2012年7月26日木曜日

Vol.747 紫陽花 -2-47



「そうか 残念だね わかった そうしたら留守番を頼むよ」
「は~い 分りました 今日のお帰りは何時頃ですか」
「う~ん 分らないから又 電話をするよ」
「は~い 分りました」

神山は桃子に引越し屋の手配と使用しているものの処分をきちんと伝え
引越しは午前中に行う事を話をすると
「は~い 分りました 由貴先輩の引越し屋さんに話はして有るんですよ
こちらから電話をすれば見積りなどしにすぐに来ます」
「わかった それからこれは引越しすると色々とお金がかかるから
使いなさい いいね」
そう言って神山は200万円を渡し
「あと部屋代の差額分としてこれを使いなさい」
神山は更に100万円をバッグから出して桃子に渡した
「そんな 神山さん この間も頂いているのに」
「大きい部屋に住めば光熱費も違ってくるし 足りなくなったら言いなさい」
「ありがとうございます 頂きます」
「そうだ あと衣類など買う時にこれを使いなさい」
神山は商品券とギフトカード200万円分を渡した
「まあ 少ないけど消耗品などこれで充分間に合うと思うけど
足りなくなったら言いなさいね」 
「はい ありがとうございます お言葉に甘えて使います」
「それから 来週中に服とか色々と買い物をしよう 時間をつくるよ」
「わぁ~嬉しいわ 待っていますね」
「うん 渋谷のホテルでいい下着やさんを見つけたから
そこで桃子の下着を買おうよ」
「ええ 先日祐子さんからも聞きました うれしいわ待っていますね」
神山は桃子にキスをすると部屋を後にした

真紅のポルシェに乗ると銀座の次長室へ向った
車をホテルの地下駐車場に止めると神山は仕事の段取りを考えながら
次長室に入った
「あなた こんにちわ」
「やあ ようやく準備完了だよ しかし引越しに慣れるとワンパターンに
なり 向こうの店員も僕を覚えていて買いやすかったよ」
「それで引越しはいつに決まったんですか」
「うん 今 桃子が引越し屋と連絡を取っているはずだよ
一応由貴の希望もあって来週の火曜か水曜日になる」
「良かったわね 広いところに住めるのは」
「うん 今のところは桃子が言うように窮屈なんだよ もしかして
天井が低い事もあると思うんだ まあ良かったよ
それで12日金曜の午前中は家具などが
届いたりするから出社はこの位の時間になるよ」
「は~い 分りました」

神山は隣りの催事課から台車を借りて1億5千万円をバッグに詰めて
銀行の大口預金へいくと昨日と同じ部屋で現金を数え始め
「神山様 1億5千万円でお間違いないでしょうか」
神山が頷くと金額記入された通帳を受け取り次長室に戻った
「こんな事が毎日続くと少し嫌になるね 仕事に集中できないよ」
「まあ 贅沢な悩みね ふふふ
そうしたら ゴルフでもしてスッカッとしましょうよ どう
もう2ヶ月もしていないわ ゴルフしたいな~」
「そうだね ほんとしていないな」
神山は暫く考えてから洋子に
「今度は もう少し人を増やそうか 聞いてみないと分らないけど」
「そうね 楽しいわよ きっと」
神山はアレックスジャパンに電話をしアレックスJrとゴルフコンペの
相談をするとアレックスJr 秘書の篠原涼子 副社長の
ジャック へリントンと秘書で夫人のナタリー へリントンの4名の
名前を挙げてきた
神山は正式に決まり次第FAXする事を約束して電話を切った
「ちょっと上に行って来る」

神山は部屋を出てGプロの部屋に入るとリーダーの高橋にゴルフコンペの
相談をした 高橋も久しぶりで快く引き受けてくれた
「それでメンバーだけど受付けの小谷美佳を是非いれて欲しい」
「えっ あの小谷美佳ですか 出来るんですかね」
「うん 大丈夫だよ あるところから聞いているよ
そうすると 孝ちゃんと内野君と田中君で決まりか」
「ええ 大丈夫ですよ それでいつですか」
「うん 今月の20日が土曜日なのでどうかと思っているんだよ」
「ええ そうですね 日曜日は休息に当てられるし 良いですよ」
「小谷美佳は僕から連絡するよ」





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