2011年9月18日日曜日

Vol.435 薔薇 -5-30



貴婦人に乗り込み次長室へ向った

「貴方の言っていた通りになったわね すごいわね
アレックスジャパンの最高責任者だって なにか夢を見ているみたい」
「夢じゃないよ こうやって 入り込めば実績が付くしね」
話していると直ぐに次長室についた
「あ~あ 終った 疲れた」
「ほんと お疲れ様でした」
洋子は神山にキスをした
神山は洋子に
「副社長に電話をしてください 伺うと」
洋子は電話をすると 部屋にいると教えられた
神山と洋子はそのままの格好で副社長に会いに行った
本社秘書室だけでなくフロア全体が騒々しかった
神山がフロアに着くとみんなが神山に近づき
「おめでとうございます すごいですね」
と挨拶をされた 秘書室に行くと
「副社長がお待ちかねよ おめでとうございます」
「ありがとうございます」
神山と洋子が部屋に入ると立ち上がって神山を迎え
「山ちゃん おめでとうございます 初仕事凄いじゃないか
さっき内藤社長から聞いたよ ほんとおめでとうございます」
「ありがとうございます」
「まあ 座りなさい そうだ ちょっと待って」
時田は部屋のクーロゼットからブランディーを出すと秘書室に
電話をして 氷とつまみを大至急持ってくるよう指示した
「しかし 山ちゃん凄いな アレックスジャパンの最高責任者で
全ての権限を握るって なんか計り知れないな 山ちゃん」
「いえ 私だけではないです 洋子さんをはじめ皆さんの応援で
出来た事です 決して私だけではありません」
神山は洋子に頷いて見せた
「そうは言っても山ちゃんが交渉したんだろう だから素晴らしい
幾ら下準備が出来ていても料理できなければ ただの人だよ
わしは社長の権田さんに連絡を入れてないが喜ぶぞ」
秘書室が氷と魚の珍味やおつまみを用意した
時田がブランディーを皆のグラスに注ぎ
「おめでとう 山ちゃん 乾杯だ」
ささやかな祝賀会が行われた 時田は嬉しくてしょがなかった
池上店長が惚れる意味も分った いい男だった
時田は洋子と一緒に成ってくれればいいと願っていた

神山が
「社長 お願いがあります」 
「うん なんだ」
「ええ 10名ばかり入る部屋を貸して頂けませんか?」
「そうか 必要になったか ちょっと待ってくれ」
秘書室に西野理事を呼んでくれと指示した 
「山ちゃん 10人入らなかったら6人でも良いか」
「ええ アルタのデザイナーを私の直轄で動かすのに離れていると
少し無理が出来ます そこで次長室の上が空いてたと思うんですが」
「そうだな」
「出来れば あのビル内がいいのですが」
「うん」
その時戸がノックされ西野理事が部屋に入ってきた
「社長お呼びで いい香りですね お 山ちゃんおめでとうございます」
「まあ 西野君 座ってくれ 大丈夫だろ」
返事を聞く前に時田は西野のグラスにブランディーを注いだ
「頂きます」
「なあ 西野君 次長室の上の部屋開いているだろ 山ちゃんが
使いたいんだと 何とか成らんか」 
西野は少し考えて
「大丈夫ですよ ご安心下さい それで目的はアルタのデザイナーですか」
「うん 直轄のデザイナーを何名か移動して使うことになる」 
「ええ 大丈夫です 山ちゃん 来週4日の月曜日からで良いかな」
「ええ ありがたいです すみませんお電話をお借りします」
神山は内藤社長に事の経緯を説明し了承してもらった
人選は今日、明日行う事にした 高橋のスケジュールを聞くと
あのチームが御殿場アウトレットに移行する事まで聞いた
神山は内藤社長に礼を言って時田と西野に
「内藤社長からOKを頂きました 人選は今日明日行いますが
ニーナ・ニーナの上原チームが御殿場アウトレットに移行するので
そこらを中心に人選を進めます」
「うん わかった 頼んだよ さあ 呑もう」 
西野が





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