2011年4月3日日曜日

Vol.267 青葉 -6-20


車はあったほうが良いですよね 運転手 私しますよ」
「いや 運転は僕も出来るが 先方で呑んだ時の事を考えると 
そこを考えているんだよ う~ん よし決まった 買おう ねぇ」
洋子はきょとんとし
「しかし そう簡単に言っても 会社が買うかどうか分りません
それより リースで借りていたほうが安上がりでしょ」
「よし分った 東京本社の車関係は管財部でいいのかな?」
「ええ 管財です 管財に西野理事がいらっしゃいますね」
「うん上野の時良く遊んで頂いたから すんなり行くよ」
「明日 本社に出向く時一緒に済ませましょう」
神山と洋子は話が弾み 呑んでも呑んでも酔わなかった

「洋子さん 次長室 着替えが出来るようにしましょう」
「そうですね そうすると私だけでなく神山さんもご利用できますね」
「明日が待ちどうしいな」
「ええ 私もわくわくしています」 
「あと 次長室に直通と内線が必要になるね」
「ええ 確認済みです」
「早いね 気に入った」
二人は笑ったが 洋子は当たり前ですと言った
「神山さん 驚かないで」
「うん」
「内線の番号 何番だか分る?」
洋子はうきうきしながら質問した
「分らないし想像できないよ」
「凄いわ 副社長の次よ 番号」
「確か 1000番でしょ 秘書室が5番まで使っているでしょ
そうすると 1006番?」
「ちょっとずれたけど 1007番よ 凄いわ 廻りもびっくりよ」
「そんなに凄いの 若い番号が?」
話を聞いていた奥村が 
「凄い 1007なんてみんな驚いたでしょ」
「ええ 私も嬉しいのと 驚きで一瞬疑いました」
「分らないな?」

本社のシステムが分からない神山に奥村が説明した
「うん 銀座店ばかりだと分らないと思うけど 東京本社では偉い順番に
内線番号がつくんだ 部長や理事になると 各営業部の課長クラスは
上二桁は店内と同じなんだ それで 部長クラスは1500番
以降の番号を貰える訳で 理事でも1200番からしか貰えないんだよ
本社に行ったら 番号が全てで それで優劣が決まってしまう」
「そうなの だから神山さんは 理事でもトップで最高なの
もう前代未聞の出来事で 人事でも驚いていたわ 凄い事よ
だから 明日は正々堂々と胸を張って歩いてくださいね」
「そう言う事か わかった しかし凄い事になっているんだ」
「うん 店長が山ちゃんをどのくらい買っているか分るだろう」
「そうですね がんばります それとずーっと考えていたんだけどね
洋子さんが次長室に居る間は電話を受け取る事が出来るけど
二人で外出した場合はどうなるのかな?」
「ええ それも確認済みです」
「へぇ~ 凄いね そこまで進んでいるとは」
「いえいえ 通常秘書の方が2名付くんですが 次長室が狭い為と
今までの理事と畑が違うので私だけになって 不在の時は 全て本社
秘書課が対応します 神山さんと私に携帯電話を支給され
電話があるとその内容によってメールか留守電に入る
仕組みになっています 全て秘書課が対応します」
奥村が
「凄いな 良く秘書課が了承したもんだ」
「ええ副社長の鶴の一声ですかね でないと本社からもう一名出さないと
いけなくなり 秘書課もギリギリでこの提案を呑んだのでしょう」
「そうすると 2つ持つとことになるのか」
「ええ どちらでも良いみたいです ご自分のを破棄されてもいいし
そのまま使われているのもいいし 経費は本社持ちです
今 理事さんで携帯電話 会社負担の方は 西野理事お一人です」
「へぇ~ 凄い事になっているな」
「全国でも珍しいですよ 秘書が持つのは初めてです 凄いわほんと」
「そうしたら 始めてばかりだから ここで欲しい物をきちんと
秘書室や管財 人事に話そう」
「そうですね わたし帰ったらリストを作ります」
「わかった 僕も先ほどの備品関係と一緒にリストを作る」
奥村や倉元が
「おう 山ちゃん 羨ましいな しかし後世の代に足跡を残せよ
そうすると 次が仕事しやすくなるしな 洋子ちゃんもな」
「はい がんばります」





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