2011年4月8日金曜日

Vol.272 青葉 -6-20


「やっぱり あなたね 私全然困ってなかったもん」
「そうしたら コップ代とビー球と砂でいくらですか大体?」
「さっき言った大きさ 45cm角で1000円から1500円
大体その位でできるよ」
「わかったわ 経費は出るけど 何ヶ所必要かしら」
祥子は什器などを配置した図面を鞄から取り出し 見つめた
自分なりに7個所もあればじゅうぶんと思うがどうですかと聞いてきた
「そうだね ビー球屋さんじゃないからね その位かな」
「そうしたら 8箇所分買っておいてくれる お願いします」
また丁寧にお辞儀をした 
「分った 買ったら現場において置くよ」
「ほんと助かったわ 龍巳さんのおかげです ありがとうございます」
「えぇ 龍巳さん?」
「そうよ ファーストネームでいいでしょ」
「うん わかった それと聞きたいんだ 今度は僕の番だけど」
「ええ なぁに」

神山は秘書の制服に付いて聞いてみた 要望も伝えると
「あるわよ ピッタリのが 一度見に来て頂くと良いわ 凄く素敵よ
パリで作ったものだから日本人がきると少し派手になるかもね
でも 大丈夫なの そのスーツで」
「うん 大丈夫ありがとう で金額は?」
「社員カードは使う?」
「いいや 会社のお金だよ」
「そうしたら 40万と50万とあって両方とも50%引けるわ
ただし領収書はニーナ・ニーナだけど大丈夫?」
「わかった 大丈夫だよ 秘書の年齢は確か39かな」
「へぇ~すごい秘書が付くなんて」
「うん まあ 大変だよ 次長室立ち上げまで それからさ
白いブラウスだろ これはほら胸が少し 開くような衿が大きい
よくTVでCMなんかに出てくる女性が着ているもの」
「うん それもあるわ」
「あとバッグなんだけど こんな感じだよ」
神山は絵に描いた 
「う~ん 似たようなの有るわ」
「あと そのスーツにあうハイヒールだけど」
「う~ん あるわ サイズが違う場合は倉庫から持ってこれるわ
大丈夫よ 直ぐに揃える事が出来るから」
「よかった 助かります 金額はどう?」
「ブラウスはパリよ5万くらいかな バッグもパリ 15万
ハイヒールは日本製とパリがあるけど日本製よりパリが良いわ違うもん
18万円で スーツとあわせると合計で 88万円よそれの
50%OFFだから 44万円になるわ」
「わかった どうだろう それ着ていると洗練された秘書に変身するかな」
「大丈夫よ 普通 お出掛けで買われる方は この下のクラスよ」
「ほら 女優さんが素敵なドレスを着るとオーラがでるでしょ
そんな感じになる?」
「ええ 大丈夫よ しかし何で制服にそんな高いお金払うの?」
神山は催事課で話した 戦略のことを言った
「ふ~ん そう言う意味でも全然OKね どちらかと言うと
今 考えている戦略型かしら」
「ありがとう 白いブラウスについては もう一着欲しくて」
神山はまたフリルが付いたブラウスを絵に描いた
「ええ あるわよ 確か7万円ぐらいでした 全部買って頂けるとしたら
もう少し 安くなるわ」
「どうして?」
「実は日本では 売れないの ほら体型が合わないのよ
私みたいに バストがあってもお尻がそれについて来ないのね
だから返品するの、、、だから安くしても売ったほうが良いでしょ
そう言う訳なの
返品と言っても パリでは現行品よ だからその秘書の方が
スーツを追加で買われる時は パリから輸入するから時間がかかるわ」
「わかった それで明日は売場にずーっといる?」
「そのつもりよ 来る前にそう、、、30分か1時間前に電話貰えれば
売場で待っています 領収書とお金は私が管理なの 売場と別だから
それでもいいかしら」
「わかった 電話するからお願いします 何しろこれから
御殿場アウトレットがあるので 大変になる ありがとう 助かります」
神山はキスをして 今夜はどうと聞いた
「ごめんなさい ほんとうに 明日は多分大丈夫だと思うわ」
「わかったよ 明朝現場に行こうか」
「ええ 時間が有るから 付いて行きます お願いします」