メッセージの音声調節の細かい事はマニュアルに書いてあった
神山は
「じゃあ 今は 営業時間外でしょ そこへ僕が来たとしよう
洋子さん 設定をしてね 1分後に受話器を取りますから」
「はい 分りました」
神山は一回部屋の外に出て待ったが
壁には もう神山次長のプレートが貼ってあった
1分が過ぎたので受話器を取ってみると
「おはようございます 神山次長席です どちらさまでしょうか?」
「神山です おはようございます 開けてください」
神山は開けてくれると思ったが開かないので
「おいおい開けてくれ」
「カードはどうされましたか」
神山はカードをスキャンさせ暗証番号を入力すると開いた
「まいったな こら」
3人はまた大笑いした
「神山さん この扉自動扉のばねが可笑しくなったら
こちらの機械係で治せませんので私にお電話ください」
「わかった ありがとう しかし仕事が楽しくなるね ねぇ洋子さん」
「ええ ほんと今まで体験した事無い事ばかりです」
幸三は今度は空調機や電気関係を説明した
神山と洋子は全ての説明を聞き終わると
「なにか異常が有ったときは幸三ちゃんに電話をすればいい訳だ」
「ええ この電話機の3番に僕の携帯が記憶されていますから
#押して3を押して頂ければ私の携帯に繋がります」
「そうか 幸三ちゃんの3か 分りやすくていいね」
「順番を変える事や電話番号や住所 名前などの登録も
このマニュアルに書いてあります」
「わかった ありがとう 助かったよ」
幸三は完全に引渡しを終えたので
「では失礼します」
「うん ありがとう」
神山は幸三が部屋を出たあとモニターを見ると幸三がエレベーターで
帰るところが映し出されていた
「ようやく 出来たね」
「ええ お仕事の環境も良いですし 最高ですね」
洋子は神山に近づきキスをした
神山は思い切り抱きしめたが自重した
「さあ 洋子さん PCなど色々と点検して直ぐに動くようにしよう」
「は~い 分りました」
「洋子 この電話でも留守番設定できるんでしょ」
「ええ 大丈夫です 最後に設定したのが生きます」
「そうするとさっきはそっちの電話で設定していても僕がこちらで
設定すれば この設定が生きるんだ」
「ええ そうです」
神山は留守電にして音声を小さくし時計を見るとまだ8時だった
「洋子 今朝は食べてきた?」
「いいえ まだです」
「うん そうしたらコンビニでサンドイッチでいいかな」
「ええ 私 行って来ます」
「うん お願いするね あとコーヒーも」
神山は洋子に
お使いを頼み部屋で足りない物を次長席で書いていた
アルタの計らいでモニターにTVチューナーが付いていたので
TVを見ることにした 上原にはTVチューナーが無いので
TVは見なかったがここと代々木で見られることになった
声を少し大きくして部屋の外に出て聞いてみたが全然音漏れは無かった
そこに洋子が帰ってきて
「なにやっているんですか?」
「うん 音漏れの検査さ 今 TVの音を大きくしているんだ
聞こえないだろう」
「ええ ぜんぜん聞こえないわ」
神山がドアを開けて見ると大きな音が耳を襲った
「ふぁ~大きい音 これだけ大きくても大丈夫なんですね」
神山は音を小さくしながら
「うん 幸三ちゃん完璧に作ったね」
そう言って神山は持ってきた500万円をだし
「昨日話をした分です ここから今日100万持って行き 残りは
引き出しに入れておく いいね」
「私も持ってきました 390万あります これはそうすると」
「うん 洋子の引き出しに入れておいてください
で 上原に約150万おいてあります さあ食べよう」
「頂きま~す」
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