「そうだな 明日ではこうは上手く行かないだろう 良かったよ」
「すみませんでした ご迷惑をお掛けしました」
「そんな事は無いぞ 終わり良ければ全て良し
それと 遅れたが日本酒届いたそうだ ありがとう」
「どういたしまして 美味しいですよ」
「おう 今夜頂く事にするよ」
「では 明日は一番で上原によってそちらに行きます」
「おう そうか 銀座は翔が頑張っているから大丈夫だ」
神山は電話を切ると 店長にお小遣いを貰っている事に気がつき
由香里に電話をした
「はい 斉藤です」
「神山です 由香里さんですか?」
「そうよ どうしたの 改まって」
「いや 実はね 昨日店長からお小遣いを頂いたでしょ」
「ええ 10万円の事ね」
「そう だからここの日本酒を送ってあげようと思って」
「そうね いい考えだわ まってて 今調べるから」
由香里は神山が何を言いたいか感じ 住所録を取り出した
「あったわ メモ出来ますか?」
「凄いね 僕の言いたい事分って」
「普通でしょ 分らないほうが可笑しいでしょ いいですか」
由香里は愛している人の言っている事がなにを言いたいのか
分るのが普通でしょ と言いたかった
由香里は池上店長の住所を伝えると
「それでお仕事は順調ですか?」
「うん 副支配人の橘さんと桜川さんとしている」
「えっ アルタの方は?」
「誰もいない 僕が総責任者だよ」
「なにそれ? 変な仕事」
「まあ 明日ゆっくり話すから 皆には内緒だぞ わかった」
「ええ しかしそんな仕事まで押し付けるなんて 考えられないわ」
「まあまあ 僕なりにやりがいがあるから」
「明日はどうするの?」
「うん 上原によって 銀座に行く」
「はい では気をつけて下さいね」
神山は携帯電話を切ると ホテルの電話内線7200番を回した
「はい 桜川です 神山様 どかされましたか?」
「ええ 実は日本酒を送って貰いたいと思いまして、、、」
「はい では早速伝票をお持ちいたします お待ちください」
内線電話を切ってから直ぐにドアのチャイムが鳴った
ドアを開けると亜矢子が笑顔で立っていた
部屋の中に招き入れ 伝票に届け先を記入し現金を渡した
「いつもありがとうございます」
亜矢子がお辞儀をしようとした時に
「ねえ ここの地ビールも配達できる?」
「ええ 出来ますが 缶ビールだけになりますが、、、」
「うん 缶ビールでいいよ」
神山はお届け伝票に自分の住所を記入して現金を渡した
「あなた こんなに買って頂いて嬉しいのですが、、、」
「周りの人とか さしあげる分が殆どだよ」
亜矢子は24本入りのケースを5ケースも頼んだので驚いた
神山にしてみれば自宅に置いておけば都合が良かった
「ありがとうございます 宣伝して頂いて 嬉しいわ」
亜矢子がにっこりとしたので軽くキスをした
「そうしたら僕はそろそろ仕度をして先に出ます」
「そうですか まだ時間がありますよ」
「うん だけど1人では時間を持て余すしね、、、」
「はい ではお帰りの時には受け付けまで寄ってくださいね」
「うん分ったよ ありがとう 今日は普通に帰れるの?」
「ええ 少し早く出られそうです あなたのおかげよ」
亜矢子は再びキスをして部屋を出て行った
神山は帰り支度をして部屋を出て カウンターで帰る手続きをした
早速 ブティック「モテリコ」に行き
今朝見つけたブレスレットを店員に
「すみません このブレスレットをお願いします」
「はい プレゼント包装をされますか?」
「ええ お願いします」
神山は会計の時にホテルのプレミアムカードを示した
1割引の現金を用意していたが
「神山様 今回はプレミアカードの方には更に
20%OFFの価格でご提供させて頂いています」
「はあ ありがとうございます それでおいくらになりますか?」
「はい 消費税込みで58万6千ですが 58万円です」
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