「うん ありがとうございます しかしお二人とも美しいですね」
「いいんですよ まだ居ますから ふふふ」
神山は加藤と会ったのが5年ぶりなので秘書と会うのも5年ぶりとなる
共に30代と思われるが美しかった
「ところで 山ちゃん これは私からの気持ちで こちらは本社から
預かってきた気持ちです 受け取ってくださいね」
加藤は言いながら2つの大きな重たい風呂敷包みを神山に渡した
「そうそう 青木君 保川君」
現場監督の青木と保川は日本酒をテーブルに置いて神山に差し出した
「いや~ 美味しいのを頂きましたね ありがとうございます」
加藤は神山に理事として2つ3つアドバイスを言うと
「では 失礼しますね また何かありましたら 電話をください」
「ええ ありがとうございます」
加藤支社長と神山は握手をして次長室の外で見送った
部屋に戻ると洋子が
「すごく貫禄のある方ですね」
「そうだよ 警察も動かすからね あの人は 凄いよ
大竹組なんか目じゃないね」
「そうなの ねえ この包みは現金?」
「うん 多分そうだろう」
神山は日本酒をロッカーに仕舞うと風呂敷包みを開けるとまた丁寧に
紙で包まれていて丁寧に開けると現金が出てきた
東支社も本社も同額の7千万円づつ包んであった
「困ったな もう銀行も終ったし」
「そうしたら ロッカーに仕舞っておけば」
神山は包みを元どうりにしロッカーに仕舞うと洋子に
「ねえ 確かアルタの自由費は今日だよね」
「いやだー 明日ですよ 今日は9日ですから もう」
「そうか ごめんごめん」
「ほんと 忙しいから、、、」
「うん 仕方ないよどたばたしていたからね
そろそろ 6時になるから帰ろうか」
二人は次長室を出るとまだ雨が降っていたので神山は駆け足で
ホテルの地下駐車場にはいり蒼いBMWに乗った
ビルの外で待つ洋子を乗せると洋子が
「凄いわね いい車でしょ」
「うん まだ遠出をしていないけれど 結構扱いやすいよ」
話していると赤坂のスタジオに着き
洋子を玄関で降ろし車をガレージに入れた
家に入ると祐子とカトリアーナが神山と洋子を出迎え
「神山さん お疲れ様でした」
祐子はそう言うと神山にキスをした
神山はタクシーを呼んでスタジオで寛いだ
祐子とカトリアーナは出かける仕度をしていて二人ともモテリコの
ワンピースを着ているので神山が祐子に聞くと
「ふふふ カトリアーナと同じサイズだから貸したのよ 似合うでしょ」
「うん そうしたらカトリアーナにも今度買ってあげるよ」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます」
神山は2階の主賓室にいくとバッグを変えプレゼントを入れ替えた
スタジオで呼ばれ下に行くとタクシーがきたといわれた
4人は傘を差して外壁の玄関まで歩きタクシーに乗った
神山が運転手に行き先を伝えると祐子が
「神山さん そこのホテルではないのですか」
「うん 変更しましたよ もっと素敵なところだよ」
タクシーが青山3丁目のイタリアンレストラン スパに着くと
まだ約束の18時30分になっていなかったが
総支配人の石原順次が迎えてくれた
「神山様 本日はご予約頂きましてありがとうございます」
「突然で済みませんでした」
「それで お誕生日とお聞きしましたので ケーキもご用意しました」
「ふぁ~ 凄いな 祐子 ケーキまで用意してくれたって」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます」
「では 神山様 お席は2階で準備しています どうぞ」
総支配人の石原は神山達を席まで案内した
「こちらのお席にお誕生日の方に座って頂きます」
円卓の真中には円筒がおかれていて全員が着席をすると石原は
従業員にシャンパンやグラスなど準備を指示し整うと円筒を外した
「わぁ~ 凄いわ 27の数字がキラキラ輝いているわ 綺麗」
バースディーケーキは円形のスポンジケーキの上に27をかたどった
スポンジケーキが乗せられて生クリームや色々と飾り付けが施されていた
27の数字には金箔を小さく刻んだものが振りかけられ輝いていた
ろうそくも27の数字の上にいろいろな色が27本立っていた
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