間に合いませんが 入社後などに理事を紹介する事が出来ます
是非 我社にお力を貸してください お願いします」
神山は本社が静岡という事で毎月出勤出来ない事や決裁権がない事を言うと
副社長の大友は神山の条件をのみ頷いた
「ありがとうございます ではこの書類に記入をして頂けますか
本日付で安全基準顧問とお迎えをさせて頂きます」
大友は持参した人事命課に日付を毛筆で書き入れ立ち上がると
神山も立ち上がり人事命課を読み上げた
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社トーイス
生産部門顧問を任命する
平成10年6月13日 株式会社トーイス 社長 小林 正二】
大友は読み上げると辞令を神山に手渡し握手をした
「さて 顧問 役職は専務でお願いします」
大友は給与関係の書類を神山に渡し話をした
給与毎月300万円 顧問手当て毎月500万円毎月10日口座振込み
賞与7月10日12月10日2回で各6ヶ月分
口座振込み日が土日祝日は前営業日に振込み
神山は大友の話を聞くと
「大友さん 私の専属秘書をここにいる眞鍋香織をお願いします」
大友は快く引き受けて
「では 眞鍋香織様 神山顧問の専属秘書をお願いします」
大友は辞令に名前と役職 今日の日付を毛筆で書き入れると
立ち上がり眞鍋香織も席を立ちあがった
【眞鍋 香織 殿 右のもの 本日を持って株式会社トーイス
神山 龍巳生産部門顧問の専属秘書を任命する
平成10年6月13日 株式会社トーイス 社長 小林 正二】
大友は眞鍋香織に課長職で毎月50万円 専属秘書手当て50万円
毎月25日に口座振込み 賞与7月12月10日2回各4ヵ月分
など給与関係説明した
「神山顧問と連絡が取れない場合は眞鍋香織様に連絡を致します」
「はい 畏まりました ありがとうございます」
「神山顧問 こちらは我社の気持ちです 理事ご就任お祝いと
我社顧問就任祝い金です どうぞお願いします」
大友は神山に大きな風呂敷包み2つ差し出して
「それでは 顧問失礼致します」
大友が部屋を出ると香織が神山に抱きついてキスをした
「初めてよ 嬉しいわ 専属秘書」
「うん ここも忙しいと思うがトーイスも頼んだよ いいね」
「はい 分りました 今までは自分のことばかり考えていた理事さんだけど
神山理事は私の事も考えてくださってくれて ありがとうございます」
「まあ その方が仕事がしやすいだろう 頑張ってね」
神山はトーイスから貰った風呂敷包みをロッカーに仕舞うと
次の面談者との時間がありタバコを吹かした
寛いでいると香織が
「理事 次の方そろそろ宜しいですか」
「うん いいよ」
香織は入り口にいくと次の面談者を部屋に案内すると冷茶を用意した
神山は話を聞いても決裁権がないのでどうにも解決しなかった
「一応 お話は伺いましたので後日ご連絡をいたします」
神山は香織に話の内容を確認すると平日関係する省庁に連絡を取り
結果を会社までFAXする事を伝えた
面談者は風呂敷包みを置くとお辞儀をして部屋を後にした
「理事 実はあそこの会社は もうだいぶ前から来られているのですが
どうにもならないんですよ」
「しかし僕も動けないよ 香織の方でいい案があったら連絡してあげてくれ」
香織は頷き席に戻るとメモをとっていた
神山は風呂敷包みをロッカーに仕舞うと香織に頷いた
6社目の面談の時に香織の書類に目をやると赤丸印の会社だった
大きな包みを抱えて入ってきた面談者は株式会社イタイケといい
料理で使用する香辛料やレトルト食品を扱っている大手会社だった
今日きた副社長は大家総一郎といい若いのにしっかりした発言をした
ここの会社も神山の名前だけ貸して欲しいという会社で
代々ここの理事に会社の専務に迎えているという
条件は給与 毎月350万円 専務手当毎月550万円で25日に
口座振込み 賞与が6月15日と11月15日2回で各6ヶ月分 口座振込み
口座振込み日が土日祝日は前営業日に振込み
神山がOKをすると準備した辞令に毛筆で日付を書き入れて神山に渡した
【神山 龍巳 殿 右のもの 本日を持って株式会社イタイケ
生産担当専務を任命する
平成10年6月13日 株式会社イタイケ 社長 大家 大治郎】
神山は大家に眞鍋香織を専属秘書として欲しいことを話すと
快く引き受けてくれて辞令に書き込むと眞鍋香織に渡した
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