2012年7月19日木曜日

Vol.740 紫陽花 -1-46



お部屋の中も問題なかったわ ふふふ 私の基準よ」
「うん ありがとうございます それで手付は」
「ええ 20万円置いてきたわ 書類も預かってきたの」
「よかった そうすると明日朝早くから動かないといけないね
また大変な一日だね」
「ふふふ 大事な女性でしょ」
「うん 頑張らなくちゃねっ」
二人は最初にクリーニングに行くと受付けの店員が驚いて神山に笑いながら
「神山さん 駄目ですよ女性を泣かしちゃ 2人も泣かして」
神山が驚いていると店員はこういうのはよく見るから直ぐに分ると言った
お金を払い貴金属売場に行くと洋子が
「ねえ 予算は幾ら」
「そこなんだよ 悩んでいるのは 洋子だったらどう判断する」
「駄目です ご自分で決めてください」
「もう 分りました 500万円まで 現金 これでいいかな?」
「ええ 妥当だと思うわよ では選びましょう」
二人が色々と選んで洋子が
「ねえ これが似合うと思うけどどうかしら」
洋子が選んだペンダントはハートの形で中が刳り貫いてあり廻りの
ハートにダイアが埋め込んである可愛らしいペンダントだった
「うん 大きさも祐子にあっているし ありがとう これにしよう」
神山は店員を呼んでプレゼント包装を依頼して商品券やギフト券で
470万円を支払った

商品を受け取り1階に下りると眞鍋香織や安堂真由美とばったり会った
眞鍋香織がニコニコして神山に
「理事 先程は本当にごめんなさい 済みませんでした
今 心を入れ替えるために 二人でそこの資生堂でお化粧をしてきました」
神山は素直に素敵な美しい女性になったと思った
「うん 明るくて美しいよ 素敵だよ よかったね
洋子 こちらが眞鍋香織さん こちらが安堂真由美さん だよ
協会の秘書だよ
君たち この人が僕の専属秘書をしてくれている田所洋子さんだ」
3人は自己紹介をすると安堂真由美と眞鍋香織が深々とお辞儀をして
「これからも色々と教えてください お願いします」
「いいわよ 私に出来る事なら教えますよ 頑張ってね」
「はい 分りました ありがとうございます では失礼します」
眞鍋香織と安堂真由美は楽しそうにお店を出て行った

神山と洋子は次長室に戻ると神山は次長席で14もある紙袋を
順番に出して封筒や包みを開いた
食品関係が78社分あり現金が2億8千万円 ギフトカードが5千6百万円
建築関係が凄くて163社から来ていた
現金が6億8千万円 ギフトカードが8千7百万円
洋子が神山の次長席を見て驚いた
「なに それ 凄いわね」
「うん 8億あるよ 洋子まだ時間があるから銀行に行くよ
悪いけど手伝ってくれるかな」
神山は催事課から台車を借りてきてバッグや紙袋に全額の9億6千万円を
詰めて台車に乗せた
銀行に入ると店員が大口預金の部屋に案内された
現金を数える機械が10台並んでいてそこに100万円帯封された束を
おくと数秒で数えだした
行員も5人がかりでどんどんと数えられた
全て数え終わると行員が神山に
「全部で 9億6千万円になりますが 間違いないでしょうか」
神山は頷くと行員は神山の通帳を機械に掛けて入金処理をした

二人が銀行から帰るときに洋子が
「凄い金額ね どうするの」
「うん まだ分らないよ でもこのまま増えても銀行が潰れると怖いね
何か良い方法を探さないといけないな」
「私も探すわね でも贅沢な悩みね」
「うん 困ったもんだよ」
二人が話しながら次長室に戻ると洋子はイタリアンレストラン スパに
電話を掛けてバースディーパーティーの予約と人数を伝えた
「ねえ 青山はOKよ 時間は6時30分にして貰ったけど、、、」
「うん ありがとう そうするとここを6時に出て
家からタクシーで10分だから丁度いいかもね
洋子 悪いけど ギフトカードをここ周辺の換金ショップで現金に
変えて来てくれないかな 多分悪くても95%で受けてくれるよ」
「ええ いいわよ 幾らくらい」
神山はバッグを出すと洋子に
「この中に5千万円入っているよ 重たいから気を付けてね
それで一箇所だと無理だと思うので何箇所か廻ってください」





.