2012年8月14日火曜日

Vol.766 紫陽花 -3-48



【眞鍋 香織 殿 右のもの 本日を持って株式会社イタイケ
神山 龍巳生産担当専務 専属秘書を任命する
平成10年6月13日 株式会社イタイケ 社長  大家 大治郎】
眞鍋香織の給与は課長職で55万円 秘書手当50万円毎月25日に
口座振込み 賞与6月15日と11月15日の2回で各回6ヵ月分とする
口座振込み日が土日祝日は前営業日に振込み
大家は神山や香織と握手をすると部屋を出て行った

電話が鳴り香織がでるとこれからの面談会社のキャンセル電話だった
「そうすると次の面談まで時間が空くね」
「ええ 20分ほど空きます」
神山は6社分の風呂敷包みを開けると現金が3億8千万円あり香織に
台車を借りて駐車場の蒼いBMWに積んだ
理事室に戻ると香織が
「でも凄い額ですね 初めてですよ 私がここに来てから」
「うん まあお中元と一緒でしょ」
「理事 ありがとうございます また専属秘書 嬉しいわ」
香織はそう言うと神山に抱きついてキスをした
神山は乳房を触ると
「だめです 我慢しているのに う~ん」
香織は体を捩って神山から離れると自分の席についた
神山はタバコを吹かして香織の作ってくれた書類に目を通した

17時を前にこの日の面談は終了した
結局名前貸しの会社は全部4社になり株式会社川上屋と株式会社梅やが
あのあと辞令を貰った
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社川上屋
顧問を任命する
平成10年6月13日 株式会社川上屋 社長  大林 源之助】
条件は給与 毎月350万円 専務手当毎月550万円で25日に
口座振込み 賞与が6月15日と11月15日2回で各6ヶ月分 口座振込み
口座振込み日が土日祝日は前営業日に振込み
株式会社川上屋は本社が埼玉にあり海苔佃煮の瓶詰や缶詰を作っている会社
今日は副社長の大林徳之助が面談にきて辞令交付をした
もう1社は
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社梅や
顧問を任命する
平成10年6月13日 株式会社梅や 社長  大谷 三朗】
条件は給与 毎月350万円 専務手当毎月550万円で25日に
口座振込み 賞与が6月15日と11月15日2回で各6ヶ月分 口座振込み
口座振込み日が土日祝日は前営業日に振込み
株式会社梅やは梅茶漬けやレトルト食品を作っている大手の会社
面談には副社長の田中清一がきて辞令交付をした
眞鍋香織も同様に専属秘書として迎えられた

神山は車に積んでいない風呂敷包みを開けると11社分現金で
5億6千万円になり台車で2回運び車に積んだ
「ありがとう 手伝ってもらったから助かったよ」
「凄いわ 私初めてです こんなの」
「うん さっきも言ったけどお中元と一緒だよ
でも香織もよかったじゃないか 秘書の仕事が増えて」
「ええ 毎月430万円は凄いですよ ありがとうございます」
「うん でも遊びに使ったら駄目だよ いいね」
「は~い 分りました これで貯金が出来ます」
「うん さあそろそろいこうか」
神山は18時には少し早いが料亭に向う事にした
蒼いBMWで香織の予約した料亭たなかは神山のスタジオにすぐ近く
香織を降ろすと
「駐車場を探しておいてくるよ」
そう言うと神山は自分のスタジオに車を仕舞うと祐子に
「これから 食事で遅くなる 早めにご飯を食べて寝なさい」
「は~い 分りました 気を付けてね」
神山は料亭たなかまで歩くと仲居が部屋を案内してくれた
障子をあけ部屋に入ると座卓についた
「中々綺麗だね」
「ええリニューアルをして 一般の人にも入り易くしたと書いてありました」
「そっちの襖は何かな」
仲居が襖を開けると踊り場が設けられていて後ろには
松竹梅の金屏風が一双飾ってあった
「そうか そこで舞妓さんが踊ってくれるんですね」
仲居はニコニコして頷いた
「こちらは?」
仲居は丁寧に襖を開けると 床が用意されていた
その光景をみた香織は顔を赤くして俯いてしまった





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