「うん 雨の日にね 晴れていると中に入るのに最低でも15分は待つよ」
そんな話をしていると駐車場に着きフェアレディーZに乗った
意外と早く銀座に戻れて神山は部屋で商品券の整理をした
10件分で130万円程になって神山は洋子に30万円分の商品券を渡して
「これさ 町内のお祭りの時に使いなよ 使い道は色々と有るだろうし」
「いいんですか だってあなたの物よ」
「いいから 使いなさい」
「はい 分りました ありがとうございます」
神山はお中元の贈り物で洋子にあげる物を選び
「洋子 これは自宅に持って帰って使いなさい ねっ」
「そんな こんなに一杯貰っても、、、」
「そうしたらお母さんがご近所さんに配るだろう 大丈夫だよ」
ここのところ神山は上原で全然料理をしていないので殆どの食品は
不要だったが代々木のマンションや 由貴 亜矢子 由紀枝などに
均等に行き渡るように区別をした
それでも一回に運べる量では無いので困っていた
神山は何を思ったかお届け伝票を外して商品を記入すると
化粧箱から商品をだして 次長席に並べ始めた
半分くらい整理すると次長席の机が商品の山になって
「洋子 売場に行ってダンボールを貰ってくるよ」
神山は売場に行きダンボールとパッキンを貰い部屋に戻った
3つの箱に均等に商品を詰め込むと結構入ったがまだ机の上に残った
神山は再びダンボールを貰いにいき商品を詰め込んで漸く机の上から
商品が無くなった
ダンボールに印をつけて由貴と亜矢子の分をコンビニに持って行き
配達の手続きを済ませた
部屋に戻って由紀枝の分をポルシェに積んだ
神山は残った分を洋子と
「ねえ 代々木に何を持っていく?」
「そうね これだけあると選ぶのも困るわね まずお酒類でしょ
後は日持ちする缶詰とか麺類ね それだけで充分よ」
神山は洋子と仕分けしたがまだ残って
「まさか ハムばかり毎日食べられないしな 困ったな ほんと」
神山の所に届いたお中元の商品内容ははビールやウイスキーが半分位で
その他はハムの詰め合わせ 缶詰セット 素麺詰め合わせ
コーヒーセット など食料品ばかりだった
ビールやウイスキー コーヒーは次長室に置いても良いがハムや缶詰
素麺はもう何処にも振り分けられなかった
「ねえ 上のGプロジェクトの皆さんに分けてあげたら」
「そうか でもこんなにな~ でもそうしよう」
神山はダンボールに詰めてGプロジェクトの部屋に行くと
ディスカッションをしていたが中止をして
「済みません お仕事中に」
神山は中元の商品をテーブルに置いて均等に5つに分けてじゃんけんで
買った人から好きな山を取って貰い全員に喜んで貰った
ディスカッションを再開し様子を見ると次長室へ戻った
「さあ 後は洋子が持って行って頂戴ね」
「えっ こんなにですか」
「だって ここに置いといてもどうにもならないよ 助けてくれよ」
「でも どうしようかしら ねえ 贅沢な悩みね
それにまだ有るんでしょ しかし理事になると凄いわね
それにアレックス関係でしょ 東都食品でしょ 私も始めてよ」
神山は2つのダンボールに詰めるとテープでしっかり止めて
お届け伝票に洋子の住所を書いて
「洋子 ここに出してくるよ」
それを見た洋子は
「わぁ~ 大変だわ 分ったわ 母に話しておくわ 驚くもんこんな」
神山はコンビニに行き配達の手続きを終え部屋に戻った
「しかし 大変だな ほらビールがこんなに 程ほどにして欲しいよね
ここなんて 3ケースも送ってくるんだから まあ毎日呑んでも
充分に余りますね」
空になった化粧箱を片付けていた洋子が
「あなた 書状が幾つかありますよ はいこれ」
神山は受け取ると中を見ると挨拶状の他に現金が入っていたり商品券が
入っていた
東都食品からのお中元は自社の缶詰セット5個を一つに包みにして
書状があり中に商品券100万円が入っていた
「洋子 いくら缶詰屋さんでも5ケースとは考え物だね ほんと
うちは利益が出て良いけどさ でも貰った人の事考えていないよ もう」
神山は現金や商品券を引き出しに入れて 洋子の
手伝いをすると16時になった
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