧嘩はしないでね」
「うん こちらからはしないよ 分っているでしょ」
「ええ でも心配なのよ」
「ははは 大丈夫ですよ もう心配させないよ」
ロイヤルBOXは今日も神山と亜矢子だけの貸切車両になった
亜矢子は神山から聞いた興奮がようやく冷めてキスをしてきた
電車は伊東駅で時間調整が行われ15分ほど停車していた
動き出すと今朝の雨が嘘のように晴れて海の紺碧が綺麗だった
神山が亜矢子にキスをすると女性車掌がこちらを見ていて
見られたことが恥ずかしく思い下を向いてしまった

伊豆高原駅からはタクシーで5分程度でホテルに着いた
フロントで手続きを済ませるとフロント嬢が
「神山さま 先程内藤さまからご連絡を頂きました
今回は全ての有料施設が無料でご利用頂けます それと神山さまのお好きな
ワインやお料理など追加をされても料金は発生いたしません」
「自販機のビールはどうなるの」
「はい それはそのまま有料ですが 冷蔵庫は無料です 冷蔵庫に
ビールをお入れしましょうか」
「ええ お願いします」
「それではこれからすぐに運びますが無くなりましたら又フロントまで
ご連絡をください」
「どうもありがとう」
「お部屋までお荷物を運びます」
「ああ 大丈夫ですよ」
「そうですか ありがとうございます」
「こちらがカードキーです今回は別館の一番上 803号室でございます」
神山と亜矢子はエレベーターで最上階まで行って部屋に入ると
スイートルームだった 前回より部屋が広くて気持ちよかった
神山が早速着替えると亜矢子が神山の着ていたものをクローゼットに仕舞い
自分も着替え始めた 亜矢子はGパンを脱いだ時に神山に後ろ姿を見せて
「ねえ 良いでしょ このTバック ほら」
そう言ってパンスト越しに赤いTバックを腰を振って見せた
「ふぁお 亜矢子 格好いいよ むずむずして来たよ」
「ふふふ まだ駄目よ さあ着替えましょ」
神山は亜矢子の体を背後から抱きしめて腰を擦り付けていると
ドアホンが鳴ってビールを運んできたと言った
亜矢子が素早く着替えを済ませてドアを空けると若い女の子が
手押し車で来て冷蔵庫にビールを入れた 帰る時に
「次回からは こちらの内線でも承り出来ます ありがとうございます」
丁寧にお辞儀をして出て行った





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