「まあ 会社の中が良くなれば良い事じゃないか」
「ええ ありがとうございます 助かったわ」
「では がんばって」
「は~い 分りました」
神山は時計を見るとまだ4時30分だったので
離れのある網代の清碧旅館へ電話をすると空いているのでOKとの事
神山は2名で予約を入れた
先日のように時間が余ったが 亜矢子に電話をした
「私です こんにちわ」
「やあ 今何処にいますか?」
「ええ ごめんなさい 先に熱海に来ているわ」
「ほんと 僕も来ているよ どこにいる」
「ええ 駅の改札でて直ぐ右にある喫茶店」
「わかった 直ぐに行くから出て待っていて」
「はい 分りました」
神山は歩いて改札口に行き亜矢子を見つけた
「こんにちわ ごめんなさい 早く来て」
「こちらこそ もっと早く電話をすればよかった」
「ううん 私が電話すればよかたのね」
「そんな事ないよ 僕が悪かった」
「今日はどこ?」
「網代です」
「ねぇ 赤いの穿いてきた?」
「うん 穿いているよ」
「そうしたら 運試ししよう」
神山と亜矢子は先日大当たりを出した宝くじ売場に行き
スクラッチ宝くじを選んだ
先日同様に神山の手が自然と動き一枚を選んび銀のところを削った
又当った 3万円が当った 今度は亜矢子が選んだのを削ると
1万円が当った
「まだ 運が味方してくれているわ」
「では この宝くじを買ってみようよ」
「そうね 今日はどんな数字にしますか」
「う~ん この間の数字は覚えている?」
「ええ ここにメモをしているわ」
「そうしたら 数字を逆にしてどうだろう」
「いい考えね 縁起のある数字ですのもね」
神山は亜矢子の数字を逆した
09組 153920の番号を探すと売場のおばさんは
ニコニコしてあるわよと教えてくれたので
その番号を含む10枚を連番で買った
今度は神山の数字で99組 170124となってまた
おばさんに探してもらったら今度のもあって
その番号を含む10枚を連番で買った
「では タクシーに乗ろう」
神山はロータリーで客待ちのタクシーに乗り込み
「網代の清碧旅館までお願いします」
神山は老人ホームの件を話そうとしたが金額が大きいので辞めた
「ねぇ あの田所さんて 素敵な方ね 女性が見てもうっとりするわ」
「彼女も亜矢子の事を素敵だって言っていたよ」
「ねぇ あなた あの人と関係しているでしょ いいの
お仕事上仕方ないわ だけどね 私と一緒の時は私だけにしてね」
「わかった ごめん」
「ううん 誤らなくてもいいの 貴方のような素敵な男性は
そういないわ 女性がほおって置かないわよ その方が女は
良いに決まっているでしょ 自然の摂理よ」
「わかった」
「だから堂々としていいのよ 多分あの人も分っているはずよ
ただ口に出さないだけだわ 怖いから その夢を破れば
私みたいに強くなれるわよ」
「そうか そんなに分るんだ 彼女の事 よく話していたね
椿さんも仲がいいですねって仰られてたよ」
「う~ん 何かわからないけど 凄く自然に話せたわ
高校の同級生と久しぶりに会うって感覚じゃなくて
さっきまで 話していた感じで話せたわ 不思議ね 初めてよ」
「そんな事あるんだ」
先日の話をしていると旅館に着いた
.