2011年4月13日水曜日

Vol.277 青葉 -7-21


神山は一口で食べたが いままで食べた事が無いくらい美味しかった
「大将 あとでお土産作って貰うから いいところとっておいて」
「へい 分りました」
神山は外で待ってる洋子に
「ごめん お待たせしました」
「どうされたんですか 今から寿司屋に入って?」
「うん お昼はここになるんだ 大体いつも それで僕らが食べて
副社長が食べていないと不味いでしょ だから今大将と話していたの
そうしたら美味しい鯖が有るって言う事なので お土産用に
美味しい所をとっておいて貰った」
「ふぁ~ 喜ぶわ 大好きですよ」
「うん 良かった 僕も今摘んだけど 初めてだね美味しいの」

洋子と神山は現場に行った
「なんだ こっち側だったんだ 向こうばっかり探してました」
「ここがニーナ・ニーナの上原アンテナショップだ
この仕事は実質アルタです 僕は手助けをしているだけ では入ろうか」
中に入ると高橋がきょとんとし挨拶した
「いらっしゃい 山ちゃん この人は」
「うん 昨日僕が内定した次長秘書さ 田所さん 30日にアルタで
やはり僕の秘書として命課をもらう」
「田所です 宜しくお願いします」
「すみませんでした」
「いや 仕方ないよ それで今回来て貰ったのは 次長室の備品類など
設置場所など 大枠で決めておけば 二度手間三度手間に
ならないだろうと思って 着て頂きました」
「申し訳ございません お忙しい所」
「いえいえ 田中はもう直ぐきます 少し待ってて下さい」
洋子は制作途中の現場を初めてだという
こうやって出来て来るんですねと 感心しながら見学した
分らない事があると直ぐに質問してきて なかなか熱心であった
少し遅れてアルタの田中が入ってきた
「神山次長 おめでとうございます それと常務おめでとうございます」
「幸三君 まだ早いよ 30日になってから それから紹介しておく
こちらは僕の秘書で田所さんだ 覚えておいてね アルタでも命課を頂く」
「はい 今日は朝からいい話しばかりでみんな大変ですよ」
「分ったありがとう 喜んでもらって嬉しいよ さて早速だが 田所さんに
来て貰ったのは 次長室の備品類などの設置場所の大枠を決めたい
そうすれば 連絡をとるのにも二度手間三度手間にならないだろうと
それと アルタさんがどこまで考えて居るのか その2点です」
洋子も神山の内容で説明不足がないと思い頷いた
田中が図面を取り出し広げた
高橋と神山が平面図を見ている限りでは問題なかった
立ち上げ図面を見ても問題なかった 
「幸三ちゃん この原図はどうしたの?」
「ええ銀座店の営繕課から貰いました 寸法確認と現状ですね
明日から徹夜で入ります」
「わかった 孝ちゃん どう不備は無いでしょ」
「ええ 完璧です これで造れます 大丈夫です」
「ありがとう 幸三ちゃん それでは本題です
孝ちゃんもメモとって貰える 
まず造り付け は食器入れ 着替え室 簡易下駄箱 簡易洋服掛け
来客用ハンガー かな 田所さんはどうですか?」
「あと なんて言ったら良いか分りませんが お雑巾とか
簡単な清掃用具をいれるBOXが欲しいです 後は有りません」
高橋 神山 田中 田所4人が図面とにらめっこをした 沈黙が続いた
神山が沈黙を破った
「幸三ちゃん 簡単だ ここの壁面に一枚ふかそう」
神山は催事課会議室との間仕切りに造り付けの棚を設け扉を付ければ
一つ一つを造るより簡単に行くだろうと提案した
よくマンションなどで見かける 造り付けの棚やクローゼット
引き出しなどを言った
高橋が
「うん そうするとこの防音設備は半分で大丈夫だ 天井まで
壁を持っていけば問題ないだろう それに使い勝手が良くなるな
山ちゃん 食器入れって 透明でなくとも良いよね」
「勿論」
「そうしたら この壁面 この角をちょっと空かしてして あと天井まで
持って行って 工場で箱作って棚は真中は固定で あと150ピッチで
移動できるようにすれば 直ぐに出来ちゃうよ
山ちゃんが言うように一つ一つだと大変だけど この方が あいた所は
書類入れでも使えるし」
「うん 天袋部分は飾り板で構わないし箱はせいぜい1800でどうだろう」
「ええ 上は又考えますよ」





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