2011年8月13日土曜日

Vol.399 薔薇 -3-28


と 留守電メッセージを入れておいた
車を拾って代々木のマンションに着くと洋子は先に来ていて
「おはようございます」
「うん おはよう 疲れはとれた?」
「ええ ぐっすりよ どうしたの ボストン持って」
「うん 泊まりで御殿場周辺に行く」
「えっ お仕事?」
「うん まあ そんなとこです」
「なんか大変ね」
「うん 有料老人ホームの下話しさ」
「老人ホーム 貴方が?」
「うん まあ まだ白紙だよ 何も決まっていない」
「それで お出掛けするんだ 大変」
洋子は神山から鍵を受け取るとバンで銀座に向った

催事課の入っているビルに着くとアルタの田中幸三がすでに来ていた
「幸三ちゃん おはようです 早いじゃない」
「神山さん おはようございます 高橋から聞きましたが
早く来ちゃいました」
「うん ありがとう では早速部屋に入りましょう
だけど このビルの鍵を警備室に取りに行かないといけないな」
「大丈夫ですよ ご安心下さい このドアのここにこのカードを
こうやってスキャンさせ暗証番号をここのボタンで入力すると開きます」
「これでいいの 暗証番号は」
「神山さんの会社の個人番号を逆さから入れてください」 
「後ろからだと え~とっ これでいい訳だ」
「はい ほら開きました ここを開けると警備室のパネルに
青ランプが点灯します スキャンをすると点滅です それから
スキャンをして30秒以内に暗証番号が合致しないと最初から
やり直しになります このシステムは次長室のドアも一緒です」
「凄いセキュりティーシステムだね」
「ありがとうございます では行きましょう」
部屋の前に着くと素晴らしく格好のいい壁が出来上がっていた
「幸三ちゃん すごいね どこか別世界に来たみたいだ」
「ええ 昨夜も催事課の皆さんに誉められました」
「誰か入った?」
「いいえ 入りたがった方はいらっしゃいましたが お断りしました」
「うん ありがとう」 
神山はカードをスキャンさせ暗証番号を入力しノブを下げると
まさに圧倒される別世界だった
「素晴らしい 普通じゃ考えられないし造らないよ」
「ええ 私も喜んでいます 奇抜だけど飽きの来ないデザイン 
勉強させて頂きました」
神山は床の出来上がりが想像以上の出来だったので嬉しかった
早速次長席に座り感触を楽しんだ 洋子が
「素晴らしいわ 配色も素晴らしいし もう120点ね」
3人は大笑いした
「幸三ちゃん ここの引出しの鍵は?」
「ええ 先ほどのカードで金色の部分を引き出しの金色部分に
あわせてください」
神山は言われた通りにするとカチャと音がして少し出てきた
「凄いね これも幸三ちゃんが考えたの 素晴らしいね」
「ええ 何とか出来ました」
「そうすると このカードは2枚あって 洋子さんの引出しも開くんだ」
「ええ そうです 何かあったときは 暗証番号を変更できます」
「ありがとう そうすると 作り付けの扉についている金色も
このカードで開くんだ」
「ええ デザイン的に全部に付けてあります」
幸三は扉を開け タバコの箱より小さいBOXのスイッチを差し
「ここのスイッチをオンにすると電気が流れカードを当てないと
開かない状態に出来ます」
「そうすると 自分で都合が悪い所はONにしておけば
僕と洋子さん以外は開けられないんだ」
「ええ そうです」
「格好いいわね お客さんが来た時 カードを当てて扉を開けるなんて
素敵よ ありがとうございます ねぇ 神山さん」
「うん 戦略OKだね」
この後 電話の設定やインターホンの設定を聞いた
この部屋は 神山と洋子が在席している時 来客するとまず
電話器インターホンで話し 中でドアを自動で開けることが出来る
リモコンがあり 不在時は本社の営業時間ないなら秘書課に繋がり
営業時間外は留守電にセットされる あと営業時間内であっても
留守電にセットできるようにもなっている 
逆に営業時間外でもこの受付に直接繋がるようにセットできた





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