すみません お電話をお借りします」
洋子はそう言って 本社人事課 安井を呼び説明した
「はい 分りました ニーナ・ニーナの件承知致しました」
神山は祥子に
「お会計をお願いしますが 正札で買います」
祥子がきょとんとしているので
「事情がありまして そうなりました」
「はい 分りました 合計で135万円です」
洋子は活動費の120万円と副社長から貰った中から15万円を出した
「領収書はいかがされますか?」
神山が洋子を見ると 首を横に振っているので
「普通のレシートでOKです お願いします」
清算が終ると 神山は何か足らないので考えていた
「田所さん もう一度廻ってくれる」
洋子は笑みを浮かべながら 廻ってポーズを作った
「わかった 胸のポケットチーフだ 久保さん ポケットチーフを
何点かお願いします」
祥子はポケットチーフを用意すると 洋子に
「何色が似合うかな」
そう言って神山は色々な場面をシュミレーションをしていた
20色くらい有るチーフを必要な色からセレクトした
全部で7枚選んだ 白 濃いピンク 淡いピンク 濃いブルー 淡いブルー
淡いイエローグリーン 淡いオレンジ どうだろうと洋子に尋ねると
「あと このイエローも綺麗です」
そう言ったので 胸に合わせると確かに綺麗だった
「うん わかった これを追加して 8枚正札で買います
この淡いピンクは今 使いますから残ったのは先ほどの
スーツと一緒に届けてください お願いします」
「お会計です 4万円になります」
洋子が4万円を祥子に渡した
「では お届けの件 お願いします いつ届きますか?」
「はい これから直ぐに伺います ご安心下さい」
神山と洋子はニーナ・ニーナを出ると
「洋子は 化粧品会社はどこ?」
「はい 資生堂ですが なにか?」
「うん このスーツに合う化粧品を買う」
洋子は神山を信じ信頼しているので 理由を聞かなかった
資生堂コーナーに来ると チーフが寄ってきて
「田所さん いらっしゃいませ 凄く素敵よ
最初どなたか分りませんでした ほんとうっとりするくらい」
「ありがとうございます ここにいらっしゃいます神山部長 30日に
本社次長になられる方に買って頂きました お願いしますね」
チーフは深々とお辞儀をして
「ご昇進おめでとうございます」
「いや それは30日でいいですよ それより彼女は今度の人事で
私の秘書になられました お願いしますね 今後も」
「まあ 田所さんもご昇進 素晴らしわ 改めておめでとうございます」
「そこで相談があります この今着ているスーツに合う
化粧品を探しています」
「このままのお化粧でも充分お似合いですよ」
「それは分っています 私の言葉が足りませんでした すみません
イメージは 挑発的 男を魅了する しかし派手過ぎない
例えると 映画のグラミー賞などで化粧しているイメージです」
「はい 分りやすいご説明でありがとうございます
そうすると 変えなければ行けませんね 今と 分りました
では田所さん メイクしてよろしいですか 一所懸命メイクします」
「はいお願いします」
「どの位時間は掛かりますか?」
「ええ 直ぐですよ そこにお座りになって 見ていてください」
「えっ恥ずかしいわ 私」
「洋子さん お仕事ですよ お願いします」
「はい 分りました」
チーフが洋子にエプロンを掛け まず今の化粧を丁寧に落とした
神山はすっぴんも綺麗だと感じた 下地を塗り始め どんどん
進めていく この位のスピードでこなさなければ
チーフになれないのかと思った 見ている間に出来上がり
アイラインを入れ最後にルージュをさし やはりプロの仕事は違った
見違えるようになった洋子だった
「はい神山様 仕上がりました 如何でしょうか?」
「ふぁ 凄い 洋子さんが見違えた うんこれにしよう」
洋子は手鏡をみてビックリしている
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