「まあ 済んだ事でも この心の傷は治りませんよ 女性だったら
分りますよね どうされますか」
「はい もう神山様の仰られる通りでございます 今後 この事が原因で
何か起きた時は精一杯の事はさせて頂きます どうぞお願いします」
「分りました ではご主人に今言った事を契約書に
記載するよう伝えてください 良いですね」
奥さんは神山に言われた通りに社長に伝えると神山に
「只今 契約書が出来まして 追記をさせて頂きました」
「分りました ありがとう ただ言葉で精一杯と言われても不透明ですね
だから 何か分った方が良いと思いますが どうでしょうか」
「はい、、、やはりお金を提示したほうが安心しますよね」
「だと 思いますよ そこは弁護士さんと打ち合わせをしてください
私は 彼女が普通に働けなくなった時 事故を起こした時
色々と出て来ると思います 決してお金を取ろうとは考えていません
私ではなく 彼女に対してですよ 良いですか」
「はい 分りました」
「ですから 追記に弁護士追記ありで良いでしょう」
「はい そうさせて頂きます 本当にごめんなさい 庄司さん」
社長婦人は涙を流して二人に謝った
「では お願いしますね 私は社長のところに戻り契約書を
確認して 追記の部分も確認をします ではありがとう」
由紀枝は管理人を避けて車の所に行って神山を待った
「さあ いこう」
神山は由紀枝を乗せて不動産屋に行き社長に会い
夫人に伝えた事を社長に話した
「神山様 庄司様 この契約書で宜しいでしょうか」
神山と由紀枝は内容を熟読して間違いが無い事を確認した
「では ここの追記については弁護士さんと良くご相談ください
こちらが不利な内容になれば裁判を起こします
そうすると ここは潰れますよ 良いですね 脅かしではなくて
事実ですからね これは それから 貸してください」
神山は今日の日時と追記ありと今神山が言った事を追記した
その上で 神山の印鑑押印と社長印の押印をしコピーを神山が持ち
「今日 18時までに解決してください 良いですね」
「はい 分りました」
「契約書が出来たら必ず電話を下さい 私の携帯でいいですよ」
神山は携帯電話の番号を教えて社長の名刺を貰い携帯番号を聞いた
「では お待ちしています」
神山と由紀枝は部屋に戻り由紀枝を抱きしめて
「本当に良かったよ ごめんね由紀枝」
「ううん 神山さんが来たから元気がでたよ~」
「さあ もう12時になったね 一段落するとお腹が空きますね」
「ふふふ そうでしょう 神山さん格好良かったよ しびれたな~」
神山は由紀枝に秘書が由紀枝の存在を見破った事や
この件で自分の事のように心配した事などを伝えると
「やっぱりね 鋭いですね でも優しい方ですね お会いしたいな」
「うん 彼女もそう言っていたよ」
由紀枝が高校の時にお父さんを亡くされた事や亜矢子に
スカウトされた事なども話したと由紀枝に伝えた
「そうすると 亜矢子さんは知っているの その方を」
「うん 姉妹みたいだよ 性格もそっくりさ」
「へぇ~ ますます会いたいな~」
神山は思い出して洋子に電話をして経過を伝えると良かったといい
こちらは何も無いのでこれから帰ると言ったので神山が電話を
切ろうとした時に由紀枝が電話に出ると言うので替わると
「私 庄司由紀枝と言います 今日はご心配をお掛けして
申し訳ございませんでした 本当にありがとうございます
神山さんのお陰で 助かりました ありがとうございます」
「いいのよ 女だったら心配するわよ 神山さんはのんびり構えたけど
私がお尻を叩いたの それで早く着いたのよ でも良かったわ
今日は 神山さんに甘えて心の傷を早く治しなさいね 今度会いましょ」
「は~い 分りました ありがとうございます」
「では 失礼しますね」
電話を切ると由紀枝は神山に
「なんか お姉さんみたい 優しいわ」
「うん 亜矢子さんと一緒だよ ほんとに
ご飯はさ スーパーで買って済ませるか 納車があるし」
「ええ そうしましょうか」
二人はスーパーに行ってお弁当を買い部屋に戻った
神山は冷蔵庫からビールを出して二人のグラスに注ぐと
「では 乾杯」
神山と由紀枝がビールを呑もうとした時にドアフォンが鳴ったので
.