2011年9月4日日曜日

Vol.421 薔薇 -4-29



「怒っていませんよ 飽きれているのよ」
「どちらにしても 普段と違う顔しても素敵だよ ははは」
「もう わらって 知りません」
「ところで 銀行の口座変更は何時から出来るの?」
「ええ 直ぐ出来ると思いますけど 1ヶ月くらい後がベターじゃない」
「そうするか あとカードケースを買わなければいけなくなった」
「お財布は」
「うん 財布に入れると膨らむのが嫌なんだよ」
「そうね そうしたら あすニーナ・ニーナさんで買えば」
「うん 急に2枚も増えて困っているんだ そうだ
フェアレディーZの鍵も何か付けないと無くすね」
「ええ 明日店内で探しましょう 素敵なスーツを着て
私もスーツを着るわね朝から一緒よ」
「そうか 洋子も着るんだよな 参ったな また有名になるよ」
「いじゃない いい事で有名になるんだから あのスーツを 
着こなせる男性は数少ないわよ ほんと 自信もってね」
「ありがとう そろそろお昼にしよう それでここは閉店にしよう」 
「大丈夫ですか?」
「うん 大丈夫だよ」
神山は忘れ物が無いか点検して出ようとした時 亜矢子から電話があった
「はい 神山です」
「亜矢子です お忙ししところ済みません」
「そんな」
「今 1千万円振り込んでおきました」
「どうもありがとうございます」 
「では 急いでいますから 失礼します」
「はい」
洋子が
「だれ?」
「うん 昨夜あった人からお礼さ さあ出かけよう」
「は~い 分りました」

神山と洋子は傍のビル8階にある串カツ定食を食べる事にした
「今日は貴婦人を使わないから存分に呑んでいいよ」
「そうですね 車があると呑めないしね」
「ここは良く来ていたけど美味しいよ 夜だってそんな高くないし」
「こんど夜来ましょうよ」
「うん そうしよう」
神山と洋子は順番に出される串カツをワインを呑みながら食べて
美味しい串カツは追加して食べた
神山と洋子は食べ終わると神山が
「さあ それでは代々木へいこう」
「そうね お昼寝もしたいし」 
神山は 早速AEXのカードを使った
「ふふふ やっぱりね 私 絶対に使うと思っていたの」
「そしたら 使った うん口座を変更するのに履歴がないとね」
「そうね お店は手数料引かれるから嫌がるけどね」
「うん あるんだから使わないといけないな」 
神山と洋子は店を出てタクシーで渋谷の家具店に行った
洋子は代々木マンションのカーテン寸法を測っていたので
今日 買うつもりだった
寝室と居間 浴室の分を購入して代々木のマンションへ向った
部屋に入ると外側にレース 内側に緞帳のカーテンを吊るし
まだ早い時間だが雨天で外が暗いのでレースのカーテンを閉めた
「素敵なお部屋ね いいわ 気持ちが落ち着くわ」
「うん カーテンを閉めると違った世界だね」
神山は冷蔵庫から地ビールを出して洋子渡しグラスに注いだ
ようやくここでゆっくり出来て神山は洋子に
「洋子 ここに泊まるときがあるよ いいね」
「ええ 何とかするわ あなたと一緒なら努力するわね」
「ありがとう さあ 風呂に入ろう」
洋子は
「わかったわ 先に入っていて」
神山は言われた通り先に入り湯船に湯をためた 
シャワーで簡単に洗い流し湯船に使っていると洋子が入ってきて
「ねえ 恥ずかしいから 外を見ていて」
神山はガラス越しに見える雨雲と遠い景色を見ていた
照明を点けていないので浴室内は外からの光だけだった
「失礼します」
洋子が湯船に入ってきた
神山はまだ一回しか経験がないので緊張しているのがわかった
「こうやって座ると遠い景色しか見えないのが残念だね」
「ええ それに雨だし」
「この部屋は外から見てもテラスで死角になって見えないんだよ





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