2011年9月14日水曜日

Vol.431 薔薇 -5-30



と言われ 神山と洋子が並んだ写真を何枚か撮影した
「筒井もこれで満足してくれると思います ありがとうございます」

神山と洋子はお辞儀をしてニーナ・ニーナをでて次長室に戻った 
「あ~あ ようやく前半戦終了だ」
「そうですね 後半戦が控えていますよ」
神山は時計を見ると12時少し前だったが
「洋子 築地にいこう 催事課の若いの連れて」
「ええ いいわ」 
神山はGパンに着替え 出掛ける仕度をして
催事課に行ってみると皆がいて
「あれ これからアルタに行くんでしょ」
杉田が着替えをした神山に言った
「うん 翔 屋敷を誘って築地にいこう」
この声が聞こえたのか参加者が増えた
結局 倉元 杉田 屋敷 由香里 神山 洋子の6人になってしまった
2台のタクシーで銀座築地 寿司屋いせ丸にきた
神山が入ると女将が
「神山様 ご昇進おめでとうございます
何時もご利用をありがとうございます」
「ありがとうございます 今日は新人を連れてきましたよ」
女将が奥の座敷を案内してくれた
部屋に入り 神山と洋子が上座に座って落ち着くと
女将がビールとおつまみ 鮮魚を運んできた
倉元の音頭で乾杯が行われた 神山は
「倉さん 僕は早く出ます ここに10万入っていますので
お会計をお願いします 足りない分はあとでお返しします」
「おう 余ったら呑んじゃうぞ」
「ええ 構いません」
二人は相談が済むとみんなで屋敷と杉田をもちあげ楽しかった
盛り上がって話をしていると倉元が小さな声で
「ところで山ちゃん 秘書室で何かあったか」
「いいえ別に 社長の権田さんと副社長の時田さんと雑談程度ですが」
「そうか いやね 先ほど副社長の時田さんから電話があって
社長の権田さんが大変喜んでいる 倉さんありがとうって
こちらは訳がわからず はい ありがとうございます だよ」
「もしかしたら スーツで行ったところ 時田さんが
スーツ姿を私は初めて見ました と言われ 普段はGパンに
ジャケット ノーネクタイですって言われたんです そしたら
倉元流かって言われて Gパン穿いてもここまでくるって
そこじゃないですか だって社長の権田さん おれもこれからは
ノーネクタイだって そう言われてましたよ 冗談でしょうが」
「おう そうか 仕事はスーツじゃない これが分ったんだね」
「ええ そうだと思います」
時計を見ると12時30分になっていたので洋子に
巻物などご飯類を頼んでもらった 倉元が又小さい声で
「山ちゃん 由香里姫を頼むよ 誘ってくれ」
「駄目なんです 洋子さんにばれました 倉さんの事も
金輪際駄目なんです」
「そうか オレしかいないか よし頑張ろう しかしな酒呑むと
元気が出ないんだ 困ったな」
「済みません 頑張ってください」
「おう しかし困った うん」
ふたりでこそこそ話をしていると由香里が
「なに こそこそ話しているの いやね」
「うん 由香里姫が今後大変になるって そんな事です」
「山ちゃん だめよ そんな」
「だって 若いの増えれば翔で大変なのにね 大変でしょ」 
「そうね」
「だから 埋蔵金の話をしていたの で倉さん鈴や装飾に
10万預けてありますから 使ってください」
「おう わかった 使うよ」
「なんか変ね 怪しいわ」
この席では由香里は洋子と離れて座っていた
洋子はもっぱら杉田や屋敷と話をしていた
神山と洋子のご飯類が運ばれ 
「すみません あとが有りますのでお先に頂きます」
二人は食べながらも話をしていた 賑やかで笑い声が耐えなかった
「倉さん お先に失礼します」
神山と洋子は寿司屋を出るとタクシーで部屋に戻った

「どう 楽しかった」
「ええ 若い人って いいわね」
「うん翔はいい奴だから 屋敷君も伸びるよきっと」






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